こちら31Hホロックス! ぷらすみこにぇ!   作:たかしクランベリー   

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9話・見て見て! 吾輩のセラフ超カッケェ!

 

━━▶︎ DAY ???

 

――セラフ基地。『第31H部隊寮部屋』

 

秘密結社holoX重鎮5名、

並びにエリート巫女(?)が

正式に軍に加わり……3日が経過した。

 

「……スタンド。」

「ヒットぉ♪

うぇーいっ、20だぁ!

沙花叉負ける気がしねぇぜ!」

「残念でしたぁ!

みこは『21』ですぅ!!

はいブラックジャックぅーー!」

 

「凄いですみこ姉さん!

こよも負けてられません!」

「風真、23でござる……ははは。

バーストかぁ……。」

 

「皆さん。まだ

勝負を決めるのは早いですよ。

『親』は私なのですから。」

 

くっ……どう出る? 鷹嶺・ルイ!

 

「――開示。」

 

「にぇぇええええいっ!

またまたみこの勝ちぃっ!!」

 

「何でだよッ!

つーかみこ先輩

お前そんなゲーム上手かったか!?

五目並べでしょっちゅう

負けてるような奴が何故ッ……!」

 

「ラプたん。それはそれ。

これはこれって奴だよ……

むふふふっ!」

 

勝ち誇るみこ先輩の笑い声を

遮るように、

突然部屋のスピーカーから

アナウンスが入った。

 

『第31H部隊は、

直ちに司令官室へ来て下さい。』

 

「総帥、司令官からのお呼び出しです。」

「分かっている。」

 

 

 

 

――アリーナ。

 

司令官室に呼び出されたかと思いきや、

有無を言わさずアリーナまで

連れて行かれた。

 

細かな話はそちらでしたいとの事だ。

 

今に至るまでのこの3日間は、

この軍について学ぶ座学ばかりだった。

 

キャンサー、ドーム、セラフ、

電子軍人手帳、プロフェッサー制度。

えとせとら……

 

キャンサーは割と星々で見かける

侵略生物だからどうでも良いが、

そこに付属する情報量が無駄に多い。

 

思い出すだけでも

頭がグルグルするので

そっと記憶の隅に仕舞っておこう。

 

そういえば今日は、

我々用の電子軍人手帳が

発行出来たらしい。

 

「これがあなた達の電子軍人手帳よ。」

 

吾輩と交戦した偉そうな奴……

おっと。

言葉を間違えたな。

 

今は正式に部隊に所属したから、

彼女は我々の『司令官』だ。

 

取り敢えず例の端末を受け取る。

 

「おー、スマホっぽい。」

「まるで将棋だな……」

 

「おいこよぉ!」

「はいぃ!!」

「それは禁句だにぇ。」

 

「すみません、みこ姉さんっ!」

「分かればいいにぇ。」

 

「私語は充分かしら?」

 

「ああ。

ウチの部下はいつもこうなんだ。」

 

「……そう。

では昨日説明した通りに

セラフを召喚しなさい。」

 

「分かった。

お前らも吾輩に続け。」

「「「「「――YES MY DARK!」」」」」

 

えーと、電子軍人手帳を開いて……

この名簿アイコンを押してっと。

 

あったあった、吾輩の顔写真。

ポチッとな。

 

「――!?」

 

待てよ。

このセラフィムコード……

 

慌ててスクロールし

残りのも確認する。

 

やはりだ。

何をどうしたか知らんが、

この組織は我々のアレを知っている。

 

「おい司令官。」

「何かしら。」

 

「このセラフィムコードを

見て思ったのだが、

何故我々の口上を知っている?」

 

「あなた達の口上なんか知らないわ。

各々が士気の上がる口上を

開発班が用意しただけ。

他に気になる所はあるかしら。」

 

▶︎止まるんじゃねぇぞ……

▶︎街は街だ。

▶︎特にない。

 

「特にない。」

「なら、

さっさとセラフを召喚しなさい。」

 

「やるぞ貴様ら!」

「「「「「――YES MY DARK!」」」」」

 

「そこに跪け!」

「吐いて捨てるような現実を」

「一刀両断叩き斬る!」

「終わりなき輪廻に迷いし子らよ」

「漆黒の翼で誘おう!」

 

「加湿器!」

 

ブウンッ!

 

(来たッ……!

これが吾輩のセラフ!!)

 

かっちょェエ!

っぱ、このラスボス然とした武器が

あるとモチベ上がんなぁ!

 

「見て見て! 

吾輩のセラフ超カッケェ!!」

 

「はいはい、凄いですよ総帥〜♪」

「だろだろ!」

 

幹部だったら

分かってくれると信じてたぞ。

 

「………………。」

 

(……ん?)

 

盛り上がる吾輩とは正反対に、

みこ先輩は酷く落胆していた。

気になったので、声をかけてみよう。

 

「みこ先輩、どうしたんだ。」

 

「どうした? じゃにぇよッ!

みこのセラフィムコードだけ

どう考えても可笑しいだろ!?

何故に加湿器っ!? 

いつまでそのネタ擦る気だよぉ!

しかも、腰の後ろに

変なの浮いてるだけじゃんッ!!」 

 

本当だ。

なんか後ろにふよふよしてる。

 

「昨日説明したでしょう。

それは盾型セラフよ。」

「100歩譲ってセラフは分かるよ!

セラフィムコード

どうにかなんなかったの!?」

 

「ならないわ。

いずれ行う実任務に備えて、

キャンサーとの交戦経験を積みなさい。」

 

「くうっ……!」

「せいぜいその武器で頑張る事だな。」

 

「ちょっとセラフが

カッコいいからって調子に乗んなよぉ!

みこだってやれるって所

見せてやっからな!」

 

「ああ。見せてみろ。」

 

「ラプラスさん。

あなたも模擬戦闘中に

時を消し飛ばすのは無しよ。」

「畜生めェエっ!!」

 

「ラプたん。それ総帥じゃなくて

総統のセリフだよ。」

 

「ラプちゃん……それ以上は

下ネタになっちゃうって。

ぷ、ぷるんぷるんって…………

こよの新衣装が頭から

離れないからってさ。

言い過ぎだよぉ…………。」

 

博士、もじもじして

何を勘違いしてるんだ?

やめろ頬を赤らめるな。

 

誰もお前の新衣装の話はしてねーよ。

 

「ほら、グダグダしてると

大怪我するわよ。」

 

ギィギィ!!

 

我々の知らぬ間にエミュレートを

済ませていたらしい。

 

辺りを見回すと、

生み出された仮想キャンサーが

既に取り囲んで威嚇をしている。

 

「時を飛ばせないこの状況下で、

あなた達はどう出るのかしら。」

 

ププゥンっ。

 

司令官はトランスポートによって

距離を取り、こちらを見守る。

 

おまけに、

吾輩のイカサマ観測用の砂時計まで

見せつけてきてる。……だが。

 

「この程度、恐るるに足らん。

風真、沙花叉。一掃しろ。」

「「――YES MY DARK!!」」

 

風真の太刀型セラフと、

沙花叉の鎌型セラフが

周囲のキャンサーを

木っ端微塵に切り裂いた。

 

その間は、1秒も刻まない速さだ。

 

バリィイン!

 

「どうだ? 

正直これでは、

ウォーミングアップにすらならんぞ。」

 

「想定通りの戦果よ。

これ程の実力なら、

立案中の任務を任せられそうね。」

 

「早速運用を検討してる訳か。

ふっ、心が躍るな。」

「…………そう。」

 

「ラプたん、イタいよ。」

「言うなッ! 

ちょっとくらいカッコつけさせろ!

もういいっ、帰るぞ幹部!」

 

「ええ。」

 

 

 

 

アリーナでの模擬戦闘が済めば、

今日一日中フリーだと

司令官が言っていたので。

 

今日は実質4日目の午後休暇を満喫する。

 

部下共やみこ先輩を巻き込んで

散々カードゲームをやり尽くしたし、

何か新鮮な事をやりたいな。

 

(さて、今日は何で遊ぼうか……)

 

「総帥、何か悩み事ですか。」

 

外を歩きながら考えてると、

鷹嶺の方から心配そうに聞いてくる。

 

「いや、そんなに深いモノではない。

……良い機会だ。

お前らも各々でセラフ基地を

探索したらどうだ?

何か新しい発見が

あるかもしれないぞ。」

 

「その言葉、待ってました。

皆さん。総帥の言う通りここは、

一時解散してプライベートに

過ごしてみましょう。」

 

「良いでござるな……それ。」

「よっし! 

みっこよ図書館デート解禁だね♡」

「え……あれ冗談じゃなかったの。」

 

「どこ行こっかルイ姉ぇ♪」

「すみません、私は総帥を……」

 

吾輩、幹部に気を遣わせ過ぎてるな。

偶には自由にさせてやるか。

 

いっつも我儘に

付き合ってくれてる分、

なにかしてやりたいが……

今はこうさせるのが精一杯だ。

 

「構わん。行け、幹部。」

「ありがとうございます。」

 

「おぉ〜、ラプ殿。

成長したでござるなぁ。」

「……ただの気まぐれだ。

良いから行け、お前ら。」

 

トコトコとみんなが立ち去り、

お望み通り吾輩1人の状態となった。

 

うーむ。改めて、どこ行こう。

 

「やっほーラプちゃん!」

「げっ! お前は確か……」

 

「茅森・月歌だよ。実はあたしら

31Aも休暇貰ったんだぁ〜。

てかさぁ、出会い頭に『げっ』って

反応は酷くない?」

 

「うっ……それは悪かったな。」

「良いよ良いよ。

じゃ、あたしと遊ぼっか。」

 

「待て待て何故そうなる。」

「だってさ。ラプちゃん1人だと

迷子になるでしょ?」

 

「子供じゃねえーわ!」

 

「で、どうなの?

行くの、行かないの。」

 

ここで邪険にしても

何の意味もないし、乗ってやるか。

丁度退屈してた所だったしな。

 

「……行くぞ、茅森。」

「やったぁ! 早く

お子様ランチ食べに行こうぜ!」

 

「子供じゃねーわ!

2度も言わせんなッ!!」

 

 




どうも、たかしクランベリーです。

ホロックス部隊は多分、
博士がヒーラーで
幹部がインチキバフする
タイプの闇パだと思います。

……という訳で、
次回から風真いろは編スタートです。
はい。初っ端からいろは視点です。

よろしくお願いします。
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