【本編完結】ハリー・ポッターと何も知らない転生者   作:シャケナベイベー

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今回は短ーい!!


セブルス・スネイプ

組分けを終えた次の日。いよいよ授業の日々が幕を開けた。

 

授業を実際に受けてみて分かったことだが、変身術と呪文学が今のところ受けた授業の中でも特に手応えを感じた科目だった。

──まぁ、ぶっちゃけてしまうと魔法史の授業に関しては残念というか、悪い意味で度肝を抜かれた。

 

 

 

 

 

 

誰が魔法史の担当教授がゴーストとか想像するよ!!

 

 

いや。確かにこれほど魔法界の歴史を語るのに適した人物(亡霊物?)は居ないかもしれないが教科書すら触れなくなって久しい人を先生として起用するなよと声を大にして言ってやりたい所だった。

今すぐ眠りたい生徒には是非ともビンズ先生の魔法史をお薦めしたい。

 

「…で、次の授業って魔法薬学だっけ?」

「えぇ」

 

俺の問いに隣を歩くグリーングラスが頷く。

 

俺は、スリザリン生でありながらスネイプ教授を好意的に見れないでいた。

少し高圧的だったりするのは、まぁいいかもしれない。子供になったことで余計にそう感じているかもしれないからだ。

 

だが彼のハリーを見ているときの目がまるで遠い何かを見ているようで、ハリー本人を見ていないことが妙に気になった。

 

(俺の気にしすぎなら、それで良いんだけどな)

 

そんなことを思いながら、俺とグリーングラスは魔法薬学の授業が行われる教室へと急いだ。

 

 

◆◆◆◆

 

 

そして魔法薬学の授業が始まったのだが…

 

「…酷いな…」

 

周りの生徒に聞こえないほど小さな声でそう呟く。

 

簡単に言えば、セブルス・スネイプ教授は魔法薬学に関する知識こそ豊富であり、そこは教師として満点と言ったところだろうが生徒に対する態度が落第もいいとこだった。

 

自身の寮生であるスリザリンは存分に贔屓し、グリフィンドールは滅茶苦茶に蔑む。

特にハリーに対しては彼が分からないことを承知の上で何度も質問している。

同じグリフィンドールの女の子が手を挙げているのすら無視してひたすらにハリーをいびっていた。

 

ただ、ハリーもやられてばっかりな訳ではないようで質問される度に気丈に返事を返していた。

自信なさげだったから心配していたが、どうやら強気に出れているようで安心した。

 

とりあえずそんな攻防が繰り広げられた後、おできを治す薬という、おできに悩まされる人が知れば欲しくなるような薬を作る事になった。

気心の知れた仲である(と、俺は思ってる)ドラコやグリーングラス、同じ部屋だったセオドール・ノットと同じ班だったということもあり、意外と早く薬を完成させることが出来た。

 

完成した薬をスネイプ教授に提出し、何となしに周りを観察していると、グリフィンドール生であるネビル・ロングボトムがどこか焦った表情で山嵐の針を大鍋に入れようとしているのが見えた。

 

「ロングボトム!針を入れちゃ駄目だ!!」

 

叫んだものの、その叫び声に驚いたロングボトムは肩を跳ねさせた拍子に針を鍋の中に落としてしまう。

途端、モクモクと緑色の煙が上がり周りにいた生徒が悲鳴を上げる。

 

「何をしている馬鹿者!!」

 

それを見たスネイプ教授がズカズカとロングボトムに近付き、杖を一振りすると煙が消えた。

ロングボトムはローブに大穴が空いたことで泣きそうになっている。

 

スネイプ教授はハリーの方に視線を向け、とんでもないことを口にした。

 

「君、ポッター。なぜ針を入れてはならないと教えなかった?失敗すれば自分の評価が上がるとでも考えたか?」

 

愕然とした。確かにハリーはロングボトムと同じ班ではあったが、注意するにしてもハリーではなく針を入れてしまったロングボトムの方だろう。

だというのにこの人はハリーを責めるのか?

 

流石に今にも泣きそうなロングボトムが心配になり、彼等の方へと駆けていく。

 

「アーデル。自身の持ち場に戻りたまえ」

「ロングボトムの服を直すだけです」

 

予想通りスネイプ教授が咎めてくるが、気にせずロングボトムの服を魔法で直す。

 

「あ……あり、がとう…」

「気にすることじゃない。次からは気を付けような」

 

そう言ってロングボトムの肩を叩くと、彼もほんの少し笑顔を見せた。

 

「自主的に生徒のために動いたスリザリンに一点加点。今日の授業はここまでだ」

 

 

……やはり、俺は彼を好きになれないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど。それでスネイプ教授の機嫌が悪かったんだね」

 

授業後、リオンはマークと話をしていた。寮は別々なもののかなり話すこともあるので疎遠になるということはなかった。

 

「自分のとこの寮監を悪く言うべきじゃないのかも知れないけどね。それでもあの態度には疑問を抱かされるよ」

 

 

「教授自身がグリフィンドールと折り合いが悪かったみたいだからね。それもあってグリフィンドールには敵対的なんだろう」

「だったら尚更教師にしたら駄目な人選だろ…」

 

校長はなに考えてるんだと頭を抱える。

 

「まぁ、あまり考えすぎない方が良いと僕は思うよ。ダンブルドア先生も何か思惑があるのかもしれないしね」

 

それじゃあ僕授業があるからと、マークは教科書を持って立ち去っていった。

 

「ハリーは大丈夫かなぁ…」

 

なにもされていない自分でこれなのだ。被害者のハリーはもっと酷い荒れ方をしているのではないかと頭の中で考えた。

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