101話目に突入!次の目標は150話(無理の無理無理)
今回は原作の1ページを1話にするアレです。
…念のため言いますがラブコメじゃないですよ?
「叔父様!私と恋愛的な意味でお付き合いしてください!」
「…はい?」
バンド練習でSTARRYに行っていたひとりちゃんが帰ってきたと思ったら、一緒に帰ってきた喜多さんから開口一番にとんでもない爆弾を投下された。この子は何を言ってるんだろう…いや、私に告白してきているのはわかったけど何故私に?
「ありがとうございます!では早速恋人同士っぽいことしましょう!」キターン
「いやいや待って喜多さん、いきなりどうしたの?ひとりちゃん、これはどういう…」
「うぐっ…ぎぎぎ…」
あ、ダメだ。ひとりちゃん、喜多さんの陽のオーラを至近距離で浴びて体調を崩してるね。あさっての方向を向いてカタカタ震えてる。
「先ずはそうですね…手を繋ぎましょう!もちろん恋人繋ぎで!」キタキターン
「ごめん喜多さん説明を!この状況の説明をください!」
話を聞くと新曲が完成して皆で視聴している時に話の流れでその曲の作詞を喜多さんがやってみるということになったらしい。喜多さん的には結束バンド初の恋愛ソングにしたいと思っていて、張り切って歌詞を考え出したはいいけどすぐにはいいワードが思い付かなかったみたい。
「考えてみれば私って恋愛ドラマくらいしか知識と情報がなかったんですよね…」
「な、なるほど…」
喜多さんほどの社交性とルックスを兼ね備えて恋愛経験がないのは甚だ意外だ…いきなり告白されてビックリしたけど、喜多さんなりに新曲の作詞のために行動を起こしていただけってことか…
「そこで!叔父様と擬似的な恋愛を体験すれば作詞に役立つはず!って思ったんです!」キターン
「いややっぱりそれはおかしい」
「うう…おえぇ…」
ああ…ひとりちゃんも限界みたいだ。
「そこは学校の男友達とかリョウさんに男役を頼むとかすればいいんじゃないかな」
「私は叔父様がいいんです!」キターン
「で、でも私と喜多さんとは倍以上歳が離れてるし、こんなおっさんと疑似的にとはいえ恋愛は…」
「このくらいの年の差があった方が背徳的でロックな感じしませんか?」
「背徳通り越して犯罪なんだよなぁ…」
「この家の中だけ!お家デートという体でお願いできませんか?」
「うーん…」
「新曲の作詞のためにもお願いします!」
お願いされている内容はともかく喜多さんの顔は真剣そのものだ。これに協力することで結束バンドの活動に多少なりとも貢献できるならファンとしては喜んで力を貸すところなんだけど…。
「どうしてもダメですか…?」
「う…わ、わかった。今日だけ、この家の中だけでならその…協力するよ」
「…!はい!よろしくお願いします♪」
という訳で今日一日家の中限定で私に恋人(仮)ができました。相手は20歳以上年下の女子高生。うわ…これはひどい。どうしてこうなった? はいそうですね、私が喜多さんのお願いを承諾したのが原因ですね。
「じゃあ先ずはお互いの呼び方から変えないとですね!叔父様じゃ恋人っぽくないから晋作君…いえ、長く付き合ってるという設定なら晋君がいいわね!」
「えっ」
「晋君。晋君は私のことなんて呼んでくれるの?」
「えっ」
なんですかそれは。いきなり難易度が高いぞ…
「えっと喜多さん…」
「むぅー」
「…はダメだよね。じゃ…じゃあ、郁代ちゃん…?」
「その呼び方は絶対にやめてください」
喜多さん怖い!目が怖い!
「えっと、じゃあ…郁ちゃん?」
「はーい♪晋君なーに?」
「郁ちゃん」
「晋君♡」
あ、ダメだこれ。羞恥心が半端ない。そうだ、ひとりちゃんに助けを…っていつの間にか居ない!一足先に自分の部屋へ避難したようだね。この甘々空間に耐えられなかったんだな。わかるよ。私も今ギリギリだから。
「次はさっきやりそびれたし手を繋ぎましょう!晋君手を出して?」
「えっあっはい」
私に向かい合っていた喜多さ…郁ちゃんは私が出した右手に自分の左手を絡めてきた。所謂恋人繋ぎというやつだ。当然のことだが、郁ちゃんの指はおっさんの私とは違って細くしなやかで女の子らしい柔らかな感触だ。爪はピカピカでよく手入れされているのがわかる。
「晋君の手…あったかいね!」
「あっうん…郁ちゃんの手もあたたかいよ?」
「ありがとう!でも私普段はそんなに手は熱くないんだよ?ウフフ♪晋君に触れられてるからかな?」
「あっあの喜多さ…郁ちゃんそろそろ手を…」
郁ちゃん顔が…顔が近い!
「離してほしいの?それとも…晋君は手を握るだけじゃ満足できないのかしら?……晋君がしたいならそれ以上のことしても…いいよ?」
これ以上は本当にマズイ!倫理的にも社会的にもマズイ!
「ば、晩御飯!そろそろ晩御飯の支度しないと!そうだ!郁ちゃんも一緒に作ろうよ。一緒に料理するのはお家デートの定番じゃない?」
「…いいですね!晋君となら楽しく映える料理ができそうだわ!」
よし!強引だけど何とか軌道修正できたぞ!郁ちゃんが喜びそうなメニューで満足してもらえばこれ以上の過度な接触はなくなるだろう。多分。
お互いしっかり手を洗い、エプロンを着けて準備完了。
「じゃあ始めていこうか」
玉ねぎをみじん切りにしてオリーブオイルを引いたフライパンで炒める。玉ねぎに火が通ってきたら牛挽き肉、ニンニク、塩、、ナツメグ、ブラックペッパーを加えてよく炒める。赤ワイン、角切りトマト、ウスターソースを更に加えて10分ほど煮る。
「晋君、これ何ができるの?」
「今日はアッシ・パルマンティエっていうフランスの家庭料理を作ろうかなと思ってね。馴染みのない名前だけどきっと郁ちゃんとひとりちゃんも気に入ると思うよ」
「へえ~…それは楽しみね♪私は何をしたらいいかしら?」
「そうだなー…じゃあ郁ちゃんにはこのじゃが芋をマッシュポテトにしてもらおうかな」
「わかったわ!任せて!」
茹でたじゃが芋の皮を剥き熱いうちにマッシャーで潰し、バター、牛乳、塩、コショウを入れてヘラでよく混ぜる。
「できたわ!次はどうすればいい?」
「じゃあこの耐熱皿に薄くマッシュポテトを広げてくれるかな?」
「はーい♪」
「マッシュポテトを広げたらその中にこの牛挽き肉を入れて…と。郁ちゃん次は残ったマッシュポテトを挽き肉を覆うように広げてもらえるかい?」
「なるほど!ポテトグラタンみたいね!」
広げたマッシュポテトの上に細かく刻んだグリュイエールチーズを散らして200℃のオーブンで15分程焼いて「完成」
「さあできたよ。郁ちゃん、ひとりちゃんを呼んできてくれる?」
「はーい♪」
本日の晩御飯
バターロール
晋君と郁ちゃん特製アッシ・パルマンティエ
ブロッコリーと茹で玉子のゴママヨサラダ
キャベツと人参の野菜スープ
「あっすっすいません逃げちゃって…あの空間に耐えきれなくてつい…」
「いいんだよ。こっちこそごめんね。さっご飯食べようか」
「あっはい」
「…晋君、ひとりちゃんばかりに構って浮気かしら?」
「えっ」
「えっ」
「ドラマのようなドロドロの三角関係…そういった内容の歌詞もロックでいいわね!……ひどいわ晋君!私というものがありながら他の女に現を抜かして!」
「えっ、ちょっと郁ちゃん!?」
「あわわわわ…しゅっ修羅場!?すすすすいません喜多ちゃんわわわ私は別にそんなつもりでは…どっどうぞお二人で仲良くしてください!」
「ひとりちゃん落ち着いて。喜…郁ちゃんもご飯冷めちゃうからもうその辺でやめておこう。ね?」
「…そうですね!せっかく晋君と2人で作ったんだから美味しくいただかないともったいないですよね!」
「そっそうそう!で、では手を合わせてください」
「「「いただきます」」」
やれやれ、漸く晩御飯だ。今日のメニューはアッシ・パルマンティエ。牛挽き肉を包んだポテトグラタンだ。初めて作ったけどうまくいったかな?
「ハフハフッはむっ…あつつ…んっんっ…あっこれすごく美味しいです」
「ん~♪本当!しっとりとしたマッシュポテトとお肉の旨味が合わさってどんどん食べれちゃうわ~♪」
「うん、うまくできたようだね。郁ちゃんが丁寧にマッシュポテトを作ってくれたおかげかな」
「ウフフ♡晋君の教え方が上手かったからよ♪」
「いやいや郁ちゃん手先が器用だから」
「ううん、晋君が見ててくれたから♪」
「あっあはは…」
「ウフフフ♡」
「うぐっ…ぐふっ!!」
「あっごめんひとりちゃん!大丈夫かい!?」
気を付けていたのにまた甘々空間を作り出してひとりちゃんにダメージを与えてしまった…疑似とはいえ恋愛って難しいんだな…。この歳までまともにそういう青春を送ってこなかった私には向いてないようだ。
「…♡」
ごちそうさまでした
「ありがとうございました叔父様!おかげでいい歌詞が浮かんできそうです!」
「そっそうかい?力になれたなら何よりだよ」
「ひとりちゃん!すごい歌詞書いてくるから期待しててね!」
「あっはい」
喜多さんはとても満足そうにキタキタキターン!!という効果音(幻聴)を発しながら満面の笑みで帰っていった。恋人との(疑似)交際期間約2時間。果たして喜多さんはこの短時間で得た経験で恋愛ソングの歌詞を書けるだろうか…。
「あっ叔父さんお疲れ様でした…その、だっ大丈夫ですか?私が言うのもなんですけど、かっ顔色が…」
「あっうん、大丈夫大丈夫。私の方こそひとりちゃんがああいう雰囲気苦手って知ってたのにごめんね。新曲完成私も楽しみにしてるからね!」
終始喜多さんのテンションに振り回された晩御飯だったけどあれはあれで楽しかったし、これを経てどんな歌詞が書かれるのか興味あるしね。ただ、私のことをそのまま書くのだけは勘弁してほしいかな。
喜多ちゃんは真面目で頑張り屋ですね!
次回 ツイスターゲームがしたい姪と◯◯
まさかのアレからのお話
↓おまけ
もしもぼっち・ざ・ろっく!のキャラが◯◯だったら
もしも結束バンドに本当にラブコメ要素を取り入れたら
※完全なるパラレル時空ですのであしからず
「おはよう晋作さん!」
「うぇ!?あっお、おはよう…えっ虹夏ちゃん!?」
「もー晋作さん、ソファーなんかで寝てたら疲れ取れないよー?」
「あれ?ひとりちゃんはまだ起きてきてないよね?どうやって家に入ったの?」
「あーあたし合鍵持ってるから!」
「そうなんだ…いつの間に」
「そんなことより聞いてよ晋作さん!あたし最近彼氏できたんだけどさー。その彼とうまくいってないというか…」
「彼氏とうまくいってない?」
「うん、実はそうなんだー」
虹夏ちゃんからの意外なカミングアウトに一瞬戸惑う。今まで進路や結束バンドやライブハウスの話しかしてこなかったから、突然の彼氏発言に驚いてしまった。しかし考えてみれば虹夏ちゃんほど面倒見がよくてしっかり者で器量好しな子なら彼氏の1人や2人いてもおかしくはないか。
「その人一人暮らしなんだけど、この間家に行った時その人のでもあたしのでもない髪が落ちててね」
「あらら…それは…」
「しかも少しずつ見覚えのない私物が増えていってて…」
「なるほどなるほど」
「やっぱりこれって浮気かな?晋作さんどう思う?」
「うーん…難しいね…というかその話をわざわざ私にするために来たの?」
「うんそうだよ!」
「…朝の7時に?」
「早く晋作さんに聞いてほしくて来ちゃった!…迷惑だった?」
「う、ううん全然。虹夏ちゃん早起きなんだねー」
ピンポーン
おっと?虹夏ちゃんに続いてまたお客さんかな?
ガチャ
って思ったら勝手に玄関が開いた!?
「おはようございます叔父様!」
「えっあっはいおはよう喜多さん…あれ?鍵かかってなかったかな?」
「かかってましたよ。私合鍵持ってるんです!」
「そ、そうなんだー…あっひとりちゃんはまだ寝てるよ」
「大丈夫です!今日は叔父様に用があって来たので!」
「えっ喜多さんも?」
「“も”?って…あっ伊地知先輩いたんですね」
「いたよ~」
「それで喜多さんはどんな用事だったのかな?」
「実は私の彼氏のことで相談が…」
「えっ?喜多さんも?」
「はい、その…最近彼の家に行ったんですけど、その時に明らかに彼のじゃないコップや歯ブラシがあって…」
「ほう…喜多ちゃんそれって」
「はい、多分ですけど浮気されてますよね!」
「喜多さんの彼氏さんも浮気か…虹夏ちゃんの彼氏さんもだけどこんなに可愛らしい子が彼女にいるのにその彼氏達はなにをやってるんだろうね」
「えへへ♪可愛いだなんて晋作さん誉めすぎだよー♡」
「もう♪叔父様ったらお上手ですね♡」
「あっありがとう…そうだ、せっかく来たんだし2人とも朝御飯食べていくかい?」
「「はーい♪」」
こんなに朝早くに相談しに来たのは、きっと浮気されてるかもしれないという不安で押し潰されそうだったからに違いない。私にできるのは話を聞くこととご飯を食べさせてあげることくらいしかできないけど、少しでも心の安定に貢献できるなら協力しよう。
「そういえば晋作さんなんでソファーで寝てたの?自分のベッドで寝ればいいのに」
「えっ!?叔父様ソファーで寝たんですか?ダメですよ!体はちゃんと休めないと!」
「あっあー実はね…」
ガチャ
「おはよう晋作オジサン。朝御飯はベーコンエッグとマフィンの気分だからヨロシク」
「えっ?」
「はっ?」
「うん、おはようリョウさん。ついでにひとりちゃんを起こしてくれるかい?」
「了解。ってあれ?虹夏と郁代来てたんだ」
「なんでリョウが晋作さんの部屋から!?」
「リョウ先輩…もしかして叔父様と…?」
「…はい、晋作オジサンと付き合ってまーす」
「!?」
「!?」
「リョウさーん嘘言っちゃダメだよー?」
「…なんてね、昨日ぼっちと曲作りしてたら遅くなったから泊めてもらっただけだよ」
「あれリョウの髪だったのか…」
「ん?虹夏ちゃんどうしたの?」
「ううん、なんでもないよ!」
「昨日寝落ちしたから口の中ネバネバだ…ぼっち起こす前に歯磨きしてくる…」
「あの歯ブラシリョウ先輩のだったんだ…」
「ん?喜多さん?」
「なんでもないでーす♪」
ガチャ
「あっおはようございます…えっ虹夏ちゃんと喜多ちゃん?」
「おはようひとりちゃん。すぐ朝御飯にするからね」
「あっはい…あっあの叔父さん」
「ん?」
「うっ…浮気じゃないですよね…?」
結論 うん、私にこの手の作風は無理だ!きらら作品でよかったね!
つづく(次はアレをやろうかな)