今回はアニメ9話終わりのひとりちゃん。そしてメニューから既に他に誰が食べに来るか察している人もいるのではないですか?
今日は8月31日。世の学生達は夏休み最後の日を満喫している頃だろう。ひとりちゃんもその1人…のはずなんだけどなんだか様子がおかしい。明日が始業式というのとバンド練習があることで家に来ているが、ずっと目が虚ろでなんか小難しい単語をブツブツ呟いている。アスタキサンチン?そんな調子のままSTARRYまで練習に行ったひとりちゃんは、よく見たらギターだけじゃなく卒塔婆まで抱えていた。どこから出したんだろう…重症だね。
ピロン
しばらくするとロインの通知がきた。喜多さんからだ。
今から結束バンドメンバーで江ノ島に行ってきます!後藤さんの夏休みの思い出を作ってきますね!
なんで急に江ノ島?それにひとりちゃんの思い出って…そういえばひとりちゃんは夏休み中、家でずっとギターを弾いているかSTARRYでバイトかバンドの練習してるかだったね。友達と遊びに行くということをしてなかったみたいだし、結束バンドのみんなで遊ぶのも初めてなのかな。
だとしたら夏休み最終日に友達と江ノ島へ行くイベント。きっと素敵な思い出になるよね。私も少しでもひとりちゃんの思い出作りに協力できるように買い出しだ。
数時間後
「疲れた…」
「下北着いたら喜多ちゃん起こして~…」
「もう、しょうがないですね。あーあ、本当は鎌倉も観光したかったし皆で晩御飯もしたかったんだけどなぁ~」
「晩御飯…あっ…」
「後藤さんどうしたの?」
「あっ叔父さんに頼んだらできるかもしれません。みっ皆で晩御飯」
「あは♪それ素敵ね!ちょうど江ノ島のお土産叔父様にも渡したかったところなの」
ピロン
お、ひとりちゃんからだ。
叔父さん今日の晩御飯に結束バンドの皆を連れてきてもいいですか?
おお、たくさん仕入れておいて正解だったね。腕がなる。
晩御飯は江ノ島名物のアレにしよう。返信。
もちろん大丈夫だよ。叔父さんに任せなさい。
炊きたてご飯(金色の風)を丼に盛る。削り節と刻み海苔を敷いてから釜揚げしらすを盛る。小口切りにしたアサツキを散らし真ん中に温泉卵を乗せて「完成」
ピンポーン
うん、ちょうどいいタイミングだね。
「あっただいまです」
「オジサン腹へった」
「リョウは今日食ってばっかりだな。あっおじさんこれ江ノ島土産!あと晩御飯ありがとうございます。手伝います!」
「叔父様、イソスタに上げてない写真もいっぱいあるので見てください!」
「はいいらっしゃい。皆来てくれてありがとう」
結束バンド一行のご到着、一気に賑やかになったね。既に晩御飯の準備はほとんど終わってるので虹夏さんには汁物を入れてもらおうかな。
「叔父様、今日の晩御飯は何ですか?」
「今日はこれだよ」
「あっ!シラス丼ー!!」
「うわビックリした。虹夏さんそんなにシラス丼食べたかったの?」
「うん!江ノ島行ったなら絶対食べたい。って思ってたんだけどなんやかんやで食べずに帰ってきちゃったから」
「うまそう。でもオジサン、私達がシラス丼食べてきてたらどうするつもりだったの?」
「ああそれは喜多さんのおかげでまだ食べてないってわかったんだよ。ほら」
そう言って私はスマホの画面を見せる。そこには喜多さんがイソスタにアップした写真が幾つも表示されていた。
「たこせんやアイスの写真を山ほどアップしてる喜多さんが友達とシラス丼食べた写真を上げないわけないからね。まあそれでももし食べてきたなら副菜にしてメインを違うメニューにしたかな」
「なるほど!叔父様名探偵ですね!」
本日の晩御飯
叔父さん特製シラス丼
揚げ出し豆腐
かぼちゃのガーリック炒め
大根とあおさの味噌汁
「では手を合わせてください」
「あっはい」
「はーい♪」
「はい!」
「うむ」
「「「「「いただきます」」」」」
言い終わると同時に付属のだし醤油をかけてシラス丼を掻き込んだのは虹夏さんとリョウさん。
「んっはぁ~♪まさか江ノ島から帰ってからシラス丼食べられるなんて思わなかったよ」
「んむっんむっ、いい塩気。ご飯が進む」
「そうかい?よかった」
「素敵!江ノ島のお店にも引けを取らないわ!」
食べる前に自撮りを含めて撮影しまくってるのは喜多さん。
「んぐっ、あっシラスが柔らかいです」
そうかと思えば何もかけずにシラスのみを食べるひとりちゃん。うん、みんなかわいい。4人のモグモグタイム(1人はパシャパシャタイム)を眺めながら自分もシラス丼をいただく。美味しい。仕入れてよかった。
「そういえば江ノ島はどうだった?思い出はできたかな?」
「あっはい、おかげさまで…」
「江ノ島着くまでぼっちちゃん意識朦朧としてたけどね」
「意識朦朧!?」
「現地のパリピ陽キャに絡まれて爆発四散したり」
「爆発四散!?」
「鳶に襲われて◯ムチャってたりもしてましたね」
「ヤ◯チャ!?」
それは本当に江ノ島の思い出なのかい?
「えへへへ…たっ楽しかったですよ?」
「…そっか」
まあひとりちゃんが満足してるならいいか!
ごちそうさまでした
「オジサンゴチでした。またよろしく」
「ぼっちちゃんもまたSTARRYでね!」
「後藤さん、また明日学校でね。叔父様も楽しい時間をありがとうございました!」
「あっはい、まっまた明日」
「みんなたくさん食べてくれてありがとう。また来てね」
夏休み最終日。ひとりちゃんにとって少しでもいい思い出になっただろうか。明日から新学期だし元気に登校してほしいな。
…って思ってたんだけど。
「ひとりちゃん?そろそろ出ないと遅刻しちゃうんじゃないかな?」
未だに布団から出てこないひとりちゃんの様子を見に行くと、布団から頭だけ出したひとりちゃんが苦悶の表情でこちらを見上げていた。
「おっ叔父さん…きっ今日学校休んじゃダメですか?」
「え?風邪かい?」
「あっいや、ぜっ全身筋肉痛で…」
あー…なるほど。普段運動しない人がいきなりあちこち歩き回ったからその代償がきた感じかな。でも
「ひとりちゃんの身を預かってる者として、筋肉痛というだけで学校を休ませるわけにはいかないんだ。ほら、叔父さんが手をかしてあげるから起きて」
「あっあっあっ…ひぃぃやぁぁぁぁぁっ!」
ご近所にその悲鳴の誤解を解くのに苦労したのは言うまでもない。
次回 タピオカチャレンジする姪と◯◯
次回は2部構成(の予定)元ネタは原作者様のあの投稿。