ロックな姪と食べさせたい叔父さん   作:氷英

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御覧になっていただきありがとうございます。

ドンキホーテとのコラボが楽しみすぎるんだが?

新章突入っぽいけど、いつも通りひとりちゃんとご飯を食べます


グランプリを狙う姪と銀ダラの西京焼き

ぽいずんさんからの“ガチ”じゃない発言を受けた次の日、ひとりちゃんはどこか神妙な面持ちで出掛けていった。

あの顔は何かを決意した時の顔だ。きっと結束バンドを良い方向に導いてくれるだろう。今日はバンド練習もしてくる日だし、きっとお腹をすかせて帰ってくるから叔父さん晩御飯張り切っちゃうぞ。

 

 

白味噌、砂糖、みりん、酒、卵黄を合わせた西京味噌に薄く塩をふって少し置いた後キッチンペーパーで余分な水分を拭き取った銀ダラを漬け込んで2時間冷蔵庫で寝かせる

 

よし、これでいつひとりちゃんが帰ってきても大丈夫。

 

 

「あっただいまです」

 

「おかえりひとりちゃ…ん?」

いつも通りのひとりちゃんの帰宅。だけどどことなくひとりちゃんの雰囲気が違う気がする。なんというか…イケメン?うまく言えないけど覚悟が決まった人って感じだ。

 

「昨日のライブから今日のバンド練習と疲れたでしょ?お風呂沸いてるから入っておいで」

 

「あっはい…あっあの叔父さん、私」

 

ひとりちゃんはゴソゴソと荷物を漁ると一枚の紙を私に見せてきた。

 

「わっ私達これに出ようと思います」

 

「未確認…ライオット?」

 

「はい!」

 

ひとりちゃん曰く未確認ライオットは10代アーティスト限定のロックフェスで、全国から選りすぐりのバンドが集結し雌雄を決する若手バンドの登竜門のようなものらしい。ここからメジャーデビューする子達もいるんだとか。

 

「わっ私達これに出てグランプリ獲ります!」

 

「そうなんだ…」

よく見たらひとりちゃんが持っている未確認ライオットのフライヤーはぐしゃぐしゃで、出ようかどうか何度も何度も悩んだことが容易に想像できた。前は文化祭ステージに出るかどうかで悩んでいたのに、今回は一晩で決意して皆に相談しに行ったんだね。半年前と比べたら凄い成長だ…

「ひとりちゃん、叔父さんも結束バンドを全力で応援するからね!」

 

「あっはい」

 

「じゃあご飯の用意するね。お風呂は先に入るかい?」

 

「あっはい、れっ練習で汗かいたので…行ってきます」

 

ひとりちゃんが入浴中に仕上げてしまおう。

漬け込んでおいた銀ダラを魚焼き器で焦がさないように

じっくりと焼いて「完成」

 

本日の晩御飯

炊きたてご飯(青天の霹靂)

叔父さん特製銀ダラの西京焼き

舞茸の卵とじ

ちくわの磯辺揚げ

オクラと納豆の味噌汁

 

「では手を合わせてください」

 

「あっはい」

 

「「いただきます」」

 

ひとりちゃんは脂の乗った身に西京味噌の味がしっかり染みた銀ダラに箸をのばす。フワフワの身を口へ入れた瞬間「んん~♪」と声を漏らして口角が上がる。これこれ、

至福の時間。かわいい。

 

「あっ魚フワフワで柔らかいですね。ごっご飯が欲しくなる味です」

 

「口に合ったようでよかった。ドンドン食べてね」

 

「あっはい。あっさっきの話ですけど、未確認ライオットは最初にデモ審査っていうのがあって新曲作って送ったり、路上ライブも増やしたりして…」

 

「うん」

 

「虹夏ちゃんも次の曲は最高の一曲を作ろうって言ってて…わっ私も作詞担当でがっ頑張ろうと思ってて」

 

「うんうん」

 

「あとわっ私達のライブの映像も見たんですけど、同年代の人気バンドと比べるとまだまだで…だっだから人前で演奏することに慣れるために場数を踏んでがっ頑張ります」

 

「そっか、いい意気込みだね。他の皆もヤル気にみちてる感じかな?」

 

「あっはい、結束バンド皆が同じ思いでいっ今までで1番結束してると思います…叔父さんのおかげです。きっ昨日叔父さんが『結束バンドがこれからどんな“ガチ”なバンド活動してくれるのか楽しみ』って発破をかけてくれたから、わっ私含めて皆ヤル気になって…じっ実はこの未確認ライオットのフライヤーを皆も持ってきてて、気持ちが1つになってる気がして嬉しかったんです」

 

「それは素敵な結束力だね。でも叔父さんはただ皆にご飯を食べさせただけだよ。例え叔父さんが何もしなかったとしても、ひとりちゃん達は大丈夫だったと思うな」

 

「そっそんなことないですよ。虹夏ちゃんもリョウ先輩も喜多ちゃんも叔父さんのこと感謝してました。もっもちろん私も…あっありがとうございます」

 

「ん…あはは、何か照れるな。なんにせよこれからバンド活動が忙しくなるね。叔父さんもできるだけサポートするからね」

 

「あっはい、よっよろしくお願いします」

 

 

ごちそうさまでした

 

 

晩御飯後ひとりちゃんは、しきりにスマホで動画を見ていた。さっき話に出ていた結束バンドのライブ映像で、私にも見せてくれた。自分達の演奏を第三者目線で見るのも大事なことだね。だだ、ひとりちゃんが「再生数…再生数」とブツブツ言っていたのが少し気になった。これから結束バンドが全国的に有名になったらこの再生数100も一万倍くらいに跳ね上がるんじゃないかな。




次回 肌ケアしてない姪と◯◯

ゲスト回。3巻でブレザー着たあの人が満を持して登場?
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