お気に入り登録者1700突破ありがとうございます!
また普段から感想や評価、ここ好きをしてくださる皆様にも大変感謝しております。
前回のあらすじ。
ローストビーフ大好評。
虹夏さんにあーんされる。
叔父さん照れる。後編へ
「イチャついてるとこ悪いけどおかわりいい?」
「あっうん、もちろんだよ」
「いや違うよ!叔父さん両手が塞がってたから近くにいたあたしが食べさせただけだよ?」
「ふーん…まあそういうことにしとく。あっソースは両方ともちょうだい。混ざってもいいから」
「リョウ、ちゃんと味わってるか?」
メインのローストビーフを一通り配り終えた。他の料理と共に各テーブルの食事が続いている。楽しげな声があちらこちらから…いや、ひとりちゃん達のテーブルはすごく静かだね。そして料理の減りが早い。
「あっポテトもうない…」
「大丈夫だよひとりちゃん、すぐ追加持ってくるからね」
料理がなくてシュンとしてるひとりちゃん。かわいい。
「ひとりちゃんの所のテーブルだけ料理なくなる速度が異常ですね」
「ぼっちちゃん、料理を食べ続ける事で間を持たせてるんだね…」
「そういえば虹夏、ライブはどうだったの?」
星歌さんがビール片手に料理をつまみながら今日のライブの出来を聞いてきた。いつもと違うライブハウスでの結束バンドがどうだったか気になるのだろう。姉として、店長として、家族として。
「え?ライブ?やっぱり気になっちゃう?」
「勿体ぶるなよ」
「ライブはね~皆大盛り上がりでモッシュにダイブにサークルまで出来て~」
あれ?…モッシュ?ダイブ?そうだったっけ?
「ライブ終了後には10分間のスタンディングオベーション!」
わっ…私は精一杯拍手を送ってたけど…。
「…なんて事もなくフツーにアウェイでした」
私はいい演奏だと思ったけどな…。新宿のお客さん達にもきっと結束バンドの良さが伝わったはず…多分。
「まあ初めての箱じゃそれが普通だよ」
「そっそそそうよ!演奏の出来と客の盛り上がりは関係ないから!」
星歌さんのフォローにつっきーさんが同調してきた。なんだかんだで結束バンドを気にかけてくれてるんだなぁ。
「その日のライブなんていろんな要素が関係してくるしそれをひっくり返せたら一番だけどなかなかそうもいかないのが現実ででも後ろの方の客はノってるように見えなくもな」
…ちょっと気にかけすぎじゃないかな?
「ありがとう大槻さん、でもああ言ったけど今の結束バンドが絶対出られないような場所でライブさせてもらったしスゴく感謝してるんだ」
「そっそう…ならいいんだけど」
「うん!これで後は曲数を増やして練習していくだけだね!」
アウェイでのライブも成長と捉える姿勢は素晴らしいね。
「そんなに熱心になって何かあるんすか?」
「実は未確認ライオットってフェスに出ようと思ってて…この前ライターさんがSTARRY(うち)に来てね…」
虹夏さんが、結束バンドが未確認ライオットに出ようと決意するまでの経緯を説明していた時
「あ~やっぱりここにいら~~~!あたしずっと1人で待ってたんらよ~~~!」
STARRYの入り口の扉が勢いよく開かれ既にバッチリ酩酊状態の廣井さんが現れた。頭にはうっすら雪が積もってるし、そんなのでよくここまで来れましたね。
「ちっバレたか。もうSICK HACKの皆と飲んでると思ってたわ」
星歌さんサラッと舌打ちしたよ…。
「イライザはどうじんし?の締切があるんらって~志麻は…いつも通り狂ったように自主練してるよ~。毎回ライブ後はこうなるから参っちゃうよねぇ~。でもあたしのおかげで志麻のドラムあんなにうまくなったんだな~」
「スゴくポジティブに捉えますね…」
「志麻さん…一番まともな感じだったのに…」
虹夏さんと喜多さんのリアクションを見るに、志麻さんは廣井さんとライブをする度に不満を募らせて廣井さんの言った「狂ったような自主練」とやらで発散しているのだろう…心中御察しします。
「あっいい匂い~みんならけごちそう食べててズルい~」
「あっ廣井さんも食べますか?」
「これおっちゃんの手料理~?じゃあ食べるぅ~♪」
と廣井さんは威勢のいい返事をし、星歌さんの隣に座った。私が廣井さんの分のローストビーフを盛り付けて渡すと、子供のように「わーい」と喜んで受け取りバクバクと食べ出した。いい食べっぷりだね。
「うめぇ~なにこれぇ~魚肉ソーセージみたいに柔らかいれぇ~」
「独特な表現をするね。あらら頭に雪が…外寒かったでしょう…」
私は廣井さんの頭に積もっている雪を払った。
「う~…あたしに優しくしてくれるのおっちゃんだけら~好き~」
「はいはいありがとうございます。廣井さんも今日はライブ頑張りましたね。でも最後の方は酔っ払ってライブがしっちゃかめっちゃかになってたので少しはお酒の量を控えた方がいいですよ?」
「う~い…」
ガタン
ザワザワ
ん?なんか後ろが騒がしい?
「あの廣井さんを手玉に取っている…ぼっちさんのおじさん何者っすか?」
「あらぁ~廣井さんに憑いてるのが浄化していってるわぁ~もったいな~い」
「廣井さんを見て微笑ましくなったの初めてですー」
「ぐぬぬぬ…廣井姐さんとあんなに親しげに…」
ふむ、どうやらSIDEROSの皆にとって廣井さんとこういうやり取りをする人は珍しいみたいだ。
「はい!ではそろそろお姉ちゃんへの誕生日プレゼントお渡しタイムに移りま~す!おじさんはそこ邪魔だから一旦退いてね!!」
「あっはい」
虹夏さんに手を引っ張られて星歌さんと廣井さんの側を離れる。そうだね、なんと言ってもプレゼントの時間だし叔父さんが邪魔してはいけないね。いたたたた、虹夏さん?手を握る力が少し強すぎないかな?
その後星歌さんに多種多様なプレゼントが贈られた。喜多さんからは可愛らしい花柄の化粧品、リョウさんからは雪だるまのピエール君(製作時間7分)廣井さんは肉と現金が当たるかもしれないポイントシール10点分(応募にはあと10点足りない&期限切れ)そしてひとりちゃんからはなんと星歌さんへの歌のプレゼントだった。虹夏さん曰く2ヶ月前から準備していたらしい。そんな素振りは全く見せていなかったのに…。ひとりちゃん、星歌さんのことをそこまで大切に思って
バツン
「あっ…弦切れた…」
「はい!お開きでーす!」
残念、ひとりちゃんの歌聴いてみたかったな…。
ごちそうさまでした
「「「ありがとうございましたー」」」
「ばいばーい。また対バンしましょ!」
色々あったけど、SIDEROSの皆にも満足してもらえたようで何よりだね。これを機に結束バンドの皆も仲を深められたらいいな。
「結束バンド!私達も未確認ライオット出場するから!今決めたわ!」
「えっ!?大槻さん突然どうしたの?」
「はいこれ、書類選考で落ちるなんてダサい事されちゃ困るし、改善点まとめてあげたからありがたく読めば?」
「えっとマネージャーか何かですか?」
つっきーさん達SIDEROSも未確認ライオットに参戦か。
人気と実力のあるバンドだし結束バンドのいいライバルになるだろうね。
「ヨヨコ先輩私ら聞いてないんすけど?」
「そういうことは相談してくれないと困ります!」
「こういう所で皆辞めていくのよねぇ~」
「あっ…あの出てもいいですか?」
バンドメンバーとの意志疎通できてなかった!今決めたって言ってたし、つっきーさんイマイチ決まらないね。
「そっそれから後藤ひとりのおじさん!」
「えっ私?何かなつっきーさん」
「姐さんと少しばかり仲がいいからって調子に乗らないで下さいね!私の方が仲良しっていうか…わっ私のトゥイッターフォロワー数は一万人なんだから!」
「ん?」
なんで急にフォロワー数の話になったの?
「大槻さんまた謎のマウントを…」
「あれ?叔父様のイソスタはフォロワー数今何人位でしたっけ?」
「フォロワー数かい?最近ちゃんと見てなかったな…えーと今は…5万人だね」
「1ドームおじさん!?」
つっきーさんは謎の単位を口にしてしばらくフリーズ。
「あっすいませんぼっちさんのおじさん。先輩コミュニケーションがド下手なだけなんで気にしないで下さい」
「あっうん。そうなの?」
つっきーさんはその後バンドメンバーに連れられて帰っていった。顔色悪かったけど大丈夫かな?
次回 新年を迎えた姪と◯◯
↓人物紹介9
長谷川あくび
叔父さんに胃袋を掴まれちゃった系女子その10
SIDEROSのドラム兼良心担当。飯ウマな上酔っ払いの廣井きくりに動じない叔父さんに一目置く。叔父さんにぐぬぬしてるヨヨコ先輩が面白い&自分達が平和なのでもっと廣井きくりと絡んでほしいと思ってる。
本城楓子
叔父さんに胃袋を掴まれちゃった系女子その11
SIDEROSのギター兼ほんわか担当。普段料理をしているためか叔父さんの料理に興味津々。今後その辺りでの絡みがあるかもしれないしないかもしれない。原作のキャラの掘り下げ次第?
内田幽々
叔父さんに胃袋を掴まれちゃった系女子その12
SIDEROSのベース兼オカルト担当。叔父さんの料理の謎の浄化作用に興味津々。個人的にこの子にもっとお肉を食べさせたいので、今後以下略。