ロックな姪と食べさせたい叔父さん   作:氷英

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御覧になっていただきありがとうございます。

誤字脱字報告も大変助かります!

60話突破!今回は虹夏ちゃん視点が多いです。


浮かれる虹夏ちゃんと姪と肉じゃが

「おつかれ~今日のライブもよかったよ~!」

 

「路上でやるのは何回やってもドキドキしますけどね」

 

「今日も結構客入ったな」

 

「ぼっちちゃんは…あ~もうキャリーバッグの中に」

 

「あはは…」

 

結束バンドの路上ライブも回数を重ね、だんだんお客さんも増えてきた。ぼっちちゃんは前ほど人前であがらなくなってきた(但しライブ終わったら再起不能になる)し、喜多ちゃんも実力を上げてる(但しライブ後のエゴサのリアクションが鬱陶しい)し、リョウも投げ銭が入る度に(あたしがシメるから)演奏が止まらなくなった。…うん、まっまあ確実にバンドのレベルは上がってるよね!これから未確認ライオットに向けてドンドン活動の幅を広げていきたいし、デモ審査の次はネット投票あるからもっともっとファンも増やしていきたいな!

 

 

ピロン

ん?メールだ、何々…『結束バンド様 音源聴かせて頂きました…』こっこれは…!!

 

 

 

 

 

 

ピロン

ん?ひとりちゃんからのロインだ。

 

今日結束バンドの皆で叔父さんの家に行っていいですか?晩御飯の材料も買って帰ります。あと重大発表があります。

 

ふむ、今日は結束バンドの路上ライブの日だけど私は仕事で観に行くことができなかったから、色々話を聞けそうなのは嬉しいね。そして重大発表とはなんだろうね。返信。

 

もちろんいいよ。気をつけて帰ってきてね。

 

 

 

「あっただいまです…」

 

「おっ邪魔しまーす!晋作さん聞いて聞いて!」

 

「フフフ♪叔父様に朗報ですよ!」

 

「お腹空いた」

 

「皆おかえり。…ひとりちゃん全体的に細くなってるけど大丈夫かい?」

 

「ぼっちアスペクト比狂ったままで面白いよね。プフッ」

 

ひとりちゃんはフクロウが木に擬態するために縮む時みたいに縦に細くなっていた。そんな器用なこともできるんだね。

 

「あっいやこれは「晋作さんこれ!これ見て!」

 

ひとりちゃんの言葉を遮り虹夏ちゃんが嬉々としてスマホのメール画面を見せてきてくれた。内容は池袋のライブハウスからの出演依頼で、所謂ブッキングライブというものらしい。聞けば虹夏ちゃんの知らない箱(ライブハウス)からのお誘いなのだそうだ。

 

「路上ライブとかMVの成果が出てきたってことかな♪」

 

「すごいね。結束バンドがドンドン有名になっていくのはファンとして凄く嬉しいよ」

 

「こういう新しい箱でライブすれば新規のファンも増えるかもだし、未確認ライオットに向けていい流れだよね!晋作さんもそう思うでしょ?」

 

「うん、色々な場所で経験を積むのは良い事だと思うよ」

なんだか虹夏ちゃんいつにも増してテンションが高いね。わかりやすく上機嫌だし、結束バンドがこういう形で評価してもらえたのが嬉しかったのだろう。

 

「さっ晋作さん、材料買ってきたから一緒にご飯作ろう!」

 

「あっうんそうだね」

 

「叔父様、私もお手伝いしまーす♪」

 

「うん、ありがとう」

 

じゃがいもとニンジンは大きめに乱切りにし、玉ねぎはくし型に切る。油を引いた鍋で牛小間肉を炒め、肉に火が通ってきたら玉ねぎ、ニンジン、じゃがいも、糸こんにゃくを入れてさらに炒めて水、料理酒、顆粒だしを加えて煮立たせる。丁寧に灰汁を取ったら蓋をして弱火で煮る。蓋を取り砂糖、みりん、醤油を加えて蓋をせずに煮汁をかけながら煮詰めて「完成」

 

「ふんふふ~ん♪ふんふふ~ん♪ふんふんふんふん♪」

 

虹夏ちゃんが鼻歌交じりで手慣れた様子で料理を仕上げていく。ブッキングライブの出演がよっぽど嬉しいんだね。喜多さんも最近料理の楽しさに目覚めたみたいで私に色々質問しながら手際よく料理をしていた。かわいい。

 

 

本日の晩御飯

炊きたてご飯(てんこもり)

虹夏ちゃんと叔父さん特製肉じゃが

焼き厚揚げの肉味噌がけ

春雨とキャベツのポン酢サラダ

カブとほうれん草の豆乳味噌汁

 

「では手を合わせてください」

 

「はいみんな合わせて~、ぼっちちゃんはそろそろ元に戻ってね!」

 

「あっはい」ミョン

 

「はーい♪」

 

「うむ」

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

家庭料理のド定番である肉じゃが。今回は虹夏ちゃんが主となって作ったものなのでなんだか新鮮な気分だ。

 

「んむっはむっ…うん、うまい。お袋の味!」

 

「作ったの晋作さんとあたしと喜多ちゃんだけどな」

 

「ん~♪お芋がホクホクで味もしみしみだわ~」

 

「モグモグ…んっおいしいです」

 

「そうだね。食材が煮崩れしてなくて盛り付けもキレイだね。見た目からも食欲をそそられるよ。私でもなかなかここまでのクオリティの肉じゃがは作れないよ」

 

「えへへ~晋作さん謙遜しすぎだよ~♪」

 

「叔父様にそこまで言ってもらえると自信がつきますね!」

 

「晋作オジサンお世辞がうまくなったね。おかわり」

 

「おいコラ」

 

「おっお世辞じゃないよ。正直な感想だよ」

結束バンドの活動も順調のようだし、ブッキングライブで人気爆発して新しいファンが増えるといいな。ちょっとだけさみしい気がしないでもないけど。

 

 

ごちそうさまでした

 

「ふぅ…満腹。路上ライブの客も安定してきて晋作オジサンの家で美味しいご飯も食べれて今日はいい日だ」

 

「満足してもらえたようでなによりだよ。気をつけて帰ってね」

 

「それじゃまたね晋作さん。ブッキングライブ頑張るから応援よろしくね!」

 

「うん、頑張って。星歌さんにも早く伝えてあげてね」

 

「もちろん!今日サプライズで伝えるつもり!」

 

「店長さんもきっとビックリしますね!」

 

「あっそっそれじゃあまた明日…」シュ

 

虹夏ちゃん達が帰った後ひとりちゃんを見ると、また縦に縮んでいた。その体はどういう原理になってるの?

 

「あっ新しいライブハウスに行くなんて萎縮します…」

 

「あーそういう理由だったの。大丈夫、今のひとりちゃん達は立派なバンドマンだよ。そのライブハウスでもきっとうまくやれるよ」

 

「そっそうですかね…?」

 

「うん、ひとりちゃんのギターテクにみんなビックリするかもね」

 

「ビックリ…へへへ…あっ歯ギターとかやったら盛り上がるかな?」ミョン

 

あっ戻った。

 

 

 

 

 

ピロン

明日のためにそろそろ寝ようと思ってた時にロインの通知がきた。虹夏ちゃんから?

 

 

さっきお姉ちゃんにブッキングライブのこと話したら全然応援してくれなかった!しかも下北以外じゃ客足伸びないとか言ってくるしもう最悪!!

 

 

星歌さんが?おかしいな、誰よりも結束バンドを応援してる星歌さんがそんなこと言うなんて信じられないけど…。一応返信。

 

 

星歌さんが応援してくれないの?もしかしたら星歌さんは照れ臭くて素直に物事を伝えられない事があるからその類いかもしれないね。

 

 

ピロン

虹夏ちゃん返信が早いね。

 

 

お姉ちゃんがそういうめんどくさい性格なのは知ってるよ?でもやっぱり一番応援してほしい人に意地悪言われるのはショックだよ!

 

 

うーんそうだね、家族には応援してほしいよね。返信。

 

 

 

 

 

ピロン

つい勢いで晋作さんにロインしちゃったけどちゃんと読んで返信してくれる。やっぱり晋作さん優しいな…。

 

 

大丈夫。他でもない虹夏ちゃんのお姉ちゃんだよ。一番近くで虹夏ちゃんのことを見てきた家族だよ。信じてみよう

 

 

「…」

うん、そうだよね。晋作さんの言うとおりお姉ちゃんがあたしの夢のことどうでもいいなんて思ってるわけないよね…。

 

 

 

 

 

ピロン

虹夏ちゃんから返信だ。

 

 

そうだね!あたしも意地悪なこと言われてカッとなってあほ!とか三十路!!とか言っちゃって大人げなかったかもしれないしお互い様かな。まだちょっとモヤモヤしてるけどお姉ちゃんのこと信じてみるよ!こんな時間に愚痴聞いてくれてありがとう!!

 

 

うん、三十路は悪口にしちゃいけないね。ともあれ虹夏ちゃんの怒りの火は鎮火したようでなによりだ。

 

 

 

ピロン

 

 

どういたしまして。また鬱憤が溜まったらいつでも言ってね。話を聞くくらいなら私にもできるから。おやすみ。

 

 

「…えへへ♪おやすみ晋作さん」

 

 




次回 ブッキングライブと姪と◯◯
何度も言うけどラブコメじゃねーのですよ?

↓おまけ
もしもぼっち・ざ・ろっく!のキャラが◯◯だったら

もしも全員エンディングのチビキャラだったら。

転がるぼっち
「そんなに怖いならこれ(完熟マンゴー)に入って演奏したら?」

「あっいつも弾いてる環境と同じです!みなさん下北盛り上げていきましょう!」

(少し気が大きくなった…)

ライブ後

「ミスりまくった~」

「MCスベってたね」

「あっあの、そろそろ出していただいても?」

「ああ、そうだったね!よいしょ…あれ?」

「んー」

「あっどっどうしました?」

「腕がこれ以上上がらない」

「え!?」

「待って、リョウと2人でなら…んー!」

「そもそもうまく掴めない」

「あっじゃあ一生このまま…?はは…陰キャにお似合いの末路ですよね…」

「しゃがめばいいのでは?」

「あっはい。んっしょ…あ」コロン

「どうしたの?」

「あっ頭が重くて起き上がれません」ゴロゴロ

「転がるぼっち…」

つづく(続けるってばよ)

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