ロックな姪と食べさせたい叔父さん   作:氷英

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未確認ライオットもネット投票中間発表まで進みました。
そして今回は叔父さんがいっぱい喋ります。


中間結果発表と姪とピザ

今日はネット投票中間結果発表の日。すっかり通過している気でいる星歌さんからの要望でお祝いのご飯を持ってSTARRYへと赴くのだが、何を作ろうかな…星歌さんはケーキを用意するらしいからメインになるものがいいよね。ありきたりだけどピザとかいいかもしれないな…そうと決まれば買い出し&仕込みやっていこうかな。

 

 

薄力粉、強力粉、砂糖、ドライイースト、オリーブオイル、水を混ぜ合わせてよく捏ねる。纏まったら塩を加えてさらに捏ねる。ピザ一枚分の量に分けて丸めたら、常温で15分ほど発酵させる。発酵が終わったら円形に薄く伸ばしてピザ生地のベースを作っておく。

 

さて、下準備は整った。後はSTARRYのオーブンを借りて焼きたてを出そう。皆喜んでくれるかな…。

 

 

準備した食材を持って星歌さんに指定された時間にSTARRYへ向かうと、入り口の前に星歌さんとPAさんの姿が見えた。PAさんの両手には星歌さんの言っていた特注のケーキらしきものが用意されている。

 

「星歌さんPAさんこんにちは」

 

「おっ!こんにちは叔父さん。さすが時間通りだな」

 

「おじさまどうも~♪」

 

「皆はもう中にいるのかな?」

 

「ああ、今まさに中間結果見てるところだよ」

 

「3人で突入してサプライズという算段ですー♪」

 

なるほど、星歌さんのあの子達のことを喜ばせたい気持ちが犇々と伝わってくるね。ただ…

「そのケーキのプレートの文字は…」

PAさんが持つホールケーキにはチョコレート製のプレートが乗せられていて、白い文字で『結束バンド1位通過おめでとう』と書かれている。

 

「これか?あいつらあんなに頑張ってたんだから1位通過は確実だろ」

 

「そ、そうですねー…」

個人的には首位通過してほしい気持ちはあるけど、SIDEROSや他のバンドの子達も同じように宣伝頑張ってるだろうからどうかな…。

 

「じゃ、準備は整ったな?行くぞ!」

 

「はーい♪」

 

「あっはい」

星歌さんに促されて3人でSTARRYの中へ入り、既に中間結果を見たであろう4人の下へ。…歩み寄るはずだった。

何やら様子がおかしい…大人組3人の足が止まる。項垂れてテーブルに突っ伏している結束バンドの面々は、ひとりちゃんがお正月に顔面崩壊した時と同じ数字の6を散りばめた福笑いのような顔をしていた。

 

「なっお前らどうした!?」

 

「えっ、どうしたの!?ひとりちゃん!皆!!」

 

「あっ…叔父さん」

 

「おねーちゃん、晋作さん…PAさんも…実は…中間結果48位で…」

 

「えっ」

48位?…それはちょっと予想外だ。

 

「えっ!?」

 

「あれ?何?そのケーキ」

 

「ギクッ」

 

「あー…これはね」

星歌さんはあからさまに視線を逸らしてる…まあ無理もない。さて何て言おうか…少なくともこの『1位通過おめでとう』プレートは彼女達の目に入らないようにしないと。ケーキを持っているPAさんと目が合いお互い小さく頷く…仕方ない、ここは私が何とかしよう。私は『1位通過おめでとう』プレートを素早く取り自分の口に運んだ。

「モグモグ…ゴクン…いやぁこのケーキあんまり美味しそうだったからつい衝動買いしてきてしまったよ~」

 

「あっえっおっ叔父さん!?」

 

「叔父様…」

 

「…ごめん晋作さん、今そんな気分じゃなくて…」

 

「…」

 

まあそうだろうね…48位…皆かなりのショックだよね。

 

「え~んっ…!何かうまくいく感じの流れだったじゃーん!」

 

「にっ虹夏ちゃん…」

 

「今までたくさんの人に協力してもらったのに100組中48位なんて…ここからあと一週間で30位圏内なんて無理だよぉー…」

 

「今調べたらSIDEROSは3位ですね…」

 

つっきーさん達は3位か…やっぱり人気バンドなんだね。

 

「ま、まあ上位陣は頭ひとつ抜けてるかもしれないけど下位層は大差ないだろうしこれはもう運だな」

 

星歌さんがすかさずフォローを入れている。そうか、下位層は大差がないのか…ん?それってつまり…。

「48位。逆にいい順位かもしれないね」

 

「「「「えっ?」」」」

おおう…4人一斉に同じ反応を…視線がちょっと怖い。でもこの子達の士気を上げるにはこれしかない。

「ネット審査の投票ルールを聞いた時から思ってたことがあるんだけどね…この投票をする人って2種類に分類できると思うんだ」

 

「に、2種類…ですか?」

 

「うん。ずばり、この投票を『権利』と捉える人と『義務』と捉える人だよ」

 

「権利と…」

 

「義務ですか?」

 

「そう。皆はネット審査が始まって今日まで、学校や家族や友達やSNS、あらゆる手を使って宣伝したよね?」

 

「そうですね!クラスの皆も毎日入れてくれました!」

 

「あっスローガンまで作っちゃいましたし…」

 

「親の病院で曲流してもらったりね」

 

「うん…本当にたくさんの人が結束バンドを応援してくれてるんだ…それなのにこんな順位で申し訳ないよ…」

 

虹夏ちゃんは再び項垂れて落ち込む。

「でもまだ一週間もあるんだよね?だったらまだまだわからないよ。星歌さんが言ったように下位層は票に差があまりないようだし、この投票方法は後半でさっき言った『権利』と『義務』が効いてくると私は思うな」

 

「おじさま、その権利と義務ってどういう事なんですかー?」

 

「この投票って実は結構工程が多いんだ。1日1回スマホやパソコンで未確認ライオットのサイトに飛んで投票フォームへ行き、100組のバンドから投票したいバンドを選んで『投票する』をタップして『このバンドに投票しますか?はい、いいえ』で『はい』を選んでやっと投票が完了するんだ。これってそこそこ面倒だよね?」

 

「まあ確かに…」

 

「言葉で表すとやることが多いですね」

 

「これを1日1回投票『できる』と受け取る人と投票『しなければならない』と受け取る人と分かれるんだけど…どちらも同じ一票なんだよね」

 

「うん…で、晋作さんそれが何なの?」

 

「星歌さんやPAさん、私や1号さん2号さんみたいな人達は前者。何があろうと1日1回の『権利』で投票をし続ける。肝となるのは後者、知り合いや友人に頼まれて『義務』として投票する人達。多分どのバンドにも一定数存在するんだけど、この人達のモチベーションが問題になってくると思うんだ」

 

「モチベーション?」

 

「例えば友達から頼まれて投票してたバンドが中間結果で25位だったと知ったらその人はどう思うだろう…『あれ?もしかしてもう自分が投票しなくてもネット審査を突破できるんじゃないか?』と考えるんじゃないかな?」

 

「あったっ確かにそうですね」

 

「人間は自分が頑張らなくても成立すると分かると途端にモチベーションが下がるからね。でも結束バンドは違う、中間の順位は48位でまだまだ投票を怠ることはできないからそういう層からの票が減ることは他のバンドと比べても少ないだろう。しかも結束バンドの場合は虹夏ちゃんのネット審査への信念がここで活きてくるんだ」

 

「え?あたしの…信念?」

 

「そう、結束バンドを“心から応援してくれる人からの票で”勝つというものだよ」

 

「あ…」

 

「虹夏ちゃん達はその信念の下でこの一週間宣伝活動をしてきたから、私の見立てでは結束バンドに『義務』で投票している人の割合は他のバンドと比べてかなり少ない方だと思ってる。確かに順位としてはまだ30位圏内じゃないけど、心から応援してくれる人からの票は上位勢にも負けてないと私は思うよ」

 

「叔父さん…」

 

「こういう投票方法だと残りの一週間でその『権利』と『義務』の票の差が如実に現れるから、希望を捨てるにはまだ早いんじゃないかな。それにここから追い上げて30位以内に滑り込んだら逆に元々上位にいるバンドより注目されちゃうかもね」

 

「うん…うん!そうだよね!ここでへこたれてたら今まで投票してくれた人達に顔向けできないし、まだあと一週間あるもんね!!」

 

「ですね!勝負はここからですよ!私達も宣伝と練習頑張ろうねひとりちゃん!」

 

「あっはい!」

 

「まあ晋作オジサンがそこまで言うのならもう少し頑張るか…」

 

おっ、虹夏ちゃん達の顔に覇気が戻ってきた!年甲斐もなく熱く語ってしまったけど効果はあったかな?

 

「…安心したらお腹空いた」グゥー

 

「あっケーキとは別に差し入れ持ってきたけど食べ」

「「「「(あっ)いただきます」」」」

 

「了解」

おおう…見事にハモったね。

 

ピザ生地にトマトソース、玉ねぎ、ピーマン、コーン、ソーセージ、ベーコン、サラミ、たっぷりのチーズをかけてオーブンで10分ほど焼いて「完成」

 

本日のお昼ご飯&おやつ

叔父さん特製ミックスピザ

星歌さん特注ケーキ

 

「では手を合わせてください」

 

「「「「はい!」」」」

 

「お前ら急に元気になったな」

 

「若いっていいですねー♪」

 

「「「「「「「いただきます」」」」」」」

 

落ち込む気持ちはよく分かるけど、ずっとそれではよくないからね。食べて力をつけて後半も是非頑張ってもらいたい。

 

「んむっはむっうむっ…うまい!おかわり!」

 

「デリバリーのピザみたい…いやそれ以上においしー♪」

 

「よく見たらチーズが2種類入ってますね」

 

「ピザ用のシュレッドチーズとは別にモッツァレラチーズも乗せてあるよ」

 

「はぁー♪ピザにケーキ…この時間にこのカロリー摂取は悪魔的ですー。おじさまは罪な男ですねー♡」

 

「ケーキ用意したのは私だけどな」

 

「ドンドン焼くからいっぱい食べてね」

 

「あっふぁい」

 

お腹いっぱいにして元気になれば士気もパフォーマンスも上がっていくはず…あと一週間、最後まで頑張ってほしい

 

 

ごちそうさまでした

 

 

「おねーちゃん晋作さんありがとう!よーし、クヨクヨしてる場合じゃないね!皆練習行くよ!」

 

「はーい♪まだまだどこでバズるかわかりませんから最後まで諦めませんよ!」

 

「晋作オジサン次はテリヤキチキンマヨとか希望」

 

「あっ叔父さんありがとうございました…れっ練習行ってきます」

 

 

 

「「「ふぅ…」」」

スタジオ練習に向かう4人を見送り、残された大人組3人はそれぞれ安堵のため息を漏らした。

 

「よかったです。一時はどうなることかと思いました…」

 

「叔父さんありがとう。正直助かった…私達だけじゃどうにもならなかったよ」

 

「ですねー…私は危うくケーキを店長の顔面にシュート!するところでした♪」

 

「何だそれは普通に嫌だからやめろ。…それにしてもさっきの叔父さんは説得力があったな」

 

「すごいですよねー。まさかネット投票が始まってすぐにそこまで考えていたなんて…おじさまはインテリでもあったんですねぇ♪」

 

「あー…あれは適当です」

 

「「えっ?」」

 

「あの子達を奮い立たせるために半分くらい思い付きで語ってしまいましたけど、中間で48位は正直厳しいですよねー…あっ私は信じて投票を続けますよ?」

 

「そうですね…まあ結果オーライか?」

 

「あの子達のためにも聞かなかったことにしますー♪」

 

 

あと一週間…私も最後まで結束バンドを応援し続けるよ!

 




次回 SIDEROSと姪と◯◯

SIDEROS再登場ですよ&叔父さんの出番少なめですよ

↓おまけ
もしもぼっち・ざ・ろっく!のキャラが◯◯だったら

もしも皆でア◯ングアスをやったら
※作者はアモ◯グアス初心者です

説明パート省略
「…以上が大まかなルールっす、まあやっていけば慣れるっすよ。初心者が多いんで初期マップで特殊な役職もなしでいくっす」

「はーい」

「了解」

「あっはい」

「楽しみー」



シー…!
この中に2人殺人鬼がいる

↓参加者一覧
BOCCHI
虹サマー
世界のYAMADA
キターン☆ミ
ヨヨコ
あくびちゃん
ふーこ
UU



緊急会議ボタンが押されました

あくびちゃん「はい、という訳でウチが押しました。ここのボタンを押すと通報とは別に皆を召集できるっす。一人1回までなのでよく考えて押してくださいね」

キターン☆ミ「はーい♪いよいよ始まりますね!」

虹サマー「初めてプレイするから緊張するー!」

世界のYAMADA「この中に殺人鬼が2人もいるのか。こんな危ない場所に居られるか!私は部屋へ籠らせてもらう」

BOCCHI「あっでもそれぞれタスクっていうのをクリアしていかないといけないから隠れ続けてるだけだと船員は勝てないんじゃ…」

あくびちゃん「その通りっす。船員は頑張ってそれぞれに割り振られたタスクをこなしましょう」

ヨヨコ「ふん、そんなことしてないでさっさと殺人鬼あぶり出して追放すれば楽勝でしょ!」

UU「それができたら船員わ苦労しないわ~」

ふーこ「まだ何も起きてないし殺人鬼が名乗り出るわけもないしねー」

ヨヨコ「うっ…わっわかってるわよ!これから!これから私が見事な推理で殺人鬼を当ててやるんだから!」

あくびちゃん「まあとにかくこの会議が終わったら本格的にスタートですから皆さん頑張って生き残りましょう。という訳で皆さん投票スキップ&デスコードミュートよろしくっす」

一同「(あっ)はーい」

↓以降BOCCHI視点でお送りします。

「うーんどうしよう…船員になったからタスクを終わらせないと…でも私以外の7人の内2人が殺人鬼なんだよね…怖いから1人で動こうかな。あっ喜多ちゃん私と同じ場所のタスクやってる…」


キターン☆ミの後ろを意味もなくウロチョロするBOCCHI
それに気付いて同じくウロチョロして見せるキターン☆ミ

「この場に2人しかいないのにキルしてこない?…うん、間違いない…喜多ちゃんは船員だ!喜多ちゃんに着いていこう」


緊急タスク発生!緊急タスク発生!

「あ、急に視界が狭くなった…そういえばルール説明で殺人鬼がキル以外に妨害行為をしてくるって言ってたっけ…点滅してる矢印の方に行けばいいのかな?」

BOCCHI、キターン☆ミと共に電気室へ向かう。電気室で同じく緊急タスクをやりに来た虹サマー、ヨヨコ、あくびちゃん、ふーこと遭遇

「あ、いっぱい集まってる…この状況なら殺人鬼もキルできないよね…」

緊急タスクが終わりまたそれぞれのタスクをやりに解散
キターン☆ミだけはその場でBOCCHIの行動を待っている

「喜多ちゃんは完全に船員っぽいな…。多分私のことも船員だと思ってくれてるよね。えへへ…私もタスクやりに行かないと…あっちょうど電気室にタスクがある」


BOCCHIはキターン☆ミと電気室のタスクを始めた





ピンポンパンポーン


死体が発見されました!

デデーン
世界のYAMADA

「えっ、リョウ先輩!?」

つづく(誰が殺人鬼でしょうね)


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