ロックな姪と食べさせたい叔父さん   作:氷英

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御覧になっていただきありがとうございます。

今日はひとりちゃんの誕生日!おめでとうございます!

そしてここに小説を投稿するようになって一年が経ちました。たくさんの方々に読んでいただき感謝感謝の一年でした。これからもゆるりと続けていきますので応援よろしくお願いします!

今回は原作の本筋から逸れてSICK HACKが登場です。


お礼参りのベーシストとそうめんのカッペリーニ

とある日の新宿FOLT

 

 

「いやぁ~それにしても結束バンドもネット投票通っててよかった~。票入れるって約束したのに一回も入れてなかったからな~…」

 

スタジオ練習もそこそこにおにころ片手にそう語るのは大人気インディーズバンドSICK HACKの自称天才ベーシスト廣井きくり。その横で彼女の話を聞いている人物が2人…

 

「あんだけ気にかけてたバンドなのに一回も投票してなかったのかよ…」

 

「きくりはそういうとこありますよネ~」

 

「いやいやしょうがないんだって~。トイレに落としたり大槻ちゃんに見張られたりして思うように投票できなかったんだよ~」

 

廣井きくりと同じSICK HACKのドラム担当の岩下志麻と

ギター担当清水イライザの返答に精一杯の弁明を述べる。弁明できているかは別として。

 

「ただでさえ先輩の家の風呂借りたりして世話になってるのにそんな不義理なことして…いつか天罰が下るぞ」

 

「さーせん、次から気を付けまーす」

 

「まったく…」

 

「アハハ…」

 

呆れた様子の志麻と愛想笑いのイライザ。しかしそれを気にする様子もなく廣井はおにころを一口啜る。

 

「はー♪うめー!やっぱ昼間からキメるおにころは格別ら~ついでになんか腹も減ってきた~」

 

「そういえばもう昼飯時だな」

 

「オ~!じゃあ皆でソイゼ行きましょーソイゼ!」

 

「あーソイゼ安くてうまくて貧乏バンドマンの強い味方だよれぇ~…あ、でもそろそろおっちゃんのご飯が恋しくなってきたな~」

 

「おっちゃん…確か結束バンドの中の誰かのおじさんだったよな?度々お前の口から出てくるけど何者なんだ?」

 

「そうそうぼっちちゃんのおじさんだよ~優しくてご飯美味しくてイイ人なんら~」

 

「ホホ~ウ?それはきくりのカレシさんデスカー?きくりもすみにおけないデスネ!」

 

イライザが目をキラキラさせて廣井きくりと叔父さんの関係を妄想している。

 

「違うよ~イライザ…おっちゃんはね~お腹を空かせた子を放ってはおけない人なんらよ~」

 

「…まさかとは思うがそのおじさんに何度もご飯を集ってるんじゃないだろうな?」

 

「あ…いや~実はね」

志麻の冷たくも鋭いジト目に廣井きくりは一瞬やぶ蛇だったかとたじろいだが、おにころによる酔いと叔父さんの人柄ならば許されるであろうという浅はかな考えから叔父さんの人となりをつらつらと語った。

「…ってことで色々助けてもらったんらよ~」

 

「なんて事だ…私としたことがそんなに廣井が世話になった人に何の挨拶もせずにいたとは…」

 

「気にしすぎらって~」

 

「よし、行くぞ廣井」

 

「へ?行くってどこへ?」

 

「そのおじさんにちゃんと礼をしなければ!」

 

「ええ~…そんないきなり…あっでもほら手ぶらで押し掛けるのもおっちゃんに悪いし…それに何か買っていく時間もお金もないし~」

 

「それなら問題ない」

 

そう言うと岩下志麻は自分の荷物をガサゴソと漁り出し、そこそこ大きな箱状の物を取り出した。

 

「こんなこともあろうかと御詫びの品は幾つか常備している」

 

「何で!?」

 

「お前の粗相を謝罪してまわるのに必要だからだよ」

 

「あっすいません」

 

「志麻も苦労してマスネ~」

 

 

 

30分後

 

 

 

「ここだな?」

 

「うん…というかなんでイライザもいるの?」

 

「きくりのカレシさんがどんな人か一目見てみたくて~来ちゃいマシタ!」

 

「だからそんなんじゃないって」

 

 

 

ピンポーン

今日は休みでそろそろお昼ご飯でも作ろうかと思っていたところに玄関のチャイムが鳴った。お取り寄せの何かが届いたのかな?でも指定した時間よりも大分早いな…。

「はーい」

 

「あ…おっちゃんやっほ~」

 

「おや廣井さん、この時間に来るのは珍しいね」

訪ねてきたのは廣井さんだった。相変わらず赤みがかった顔に右手にはおにころが握られている。昼間から飲んでそこそこ出来上がっている様子…通常運転だね。しかし今日はそれだけじゃない。ぼんやりと見覚えのある女性2人が廣井さんの側に立っていた。

 

「どうも、突然の訪問申し訳ありません。私こいつと同じSICK HACKでドラムを担当しております岩下志麻といいます」

 

「あっはいどうも、そうですかSICK HACKの…ワンマンライブでお見かけしましたね」

 

「私はギターの清水イライザといいまス!以後お見知りおきヲ!」

 

「あっはいどうも、随分テンションが高いですね」

 

「そりゃきくりの未来のダンナ様に会えるんですから当然デスヨ~♪」

 

「未来の旦那様?何の話かな?」

 

「イライザー!?だから違うってばー!!」

 

まさかのSICK HACK全員集合。こんなに取り乱してる廣井さんも珍しいな。

「それで今日はどういったご用件で?」

 

「うちの廣井が何度もご飯をご馳走になったそうで…これ!つまらないものですがよかったらお納めください」

 

これはびっくり…なんとも義理堅い人だね。廣井さんが普段自由に振る舞って生きていけるのは志麻さんのおかげなんだろうね。

「これはどうもご丁寧に…そんな気を遣っていただかなくても…私が好きで食べさせてるだけなので。廣井さんいつも美味しそうに食べてくれるから私も嬉しいんですよ」

 

「ホオ~おっちゃんサンは食べさせたいオジサンなのデスネ~♪グゥー…オウ…そういえばまだご飯食べてないからお腹すきマシタ…」

 

イライザさんはお腹に手を当ててサスサスしてる。挨拶した時とは打って変わってテンションの高低差がすごい。

「ふむ、よかったら家で食べていきますか?ちょうど何か作ろうとしていたところなんで」

 

「えっ!?いやそんなつもりで来たわけでは…」

「マジ!?おっちゃんいいの?」

「いただきま~す!おっちゃんサン太っ腹デスネ~」

「おい!お前ら少しは遠慮というものをだな」

 

なんだか出会ったばかりの虹夏ちゃんたちみたいだ。

「遠慮なさらずどうぞ。そうだ、志麻さんからもらったこれをお昼ご飯にしましょうか」

 

「えっこれを?」

 

 

 

 

 

さてさて、志麻さんから立派なそうめんをいただいたのでSICK HACKの3人に美味しく食べてもらおうかな!

 

トマトを角切り、大葉を千切りにしておく。そうめんを時間通りに茹でて冷水でよく洗う。トマトとツナ缶にオリーブオイル、塩、おろしにんにく、ブラックペッパー、レモン汁を混ぜ合わせて最後にそうめんを絡める。そうめんを皿に盛り付けて上にトマト、ツナ、大葉を乗せて「完成」

 

 

本日のお昼ご飯

叔父さん特製そうめんカッペリーニ

照り焼き豆腐ハンバーグ

やみつき塩昆布オクラ

ベーコンとオニオンのスープ

 

「そうめんかと思ったらすごいの出てきた…」

 

「では手を合わせてください」

 

「あーい!」

 

「ワーイ!」

 

「「「「いただきます」」」」

 

そうめんをそのまま出してもよかったけど、これから夏本番になっていくにつれてノーマルそうめんはきっと何度もお目にかかるだろうからちょっと捻ってカッペリーニ風にしてみたけどSICK HACKの皆の口に合うだろうか。

 

「んま~♪そうめんなのに冷製パスタみたい。やっぱおっちゃん天才ら~」

 

「おっちゃんサン!これ美味しいデス!シェフデスカ!?シェフなのデスカ!?」

 

「一応シェフといえばシェフと言えなくもないですね」

 

「ん…本当に美味しい…あ、すいません私までいただいちゃって」

 

「いいんですよ、おかわりもできますから遠慮なく言ってくださいね」

 

廣井さんのバンドメンバーは2人とも個性的で面白い人達だな。以前ひとりちゃんがSICK HACKのライブを観て文化祭ライブに出ることを決意した事があったし、ワンマンライブも物凄く盛り上がってたな(終盤は廣井さんがベロンベロンだったけど)この3人は結束バンドみたいに誰が欠けても成立しない絶妙なバランスで成り立っているんだろうな…。あと食べてる姿かわいい。

 

「やっぱぼっちちゃんが羨ましいよ~こんなに美味い飯毎日食べられるんだもん~私もおっちゃんの娘になってもいい?」

 

「私も娘になりマス!ミラノ的ドリアとかカラミチキンとか食べたいデス!!」

 

「それはソイゼのメニューだろ…廣井も優しくしてくれるからってあんまりおじさんに迷惑かけるなよ」

 

「“も”って…ひとりちゃんは私の娘ではなくてですね…」

全員大人の女性ではあるけれど、結束バンドの皆に負けず劣らずの賑やかさだね。でもなんだろう…ちゃんと話すのは今日が初めてなのに志麻さんから虹夏ちゃんと似た空気を感じる。バンドのドラム担当はそういう立ち位置になることが運命づけられているの?

 

 

ごちそうさまでした

 

 

「大変美味しかったです!ごちそうさまでした!」

「おっちゃんありがとね~また来まーす!」

「おっちゃんさん!ワタシも!また来ていーデスカ?」

 

「うんもちろん、皆たくさん食べてくれてありがとう。SICK HACKの活動も頑張ってね」

 

「…はい!ありがとうございました!」

「ごちそ~さま~おっちゃんバイバーイ」

「おっちゃんさんに敬礼!ビシッ!!」

 

 

今までSICK HACKのことは廣井さんしか知らなかったけど、志麻さんとイライザさん…2人の素敵なバンドメンバーがいることがわかってなんだか安心したよ。

 

 

 

「なぁ廣井」

 

「ん~?」

 

「お前が後藤さんのおじさんのご飯を気に入ってる理由がわかったよ…あれはヤバイな」

 

「でしょ~?志麻ならわかってくれると思ったよ~♪」

 

「おっちゃんさん優しかったデスネ~ご飯も美味しかったデスシ…きくりは良いカレシを持ちましタネ!」

 

「イライザ~?何度も言ってるけどおっちゃんはそういうんじゃないからね~?」




次回 下北沢巡りしてきた姪と◯◯


人物紹介12
岩下志麻
叔父さんに胃袋掴まれちゃった系女子その16
SICK HACKのドラム担当&廣井きくりのブレーキ役。叔父さんのご飯を食べた時にあまりの美味しさに衝撃を受け、尊敬すべき人生の先輩と認定する。以後叔父さんへの敬語が顕著になる。

清水イライザ
叔父さんに胃袋掴まれちゃった系女子その17
SICK HACKのギター担当&バンドと趣味に全力な自由人。私生活が残念な廣井きくりに素敵なカレシ(勘違い)ができて嬉しい。叔父さんのご飯に一目惚れしたようで、そこそこ頻繁に叔父さんご飯を食べているきくりが羨ましい。


↓おまけ
もしもぼっち・ざ・ろっく!のキャラが◯◯だったら

もしも芸◯人格付けチェックをやったら

ルール1
各キャラの選択はコイントスで決めます(AかBかではなく、正解を選ぶかどうかを判定してます)
ルール2
2人でチェックするチームの選択が分かれた場合もう一度コイントスしてどちらの意見が通るのか決めます
ルール3
3択の問題(絶対アカンがある問題)の場合コイントスで不正解(裏)が出た時にもう一度コイントスして再度不正解(裏)が出たら絶対にアカンを選びます

「芸◯人格付けチェック~。司会進行は私ぽいずん♡やみがお送りします~早速最初のチェックに参りましょ~」

第1チェック【ワイン】

挑戦者

チーム結束バンド
後藤ひとり様&伊地知虹夏様

チームSTARRY
伊地知星歌様

チームSIDEROS
大槻ヨヨコ様&長谷川あくび様

チームSICK HACK
岩下志麻様

「それでは代表者の方々頑張ってくださいね~♪」

ナレーション:今回チェックしていただくのはアメリカ・カリフォルニアのスクリーミング・イーグル カベルネ・ソーヴィニヨン1本100万円の超高級ワイン!もう一方は近所の酒屋に普通に売っていた1本5000円のワイン。果たして下北沢や新宿を拠点に活動する若き音楽家達は、高級ワインと一般的なワインを飲み比べその違いを見抜くことが出来るのか!

チーム結束バンドの挑戦
※未成年のチームは色と香りで判断していただきます

「あ~緊張する~!」
「あっですね…」

:席に着き、Aのグラスに注がれるワインを凝視する2人。飲むことは出来ないためグラスを回したり傾けたりしてさらに香りもチェック!Bのワインも同様

「あっいい匂い…」
「うんうんなるほどなるほど…」

:AとBのワインを交互に見比べ執拗に香りを嗅ぎわけこれでもかと入念にチェックして出した2人の答えは~?

「じゃあぼっちちゃんいくよ~?」
「あっはい」

「「せーの」」

後藤ひとり→B
伊地知虹夏→A

「あっ…じゃあAで…」
「いや早い早い、ちゃんと意見出し合おう?」
「あっいや正直全然わからなかったからいい匂いだと思った方を上げただけなんで…」
「それを言うならあたしだってわからなかったよ~まああたし達未成年だしわかる方がヤバイんだけどね!」
「あっでも普段からSTARRYでアルコール類を出してるから虹夏ちゃんの選んだ方が正しい…かも?そうですそうに違いないですなのでAで!」
「え~…まあいいか。じゃあAで」

:後藤ひとり様の怒涛の遠慮により平和的(?)に決まったチーム結束バンドまだ誰もいないAの部屋へ

「失礼しまーす…って誰もいないか」
「一面真っ赤な部屋…なんか落ち着かない…」

チームSTARRYの挑戦

「ワインは専門外なんだけど…まあ気楽にやってみるか」

:チーム結束バンドのリーダー伊地知虹夏様のお姉さんである星歌様、注がれたABのワインを一切の躊躇なく豪快に飲み干し少し考えた後出した答えは~?

伊地知星歌→B

「これはBだな。こっちの方が渋くてなんか…深みがある…気がする」

:伊地知星歌様、大人の余裕をも感じさせる決断力で選んだ誰もいないBの部屋へ

「あれ!?お前らAにいったのか!?」
※Aの部屋とBの部屋はモニターでお互いの様子が確認できます

『お姉ちゃんそっち選んだんだ』
『あっ…』←大人がBの部屋に行ったので不安

チームSIDEROSの挑戦

「まあどんなチェックも絶対クリアしてみるわ!」
「できたらいいっすね~」

:チーム結束バンド同様未成年のためグラスに注がれたワインの色と香りを何度も確かめた2人が出した答えは~?

「どっちにするか決まった?」
「はい、決まったっす」
「じゃあいくわよ!せーの!」

大槻ヨヨコ→A
長谷川あくび→A

「揃った!これはAよ!間違いないわね!」←意見が同じでホッとしている

「そうっすね~」←意見が同じで不服そう

:一滴も飲んでないのに何故か自信満々なヨヨコ様とマスクを着けたまま匂いが嗅ぎ取れたのか疑わしいあくび様の意見が一致し、チーム結束バンドが待つAの部屋へ

「あっ…!そうよねAを選ぶわよね!」←結束バンドが同じ部屋にいて嬉しい

「正解かどうかはわからないけど結束バンドさんと意見が合って嬉しいです」

「だね~」

「あっ…」←実はBを選んだとは言えない

チームSICK HACKの挑戦

「ワインか…あいつを連れてこなくて正解だったな」

:余りの酒癖の悪さで当番組を出禁になったSICK HACKの誰かさんの代わりに出演してくださった岩下志麻様、どちらのワインもお行儀よく飲み干して出した答えは~?

岩下志麻→B

「多分こっちかな。飲んだことない味だったし」

:最初から最後まで終始クールに決めていった岩下志麻様先輩である伊地知星歌様が待つBの部屋へ

「あっ先輩どうも」

「お!やっぱり大人組は違いがわかるってことかな!」←1人が寂しかったので後輩が来てくれて嬉しい

:全員のチェックが終わったところで運命の結果発表…果たして正解はAかそれともBか~?


「皆様お疲れ様でした~私ぽいずん♡やみが入った部屋が正解です~」

Aの部屋
「見事に未成年と大人に分かれたけど大丈夫よ!Aの方が良い香りがしたもの!ね!」←自分に言い聞かせている

「あっはい」←やっぱりBを選んだとは言えなかった

Bの部屋
「あいつらには悪いけどまあ大丈夫だろ」←自信満々

「ですねー。さすがにこっちですよね」←自信満々




「それでは参りまーす…」







ガチャ


正解はA

「おめでとうございま~す!!」

「よし!!」←ガッツポーズ

「やったー!やったねぼっちちゃん!」←かわいい

「あっはい」←自分は間違ってたので複雑


一方Bの部屋

「マジか…」

「やらかしたな…すまんイライザ」

:ハァッ…お酒の問題で大人だけ間違えるって恥ずかしくないの?そんな2チームは普通芸◯人で十分ですね~!

現在のランク
チーム結束バンド→一流芸◯人
チームSTARRY→普通芸◯人
チームSIDEROS→一流芸◯人
チームSICK HACK→普通芸◯人

第2チェック【弦楽器】に続く
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