ロックな姪と食べさせたい叔父さん   作:氷英

81 / 138
ご覧になっていただきありがとうございます。

今回は原作本編の間に載っているエモすぎるリョウさんのお話


教習所と寂しがりベーシストとフダンソウ

さてさて、気付けばひとりちゃんは高校生になって二度目の夏休み。バイトかバンド活動がある日以外の平日の何日かは実家に帰るので私の食べさせたい欲も絶賛持て余し中である。なんなら虹夏ちゃんやリョウさんや喜多さんにもここ数日会ってない。会ってない=食べさせられてない、なのでほんのちょっと気分は落ち込んでいる。いっそこちらから呼ぶか?何回かそうやって食事に誘ったことあるし問題ないよね?よし、先ずは虹夏ちゃんにでも…

 

 

 

 

 

 

 

 

ピンポーン

 

あれ?お昼時に来客か…お取り寄せが届いたかな?

「はーい」

 

「やっほ、晋作オジサン」

 

お取り寄せじゃなくてリョウさんでした。わざわざこの時間に来たということはリョウさんまた金欠と腹ぺこで私の家までご飯食べに来てくれたのかな?

「リョウさん、いらっしゃい。今日はひとりちゃんは家に帰ってていないよ」

 

「知ってる。晋作オジサンのご飯食べに来た」

 

やっぱりだ!リョウさんは定期的にご飯を食べに来てくれる。夏休みだから時間があるのかな…1人で来るのは警戒心がなさすぎる気もするけど。しかし私にとって今のリョウさんは私の有り余る食べさせたい欲を満たしてくれる救いの女神だ。

 

「あ、それからこれお土産」

 

リョウさんの手にはいつぞやのスベリヒユと同じように初めて見る草がむき出しで握られていて、はいっとそのまま私に差し出してきた。形はほうれん草に似ているけど茎が真っ白なものだったり、赤や黄色のカラフルなものと様々だ。

「あっはい、これはどうもご丁寧に…これは…何て言う草かな?」

 

「さあ…知らない。家のキッチン漁ってたら見つけたから持ってきた。晋作オジサンなら美味しく食べさせてくれると思って」

 

気を遣ってくれるのはありがたいけど、自分の家の台所から勝手に持ってきたら親御さんが困るのでは…

「そ、そっかー大丈夫、今のスマホは画像から検索できるからやってみるよ…ふむ…ふむふむ。なるほど、この野菜は多分フダンソウだね」

 

「フダンソウ?」

 

「うん、スイスチャードとも言うみたいでサラダでも炒めても美味しいみたいだよ」

 

「ほう…それは楽しみ。じゃあこれでお昼ご飯よろしく」

 

「わかった、まかせて」

リョウさんのおかげで作りがいのあるお昼ご飯になりそうだ。ふむ、ここは変に変わり種は作らずにオーソドックスなメニューでいくのがいいかな。

 

 

水洗いしたフダンソウをざく切りにしてベーコン、粉チーズ、温泉玉子を盛り付けて完成。

 

フライパンにバターを引き、ニンニク、魚肉ソーセージ、フダンソウ、しめじを炒めて塩コショウで味を付けて完成

 

出し汁にみりんと醤油で味を付けてフダンソウ、人参、油揚げを煮る。フダンソウがしんなりしてきたら溶き卵を入れて火を通して完成。

 

「ふぅ…まあこんなところか」

 

本日のお昼ご飯

 

炊きたてご飯(ちゅらひかり)

フダンソウのガーリックバター炒め

フダンソウの卵とじ

フダンソウのシーザーサラダ

フダンソウと里芋のお味噌汁

 

「では手を合わせてください」

 

「ん」

 

「「いただきます」」

 

リョウさんが持ってきてたフダンソウ(スイスチャード)で色々作ってみたけど果たしてうまくいっただろうか…リョウさんはお茶碗片手にパクパクとフダンソウ料理を口へ運んでモリモリ食べ始めた。かわいい。

 

「んっんっ…うん、うむ!うまい!」

 

「そうかい?それはよかった」

うまいうまいとバクバク食べるリョウさんを見て癒される…だけどなんだろう、何か違和感を感じるな…。今のリョウさんは前に新曲が出来る前に来たときと同じように見える。少しだけ表情に曇りがあるような…?

「リョウさんは何か悩みでもあるのかな?」

 

「モグモグ…何でそう思うの?」

 

「いやぁなんとなく…そんな気がしたからかな」

 

「そう…まあちょっとね…大したことじゃないよ」

 

リョウさんはフダンソウのサラダを頬張ってシャクシャク鳴らしながらばつが悪そうに目を逸らした。ふむ、このまま帰してしまうと以前みたいにバイトに来なくなったりしてまた喜多さんから電凸がきちゃったりして…

「その割にはいつもより箸が進んでないね…私でよければ話を聞くくらいはできるよ?」

 

「……笑ったりしない?」

 

「しないしない」

 

「…ってないんだ」

 

「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう1週間も虹夏に会ってないんだ…」

 

 

…Pardon?

 

 

「に、虹夏にここ1週間会ってない」

 

「虹夏ちゃんに?1週間?」

 

「…うん」

 

リョウさんは少し恥ずかしそうに答えた。意外だな…リョウさんは1人でいるのが好きな人タイプだと思ってたけど、リョウさんにとって虹夏ちゃんは私が思っているよりもずっと特別な存在なのかもしれないね。

 

「実は虹夏が今後必要になるだろうからって車校に通ってて」

 

「へぇー虹夏ちゃんが車の免許ね…確かにバンドで移動するのに毎回電車は大変そうだしね…リョウさんは行かないのかい?」

 

 

「う…最初誘われた時に断ったから今さら行きづらい」

 

そんな理由で二の足を踏むなんて…リョウさんは思ってたより小心者なのかな。

 

「今日も車校でバイトもスタ練も来れないって…はぁ…」

これはかなり重症かも…

「虹夏ちゃんならきっと気にしないと思うよ。それこそリョウさんも一緒に免許取りに来てくれたら喜ぶんじゃないかな」

 

「そう思う?」

 

「うん、車校に行きたくなった理由もテレビや漫画で車を運転するシーンを見て自分も運転したくなった。とか何でもいいんじゃない?」

 

「うん…じゃあマルオカートやってたら運転したくなったことにしておく」

 

「それは良いね」

 

「…ありがとう晋作オジサン」

 

「私は大したことしてないよ。さ、冷めちゃうからどんどん食べてね」

 

「うん」

 

なるほどね…いつも一緒にいる友達と長く会えてない寂しさを私の家に来て紛らそうとしたのか。そのためにフダンソウという手土産まで持って…なんだかリョウさんの新たな魅力を垣間見たような気がする。

 

 

ごちそうさまでした

 

 

「ふう…安心してお腹いっぱいになったら眠くなってきた」

 

「たくさん食べてくれてありがとう。気を付けて帰るんだよ」

 

「…無理。眠すぎて帰れない。昼寝するから晋作オジサンのベッド貸して」

 

「えっ私のを?寝るならお客さん用の布団出すよ?」

 

「晋作オジサンのでいい」

 

「えっでも…私のベッドはほら…臭いかもしれないよ?その…加齢臭的な意味で」

 

「晋作オジサンのなら平気」

 

「で、でも…」

 

「平気」

 

全然譲らないねこの子。自分がしようとしていることの大胆さに気付いてないのだろうか…まあ正直特に疚しいことがあるわけではないから私も構わないんだけど…やっぱり絵面的にもシチュエーション的にも誤解を生みそうな…

 

「じゃ1、2時間したら起きるから。おやすみ」

 

「あっはい、おやすみなさい」

あっしまった、つい返事してしまった。リョウさんは微塵の躊躇もなく私の部屋に入っていく…これはもう止められないか。

 

「あっそうだ晋作オジサン」

 

「どうしたの?」

 

「…一緒に寝る?」

 

「結構です!」

その後リョウさんは本当に2時間しっかりお昼寝して心身共にスッキリした様子で帰っていった。心なしか上機嫌だったな…フダンソウ料理を気に入ってもらえたみたいで何よりだ。それにしても虹夏ちゃんももう車の免許を取れる歳か…出会ってからまだそんなに経ってないけど、大人の階段を着実に上っていってるんだなぁ…。車を運転する結束バンド…虹夏ちゃんはしっかりしてるからまあ大丈夫だろう。リョウさんは今日の様子を見ると一緒にいる虹夏ちゃんがモチベーションの要ってところかな。喜多さんは要領がいいし器用だからきっと問題なさそうだ。…ひとりちゃんは…うん。…うん。




次回 教習所と2人のリーダーと◯◯

はいそうです。虹夏ちゃんとヨヨコさんが来ます。

↓おまけ
もしもぼっち・ざ・ろっく!のキャラが◯◯だったら

もしもウ◯娘だったら
※作者は◯マ娘に全く詳しくありません

各キャラをちゃんと考えてみる

①メイショウゴトウ
金沢八景からやってきた人見知りで陰キャなウ◯娘。陰キャでもレースに勝てばチヤホヤしてもらえるかもしれないという理由で一日6時間自主練をする努力家。しかし人前で走るのが苦手で思うように成績が出ないのが悩み。一部のウ◯娘とトレーナーには少しだけ心を開いている。

②イクヨディクタス
運動神経抜群の陽キャウ◯娘。どんなコースでもそつなく走ることができるが、自身の名前にコンプレックスを抱いており、実況解説に名前を呼ばれるとセルフデバフがかかるという致命的な欠点があるためなかなか一位を取ることができずにいる。目下の目標はキタチャンブラックに改名すること。

③ヤマダムテキ
一見ミステリアスでクールに見えるウ◯娘。その実後輩やファンに貢がせたりトレーナーのお弁当を強奪したりするかなりのクズ娘。本人曰く本気出せばG1制覇は余裕らしいが、本気を出したところはまだ誰も見たことがない。

④スーパーニジーカ
下北沢から来た真面目で明るいウ◯娘。実家のレース場を有名にするために日夜努力する良い子。他のウ◯娘の面倒見が限界突破しており、メイショウゴトウやヤマダムテキもよく世話になっていて付いた二つ名が下北のビッグマザーと呼ばれ(本人が知らないところで)崇め奉られている。

⑤セイカンスカイ
下北沢から来たちょっと強面な大人のウ◯娘でスーパーニジーカの姉。レースとライブの運営をしており他のウ◯娘からも慕われている。メイショウゴトウの隠れファンでちょくちょく隠し撮りしているのは内緒(トレーナーとスーパーニジーカにはバレてる)

⑥キクリチャン
自称25歳の飲兵衛ウ◯娘。トレーナーに隠れておにころキメてレースとライブに参戦する猛者。しかしレース後にリバースしたりライブでセットや機材を破壊する等暴虐の限りを尽くすのでその都度セイカンスカイからシメられている。

⑦メジロPAマー
黒髪ロングにピアスに穏やかな口調のお姉さんタイプのウ◯娘。夜型で朝起きられずによくトレーナーを困らせている。それでもなんだかんだ時間外や夜のトレーニングに付き合ってくれるトレーナーのことは慕っている。名前の読み方はメジロピーエーマーであり、決してパーマーと読んではいけない。

⑧フタリターボ
メイショウゴトウの妹で現在5歳のウ◯娘。姉とは真逆でコミュ力が高く、愛犬ジミヘンをお供にしてよく学園に姉の様子を見に来るため姉のトレーナーとも仲良し。中の人的な意味で成長するとメイショウ◯トウになるらしいよ。

⑨ヨヨコスカーレット
レースでもライブでも一番になりたい承認欲求強めのウ◯娘。一番になるための努力は欠かさず、他のウ◯娘からも一目置かれている。ただ、自分よりもファンの数の多いメイショウゴトウをライバル視していて、そのせいで本人から避けられているのに気付いてない。

⑩ダイイチアクビー
新宿から来たいつも黒いマスクを着けているウ◯娘。いたって真面目で目上の人には敬語を使い、ヨヨコスカーレットには「~っす」を語尾につけたりする。何故かマスクを着けたままマスクを汚さずご飯を食べることができる。

⑪フーコダイヤモンド
ダイイチアクビーと共に新宿から学園にやってきたお嬢様なウ◯娘。料理が得意でよく友達やトレーナーに振る舞っているが、絶品な上作りすぎるため食べた人たちのBMIが上がり続けている。

⑫ユユノビジン
怪しい雰囲気を醸し出しているゴスロリスタイルのウ◯娘。霊感があるようで目線が話し相手の頭上や奥にいくため慣れてない人が怖がることもあるが、心優しい良い子。スゴいのを憑けている自分のトレーナーがお気に入り。

⑬シマハヤヒデ
冷静で誠実な人望の厚いお手本のようなウ◯娘。あらゆる面で優秀でレースやライブの出来もトップクラス。しかし同期のキクリチャンの粗相の後始末に追われることもあり、その後のストレス発散のための自主練でさらに実力を伸ばしていたりする。

⑭マチカネタイライザ
外国からやって来たテンション高めのウ◯娘。三度のレースよりも日本のアニメと同人活動を愛する自由人。なのでちょくちょくレースを欠場するマチカネタイライザの育成にトレーナーも苦労している。


うん、ここまで考えたけど話は考えないというね!


つづく(この妄想が続く限り続けるのです)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。