ロックな姪と食べさせたい叔父さん   作:氷英

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ご覧になっていただきありがとうございます。

5月25日でロックな姪と食べさせたい叔父さんを書き始めて一年が経過します。ここまで続けられたのは読んでくださる皆様のおかげです。大変感謝しております!

さーて、別荘編(健全な意味で)夜の部始まりますよ。


別荘と姪 夜の部

前回までのあらすじ

 

結束バンド+叔父さん山田家の別荘へ出発

到着早々喜多ちゃんが脱ぐ(下に水着)

海へレッツゴー&結束バンドが水着に

ひとりちゃんの鵜飼、喜多ちゃん汗だくで自撮り

サメ映画観たリョウさんがサメの浮き輪にビビる

 

夜の部へ

 

 

多少のハプニングはあったものの、楽しい海の時間はあっという間に過ぎて日が暮れて…

 

「さ~みんなお待ちかねバーベキューの時間だよ!食材はリョウママが用意してくれました~!晋作さんと一緒にどんどん焼いていこ~!!」

 

「はーい♪」

 

「あっはい」

 

「全部晋作オジサンに任せればいいのに…」

 

「ダメ!せっかくなんだからみんなでやるの!」

 

虹夏ちゃんの号令と共に晩御飯のバーベキューの準備に取りかかる。みんなでやりたいという虹夏ちゃんの意思を尊重して今回私はなるべく出しゃばらないようにしておこう。

 

「じゃあ喜多ちゃんは炭に火つけちゃおう!」

 

「はーい!あっ!炭を積み上げる高さを変えて火力調節出来るようにするのはどうですか?」

 

「いいね~なんかバーベキュー上級者って感じ?」

 

「あっ…指示を…」

 

「…」

 

あらら…ひとりちゃんとリョウさんは何をしていいかわからないみたいだ。喜多さんは着火作業、虹夏ちゃんはテキパキと皿やコップを用意している。ふむ、それならば…

 

「ひとりちゃんとリョウさんは私と食材の準備をしようか」

 

「あっはい」

 

「うん、何をすればいい?」

 

リョウさんの家提供の食材はお肉や野菜に始まり、何故かフランスパンやカステラやお好み焼きとバリエーション豊かに取り揃えられている。いろんなものを食べてほしいというリョウママさんの優しさが感じ取れるね。お肉は特に手を加える必要がないから別の食材で何か作ろうか。

「ひとりちゃんはニンニクの皮を剥いてもらおうかな。このゴム手袋を着けてやるとキレイに剥けるよ」

 

「あっはい」

 

「リョウさんは私がフランスパンを切って焼くからその上に色んな食材をお好みで乗せていってくれるかい?」

 

「ガッテン」

 

ひとりちゃんはチマチマとした作業を黙々とこなすのが得意みたいで、ぎこちないながらもキッチリとニンニクの皮を剥いている。

 

「あっ叔父さん剥けました…」

 

「うん、全部キレイに剥けたね」

 

「えへへ…」

 

「そうしたらこの小さい土鍋の中に入れて油もヒタヒタになるまで入れて網の上に置いておこうか」

 

「あっはい」

 

これでよし、もうすぐひとりちゃんの力作が完成するぞ。

 

「ふふふ…我ながら良い盛り付けができた」

 

「うんうん、いい感じだね。リョウさんに任せて正解だったよ」

 

「照れ…」

 

リョウさんにはオリーブオイルを少し塗って焼いたフランスパンにトマトやチーズ、薄切りにしたフルーツ等を盛り付けてもらった。リョウさん作のブルスケッタだ。虹夏ちゃんと喜多さんも喜んでくれるかな。

 

「そろそろ肉と野菜焼けるよ~」

 

「変わり種もいい感じに焼けてますよ♪」

 

本日の晩御飯

 

結束バンド特製バーベキュー

 

「はいみんな手を合わせて~」

 

「あっはい」

 

「お腹空いた早く早く」

 

「はーい♪」

 

「はい」

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

今回の旅行のメインイベントであるバーベキュー。私はあまり手を出さずに結束バンドだけで作り上げた。ひとりちゃんが担当した焼き野菜の側にあるニンニクの丸揚げをつまむ。うん、ほどよく火が通ってておいしいね。

 

「ん~♪ニンニクほっくほく~じゃが芋みたい!」

 

「それに全然臭いが気になりませんね!」

 

「ひとりちゃんが実を傷付けないように丁寧に皮を剥いてくれたおかげかな」

 

「あっへへへ…これでバーベキューポイントが貯まってお肉に手を出してもいいですよね?」

 

バーベキューポイントって何?

 

「リョウ先輩の作ったブルスケッタもステキ!彩りもよくて映えるわ~♪」パシャパシャ

 

「これ肉とか食べた後の口直しにいいね~」

 

「晋作オジサンが用意した食材がどれも盛りやすく切ってあったからね」

 

「でもその中から最適な食材を選んで盛り付けたリョウさんのセンスもよかったんじゃないかな」

 

リョウさんはムフゥッとドヤ顔をしながらお肉を頬張った。かわいい。

「あ、そろそろひとりちゃんが取った魚も焼けるよ」

 

「ぼっちちゃんが溺れた時の?持ってきてたの!?」

 

「晋作オジサンが捌いてくれた。ぼっちのお手柄。ハムハム…うん、これも美味」

 

「うへへ、こっこれでまたバーベキューポイント加算…」

 

だからバーベキューポイントって何??

 

「ま、まあ炭で焼くと魚も一段と美味しくなるよね!あ、晋作さんほらお肉焼けたよ!」

 

「うん、ありがとう」

 

普通のバーベキューと違って一部特殊な食材もあったけど、結束バンドのみんなが満足できる良いバーベキューになったようだね。

 

 

ごちそうさまでした

 

 

片付けが終わり、一通りのイベントは終了。後は各々寛いで寝るだけとなった。私はみんなの厚意で1人で個室を使わせてもらうこととなった。うん、安心した。寝る時も一緒にとか言われたらどうしようかと思ったよ。

 

みんなが入り終わったことを確認してからお風呂をいただく。湯船に浸かり思わず「ふうぅ~」という声が漏れる。ああこれはおもいっきりおじさんだなあ…。我ながら今日1日でかなり疲れた…さすがにもう心配いらないよね。

 

 

「は~さっぱりした」

 

「!?お、叔父様!」

 

「えっ何かな?」

 

「ツーショット写真いいですか!?」

 

「えっ昼間海でたくさん撮ったんじゃ…」

 

「今の!叔父様と!撮りたいんです!」キターン

 

うわあ…すっごいキラキラした瞳で見つめてくるね。

 

「晋作オジサンの風呂上がりっていつもあんな感じ?」

 

「あっはい…大分印象変わりますよね」

 

「…晋作さん湯上がり美人って言われたことない?」

 

「え?初めて言われたんだけど…」

 

「特定の条件下でイケメンになるのはぼっちと同じく後藤家の宿命なのかもね」

 

 

 

予想外の撮影会に困惑したけどなんとか寝室へ…明日はみんなに特製の朝御飯を振る舞おう。そんなことを考えながら横になり目を瞑る。疲れもあってすぐにウトウトし出す。このまま眠りに…

 

 

 

 

 

 

 

\オキテクダサーイ!!/

 

\ダァーウルセー!!/

 

 

 

 

「んっ?」

喜多さんと虹夏ちゃんの声だ…喜多さんは一日中元気だなあ…そしてそれに対応する虹夏ちゃん…お疲れ様だね。

 

コンコンコン

「晋作さん、寝てるところごめんね。ちょっといいかな?」

 

「ん?どうしたの虹夏ちゃん」

 

「今から結束バンドのイソスタ配信やることになっちゃって…」

 

「配信?」

 

「うん、なんか肝試しするみたいで…あたしは怖いの苦手だからやりたくないんだけど…」

 

「えっ大丈夫なの?」

 

「まーやらなきゃ喜多ちゃんの気が収まらないから…あ、晋作さんの部屋には入らないようにするから!」

 

「そっか…夜も遅いし程々にね?」

 

「うん!」

 

虹夏ちゃんは良い返事をして戻っていき、程なくして喜多さんのライブ配信開始の口上とバタバタと上の階に上がっていく音が聞こえてきた。みんな元気だなー。旅行のテンションと若さのなせる技だね。

 

 

/ギャーヤッパリー!!\

 

 

 

/ ギャー!トコロテン!!\

 

 

 

/ハンペン!カンテン!オキュウトー!!\

 

上から謎の叫び声(主に虹夏ちゃん)が聞こえてくる…絶賛肝試し中なのだろう。オキュートって何?

 

 

…ふむ、なんだか私も目が冴えてきてしまったな。みんな2階にいるみたいだし…夜食でも作ろうかな。

 

 

 

 

 

 

「あっぬいぐるみに御札貼れました…」

 

「はい肝試し終了~!」

 

「やっと寝られる…」

 

「あっですね…」

 

「え~撮れ高がまだ微妙ですよ。あっそうだ!ここからはオカルトに縁のある方を招いてのコラボ配信タイムにしましょう♪」

 

 

 

/エーーーッ!?\

 

上ではまだまだ配信が続いている模様。さて、あの子たちがこの時間に食べてくれそうな夜食って何かな…と思いながら冷蔵庫を拝見。目についたのは『おきゅうと』と書かれたコンニャクみたいな食べ物。虹夏ちゃんが叫んでいたオキュートってこれのことか。検索検索…と。なるほど、福岡県特産の海藻加工品か。よしこれを使わせてもらおう

 

 

 

 

その頃の結束バンド

 

「あら~見つかっちゃったわ~!」

 

「リョウのお母さん!?」

 

「…晋作オジサンに私たち送るの任せたはずなのに何でここにいる」

 

「ごめんなさい…リョウちゃんが信頼してるとはいえ男の人が一緒なのが心配で隠れて見守ってたの~」

 

「本音を言え」

 

「みんなと遊んでるリョウちゃんをカメラに収めたくて」

 

「帰って」

 

 

 

 

 

 

 

鍋にバター、牛乳、白だしを入れて火にかける。水溶き片栗粉を入れながらかき混ぜて少しトロミをつけて火から下ろし、明太子の薄皮を取り中身を入れて混ぜ合わせる。麺状に切ったおきゅうとに明太子クリームを絡めて皿に盛り付け刻んだ大葉を乗せたら「完成」…思い付きで作ったはいいけどみんな食べてくれるだろうか。

 

 

 

その頃の結束バンド

 

「リョウママの趣味部屋楽器だらけだな…せっかく音楽から離れての気分転換に来たのに結局音楽に戻ってくることになるとは」

 

「でも結果的にいい気分転換になったよ。虹夏のおかげ。この旅行で色々思い付いたし」

 

「あっ私もです…虹夏ちゃんたちのおかげで色々思い付いたので…」

 

「本当?よかった~」

 

「あっあの、つっ次の曲わっ私が全部編曲してみてもいいですか?」

 

「ほほう…ぼっちよ、その意気やよし。やってみるがよい」

 

「お前何か偉そうだな!」

 

「ってあー!?配信しっぱなしなの忘れてました!!」

 

「「「えっ?」」」

 

 

 

コンコンコン

「みんな配信終わった?夜食作ったんだけどよかったら食べるかい?」

 

「「「「あっ…」」」」

 

「ん?」

 

 

 

 

 

本日のお夜食

おじさん特製明太子クリームパスタ風おきゅうと

 

「えーでは配信のシメはおじ…引率のマネージャーさん(仮)が作ってくれたお夜食を食べようと思いまーす」

 

「ちょうど小腹が空いていたところに夜食の差し入れとは…さすがは結束バンド専属オジサン」

 

「もう晋…おじさんの正体隠せてない気がするけど、とりあえず手を合わせて~」

 

「「「「いただきます」」」」

 

 

迂闊だった…姿は見せてないけど結束バンドの配信の邪魔をしてしまうとは…大きな物音や叫び声も止んだからてっきり配信が終わったものだと勘違いしてしまった。喜多さんの機転で配信内での私はみんなのマネージャー(仮)ということにしてもらったのでちょっと嬉しい。

 

「ん~♪うま~い!こんな時間に明太子クリームパスタとかデブのもとだよ~って思ったらこれスパゲッティーじゃないんだね」

 

「あっもちもちと弾力がありますね」

 

「え~と、マネージャー(仮)さんからのカンペによると冷蔵庫にあった『おきゅうと』を麺状に切ったものだそうです!」

 

「へ~あたしをビビらせたおきゅうとがこんな料理に…やっぱり晋…マネージャー(仮)はすごいな~」

 

「んむんむ…うまい!そのまま齧った時よりこっちの方が好きだ。マネ(仮)良い仕事だぜ」

 

 

初めて見た食材でアドリブで作ったけど口に合ったようで何よりだ。おっ結束バンドの夜食タイムを観て視聴者からコメントが続々ときてるね。ふむ、謎のおじさんマネージャーに向けたものがないのでとりあえず安心。

 

 

ごちそうさまでした

 

 

 

翌日

 

「みんな忘れ物はないかな?」

 

「あっはい」

 

「大丈夫で~す♪」

 

「晋作さん、帰りも運転よろしくね!」

 

「眠い…サービスエリア着いたら起こして」

 

「おい」

 

「あはは…」

楽しかった旅行もあっという間に過ぎてもう帰る時間だ。4人の顔は心なしか満たされて生き生きとしてるように見える。

 

「いや~新曲に向けてかなり幸先いいんじゃない?」

 

「どうだろうね」

 

「アレンジも楽しみですね!」

 

「よーし!どんどん曲完成させてアルバム発売まで飛ばすぞー!!」

 

アルバム!そうか~それは楽しみだ。ひとりちゃんが作る曲もあるらしいしこれはファンとして期待に胸が膨らむね!

 

「夏休みもあと一週間で終わりか~」

 

「新学期も楽しみですね!」

 

「うぐっ…!?」

 

ひとりちゃん…今年は全身筋肉痛で休むなんて言い出さないでね?

 




次回 JOJO苑と◯◯

原作4巻ラストになります

↓おまけ

ボツネタ
寝起きドッキリ

※この話は本編では起きていないifルートです。なので今後のお話でも話題に上がることはありません。

「先輩…伊地知先輩、起きてください」

「ん~?喜多ちゃん…何…?」

「いいこと思い付いたので一緒にやりませんか?」

「いいこと…?というか今何時?」

「午前3時半くらいですね」

「…バカなの?」

「せっかくのお泊まりイベントなんですからもっと色々やりたいじゃないですか~」

「もう配信で肝試しも新曲談義もやったじゃん…撮れ高十分でしょ?それにこんな時間から何すんの?」

「それはもちろん…寝起きドッキリですよ」キターン

「…おやすみ」

「あーん…いいじゃないですかやりましょうよ~」

「そんなことのためにぼっちちゃんとリョウを起こすの可哀想でしょ…喜多ちゃんも諦めて寝なさい」

「え?何言ってるんですか伊地知先輩」








「ターゲットは叔父様ですよ?」
「バカなの!?」



そんなこんなで叔父さんの部屋の前

「来てしまった…」

「伊地知先輩ならノッてくれると思ってました!」

「晋作さん、運転に海にバーベキューに夜食まで作ってくれてヘトヘトだろうに…ねえやっぱりやめとかない?」

「ここまできて何言ってるんですか~叔父様の寝顔を拝むチャンスなんですよ?」

「いや酔い潰れた晋作さんをみんなで運んだ時に見てるでしょ?」

「シラフの寝顔は別ですよ。さあ行きましょう」



2人は爆睡中の叔父さんの前へ

※起こさないように小声で話しています

「寝てるね」

「寝てますね」

「やっぱり起こすの可哀想だしもう帰ろう?」

「お邪魔しまーす」ゴソゴソ

「ちょっ!?喜多ちゃん何してんの!?」

「寝顔の叔父様とツーショットです♪」パシャシャシャシャ

「布団の中に入る必要ないでしょ!?」

「ん…う」

「ほら、晋作さん起きちゃうから!」

「はぁ~♪叔父様の温もり堪能したわ!じゃあ次は伊地知先輩の番ですよ」

「えっ」

「ほ~ら伊地知先輩、叔父様のここで空いてますよ~?」

「うう…」

「サッと入って写真撮って出るだけですから」

「あーもう…晋作さん起こしたらごめん」ゴソゴソ

「ん…」

「あ」

「ひゃ!?」

(寝返りをうった叔父様の腕が伊地知先輩の腰に…!)

「うあぁ…晋作さん近い近い近い…あ…手が」

「ん…」

「ふぁ…ん」

(キャー♪恥ずかしさで目を閉じた伊地知先輩がまるでキス待ち顔みたいになってるわ!)パシャシャシャシャ

(撮ってないで助けろ!)イラァ


その後なんとか叔父さんを起こさずに撤退

「はぁ…酷い目にあった」

「でもおかげでいいものが見れました♪」キターン

「てかその写真消しなよ…」

「まーまー。ちゃんと伊地知先輩にも送りますから!」

ピロン

「そういう問題じゃ…うわ、改めて見ると距離近いな…」

「さっ、夜更かしは美容の大敵ですしそろそろ寝ましょうか!」

「あたしそろそろ怒っていいよね?」


朝になり…

「みんなおはよう、朝御飯の用意できたよ」

「あ…お、おはよう晋作さん…」

「ん?虹夏ちゃん顔赤いけど大丈夫かい?」

「うん!だ、大丈夫大丈夫!あーお腹空いたなー!」

「?」


ボツの理由
今の叔父さんと虹夏ちゃん(と喜多さん)の距離感がいい意味でも悪い意味でも変わってしまうので避けました。が、思い付いたのでこっちに書きました。


つづく(続くんです…続いてしまうんです)



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