IS 白き一角獣   作:どこぞの機械好き

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いつも誤字報告ありがとうございます!

シャアは機体が無くても脳内会話できる設定です。
二人共ニュータイプだから……ね?


第12話 喫茶リコリコ

 あるビルの任務の翌日、ある娘から店に来てきてほしいと言われ……

 

 side 流星

 

「……ここか」

 

 昼前の東京都墨田区・錦糸町の下町をバイクで走り抜け、お目当ての店に到着する。

 

 本来は今日は学園に戻らないといけないのだが、無理を言って外出届の日数を延長してもらった。そのときに

 

『不埒な行為はしてないだろうな?』

 

 と千冬から言われたが、昨日は誰も殺ってないし大丈夫大丈夫。(『少しずれている気がする……』)

 

 その後に新しくツィマッド社から一人入学させることになったことを伝えた時、電話の向こうで千冬の呻く音が聞こえた……作業を増やしてしまって申し訳ない。

 今度なにかおごってあげようか。

 

「こんにちはー」

 

 そう考えつつ、【喫茶リコリコ】と書かれた看板の洋風な外観の店の扉をあける。

 ……ほう。昼時の太陽壁やが天井などについている色付きガラスを通して少しミステリアスな雰囲気を出している。(『なかなか粋な構造だな』)お、あんたもそう思う? 

 座席はカウンター席と座敷席があって2階にも席があるようだ。

 

 そして

 

「イケメンの男性キタァー!」

 

 こちらを見てカウンター席からそう叫ぶ、メガネをかけた徳利を持つ頬が紅潮した和風な服を着る女性が一人。

 

「私は中原ミズキ! 27歳の現在彼氏募集中です!」

 

 突然彼氏欲しい発言をこちらに放ってくる。……何? 俺に彼氏になってほしいの? ただ、

 

「まだ17なんでそれはちょっと……」

 

「バカな、学生だと……」

 

 そう言って沈んでいく。俺の身長は一般成人とほぼ変わりないからよく間違えられるなぁ……

 というか別に彼女普通に顔立ちとかいいからモテると思うんだけど……

 

「またやってるのかいミズキ……」

 

 店の裏側からガタイのいい肌黒の男性が現れる。

 

「こんにちは。この店の店長をしています、『ミカ』といいます。ここは初めてですか?」

 

「はい、昨日あった娘がこちらで待ち合わせを言ってまして……待ってる間コーヒーをもらえませんか?」

 

「わかった、ちょっとまっててくれ」

 

 カウンター席の真ん中あたりに座り、荷物を足元に置く。

 そうミカさんは言ってコーヒーメーカーを使って湯などを沸かしながらコーヒー豆を挽きながら話してくる。

 

「昨日はその彼女とどんな経緯で?」

 

「バイクが壊れたので変わりに家まで送っただけなんですけどね……どうしても礼がしたいと言うのでならばと思いまして」

 

「その彼女の特徴は!?」

 

 ミズキさんがお猪口をぐいっとあおり、聞いてくる。

 

「赤い学生服を着ている、ちょっとベージュがかった白髪の娘でしたよ」

 

 ミカさんとミズキさんの眉が僅かに動く。もしやここは……

 

「……ああ、俺はその時そっちの方の人間だったのでご安心を」

 

 湯の沸く音が店内に響く。

 

「……DAの協力者?」

 

「協力者……というよりはDAの傭兵版、といったところでしょうか」

 

「もし差し支えなければそこの名前を聞いても?」

 

 名前……そういえば彼奴等の名前何だったっけ? アヒル(DAC)でもないし変態仮面軍団はブシドーとかプロスペラのことだろ? 

 

「少々名前を思い出すのでお待ち「あ! 来てた!」を?」

 

 店の奥からひょこっと顔を出す赤い和装のベージュがかった白髪の娘……昨日の! 

 

「千束……もしかして君の言ってたのは彼のことかい?」

 

「……そういえば昨日バイクぶっ壊れたって言ってたわね」

 

 ミズキさんが納得した表情を見せる。

 

「そうだよ! 彼が昨日家まで送ってくれた人! 

 昨日言いそびれたけど私は錦木千束! ち・さ・とって呼んでね! 昨日はありがと!」

 

「それでは俺も。挨拶が遅れました、尾白流星です。ダグザさんから昨日コメット1って言われてたのは俺のことです。昨日はどういたしまして」

 

「あれが噂に聞くダグザさんだったのか〜。変な仮面つけた人たちと一緒に現場で見たよ!」

 

「ダグザ? 仮面? とするとドアンさんも現場に……?」

 

 おい、結構有名だなダグザにドアンや。そんなに裏で評判いいのかよアイツら。

 まぁいつも訓練きついし部隊の統制は優秀だが、そんなもんなのか? 

 

「君は……」

 

 ミカさんが何か言おうとすると店の扉が開く。客……客かこれ? 

 紺色の制服……セカンドリコリスか。

 

「こんにちは、今日付けでここに配属になった井上たきn……

 

 世界で二人だけの男性操縦者でツィマッド社の社長さんがなぜここに?」

 

 こちらの姿を認めた途端、とんでもないこと(事実)を話すセカンドリコリス。

(『……思いっきりバラされたな流星』)

 

「「……ゑ?」」

 

 こちらを見てフリーズするミズキさんと千束。

 

「やっぱりか……君は()()尾白流星なのかい?」

 

 ミカさんはわかっていた様子だ。

 ここまで来たらもう隠す必要はないか。

 あ、あっちの名前も思い出したからついでに言う。

 

「そうです、改めまして、

 俺はツィマッド社社長及びツィマッド社実働部隊【闇鍋】の総長コードネーム[コメット1]の世界に二人だけのIS男性操縦者、『尾白流星』です。どうぞお見知りおきを」

 

 ……うん、いちいちフルで言うの長いな。でもこれが正式名称だから削れることもできん。(『……難儀だな』)

 

 

「「エエェェェェッ!?」」

 

 千束とミズキさんの驚きの声が店内に響く。

 そして

 

「……ほへー」

 

 セカンドは宇宙猫になっていた。……もどってこーい。

 

 ────―

 

「いつもあんな任務をしているのかい?」

 

「いや、2ヶ月ぶりにしましたよ。滅多にこんなことはしないんですけど、少し彼らのお手伝いをね……射撃の腕が鈍ってて残念でしたよ……」

 

 ミカさんの質問に答えて淹れてもらったコーヒーを飲む。

 うん、人は練習とか続けないと忘れる生き物だからね。(『あれで鈍ってたのか……』)? 、あれは鈍ってたじゃん。

 

 口当たりの滑らかなこのコーヒー、口に広がるキリッとした苦味とともにやってくるほのかに感じるフルーティーな味と僅かな酸味……うまいなぁ。

 

「なかなかいけますね、マスター。おかわりをもらっても?」

 

「いいよ。……はい、どうぞ」

 

「ありがと」

 

「おっまたせしましたー!」

 

 千束が持ってきたあんみつをかけた白玉がもられた皿が目の前に置かれる。

 

「お、待ってました。……ん、うまいな」

 

「でしょ~!」

 

 そのまま横に座り話しかけてくる。

 

「昨日の来てたあの服、あれどうなってるの!? 振り向くまで全然わからなかったんだけど! つかってみたいなぁ〜」

 

「あれは……企業秘密だ。使いたかったらこっちに入るんだな」

 

 企業秘密というよりかはこの世界ではオーパーツのほうが正しいがな! 

 

「えー、ケチ〜」

 

 ムスッとする千束。そんな顔しても無理だぞ。出せるのはこれくらいしかない。

 

「代わりと言ってはなんだが……これは今日の昼のお礼だ。一般より安くしといてやる」

 

 そう言って俺たち闇鍋の連絡先を書いた紙を渡す。

 

「人手足りないときに呼びな。昨日の奴らがすぐに飛んでくる」

 

「私設部隊がすぐに飛んでくるって……さっきも言ってましたが、尾白さんは半年前に解決したあの事件の生還者でもある……一体どうなってるんですか?」

 

 リコリコの服に着替えたたきなが訪ねてくる。あ、ちなみに千束とは同い年でたきなは一個下だそうだ。

 

「うーん……ほんのちょっと変な高校生、かな?」

 

「ほんのちょっとって……普通の人が見たらこんな超ハイスペック人間、欲しいって言わない人の方が少ないんじゃないの? 現に私も狙ってるし」

 

 ミズキさんさらっと言った狙っている発言はさておき、そんな性能高いか? 

 MSの操縦ならシャアとアムロのコンビに負けるだろうし、近接戦でもドモンや東方不敗のあの謎に光る手に勝てるか怪しい。

 頭脳は束に少し劣るだろうし、ましてや今は体力落ちてるから千冬にも引き分けで終わってしまう。

(『なぜ流星は私がアムロと共闘する前提で言ってる……色々おかしくないか?』)

 おかしくないぞ? 

(『はぁ……もういい』)

 ……なぜ呆れる? 

 

 ────―

 

「よし……ごちそうさま」

 

 白玉を食べきり、手を合わせる。

 

「お粗末様。今日はあたしの奢り!」

 

「ありがとう、また来るよ。任務で一緒になったときはまた是非」

 

「うん! その時はまたよろしくねー!」

 

 その他にも少し話しながら店の外に出る。

 

 千束が店を出て手を振るのを後にバイクにまたがりIS学園に戻っていく。

 

 奥では二本の鉄塔が陽に反射して輝いていた。

 

 帰り際、レビューに星5と「コーヒーと甘味が非常に美味」と付けておいた。

 

 ────―

 

 同日、夕方IS学園の整備室

 

「……できた!」

 

「お、コイツもついにできたか……名前はどうする?」

 

 一緒に作っていた整備科の生徒たちが周りで肩を組んだり万歳をする中、俺と簪は目の前にある白基調で膝やバインダーなど所々に黒やオレンジが入ったクシャトリヤが完成する。

 

「もう決めてる。この子の名前は──―

 

 

 クシャトリヤ・ハマリング」




おまたせしました。
次回からやっとダブルオリキャラで送るIS学園の話が進みます。

次回



娘、来日

更識姉妹の姉妹喧嘩まであと少し……会長、妹にボコされる準備は出来てるかい?

新規参加形式開始!
さてロニィ、君の機体の武装を魔改造する時が来たようだ……(タッグマッチ以降から出現します。)

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=299981&uid=427875

敵として出るなら……どれ?

  • よう、首輪突き。
  • 世に平穏のあらんことを
  • 私こそが企業だ!
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