第13話 突 然 の ○ ○
色々あったGWも終わり学園生活がまた始まる……
side 流星
朝、同時に起きた簪に明日の予定を伝える。
「会長とは明日戦うことになった。準備を頼んだぞ」
「……わかった」
「今日の放課後アリーナ取れたからちょっと慣らししとくか?」
「しとく、ありがと」
────―
「ねえねえ! 隣の2組に中国から転校生が来たんだって!」
「へぇー、どんな子なんだろうね!」
朝の教室、誰かがどこからか仕入れた情報を話題に出す。
「中国か……あいつ元気にしてるかな?」
一夏がそうつぶやく。
「あいつ? ……ああ、そのことか。連絡取ってるんだろ?」
「いや、最近忙しいみたいであんまり取れてないんだ……」
……忙しい? どうしたんだあいつ?
「今の時期に転校してくるって事はISの操縦上手かったりするのかな!」
「2組と3組は専用機持ちいないし、4組の子のISも完成したらしいけど専用機持ちの織斑くんは箒さんに教えて貰ってるから優勝してデザートフリーパスも貰ったことと同じよ!」
どうやらクラスではもうすぐあるクラス対抗戦の優勝したクラスに贈られるデザート半年フリーパスなるもので持ちきりだ。
のほほんも「いっちーぜぇーったいに勝ってね!」ってさっき言ってたしな。
「その情報、古いよ!」
扉から懐かしい声が聞こえる。
「お前、鈴か!?」
「そう。中国代表候補生、凰鈴音。今日は宣戦布告しに来たのよ!」
小さなツインテールが腕を組み、不敵に一夏を見る。
「今日はクラス代表戦で叩きのめしてあげるわ!」
尤も
「鈴、なんでカッコつけてんだ? すげえ似合ってないぞ?」
「はぁ!? あんた、なんてこと言うのよ!?」
余裕の表情は一夏の一言であっさり崩れたが。
「にしても久しぶりね! 流兄! 一体どこいってたのよ!」
流兄とはこれまた懐かしい名前だなぁ……
「色んなことしたり剣振り回す世界に居たら気づいたらこんなに時間経ってたよ。あと……後ろ」
「剣振り回す世界って……え? 後ろ?」
「……扉を塞ぐな」
鈴音の後ろに仁王立ちする織斑先生。なんかハマーンが出してたオーラに近いものが出てる。なんで出てんの?
「ち、千冬さん……」
「学校では織斑先生だ。さっさと教室にもどれ、HRが始まる」
「ミギャッ!? ……はい、織斑先生……」
出席簿で頭を叩かれ、トボトボと2組に戻っていく鈴。南無。
俺たちも急いで椅子に戻る。
「これから朝のHRを始める……前にそうだったな。このクラスにも転校生がやって来た。
よし、入ってくると良い」
教室の扉が開いて既存の学生服より少し黒がかったものを着る白髪の少女が現れる。
彼女も今日からなのか。
「……わたしの名前はヴェセラ・ロニィ、ツィマッド社の企業推薦ISパイロット……よろしく。……流星は相棒だから」
あれ? なんか相棒認定されとるんだが……まぁ些細なこと……
「これは守ってあげたくなる系の子きたぁー!」
「更にズブズブになっていく一夏たちとの関係……いい!」
些細なこと……か?
────―
時は昼。ロニィやセシリア、一夏などと食堂に来たのだが……
「待ってたわよ!」
バアアァァンという表現が合いそうな状態でプレートを持って俺たちの前に立ちふさがる。
「……食券取れねぇからどいてくれ」
「……麺伸びるぞ?」
「んなっ!? わかってるわよそんなこと!」
それもすぐに終わったが。
「にしてもファースト幼馴染みにセカンド幼馴染みねぇ……上手いこと言うじゃねぇか一夏」
「いや、それくらいしか思いつかなくて……」
「ファースト……フフッ」
昼食を取っている中、一夏と箒、鈴が昔の話をしている。
「そういえばヴェセラさんはなぜ今になっていらしたのですか?」
「ん? ロニィは入学手続きが上手く行かなくてな……遅れたんだ。すまんなロニィ」
「……うん。……あ、これほしい」
「これか? ……ほい」
唐揚げを一つロニィのご飯の上にに渡し彼女がそれを美味しそうに食べている。
「……横、座っていい?」
「……ん? いいぞ別に」
お盆を持った簪とのほほんが現れた。……のほほん、それはご飯なのか……?
「流星、彼女は?」
「4組代表の更識簪さんだ。一夏の専用機作るために彼女の専用機作られなくなったんだぞ?」
「ゲェっ!? 俺のせいなのか!? ……更識さん、申し訳ない」
「いいよ別に、織斑くんは悪くない。専用機も今は流星の会社に作ってもらったからあるし」
「流星いつの間にそんなことしてたのだ……」
「うまうま~」
箒が少し引いてる気がするがきのせいだろう。
そしてのほほんよ、なんだそれは。
どうやったら白ごはんがそんな色になるというのだ。
────―
「……あれ、そういえば流星の専用機は?」
「ちょっと整備が手こずってるらしくてな……3週間は返ってこないって言われたよ」
放課後、アリーナで訓練機のラファールを操縦しながら簪のハマリングからだされるミサイルやビグウィグキャノンの砲弾、機体各部から出されるビーム砲を避けつつ機体のテストをしている。
ついでにロニィの相手もしている。
「そう……にしてもなんで当たらないの!? 2対1なのになんで当たらないの!? 誘導性能高いはずだよね!?」
「うーん、勘? あと誘導性能は全部一番高いやつで間違いないぞ」
そのはずなんだけどなぁ……
そう思いつつブラックグリントに接近し、蹴りをお見舞いする。
「クッ……さすが相棒、今の一発はすごかった」
「なんでそれで片付けれるのよ……」
やってくるミサイルの弾幕をラファールの機動力をもってして地面に叩きつけたり、相討ちさせたりしている。
(『私の機体よりかなり劣っているはずなのに……わからん』)
いや、普通に機体がいいだけなんだけどなぁ……
「ラファールってあんなに動けたんだ……」
「何あの化け物ミサイルの量!? 避けても追いかけて来るじゃない!?」
「あの黒い機体の子、すごく早いのにそれについていってるってどうなってるの!?」
周りで訓練している生徒から聞こえてくる。
そのはずなんだがなぁ……(『そろそろわかれ』)
────―
アリーナの使用時間になったので3人で寮に帰る最中……
「……どうした鈴?」
「一夏がぁ……」
外の椅子にうずくまって泣いている鈴がいた。
「ほれ、麦茶だけどこれで良かったか?」
「……ありがと」
そのまま4人で来た寮の自室、冷蔵庫に入れていた飲み物を手渡す。
「んで、一夏と何があったんだ?」
「……流兄は毎日お味噌汁をーって言うやつ知ってる?」
「あー、告白の一種だったっけか?」
「……それをあたしが言うとすれば?」
鈴は中国人だから……
「中華に……エビチリとかチンジャオロースとかか?」
「そう、酢豚でそれを言ったんだけれどね……あいつなんて言ったと思う?」
「……なんだ?」
「……毎日奢ってくれるって思ってたのよ!?」
ドンッと持っていたペットボトルを机に叩く。
シャア、お前とどっこいどっこいだな!
クェスとかハマーンにやったこととほぼ変わらねえじゃんか! (『もう、その話は、やめてくれ。胃が、痛い』)
お前に胃なんてあるんか? (『ウゥッ』)
「織斑一夏……女の敵……」
「……馬に蹴られて死んだほうがいいと思う」
一夏、簪やロニィにも引かれてるぞ。
「……あの鈍感にそれで通じると思ってたか?」
「ウッ、それは……」
「あいつに言うならドストレートに言ってやらんと分からんぞ? ……ちょっと待ってくれ、すぐ戻る」
そう言って部屋を出て1025室の扉を叩く。
「一夏、少しいいか?」
「どうした流星ってアダダダ!?」
扉を開けた一夏の腕を引っ掴み連れて行く。
「どうした流星!?」
「箒……一夏は馬に蹴られて死ぬべきか?」
「……さっきの話か。ああ、尤もだな」
この話を知ってるとは……大体1025室で話したんだろうな。
「と言うわけだ、こい」
一夏を自室前に引きずってくる。
「一夏、さっき鈴に言ったことは覚えてるな?」
「あれは……」
一夏がバツの悪そうな顔をする。
「分かってんならさっさと謝って告白の返事してやれ。別にイエスかノーで答える必要はない。今の気持ちを伝えてやれ」
「……分かった」
扉を開けて一夏を連れ込む。
「ちょっ一夏!?」
「……ほんとに連れてきた」
一夏を座っている鈴の前に立たせる。
さぁ言ってみせろ!
「鈴、さっきはほんとにすまなかった! 俺は何回謝っても許されないことをした!」
腰を直角に折って謝る。
「そっちはもういいわ……あたしも言い方が悪かったし。
じゃあ改めて一夏、あたしとつ、付き合ってくれますか!」
……これで買い物の付き合うとかだったらこの場でコジマキャノン撃つぞ?
「それは……少し時間をくれないか?
俺、こんなことしてもらえるなんてぜんぜん思ってもいなかったから、心の整理がついていなくて……」
ふん、まぁいいだろう。
「全く、焦らして……いいわ。いつでも待ってる。ほら、目つむってこっち来て」
「え? なんだいきなり……」
言われるがまま鈴に近寄り、目を閉じる一夏。
そして
鈴が一夏の頬にキスをする……俺たちの前で。
「……私達いるのわかってしてる?」
「流星、なんでこんなもの私達の前で見せるの?」
ジト目でこちらを睨んでくる簪とロニィ
「……スマン」
「「あっ……」」
一夏と鈴の顔がみるみるうちに赤くなっていく……シャアザクかな?
「「見なかったことにしてええぇぇ!!」」
男女の叫びが寮に響いた。
「……ちなみにだが、箒の方も気づいてるか?」
「……ゑ?」
「はぁ……鈴と同じだよ」
「……マジで?」
これは少し説明が長くなりそうだ……
────―
一方その頃……
「お嬢様、簪さんの視察から戻ってきました」
「どうだった虚? ちゃんと動いてた?」
「……本当にあれに勝てるのですか?」
「……へ? 大丈夫よ! 一番まずいマルチロックのミサイルも60発避けきったらね……?」
「あの……確認できるだけでも1つのバインダーあたり60個が4つで再装填もしており、少なくとも
「嘘だと言ってよバー○ィ!!!」
生徒会室で同じく絶叫している会長がいたとか。
突 然 の 告 白
酢豚発言を自分なりにさっぱりさせてみました。
一夏の方の鈴音と箒は早めにくっつきそうですね。
さて楯無さん……処刑の時間がやってきたようです……何か言い残すことはありますか?
というわけで次回は姉妹喧嘩です。
ちなみに試合させるために流星はある約束をしたようだが……?
敵として出るなら……どれ?
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よう、首輪突き。
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世に平穏のあらんことを
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私こそが企業だ!