シリアス突入です。
姉妹喧嘩も終わり、クラス対抗戦当日……どうなる?
side 一夏
ピット内、ISを纏いカタパルトに足を乗せていると……
「鈴に告白されたあとに箒にも言われたのか?」
「ギクッ!? ななんで千冬姉がそれを?」
なんで千冬がそれを知ってるんだよ!?
「今は織……まぁいい。それは女の勘、といったところか。前よりもいい顔になったからな」
「ああ、まだ返事は出来てないけど……」
「もうすぐじゅ……これはまだ置いとくか。とりあえず、勝ってこい」
「了解。織斑一夏、白式出ます!」
────―
視線の先では『甲龍』を纏った鈴が同じく試合開始の時を待っている。
アリーナの観客席は満員、ふと目を凝らすと流星がロニィを膝にのせ周りに布仏さん、簪さんにセシリアさんなどが座っている様子も見られる。
箒も手を降っているのを確認できる。
『両者、規定の位置に立ってください』
アナウンスに従い鈴と少し離れた位置に相対する。
……ん? 鈴からプライベートチャンネル?
「一夏、全力で恋人候補のあたしにぶつかってきなさい!」
「はは、わかってるよ。全力で勝ちにいってやる!」
「それはこっちのセリフよ!」
鈴がそう言って笑ったと同時に
『クラス対抗戦、第一回戦……始め!』
ブザーが鳴る。
同時に俺と鈴は動き出す。
何度も離れてはぶつかって、お互いの持つ刀でかち合う。
どちらも今までより離れたかと思うと大きな音を立てて衝突した。
俺の雪片弐型と鈴の持つ二刀流の青竜刀とが鍔迫り合いを起こす。
腎力ではこちらが上回っている。なら!
力任せに雪片弐型を押して鈴の足の装甲を一部切る。
「グッ……中々やるじゃない! なら、これはどう!」
「なっ!?」
突然見えない何かに身体を叩かれた衝撃に走る。
何に撃たれた!?
鈴の機体を見る……肩の部分に浮いてる装甲がさっきと位置がずれてる?
だがその球体に砲門は見えない……ということは?
「……空気砲の類か?」
「よく気づいたじゃない。でも分かったところでどう対応する!」
「グアッ!?」
先程より大きな衝撃で意識が一瞬飛びかける。
どうすればあれを対処できる!?
どうやって照準しているというのか。
「……避けるのうまいわね。『龍砲』は不可視の砲弾と砲身がウリなんだけど」
「流星に嫌というほどミサイルとかレールガンに追いかけられたせいでな!」
ハイパーセンサーに一瞬空気の乱れを感知するが、それでは間に合っておらず、勘で避けたほうが多い。
どうやって射撃を完全にを見切れる?
鈴はこちらをずっと……見てい、る?
見る……そうか!
「うおおおぉぉぉ!!」
「そんなイノシシみたいに突っ込んできても……何!?」
龍砲が当たる瞬間に特技のイグニッションブーストを使用し、ギリギリで躱す。
おそらくこれが通用するのは一回きり。これで決め──―
ズガガガアアアアァァァンッ!!!
アリーナ全体が衝撃で震えた。
「何事!?」
アリーナ中央から土煙が上がる。アリーナのシールドバリアを貫通したというのか。
「一夏! 試合は中止! 今すぐピットに戻って!」
鈴がプライベートチャンネルで話してくる。
『ステージ中央の熱原体……所属不明のIS。警告。所属不明のISより照準を合わせられています』
次に白式からの警告……って
「っぶねぇ!」
咄嗟に急加速してその場を離れると、元いた空間はビームで焼かれた。
「……流星のコジマキャノンほどはないけどセシリアのよりかは絶対上だよな」
「一夏! 大丈夫!?」
「ああ、だが
「
地面の土煙より現れたのは6機の黒い機械だった。
観客席から4機のISが上がったと思うと観客席にはシャッターが閉まっていく。
すると、向こうも4機空にあがり、戦闘が開始する。
俺と鈴の目の前に残ったのは2機……
「鈴、左のやつ頼めるか?」
「……大丈夫なの?」
「さっき言った通り、避けるのはいつも流星に教えられてるんでね」
「なら、やられても文句なしね!」
同時に駆け出し、不明機を追いかける。
────―
「くそっ、なかなか追いつけねぇ!」
なんで襲ってきたのに逃げてばっかりなんだよ!
後ろから……腰から上が一周した!?
「どんな動きするんだよ!?」
流星とは別の意味で人間のする動きじゃねぇ!? ……人間?
「鈴! こいつら本当に中に人入ってるのか?」
「は? ISなら当たり前でしょう?」
「こいつらの可動域人間じゃあ考えられないぞ!? 腰から上一周するし!」
「……無人機? そんなことが?」
「管制室! こちら織斑です! 誰か応答してください!」
『こちら山田です! やられてない様子で良かったです!』
慌てた様子で山田先生が応答してくれる。
「アリーナないの生体反応の数は?」
『えっと……6? あれ? ISは12機あるはずなのに……』
「ありがとうございます!」
向こうは人が乗ってない。なら零落白夜で切っても大丈夫だな!
周りにいる5機の味方に通信で話す。
「みなさん! こいつらに人は乗ってません! だから──―」
突然またシャッターが開きだす。
『警告、複数の所属不明の武装にチャージ開始』
……チャージ警報!?
周りにいた複数の無人機がどこかに砲門を向けている。他の人が相手してるものまで!?
それら狙うのは……
「流星っ!」
気づいたときにはすでに発射され──―
流星が誰かを庇い、ビームの餌食となった。
────―
side 流星
……始まったか。
最初は双方の得物によるヒット・アンド・アウェイ。腕前は拮抗。どちらが仕掛ける?
……お、一夏が先にダメージを与えれたが、何かに弾き飛ばされた。
一瞬空気の歪みが見えたがレールガンの類ではない。一体何だ?
「あれは『衝撃砲』ですわね……」
セシリアが呟く。
「衝撃砲?」
「中国が開発した第3世代型兵器で空間に圧力をかけて砲身を作り、その時生じた衝撃を砲弾として撃ち出すもの。らしいわよ」
「なるほど。楯無さんサンクス」
ドラ○もんの空気砲みたいなもんか。
(『ド○えもんとは……?』)ん? また教えるよ。
「空気となれば、見えないのが長所になるはずなんだが……一夏なかなかやるな」
「
箒が少し自慢気にはなす。確かに彼女の特訓のお陰もあるだろうな。(『あれがおかしすぎるのだよ』)
「織斑くんが仕掛けた!」
少し興奮気味に話す簪。これは決まるか──―
ズガガガアアアアァァァンッ!!!
空からシールドを破ってビームが!?
「何事だっ!?」
地面から上がる土煙から出てきたのは……
「これまた大所帯だな」
6機の黒いISだった。
「……どうする、相棒?」
「6機か……皆で1人1機ずつで対応できるか?」
「流星さんの機体はどうされましたの?」
「……生憎こんな時に限ってないんだ。ここの生徒達は俺がなんとかしとく。だから頼めるか?」
「「「「はい(うん)!」」」」
楯無や簪、ロニィにセシリアがISを纏って空に上がる。
次の瞬間、観客席の防護シャッターとここの出入り口が閉まり、外の状況が分からなくなる。
なんか待ってたような気もするが……今はいい。
……端末も武器もねえから扉の解除は何にもできん。だから外に逃げることもできない。
だが、できないことはない。
近くにいた3組の先生に話しかける。
「先生、できる限り生徒達を物理的な壁があるところへ。もしもこの場所にさっきのやつが撃ってきたとき、少しでも守れる確率が高い」
「……ええ、分かった。みんな! 落ち着いて! 私の誘導に従ってください!」
生徒たちは何とか落ち着きを取り戻し移動を始める。
だがまだ遅いな……人手を増やすか。
「箒と本音も手伝ってくれんか?」
「あ、ああ。みんな! 慌てずにこっちに来てくれ!」
「みんな~! 慌てちゃだめだよ〜!」
箒も協力してくれて移動が一層速くなる。
……粗方生徒の誘導が終わったか。
「あ、シャッターが開いていくよ〜!」
ん? シャッターが開いた?
目の前にはこちらを向く黒い機体が6機……
私見られてますやだー。
ってまだそいつらいんのになんで開いたんだよ!
(『流星、狙われてるぞ!』)
わかってる。
向こうの手のような場所に光が集まっていってる。
これは……避けようにも避けれんな。
俺に出来る事をする。
「箒、本音、ちょっとすまん」
「なっ!? 流星!?」
「え? わわっ!?」
箒は力いっぱい出来るだけ遠くにに押し出し、本音に覆いかぶさり……
「流星っ!」
一夏が俺の名前を呼ぶが、
「間に合わんよ──―」
俺の意識はそこでなくなった。
次回流星死す!
デュエルスタンバイ!
敵として出るなら……どれ?
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よう、首輪突き。
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世に平穏のあらんことを
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私こそが企業だ!