アンチがどうこうというわけではなく、低評価をした人たちはこの作品に足りないものがあるとわかっている……はず。
コレから一定期間はISをメインで進行させます。
第20話 3人目
side 流星
「……どうしたものか」
千冬の寮長室内、俺と一夏、千冬に明日から学校に入るマドカがベッドの上で座っている。
最初にマドカを見たとき、ちっちゃくなった千冬かと思ったぐらい二人の顔が似ていた。
亡国機業から持ち帰った資料の一つを読んだが……さしずめプルシリーズといったところか。(『数だけでいうとニタ研よりも酷いな』)
それよりもたちが悪いな。
なんせ大量に失敗作として一夏等の兄弟が消されているんだから。
「はじめまして、織斑千冬。いや、成功試験体no.1か」
「千冬姉……どういうことだ?」
突然呼び出されて、姉と瓜二つのやつがこんなこと言い出して困っている一夏。
俺も今何を言うべきか悩んでいる。
「一夏にはいずれか話さなければならないとずっと思っていた……」
ぽつぽつと話し出す千冬。今まで一夏に隠していたことを話していく。
「私達は織斑計画──―通称プロジェクトモザイカで生み出された人造人間だ」
そう、彼らは究極の人間兵士として遺伝子などを組み替えている人工人間だ。従って、彼らの生みの親は人間ではなく、試験管なのだ。
「っ!?」
「……あの時、俺達の部隊が一夏と千冬を保護した。
だが、別の生き残りだったマドカは別の部屋にいて気づくことができずにあとから来た亡国機業に連れて行かれて……
マドカ、あの時気づくことができなかったせいで人並みの生活を、送らせることができなくてすまなかった……!」
(『なんで流星が謝る!?』)
俺の落ち度だ。一夏と千冬だけこんないい生活送ってて、マドカはまともな教育も受けずに汚れた仕事をしてたんだ。それも知らずに……
「……ありがとう」
マドカがなぜそんな言葉を……?
「……なぜだ?」
「こうやって血も繋がってない人を手厚く匿ってくれる、それも純粋な善意で……こんなことしてくれるやつなんて世界にいないと思っていた。
あのときは運が無かっただけだ……失敗作の私は成功作の千冬と一夏を恨んでいる」
「それは……今もか?」
「ああ。だが、お前たちが尾白家に保護されていると分かったとき……正直、羨ましかった。その輪に混ざりたかった。
だが体に入れられたナノマシンがそれを許してくれなかった……」
「……それはどう取り除いたというのだ?」
「尾白が倒れたとき、彼のの会社が亡国機業を倒しに来てな……その時に破壊してもらった。今はもう自由そのものだよ」
アイツらがEMPでどうこうしたって言ってたな。
そういや別のやつも有志で参加したと言ってたが誰だったんだ? 後で聞いとこう。
「俺から一つ……
言い訳がましいかもしれないが、3人はただ人造人間っていう肩書を持つだけで少なくとも俺とか俺の会社のみんな、箒や鈴たちから見ればただの毎日起きて、飯食っていろいろな感情を持つ人間だ。
もっと悲惨な事になってるやつも見たことある。それに比べたら3人は『人』そのものだよ」
実際、俺なんか骨を金属にする手術を過去に行って『NEXT』になったこともあれば、金属生命体と共生したこともある。
「だが、その人造人間というレッテルは剥がれないのだぞ……!」
「大丈夫ですよ千冬さん。
もし、なにか言いがかりをつけてくる奴らがいても絶対に守り通してみせます。もう十年以上も一緒に暮らしてる家族じゃないですか。
マドカも、もしよければ……どうだ?」
「……いいのか?」
「誰も反対なんかしないさ。な、一夏」
「おう!」
「千冬もいいよな?」
「……歓迎しよう」
よし、全員反対はないな?
「……これからよろしくおねがいします」
「「「はい!」」」
この場で、新たに家族が増えた。
「それじゃあ一夏、最後に……」
「ああ、それでは……」
「「この汚い部屋片付けますか」」
最後は4人で部屋の掃除をした。
散らかった空き缶やゴミ袋、はてまでは下着までを捨てていった。
千冬が涙目になってたが……なぜだ?
定期的にしないとまたこんなことになるだろうな……
────―
その翌日、朝のHRにて一組に3人の転校生がやってきた。
なんか転校生一組に偏り過ぎだって? もともとこのクラスは他のクラスに比べて人が少ない。このように転校生が多いからな。
教壇の前に立ってる3人も何かしらの代表だったり候補生である。プロパガンダ的な目的もあるんだろうな。
(『にしても2ヶ月で4人は多くないか……? それも半分は流星の会社だぞ?』)
条件とかだして入学させてるんだよ。訓練機のフレームとか結構提供してる。マドカもISのフレーム5機とちょっとの技術提供の交換条件で入学させた。
(『本当に君は人のためならどこまでも尽くすな』)
そりゃそうだ。こんな自分ができる事で誰かのためになるなら喜んで何でもするさ。
……お、山田先生が話し始めた。シャア、また後で。
「えっと……き、今日は転校生を3人紹介したいと思います……」
今日のSHR担当の山田先生が横に立つ3人をチラチラと見ながら話しだす。
織斑先生は……腕を組んで後ろから見ている。
前に立つ3人は誰もが個性過ぎた。
一人は眼帯を付けた軍服風の白髪。
一人は織斑先生をそのままちっさくした黒髪。
一人は男性の服を着た金髪……3人目か。
挨拶を促す山田先生。それに対し、金髪の男性? がにこやかに挨拶を始める。
「皆さん初めまして。シャルル・デュノアと申します。出身国はフランスです。一応「3人目」の男性IS操縦者になるのかな? 異性の身で色々と御迷惑をお掛けする事もあると思いますが、1年間宜しくお願いします!」
クラスに静寂が訪れる。これは……あれが来るのか。
「「「キャアアアァァァッ!!」」」
……頭痛い。耳栓効かないしもう諦めた。
ロニィも頭をクラクラとしている。
「3人目の男子っ!」
「二人とは違う護ってあげたくなる系の!」
「天使降臨きたぁー!!」
……にしても妙だな。3人目だというのに世間が騒いでない。
(『……どうした? そんなにじっと見つめて? まさか……』)
いやいや、そういうわけではない。
そのときはその時か。
「み、皆さん静かにしてください! 自己紹介が終わってませんよ!」
静まる気配のないクラスをどうにか収めようとする山田先生。
やっとこさクラスが静まり次の紹介が始まる。
「私は織斑マドカ。その名の通り、織斑一夏や織斑千冬の親戚に当たる。所属企業はツィマッド社。趣味は最近始めた料理だ。みんなとは仲良くしたいと思っている。よろしく頼む」
「「「……エエエエエェェェッ!?」」」
山田先生の声も加わり、さっきよりも大音声となる。
もう頭が痛すぎ……
しかも窓ガラスにヒビ入ってるぞ……
「織斑先生と瓜二つ!?」
「クールな織斑先生がそのままちっちゃくなった!?」
「もう飼いたい!」
最後のやつ、勝手に飼うな。
「あぅ……」
突然のクラスの押しに困惑しているマドカ。なんかかわいい。
「静まれ! ……よし。ではボーデウッヒ自己紹介しろ」
「はいっ教官!」
教官? なんか織斑先生軍でやってたんか? また後で調べてみよう。
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
それだけを口にする。もうちょいなんかない?
「あのぅ……それだけですか?」
「……む? ここは学校だったな。私はドイツ軍に所属しており、趣味は兵器だ。聞きたいことがあればぜひ聞いてほしい」
……まぁ一応出たか。んでなんで一夏の前に向かってるんですかね?
拳を振り上げて……
「ほう……あの時より強くなったな。織斑」
一夏が手でそれを捕まえる。
「いつも鍛えてるからな……あのような事はもう起こしたくないし」
「……そうか」
そのままボーデヴィッヒはつかつかと自分の席に向かっていく。
なんか一夏絡みであったのか……?
「自己紹介はこれで以上だ。次の時間は実技だ。10分後、着替えて整列しておいとけ」
────―
SHRが終わり、一夏とデュノアが近づいてくる。一夏とはもう挨拶をしたようだな。
「改めて宜しくね、流星くん。シャルル・デュノアです。同じ男子生徒として仲良く接して貰えると嬉しいな」
「ああ、よろしく頼む。早速だが……急ぐぞデュノア」
「えっ?」
「男子更衣室はちょっと離れてるんだ。それに加えて今日は女子が追いかけてくるだろうからな」
二人でデュノアの手を引いてクラスから出る。
「噂の転校生発見!」
「逃さないで!」
「ものども、であえであえい!」
ほらきた。
彼女たちに捕まると質問攻めにあって授業に間に合わなくなる。
「「走れええぇぇ!!」」
地獄の追いかけっこが始まる。なぜかわからないが、この時の女子は異常な脚力を持ってこちらに迫ってくる。なぜだろう……(『しらんな』)
十字路に着くと前からも来た。回り込まれたか!
「二手に分かれるぞ一夏!」
「また後でな!」
おれとデュノアが右に、一夏が左に走り出す。
手を引いて走るのはやはり遅いな……
「ちょっと失礼」
「わわっ!?」
デュノアを両手で抱えて加速する。
後ろからキャーキャー聞こえるが追いかけてくるからだよ!
このあとなんとか更衣室に辿り着くことができた。
あ^〜原作崩壊の音〜
ラウラ結構軟化してますね。そういやほとんどのやつしてるような……
次回続きから始まります。
皆さんの高評価、温かい感想が執筆を加速します。(承認欲求の塊)
敵として出るなら……どれ?
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よう、首輪突き。
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世に平穏のあらんことを
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私こそが企業だ!