男子更衣室についたのだが……一夏がいない。捕まったのだろうか……
(『だろうな』)ならご愁傷さまだ。
今救援に行ったら俺も遅れることになる。すまんな。
そして上を脱ぎ始めると……
「わぁっ!?」
デュノアさんが突然顔を真っ赤にして物陰に隠れる。
「どうしたデュノアさん、Gでも出てきたか?」
「いや、別に出てきたわけじゃなくて、ちょっとビックリしただけ。ちょっと後ろ向いててね……」
「そんな趣味ないわ……ほら、さっさと着替えてくれ」
後ろを向いてISスーツを着る。
「……終わったよ、もう大丈夫。ところで、尾白くんのISスーツはやっぱりツィマッドの?」
「そうだ。今どき古いような全身タイツ型みたいだが、性能は悪くない。なんだ、欲しくなったか?」
白いスーツの腕をさすりながら説明する。
「い、いや別にそんなことはないよ! さ、さぁ行こうか!」
過剰な反応……やはり怪しいな。シャア、少しネットで調べを入れといてくれ。(『了解』)
────―
クラスの列に滑り込んだ直後、チャイムがなった。あぶねぇ……
「あと3秒……間に合ったようだな。織斑は……間に合わなかったか」
「アイツ殿やったんでね……大目に見てやって下さい」
「……わかった。もっと急げよ、織斑」
優しくチョップを貰う一夏。あれは死んだ脳細胞の数はクレイドル一基分にも満たないな。
「……はい」
「それでは今日より実機を用いた訓練を始める。オルコットと凰、前に出て来てくれ」
「「えぇ~……」」
やる気のない二人に、織斑先生がが「────ー、────────ー?」となにか小声で言った途端、
「やってやりますわよ!」
「やってやるわ!」
二人はものすごいやる気を出した。何言ったんせんせー。
……ん? 空から山田先生が。ただし、こっちに向かって高速で。
「おい一夏、後方注意だ」
「へぁ?」
一夏が私の示した方を向くが、時既にお寿司。
「ああああっ! ど、どいてくださーいっ!」
「ドワッジ!?」
一夏は山田先生のラファールの突進をうけて数m吹き飛ばされた後、地面を転がっていく。グラウンドを土煙が覆った。
「「お、織斑くーんっ!?」」
「ISの展開は間に合ったようだが……」
土煙が晴れた先にあったのは、山田先生を押し倒し、胸を揉みしだいている(ように見える)一夏の姿だった。なんつーラッキースケベ。
「あ、あのー織斑くん? 生徒と教師がこんな関係になるのは良くないかと……あ、でも織斑先生がお姉さんになるならそれはそれでいいかも……」
ぽっと頬を赤らめて自分の世界に入り込んでいってる山田先生。戻ってきてください。
背後から強烈な殺気を感じる。このプレッシャー、シャア……じゃなくてセシリアか!?
「ッ!?」
身の危険を感じたか、山田先生から体を離す一夏。直後、一夏の頭のあった位置をレーザーが通過する。
「ホホホホホ……残念です。外してしまいましたわ……」
スターライトMk-IIIとビットを展開して、一夏に狙いをつけている。
満面の笑みだが、額に浮いた血管が明らかな怒りを表している。
「い〜ち〜か〜?」
金属が組み合わせる音がした。今のは鈴の武器、双天牙月の連結音か。
見ると鈴が両刃形態にした双天牙月を振りかぶり、一夏の首を狙って投げつけていた。
「ちょっ!?」
これをのけ反って躱す一夏。残念、これで終わってない。ブーメランの如く戻ってきた双天牙月が一夏を襲いかかる、次の瞬間。
空中を舞っていた双天牙月が撃ち落とされる。
「さすが、だな山田先生。元日本代表候補だっただけある」
「ほんとに候補止まりだったんですけどね……」
でも今のはほんとうに代表クラスの射撃精度だった。まぁ当時織斑先生が代表だったからね……
その後、セシリアと鈴が組んで2対1で戦っていたのだが、惨敗した。
(『連携がうまく行ってなかったな』)それは確かに。
第2世代機で候補生とはいえ2機の第3世代機にも勝つ先生の実力は侮れないな。
「それではISを用いた実習を始める。ここに打鉄とラファールが3機ずつ、グレイズが2機ある。専用機持ちは1機ずつ持っていってレクチャーしてくれ」
織斑先生の支持が出たあと俺はグレイズの乗った台車を引き、集まった7人にさっと説明する。
「こいつは第2世代ツィマッド社製IS『鉄血シリーズ』のグレイズ。
見た目がかなりシンプルなことからわかる人もいるかもしれないが、整備がとてもしやすい。
軽装甲だから機動力が高い上に使ってる装甲もちょっと特殊なやつだから防御力もそこそこ。
操作もできる限りしやすいうえ、カスタマイズがかなり効くようににしてるから、初心者はもちろん、熟練者も乗りやすい機体となっている。
さ、誰から乗る?」
「あたしから乗っていい?」
一番最初に名乗り出たのは谷本さんだ。
「んじゃ、どうぞ」
俺もアレックスを装着して谷本さんが乗り込むのを待つ。
「そういえばりゅーりゅーのISは何世代なの〜?」
(『そういえば……確かにこれは何世代に当たるのだ?』)
「……
「不思議だね〜!」
ある意味とは全身装甲であることもあるし、もう一つ理由があるが……あれははっきり言ってグレーだしな。
「おまたせしましたー!」
緑の装甲を纏って準備ができたことが伝えられる。
「おし、まずは歩いてみるか。
ISは言ったら自分が一回りおっきくなった空飛ぶスーパーマンだ。いつもどおりに歩くイメージをしてみな」
そうすると、ちょっと不安定ながらも、ゆっくりとグレイズが歩みを始める。
「凄い、できた!」
「いい感じだ。次はちょっと走ってみるか──―」
この後順調に授業は進み、俺の班の全員が20キロほどで飛行出来ることができた。
他の班でもトラブルなく訓練できているようであった。
────―
授業を乗り切った昼休み、セシリア・ロニィ・俺・簪・のほほん・ラウラ・マドカ・鈴・一夏・箒・鈴・デュノアの順に円になって屋上で昼飯を食べていた。
一夏は公式に恋人候補となった箒と鈴に挟まれて鈴の酢豚と箒の唐揚げを交互にたべている。
周りに俺に気がある奴らが固まっている俺も人のこと言えんが……
「ほう……一夏も手作り弁当か……」
「そういう流星はどんだけ弁当の量あるんだよ!?」
一夏がこちらにある6つの弁当箱を見て驚く。
「いやなに、ロニィと簪、のほほんに加えてマドカの弁当を今日作ると約束してたんでな……」
「何があったんだよ……」
そう、それは今朝のこと……
──
部屋でむすっとしている簪。
というのも今日で部屋替えするので、部屋を変わりたくないそうだ。
「……流星、今日お弁当作って」
「どうしたいきなり?」
「部屋離れる最後に何かしてほしい」
「別にいいが……」
そして弁当を作ってると……
「かんちゃんローローとマドっちと一緒に入るよ〜!」
タイミング悪っ
ちなみにローローとはロニィのことで
マドっちとはマドカのことである。
のほほんとマドカは早速同じ部屋になったようで、もう仲良くなっているそうだ。
「どうぞー」
「迎えに来たよかんちゃーんってりゅーりゅーそれは一体!?」
「……簪の今日の弁当」
「え〜! いいなぁ〜!」
「流星、私もほしい」
今から追加で3人分を?
「それは……」
「「「……だめ?」」」
やめて! そんな目に涙の溜まった子犬達のような目で見ないで!
──
「──―つーわけだ」
「尾白くんなんというか……ハハ」
「む……尾白氏は朝から忙しかったのだな」
空笑いするデュノアに労ってくれるボーデヴィッヒ。
マドカはというと……
「……うまい」
もう食べてらっしゃる。
「流星さん、私の分は……」
「ないと思ったか? あるさ。はい」
「ッありがとうございます!」
きっと言うだろうなと分かっていたことなのでもちろん作ってきた。(『女心が分かるようになってきたな流星』)
うるせい。
「良ければ私の作ったものを食べてみませんか?」
そう言ってサンドイッチが入ったバスケットを渡してくる。
それを受け取り、一つ取る……見た目はいいな。さぞかし味も良いことだろう。
セシリアと同室のロニィが激しく首を横に振っているが……まぁいい。(『嫌な予感がする……』)気のせいだよ気のせい。
卵っぽいものをいただくか。
いただいてしまった。
!?!!!??!? (『どうした流星!?』)
なにこれ甘っっっままて辛くなってき、いや今度は苦くなってきた!? 密林の動植物でもこんなものはない、今まで食べたことない味だぞ!?
まてまて今度は卵が……くさっ!? 何? 昔束にいたずらでシュールストレミングかけられた時のにおいしてきたぞ!?
……あぁ、また時が見え始めてきた……見えるのは、人類がELSと完全に対話できた世界線か? 人類全て以上の英知を今授かってるよ、ララァにアムロ。
(『待て、悟るのはまだ早い! 流星、流星──ー!』)
side セシリア
彼が私の作ったたまごサンドを食べた途端、急にがっつき始めた。
そんなに美味しかったのかしら?
「流星……全部食べちゃった」
心配そうに見つめるロニィさん。何か心配する要素でも? 朝味見したところ無言で頷いてたのでは?
「セシリア……今度一緒に料理作ろうな。時が見える……」
そういって顔が真っ青になり後ろに倒れていく気絶する流星さん。
今度一緒に流星さんと料理が作れるなんて……嬉しすぎますわ!
「まぁ! 気絶するほど美味しかったのですね!」
「そうなのか? ちょっともらっていいか?」
「ええ、ぜひ召し上がってください」
一夏さんに続き箒さん、鈴音さんと続いてみなさんが食べていく。
「あぁ……みんな食べちゃった……」
ロニィさんなんでそこまで怯えているのですか?
「「「「「「「「「ヴェッ!?」」」」」」」」」
ほら、皆さんも同じように美味しすぎて倒れましたわ!
「織斑先生ー!」
ロニィさんが先生を呼びに行ってくれました。
起こすのを手伝ってくれるでしょうか……?
「何をやったんだ馬鹿者!」
「あだっ!?」
「……これどうやって作ったの?」
このあと生徒指導室で生徒会長と織斑先生に怒られたのは言うまでもない。
セシリア暴走。
そういえば今作では鈴とセシリアの欠場フラグ立ってないな……どうしよ。
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敵として出るなら……どれ?
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よう、首輪突き。
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世に平穏のあらんことを
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私こそが企業だ!