IS 白き一角獣   作:どこぞの機械好き

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エタリはせん!夏バテごとき、この怠けに、この小説の休載をやらせはせんぞぉ!(DZR(ドズル)ニキ)

今回の戦闘描写は実況形式を頑張ってみました。

高評価感想ほしィ……(承認欲求の獣が呻く音)


第26話 決勝戦

 side 流星

 

 一夏とラウラが俺の過去を見たその夜、IS学園ではISの点検……訓練機と専用機のOS点検が行われていた。何でもまだVTSようなヤベーイシステムの入ってるISが無いわけではないので確認作業をしているのだ。

 

「尾白くん、マドカさんの機体にある『HADES』とは何ですか? もしかして……」

 

 山田先生がペイルライダーの点検をしながら、その機体の機能の1つを聞いてくる。

 

「それは第4世代実証概念機の機構で、搭乗者の思考補助、回避や攻撃など、いろいろなサポートをしてくれるものです。VTSみたいな無茶な動きはしませんよ……と言ってもこの機体も簪の機体と同じく3.5世代止まりですが」

 

(『EXAMのようなものでもなければ本来のような搭乗者の処置はいらないのだな』)

 そんなひどいもんじゃない。これはあくまでも搭乗者補助のもんだからな。

 あれやるオーガスタとかいう所の頭の構造を知りたいくらいだよ。

 

「さ、3.5世代!? ということは、尾白くんの会社はもう第4世代機を……」

 

「いや、束博士と俺の共同開発ですよ。その上、束博士がもう第4世代機を作っている途中だそうで」

 

 俺と開発部が会議室でうんうん考えている時に乱入してきた束が第4世代の内容決定したぜぃ! なんて言ったときのアイツらの顔といったら……すぐに案が決まったよ。(『あの時はずっと大火力と補助システムで二極化してたな』)

 ちなみに俺はハイブリッド派だった。

 

「今、さらっととんでもないこと話したような……」

 

「山田君、流星の話す内容をいちいち真に受け止めていたら頭が持たないぞ」

 

「そうだよ! りゅーくんの言ってることはたまに私でもわからない時があるからね!」

 

 打鉄と白式をそれぞれ点検している千冬と束が気にするなという。ちなみに束はツィマッド社から出張してもらっている。そのおかげか、作業は佳境になっていた。

 

「……ひどくない?」

 

「私よりも速いスピードでドイツの問題起こしたISのOSを修復しながら言われてもなぁ……」

 

 確かにペースは速いかもしれない。現在IS学園には訓練機70機、専用機10機が存在していて、本来なら教員や3年の整備科が点検やオーバーホールをするとなると、1機あたり3時間はかかる。その上各国の技術員による機密部の修理もあるから更に時間がかかる。

 それが大体20人だから今日中に終わる予定ではなかったのだが、過剰と言っていいほどの助っ人が2人。

 それも作りの親である二人も手伝っているので今、各々が点検している機体で最後となっている。機密部分に関しても二人の技術を見たいということで二つ返事でやってくれと言ってきた。

 

「それは経験値といいますか……」

 

()()()()()()()()()、か?」

 

「ファッ!?」

 

 千冬が他の人から聞こえない程度の声でド正論を言ってくる。なぁんでもう知ってるんですかねぇ……

 

「……一夏から聞いたんですか?」

 

「そうだ……まさか流星が、私と一夏以上の人生を歩んでいるとはな……つらいときは頼りにしてくれ。私はずっと流星に寄り添っているからな」

 

「……ありがとう」

 

(『なんか話があっちの意味も含んでいたような……』)

 もう分かってるからいいんだよ。素直に受け止めてるからいいの。……これ知ってたらナナイとかクェスの反応がもうちょい変わってたかもな。

(『……そうか。(´・ω・`)』)俺の脳内でそんな顔できるんだ……

 

「なぁに話してるのかなちーちゃん? もしかして〜?」

 

「お、お前は作業してろ!」

 

「ピギャアアアアァァァァ!? 頭がアアアァァァ!!」

 

 この話を聞こうとした兎がいつもより3倍ほど力のこもったアイアンクローを食らっていた。

 

 ────―

 

 side 楯無

 

 次の日、安全が確認できたので、トーナメントが再開した。尾白くんと篠ノ之博士が頑張ってISの点検とラウラの機体の修理をしてくれたからね……

 

 今回出場したのは各学年16人の計48人で試合が一日目は一回しかできなかったので残り44試合を今日中に終わらせないといけない。

 

 そのため第1,2回戦は制限時間が10分となった。まぁ、大抵はそれくらいで終わるから別にいいんだけど。

 

 それならアリーナを3つ使うとして準備の時間も含めて考えると、授業時間内に終わらせれることが十分にできる。

 

「というわけでこのトーナメントを締めくくる一年生決勝戦、司会は生徒会長の更識楯無と!」

 

「どういうわけですか……新聞部の黛薫子がお送りします!」

 

 生徒が観客席で沸く中、来賓も拍手して最後の試合の始まりを待っている。

 

「今から戦う戦士たちを紹介するわ!」

 

「まず紹介するのは、世界でも数えるほどしかいない二次移行したISを駆り高機動で舞い、高火力の武器で刺すそれはまさに蜂のよう! 最近料理に挑戦している少女、ヴェセラ・ロニィ!」

 

 薫子が紹介すると、ロニィちゃんが乗るISが肩から出ている黒い紐状のTLSをたなびかせながら颯爽とピットから舞い上がってくる。

 

「ロニィちゃんとタッグを組むのは、私のとってもか……失礼。私の妹であり、白い4枚羽を持ち、遠距離はミサイルとビームが、近距離ではかの()()()I()S()が持っていた武器と巨大なチェンソーで相手を沈める、まさに歩く武器庫、更識簪!」

 

 ロニィちゃんが出てきたカタパルトから次は白い機体が上昇し、バレルロールをしてロニィの横に静止する。

 

「立ち向かうのは! 第2世代機ながら、バランスの取れた武器構成で先程第3世代機に勝利した、最近お父さんと仲直りして嬉しい、シャルル・デュノア!」

 

「そ、それは今関係ないから!」と言いながら顔を真っ赤にしてオレンジのISがカタパルトより飛翔する。

 交互に紹介しているので最後は私ね! 

 

「そして、今飛翔したのは……ってちょっと!? 何でそんな巨大なユニットが拡張領域にあるの!?」

 

 暗めの緑色をした機体が飛んでる最中に巨大なウェポンコンテナとスラスターを装備、つまりIIデンドロビウムとなる。

 

「……とまぁ、謎だらけの世代分類不明機体に乗っているのは! 負け知らずで超ハイスペックな世界で数例の男性操縦者、尾白流星!」

 

 彼が瞬間加速をしながらアリーナを一周していると一段と観客が沸く。

 そして、機体はデュノアの横に移動する。

 

「これで、戦士が揃いました! それでは、学年別トーナメント一年生部門決勝戦……」

 

「「スタートっ!!」」

 

 4機は一斉に動き出した。

 

「最初はどちらが仕掛けるのでしょうか……おっと!? 簪選手いきなりあの巨大なチェンソーとナックルを装備して流星選手にミサイルを撃ちながら迫っていく!」

 

 あんな殺人チェンソーが追いかけてくるって怖すぎでしょ! 

 

「それを援護しようとするロニィちゃん! だけどそれをシャルルくんが妨害し、それを許さない!」

 

 かんちゃんが引き撃ちしている流星に接近し続けており、それを肩のTLSで逃げ場を減らそうとしていたロニィちゃんをデュノアちゃんがショットガンで邪魔をさせないようにしている。

 

「さぁ避けては避ける尾白選手に撃っては撃ちまくるかんちゃ……簪選手! ここは……尾白選手の回避が上手いか!? あの量のミサイルに対して命中している数は4分の1ほどです!」

 

「あの巨体で戦闘機並の速度を出しているというのになぜ動きができるのでしょうか!? ますますあの機体の謎が深まる!」

 

 かんちゃんの撃ったミサイルを、まるで水中にいる魚が自由に泳ぎ回るように空中を舞って流星はかなりの数を回避している……って

 

「急降下と急上昇を使って地面にミサイルを当てた!? 一歩間違えれば大ダメージ必須のことを平然とやってのけている!」

 

 生徒や教員、来賓の誰もがこの試合に釘付けとなっている。

 

「そして彼は被弾し、SEが減って駆動系統にダメージを負っても被害が最小限になるような飛行をしている! 一体どうなっているのか!? 私にはわかりません!」

 

 本当にどうやって被害を抑えているの? まるで戦闘機が空戦をしているような美しささえある。

 でもあんな機動力ズルよ!」

 

「会長、声に出てます……」

 

「あっ……し、失礼。この場にいる誰もが手数の多さに自信があります! ここからどうなっていくのか、ってあー!」

 

「簪選手が地面に着陸しました! SEはゼロになってないということは、エネルギー切れでしょうか!?」

 

 スラスターの勢いが段々と落ちて、ついに地面に着陸するかんちゃん。それでもミサイルやチェンソーから換装したビグウィグキャノンで流星を落とさんと対空戦闘をとる。そして……

 

「あの弾幕にやられたか!? 流星選手の左スラスターから火が出ている! これは痛いダメージを貰いました!」

 

「おっと、尾白選手がIIデンドロビウムをパージする……おや? ウェポンコンテナからなにか出てきました!」

 

 白い箱の上部が観音開きに開くと、中から2つのグレーの人形の何かが現れる。

 

「あれは何でしょうか? って流星選手の機体が光りだした!?」

 

 胸部や脛、肩の一部が赤く光りだす。

 

「2つの機械が動き始めました! ツィマッド社の新しい武装でしょうか!?」

 

「その可能性が高いわね……ってばらばらになって撃ち始めた!?」

 

 その2つは10個に分裂して計20個の砲台になってかんちゃんを襲う。

 

「これには手も足も出ないか!? 大きな羽を閉じて防御していますが、攻撃の手は止まりません! SEは……ゼロになりました!」

 

 ついにかんちゃんがやられたか……

 流星は「絶好調である!」と叫びながら劣勢になっているデュノアちゃんの援護に向かっている。

 

「先程より戦闘しているロニィ選手とデュノア選手、スラスターや装甲が半壊してやばい所に流星選手が割って入る! しかしSEの残量は依然ロニィ選手が優勢です! どう巻き返すのでしょうか!?」

 

 刹那、対峙する黒と緑。その時間は一瞬で終わり、戦闘が再開される。

 

「両者一歩も引かない熱い闘いが繰り広げられています! 速すぎて姿を捉えるだけで精一杯です!」

 

「私はかろうじて目が追いついていますが……どちらもミサイルやビームをうちながら獲物を持って互いに何度もぶつかりあってます!」

 

 流星の操っているであろう20機の機械が放つビームにデュノアちゃんとロニィちゃんが放つミサイルとTLS。それぞれは両者を狙っており、そちらで第2の戦闘も始まっている。

 

 さながら国家代表同士が戦っているよう。いや、それ以上だ。

 

「今わたしたちは世界選手権の決勝を見ているのか!? いや、これが今年の一年生の実力です!」

 

「両者のSEがどんどん削れていく! これはどちらがやられてもおかしくありません!」

 

 

 

「結果は……!」

 

 さぁどうなる……!? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アレックス、ブラックグリント両者のSEエンプティ! しかし、ラファール・リヴァイブはSE残量8! よって、

 

 優勝はデュノア・尾白ペア!」

 

 流星とロニィちゃんは同時に膝をつく。だが、デュノアちゃんが幸運にもほんの少しSEが残っていたので逆転勝利となった。にしても惜しかったなーかんちゃんとロニィちゃん。後で顔出しに行くとしよう。

 

 会場はこの後、両者の健闘を称える歓声が絶えなかった。




GUNDビット、ターンX味2個セット。(月光蝶抜き)

さて……あのシーンとリコリス3話でこの章は終了となります。福音戦の後にやる予定の夏休み編ではリコリス多めになる予定です。

敵として出るなら……どれ?

  • よう、首輪突き。
  • 世に平穏のあらんことを
  • 私こそが企業だ!
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