IS 白き一角獣   作:どこぞの機械好き

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世界旅行パート、はっじまっるよー!
4カ国回る予定です。主に新婚の挨拶。


第40話 世界旅行inドイツ

 side 流星

 

「ファーストクラスって、なんだか緊張するな……」

 

「今更だ、もっとリラックスしとけ」

 

 ヨーロッパに向かう機内、なんだか落ち着きのない一夏と話す。

 

 俺たちはまだ数年先だが、正式に国際結婚をする……それもかなり政治的にも意味のあるものだ。

 

「まずはラウラのいるドイツか……」

 

「ラウラの部隊との挨拶と、閣僚の話になるだろうな」

 

「うーん……また緊張してきた。入ったばっかりの時はこんなことになるなんて思ってもなかったし……」

 

「まだつくまで時間あるんだ、気が持たなくなるぞ?」

 

「向こうでは朝につくんだったけ?」

 

「そうだ。今のうちに寝とけ」

 

 なぜ俺たちが海外に行くことになったのか。

 

 それは、相手が所属している国に顔合わせしてほしいと政府やら国連やらに懇願されて、今に至る。

 ほんと、入学した時の俺に行ったらどんな反応するのやら。

(『驚くことに、違いないな。して、どうやって驚くのだろうか……』)

 

 イギリスやドイツが俺達を国賓として迎えるといったもので、移動費は向こうが持ってくれてる。そんな高待遇しなくてもいいって言ったのに……

 

 フィアンセ達は代表候補生。本国に帰ってデータの提出などをしているはず……楽しみだ。

 

「ドイツはどっちも2年ちょっとぶりか」

 

 ちょうど、第2回で一夏が誘拐されたときだったな。

 

「そういえば、あの時助けに来てくれたのちゃんと手続きしてから入国したか?」

 

「……そのことは言うな」

 

 ────―

 ────

 ──―

 ──

 ―

 

 side 一夏

 

「待ってたぞ! 嫁とお兄ちゃん!」

 

 空港で待っていたのは、いかにも軍人といった服装をしているラウラ。しかしその顔だけは、軍人とは思えないほどにっこにこしている。

 

「ラウラ! 元気にしてたか!」

 

「うむ、元気そのものだぞ! そっちこそ、夏風邪など引いてないだろうな!」

 

「当然だ! ラウラを待たせるなんでできるか!」

 

「そ、それは……嬉しいな……」

 

 ラウラはモジモジして……なんか、別の世界に行きかけてないか? 

 

「……一夏もそういうこと言えるようになったんだな」

 

「もとから言えるわ!」

 

 ……まぁ、好意には気づかなかったんだけどな。

 

「……ハッ! ……ま、まずは大統領のところに挨拶に行かなくてはな! 車をロータリーに用意しているから、ついてきてくれ!」

 

 持ってきた荷物をトランクに載せ、大統領が待っているという官邸に車が走っていく。

 

 ────―

 

「「「失礼します!」」」

 

 さっき廊下ですれ違った初老の男性を見て、流星が何度もまばたきをしてたけど……そんなにびっくりする人なのか? 

 

 確か何代か前の大統領で名前は……デギンさん、だったっけ? 

 

「一旦見張りはよいておくれ。4人で話したい」

 

 椅子が後ろを向いていて、まだ顔は見えない大統領が執務室を4人だけにする。

 というか、なんかヘルメットかぶってないか……? 

 

「ようこそ、ドイツへ。あなたたちのことは、よくマから話は聞いているよ……キャスバルの方も、元気かい?」

 

 椅子が回転し、大統領の素顔が見え……なかった。何やら鼻まで隠れる布を着けている。

 流星の、コア人格のことを知ってる……!? 

 

「…………」

 

『……あなたもいたとは、キシリア』

 

「どうしたんだ、シャアさんにお兄ちゃん?」

 

 流星のISにいるあまり話さないシャアさんが喋った!? 

 

 それに流星が……フリーズしている!? 

 

「元上司との再開に、言葉も出ないとは……昔と変わらないようだな、尾白」

 

「…………恐縮です……()()()()()()

 

 口をパクパクしつつも、かろうじて言葉をひねり出した。

 

「今はそんな大層な肩書を持ってない。キャスバルの様にもっと砕けた言い方で構わないさ」

 

「……はい、キシリアさん」

 

 元上司に、閣下……? 

 

「……ああ、私も元々は流星がいた世界からやってきたのだよ」

 

 ここにもいたんですね、転生者。

 

「そうだったのですか、大統領……!」

 

「くれぐれも……このことは内密にな、ボーデヴィッヒ」

 

 大統領っていうくらいだから、もっとガチガチな人だと思ってたんだけど……

 

 思ってたより、話しやすい人なのかな? 

 

「ボーデヴィッヒと共に、そこにいるビビリの昔を見たのだろう?」

 

「はい……今まで流星がどんな経験をしたか、見ました」

 

 今まで、流星がどれだけ耐えてきたかも……

 

「それで、そんな彼を受け入れるのだな。ボーデヴィッヒは受け入れるとすでに聞いてるが」

 

「もとよりそのつもりです」

 

 その言葉を聞くと、少し表情を柔らかくしてキシリアさんは流星の方を見る。

 

「……いい仲間を持ったな、流星」

 

「……はい」

 

「2年前にISで入国したことも、目を瞑っといてやろう」

 

「……すいません」

 

 何かとこの人に弱いな、流星? 

 

「さて、本題に入ろうか」

 

 キシリアさんがまたこちらを向いて、本題の話を始める。

 

「ラウラと、結婚したのだろう? 早いものだな。ギレンもさっさと気付けばいいものを……」

 

「法律的にはまだ……ですけど」

 

 ギレンさん? ご兄弟か何かだろうか……? 

 

「どっちみち変わらん。

 

 

 

 

 

 

 

ちゃんと、愛せるのだろうな?」

 

 っ! この圧……流星の戦闘時に似た……! 

 

「……キシリアさん、それはよした方が」

 

「こっちの話だ。今は首を突っ込まないでくれ、尾白」

 

 流星の助け舟も切り捨てられる。

 ここは俺一人でなんとかしないと……

 

「そんなこと……聞くまでもないです、大統領」

 

 そう言ってラウラが俺の手を握る。彼女は、本気なんだ……! 

 

「ドイツの冷氷と言われたボーデヴィッヒが……」

 

 自分の思いを、伝えればいい! 

 

「俺は……どんなことがあっても、ラウラを離しません!」

 

 流星は固唾を飲み込んで、キシリアさんの結果を待ち、ラウラの耳が真っ赤になる。

 

 ……俺も、恥ずかしくなってきた。

 

「その覚悟があるなら……ラウラを幸せにしなさい、織斑一夏。流星も、頼んだよ」

 

 数秒の沈黙の後、キシリアさんがそう言って微笑む。

 

「は、はい!」

 

 これで、良かったみたいだ……

 

「はっ!」

 

「だからそうかしこまらなくて良いといっただろう、流星」

 

 ────―

 

 次に向かったのはラウラの所属している『シュヴァルツェア・ハーゲン』のいる基地だ。和名は黒兎部隊という。

 

 基地自体の構成は、他の部隊もいるようで、滑走路があったりユーロファイター、トーネードという戦闘機や攻撃機が格納庫から顔を覗かせている。

 

 他にも戦車や野砲が入ってそうな建物があちらこちらにあり、いかにも軍事基地という感じだ。

 そんな場所の入り口に並んでいる隊員さん達、その中でも一際大きな男性……

 

「歓迎するぞ! ラウラのお婿さんに尾白中s……流星! 私はドズル・ザビだ、よろしく頼む!」

 

 ここの長であるというドズルさんから歓迎の言葉が大声で飛んでくる。

 かなりいかつい人だな……顔の傷とか。

 

「あっちこっちに知ってる人がいる……」

 

 ドズルさんは、キシリアさんのお兄さん……そういうことか。

 

「今日一日は、二人共ゆっくりしていってくれ! 辺鄙な軍事基地で周囲の街を観光してくれればいいが……良ければヘリコプターや戦闘機に乗ってもいいぞ!」

 

 ……そんなのに乗っていいのか? 空飛ぶ国家予算なんて言われてるのに? 

 

 でもこんな機会ないから……後で乗せてもらおうかな? 

 

「もし良かったら……後で乗せてもらえませんか?」

 

「もちろんだ! ここドイツのナイトフライトの夜景が素晴らしいのでぜひ見せよう!」

 

「ありがとうございます!」

 

 夕食前に、またお願いしようか。

 

 ────―

 

「……凄かったな、夜景」

 

 食後に酔い覚ましで夜風に当たりながら基地をラウラと歩いてる。

 

 ……基地デートっていうのかな、こういうの。

 

「ロマンチックだっただろう?」

 

「うん、すごく綺麗だったな」

 

 そういえばヘリコプターは流星、ドズルさんが一緒に操縦してたけど……

 

 すんごいドズルさん泣いてたよな。昔話でもしてたのか? 

 

「初めてのビールは、どうだった?」

 

「うーん……苦いことしかわからなかったよ」

 

 初めて飲んだビールのアルコール? がまだ身体で廻ってるのがわかる。(ドイツでは16歳から飲酒OK)

 

 体が、ちょっと火照ってる感じがする……変な気分だ。

 

「にしても流星……ジョッキのイッキ飲み、何回してた?」

 

「10回以上はしてたな。17歳であれほどの酒豪とは……お兄ちゃんはやっぱり凄いな」

 

 あれで酔っ払ってなくて、まだ隊員達と飲んでる。

 

 ホントはやっちゃいけませんよ、そんなこと。

 

「あなたは……」

 

 他にも基地を回っていると、ラウラに似た眼帯をしている女性と出会う。巡回をしてるのか? 

 

 最初の時にもいた彼女は……

 

「私は黒兎部隊副隊長、クラリッサ・ハルフォーフです! この度は隊長の嫁になっていただきありがとうございます!」

 

「……どういたしまして?」

 

「なぜ疑問形なんだ?」

 

 ……この人がラウラに色々間違ったこと吹き込んだ張本人だな? 

 

「あの……日本の知識はどこで学びましたか?」

 

「日本のマンガやアニメから学びました! 日本の文化はすごいですね! 人のまま空を飛んだり手からビームが出るんですよね!?」

 

 うん……そんなわけないな。

 

「あの、後で本を渡すので一度……学びなおしてください」

 

『にほんのぶんか』と銘打たれた本をクラリッサさんに手渡すために持ってきたのだ。

 

「わかりました、後でじっくり読ませてもらいます!」

 

 そう言って、別の場所へと歩いていくクラリッサさん。

 これで治るといいけどな……

 

 と、思っているとラウラの歩みが止まる。

 

「……一夏」

 

「どうしたんだラウラ?」

 

「世話の焼ける部下と一緒に……

 

 

 

 

 

 

 …………これから、よろしく頼むぞ」

 

「もちろんだよ」

 

 そのまま自然な成り行きで二つの影は一時、一つに重なった。

 

 ────―

 ────

 ──―

 ──

 ―

 

「ありがとうございます、ガルマ外交官。本来の業務を先に済ませていただいて……」

 

「礼に及ばないさ、こんな時くらいは……一夏くん達と旅行を楽しんでくるといい」

 

 そのまま基地で一泊した翌日、ベルリン駅。フランス方面へと行く列車の扉で外交官のガルマさんが見送りに来てくれた。

 

 この人も、キシリアさんやドズルさんと一緒……だな。流星と仲良さそうだし。

 

「日本に来たときは、ぜひこっちの会社に来てくれ。歓迎する」

 

「ああ、楽しみにしとくよ。その時には……もうひとりの旧友の顔も見れるだろうね」

 

 うん、ずっと昔から知ってるような話の内容だな。

 

「一夏くん、これは私的なお願いなんだけどね……」

 

「……どんな内容ですか?」

 

「ミネバという僕の姪がちょうど旅行中で……もし見かけたらよろしく頼む」

 

 ……本当に私的な内容だった。ザビ家の人たちって……案外、

 

 ……ファミコン? 

 

「わかりました、その時は任せてください」

 

「ありがとう」

 

 そうこうしている内に列車は発車時刻に。荷物を列車内に運び終えて手を降ってくれているガルマさんに手を振り返す。

 

「バナージくんに声そっくりだったな……」

 

 ……ん? 扉閉まる音でわからなかったけど、なにか言ったのか? 

 

 …………まぁいいか。

 

 

 

 

 次に向かうのは……

 

 

 

 

 

 フランス。

 

 シャルロットが待ってる地だ。

 

 

 

 

 

 基地で撮った集合写真の時、俺たちのIS出す中で流星のIS見た人びっくりしてたな……

 

 話題になりすぎるから、写真の方にもほんのちょっとしか映らないようにしたけど。

 

 ──― ──― ──―

 

 一方その頃、日本にいる白隼閃光は……

 

 

 

「ねぇ、この大群何?」

 

「……頑張ってください」

 

『愉快な遠足の始まりだ! 役立たず共!』

 

 フルダイブの仮想空間で量産型IS、50機の相手をしていた。

 




次はデュノア社、デュノア社に停車いたします。お忘れ物のないよう、ご注意ください。

乗り降りの際は高評価、感想をつけていただくと、運転士がかっ飛ばします。ぜひご利用ください。

ロニィ派の人は三倍党でお答えください。申し訳ない……

敵として出るなら……どれ?

  • よう、首輪突き。
  • 世に平穏のあらんことを
  • 私こそが企業だ!
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