ただしこれに乗ってるスネイル、てめーだけはは許さねぇ。
……
アンケは……シャルとのほほん好きが多いですね。それに次ぐ束と千束、ロニィも負けてません。
しかし、今回の投下で、シャル好きが増える……かも?
いつもの数倍甘いです。(当社比)
side 流星
(『流星、今から
了解。失敗はするなよ。
(『……ああ』)
ベルリン中央駅から出て、パリ北駅行きの列車に揺られること約9時間。
途中、ドイツを出るときにガルマからもらった昼食をはさんで、向こうについたのは17時。
「起きろ一夏、もう着いたぞ」
「ふぁ…………んぁ……着いた、か」
寝ていた一夏は大きくあくびをして、背中をパキパキと鳴らす。
「うむ。もうここはフランスだぞ。降りる準備はもうしてある」
「サンキュ、ラウラ」
そして俺たちは列車を降りる……
「いらっしゃい、織斑くんにボーデヴィッヒさん……そして流星くん」
降りた先で待っていたのは、スーツ姿の恰幅のいい男性、アルベーヌさんと……
「フランスにようこそ、流星!」
「やぁ、シャル……似合ってるな」
ドレスのような服装をして出迎えてくれるシャル。
「えへへ……流星もその服、にあってるよ」
「どうも。そういってもらえると、選んだ甲斐があるものだ……アルベーヌさん、このあとはどうしますか?」
「今日はもう遅い……ディナーとホテルを用意してるから、ゆっくりしていってくれ」
────―
冗談抜きで、一皿一皿が洒落にならない値段の料理が前にいくつも置かれている。
そのためだろうか、一夏の動きはぎこちない。あいつだけFPS10の世界になってる。
「一夏くん……そんなカチカチにならなくても……」
「……一夏、こういうところには来たことないからな」
そんな一夏を、ラウラがテーブルマナーを教えている。
……ほのぼのとした雰囲気だ。
「……そういえば、ストライクの方は順調ですか社長?」
「今は試作機の試験中だ。もうすぐで、その試験も終わるところだよ」
アルベーヌさんの見せてくれた映像では、オレンジ色のストライクが宙をいろいろな機動で飛び回っている。
ラファールそっくりな4枚のスラスターをつけてるが……新造したのか?
「出来ればこれを見て、改善点があれば教えてもらいたいのだが……」
そう言われてもう一度画面を見直す。
「うーむ……もう少し、リンクの感度を落としてもいいかもしれない」
「その心は?」
「心なしか、登場者が機体に振り回されている傾向が見られます」
よくよく見ると旋回が内側に食い込みすぎてたり、急加速、急減速が見れる。
「この操縦者はそれでもかなり技量がありますが……彼女基準なら、8%くらい落としたら使いこなせると思いますよ」
「……なるほどな。これで、シャルロットの機体開発が進むよ。ありがとう」
待て……この操縦者、シャルだったのか!?
「随分と腕が上がってるじゃないか……見違えたぞ」
「うん。
あれを見てたら、その上達具合が実感できるが……
「俺も休んでる暇はなさそうだな」
「……もう一端の夫婦だね、二人とも」
「……そう、ですかね」
他人からそう言われるのは少し照れる……な。
「シャルロットもだが……私達も負けていられない……
そこで、独自で第3世代機の開発を進めているんだ」
「へぇ……自信の程は?」
ヤンキー精神……それ、嫌いじゃありませんよ。
「流星くんのあのアイデアに負けない、傑作だ!」
かなり自身のあることで……
「……良ければどんな内容か、聞かせてもらっても?」
「それは……流星くんでも秘密にして置いとこう。完成したら、真っ先に教える」
流石にリークするのは無理か。でも、
「……楽しみにしときますよ」
「ああ……そろそろ本題に入ろうか」
アルベーヌさんは椅子を座り直して、こちらをまっすぐ見つめる。
「シャルのことですか……」
「お父さん……」
「……早速結論を言おう。一人の女性すら、愛することもできなかった私だ……とやかく言う権利はない。
むしろ、シャルをお願いしたい。私からはそれだけだ」
……あれ? なんか一悶着あると思ったが……
「……案外あっさり終わりましたね」
さっきの第3世代機の方が長かったよ?
「……これ以上の言葉が見つからなかったのだよ」
「お父さん……」
「なんだい、シャルロット……?」
「ありがと、認めてくれて」
……ほっこりするなぁ……シャルが来たときのままだった「流星くん」ら?
「何でしょうか、アルベーヌさん?」
「もう私のことはお義父さんとよんでくれてもいいぞ……そしてここからは、私的なお願いなのだが……
次の日、イギリスに行くのだろう?」
たしかに明日は、オルコットのいるイギリスに向かう予定だが……
「……何か依頼でも?」
「君の御両親に、花を送りたくてね……このお礼をしたいんだ」
俺の両親に……そうか。
「……わかりました。イギリスに向かう前に受け取ります」
「ありがとう……君の御両親にも同じように伝えてくれ」
────―
────
──―
──
―
食後、レストランの上にあるホテルに入り、荷物の整理を済ませた。
「同じ部屋で寝るのは、1ヶ月ぶりかな?」
「だいたい……そうだな」
気を利かせてくれたのか、シャルとは同室になってる。
一夏も同じく。
「先にバスルームを使ってて。僕は後で入るよ」
「ほいよ」
シャルの言葉に返事をして、浴室に入る。
ホテルでジャグ付きのものとは……かなーりいいところをとってくれたんだな、アルベーヌさん。
身体を洗う準備…………む?
浴室の扉に、人影がある……
「…………入るよ、流星」
……今回は確信犯か、シャル。
「……どうぞ」
扉が開いて、タオルを持ったシャルが入ってくる。
今の関係となっては、セクハラとか、わいせつとかは関係なくなったが……
「一緒に入りたかったのか?」
「……うん」
「素直に言ってくれたらいいものを……」
「あんまり、そういうのは進んで言うものじゃないよ?」
「……それはそうかもしれん」
「背中を洗うよ」
「ん、ありがとな」
シャカシャカと石鹸とタオルを使って、泡立つ音が聞こえる。
そして、背中にそのタオルが擦られる。
「このくらいで……いいかな?」
いつも自分で擦るより、力が入ってるので気持ちがいい。
「ああ、丁度いい感じだ」
少しすると洗い終わり……シャワーで流しながら、一度なくなり自分の細胞で作り直した左肩を擦ってくる。
「流星の、この傷は……世界を救った証拠だったんだね」
「……そんな大層なことじゃない」
実際、
この傷は恥の象徴である。
「そんなことない……流星がやってくれなかったら……僕たちの明日が無かったんだよ?」
「……そうか」
「……それに、僕とお父さん達を助けてくれたしね」
「目の前に助けれる人がいただけだ」
「無愛想だね……こういうときは、恥ずかしがりになるんだから」
……何気に俺の弱点の一つ分かってるな?
でもずっとこうだったら……気づくか。
「……僕も、背中を洗ってもらっていいかな?」
「もちろんだ……?」
……待て、何だその手は。俺のどこに伸びていってる。
「……今日は…………遅くなりそうだね。流星」
────―
────
──―
──
―
「……今日は大丈夫そうか?」
「ちょっと違和感があるけど……今日は大丈夫かな」
イギリスに向かう飛行機は、今日のナイトフライト……まだ時間があるのでパリ観光をする。
シャルがガイドをしてくれるようだ。
「エッフェル塔には、入れない部屋があって──―」
「凱旋門は一度、全部布で覆われたことが──―」
「この傘によって地面に透ける光が──―」
4人でパリの名所という名所を見て回る。
そして……
「「「一夏(嫁は)どこに行った?」」」
一夏がはぐれてどっか行った。つまり迷子ということ。
どこらへんからはぐれたんだ……?
「嫁が……私の不手際で……」
ラウラが今にも泣きそうな顔をして、下を見る。
「大丈夫だ。今から連絡するから、それで来るだろう。ISの位置共有の通知も送っとく」
いまシャアはいないから手動で一夏にメッセージを送り……
「携帯を…………使うまでもないな」
一夏に連絡を取ろうとしたが、それをまたポケットに戻した。
一夏の姿が見えた。そしてこちらに気づき、やってくる。
どうやらあの男性に教えてもらったようだ。
「ちゃんとお礼は言ったか?」
「……あぁ。悪い、よそ見してたらはぐれてた」
「迷路みたいな場所が結構多かったりするからね……はぐれないようにしないと」
なにかいい案はないものか……ラウラ?
「はぐれないいい方法を知ってるぞ! こうするんだ!」
そう言うと彼女は、一夏の手をいわゆる恋人繋ぎという握り方でしっかりと握る。
「……確かにそれなら、迷子になる心配はなさそうだな。また迷子にならんように、しっかり握ってやれ」
ラウラはさっきの表情から一変。ウキウキしながら、一夏の手を引っ張っている。
傍から見ればただの高校生カップル。
「その……僕も手を繋いでもいいかな?」
「よろこんで、シャル」
……それは俺も同じか。
そう答えて手を握るとシャルはニコッと喜んで、繋いだ手を絡めてくる。
「そろそろ12時だ……ご飯にしないか、お兄ちゃん?」
「そうだな……美味しそうなところ探しながら歩いて、あったら入ってみるか」
そうして二組のカップルとして再開するパリ観光。
一夏がフランス料理に舌鼓を打つ中、さっきのことをふと思い返す。
……さっき一夏を送ってくれたやつ、名前はぱっとは出てこない……が、
既視感しかなかったんだが……
その後、シャルにお義父さんとその奥さん、デュノア社の多くの社員達が見送る中、俺たち3人の乗る飛行機は次なる地、イギリスへと向かった。
────―
side ???
「あの人たちじゃないかな?」
「……あっ、あれだ! ありがとうございました!」
そう言って黒髪の青年は、友人達と思われる人達の元に走っていく。
一人は銀髪ロングの小さな女性、もう一人は金髪のミドルショートの女性。
そして最後の一人は……
「……あれは」
リュウセイ、さん……?
…………いや、こんなところにいるわけ……ないか。
彼の行った方向の近くには、飲食店のショーケースを見つめる彼女が。
「ここにいたのか……
「ええ……すこし気になるお店があって。今日は、この店で昼食を取りませんか?」
「……そうしようか。そろそろお昼だしね」
「さっき通り過ぎた学生の人、あなたに何を聞いてたのですか?」
「ちょっと迷子だったみたいでね……俺の声にそっくりの人だったよ」
本当に、瓜二つの声色だった。
「……世界には、そういうこともあるのでしょうね、
──― ──― ──―
一方その頃……
『リテイク4回……まだまだ精進が必要だな、閃光!』
腕の武器や肩の装備をやりくりすること四回。やっと戦闘が終わっていた。
「これで……訓練は、終わり?」
『今のは準備運動だ! 50機の役立たず共はAIだったからな! 次から本番開始だ!』
「……うっそ」
『明日はオータム、スコール、マドカの旧使用機体部隊、【モノクローム・アバター】の再現をしたものだ! それぞれ本人の思考を再現したものだから、一筋縄ではいかないぞ!』
「まだ続くのぉ!?」
『といっても明日からだ! 今日はゆっくりと休め、閃光!』
一応休みはくれる教官? のような者の言葉で、閃光は瞼を閉じた。
夜にナニがあったかは……察してください、ご友人。
中の人のネタ……やってみたかった。
次の停車駅はイギリス、イギリスです。
今回はこれまで……次回もゆっくりしていってね!
まだまだつっづくよー!
……シャアは、とある準備を始めてるので、お休みを始めてます。
敵として出るなら……どれ?
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よう、首輪突き。
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世に平穏のあらんことを
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私こそが企業だ!