IS 白き一角獣   作:どこぞの機械好き

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今回はZXZIGAさんの『クロスボーンガンダムX-2 ハーフクロス』をお届けします。

久々の幕間、うまく踊れているでしょうか?


幕間 ツィマッドの愉快な仲間たち5

 side 流星

 

「この機体は……クロスボーン・ガンダムX-2、『ハーフクロス』。ベースはX-1の姉妹機であるX-2に、もともとツィマッドに保管されてたフルクロスについてたバインダーを一部移植したものですね」

 

 黒をベースに所々紫色のラインが入ったボディに、特徴的なX型のバーニア。そして、半身をマントのように覆っている……だが、何よりも目を引くのは人間で言うところの額に当たる場所にあるドクロだ。

 

「……ってことは、フルクロスだったらあの左についてるマントみたいなやつが、両方についてるのか?」

 

 このISを主導して作っていた、トビア・アロナスクという青年から説明を受けながら、今回試乗するISを観察する。

 このマント状のバインダーは防御面でかなり優秀との報告を受けたことがあるが……だいたい機動性とかの問題で半分になっているのだろうか? 

 

「武装とかも違いますけど……ざっとそんな感じです」

 

「武装……具体的には?」

 

「本来、X-2はショットランサーを持ってるんですけど、それだと近距離になるので……クジャクっていうマルチウェポンと、バタフライバスターに武装を変更してます」

 

 右手に持っている穴が横に並んだ銃みたいなやつがクジャクで、腰に挿している柄だけの棒? がバタフライバスターというらしい。

 クジャクの横についている穴、横に開いて斉射したり、ビーム刃を形成したりすることができるそうだ。

 

「たしかにそっちのほうが使いやすそうだ。流石に飛び道具のあるISで、一次移行の時の一夏みたいなのはゴメンだな……」

 

 バルカンあるとはいえ、近接オンリーだったら色々面倒になる。

(『勝てないと否定しきらないところが、もう怖いんだが……』)

 

 まぁファンネル後付して飛ばせばな……というか、聞いてたのかシャア。仕事はどうした? 

(『今ちょうどリコリコで休憩をしてるからな。ISの待機形態から聞かせてもらった』)

 ほーか……まぁ、楽しく頑張れや。

 

(『……そうさせてもらおう』)

 

 この話をしていると、トビアが「変えといてよかったぁ……」といいながら、続けて話す。

 

「ですよね……ところで、流星さんはクロスボーンを見ること自体始めてなんですか?」

 

「ああ……実機を見るのはこれが初めてだ。マフティー動乱の後、MSは一気に小型化したと聞いていたが……流石にこっちでの反映は難しいか」

 

「少なくとも人の身長は必要な設計だから……流石にそっちは無理でした」

 

 アニメ(原作ガンダム)を見ていてもわかるが、106年のオデュッセウスとかクシィーとかを境に、MSは2/3位のサイズにダウンサイズしている。

 

 それでも性能が上がっているから……驚きだ。

 

「話は変わりますが……ちょっと失礼なことを聞いてもいいですか?」

 

「別に構わんが?」

 

 トビアは何を聞きたいんだ……? 

 

「ほんとに流星さんは、UC106年にあっちの世界でいなくなったんですか?」

 

 ……そんなことか。それくらいなら、全然話しても構わないしな。

 

「……まぁな。今使ってるISがMSだったときのやつと同化して、そのまま……」

 

「『軍神伝説』の童話そのままですね」

 

「……軍神伝説?」

 

 初耳だぞそれ……あの世界線のUC(宇宙世紀)で俺が、何かの伝記になってたのか? 

 

「ユニコーンガンダムの4号機でしたっけ? それを『アレス』っていう馬に見立てて、それに乗る一人の騎士……流星さんの話です。例えば、赤い巨人(ネオ・ジオング)に2人の白と黒の騎士と一緒に立ち向かったり、いろんなお姫様を助けたりする話です」

 

「……たしか、連邦とアナハイムは機密情報にしてたはずなんだが……」

 

「何十年も経てば、自然にどこからか情報が漏れると思うんですけどね」

 

 ……それもそうか。でかい組織が隠し通せる事柄は少ない。

 これは、多くの経験則から言えることだ。

 

「僕は好きでしたよ、そのお話。地球よりも、木星とか宇宙の方が有名だったと思います」

 

 アースノイドよりも、スペースノイドの方が、ね……

 

「またその話は詳しく聞く……それよりも、トビアはクロスボーンは乗っていたらしいな?」

 

 クロスボーンの色々な派生や後継機に乗ったことがあるって、初めて会ったときに聞いたが……

 

「ですね……僕もまた乗りたかったなぁ〜……」

 

「それはどうすることもできん……俺とか一夏がなんで乗れるか、まだわからないことだらけだからな」

 

「……それが分かればワンチャン?」

 

「まだそれについては、あと10年以上はかかるんじゃないか? フルダイブのVRに実装させとくから、それで我慢しといてくれ」

 

「実装してくれるんですか!?」

 

 ちょっとここで、商品紹介。

 

 うちの会社では、IT部門でレクトから引き受けた(乗っ取った)ALO(アルヴヘイム・オンライン)と、自社で開発した(ガンゲイル・オンライン)のVRMMOの運営に加え、ISを男性でも操縦できるフルダイブ型のシミュレーション……というか、シミュレーションに近いのゲームを開発した。

 

 色々なISを使えて、SAO譲りの現実とほぼ遜色のないリアリティを売りにしている。

 白騎士やアレスも使えないことはないが……

 

 使用条件は非常に難しいものとなっているがな。

 

 

 閑話休題(それはそれとして)

 

 

「一週間以内に実装させとく……それじゃあ、テストを始めるか。閃光も待ってるしな」

 

 ────―

 ────

 ──―

 ──

 ―

 

 ハーフクロスを装着して実験場の空に上がると、向こうではすでに嘗て乗っていたAC……今は白隼閃光が駆るホワイトグリントがホバリングをしていた。

 

「閃光、テストの相手頼んだぞ」

 

「任せてください!」

 

 ちゃんと手当出すから……と言えば、すぐに飛んできてくれた。

 ……はっきり言ってチョロかった。

 

「……失礼なこと考えてない?」

 

「いや、別に?」

 

「というか、手加減しなくてもいいの?」

 

「大丈夫だ……初めて乗るし、武装も説明受けただけだから安心しな」

 

「全然大丈夫じゃなかった!?」

 

「いきなりザクに乗らされて、核弾頭ついたバズーカ撃ったことに比べたらマシだ」

 

「か……核!? とんでもないこと聞こえたんですが!?」

 

 自分の撃った後は、他の人のやつ奪って撃ってたからな……辛い思いをさせないっていう意思に駆らされて。

 

 そん時の俺、SAOでのことを知ったらどうなるだろうな? 

 ……今はいいか。テストが先だ。

 

「そこの司令室で俺たちの話を聞いてた主任、合図を頼む」

 

『……わかった。X-2ハーフクロス対ホワイト・グリント……始め! 

 

 刹那、ホワイトグリントは背部のバーニアを展開し、OBを使用する。

 そしてその後を追いかけるようにハーフクロスの瞬間加速を使って、最高速に到達。そのまま閃光の後を追う形に入る。

 こちらは最高速を出しっぱなしだというのに、ホワイトグリントはぐんぐんとこちらとの差を伸ばしていく。

 やっぱりコジマを使ってるあっちのほうが早いか……

 

「このくらい距離を取れば……!」

 

 2段階のQB(二重瞬間加速)をして一気に距離をとったこちらに振り向いたホワイトグリントは、レーザーライフルとリニアライフルをこちらに向けて射撃してくる。

 

 そして、肩に載せたドローンも展開し、こちらを挟撃せんと飛び回り、すきあらばこちらを狙ってくる。

 避けれるものは避けるが、どうしてもと言うものは左半身のマントで受ける。

 

 かなり弾いてくれる……重量は増えるが、確かにこれはあったほうが便利だな。

 

 引き撃ちに、オールレンジ攻撃……それにホワイト・グリントを使いこなせてるように……

 

「なかなかやるようになったな! ドローンと機体の操縦の併用ができるとは!」

 

 セシリアが羨ましがるぞ……? いや、でも最近並列思考(マルチタスク)頑張ってるって言ってたし、セシリアができる日もそう遠くはないのかもしれない。

 

「ジョシュアにしごかれたからね……!」

 

 ジョシュアとは最近勝ち越している。そう閃光は言ってるが……

 

「まだドローンの操作がなってない!」

 

 展開したクジャクで何もない空間にビームを照射し、そこにドローンが突っ込んでくる。

 いわゆる見越し射撃というものだ。この際、目標に対してロックアシストの機能がついてるがそれは使ってない。

 

 使ったら狙われてるって気づくからな。

 

「ノーロックで……!? そんなの聞いてない!?」

 

「システムに頼りすぎないことも大事だ! 覚えとけ!」

 

 動揺しているうちにバタフライバスターを左手に持ちバレルロールをしながら接近する。

 

「近接戦……対処を!」

 

 ホワイト・グリントリニアライフルを放り投げ、新たにエナジーブレードに持ち替えた。

 確かにそうするのは一つの答えとして正解。だが今回は……

 

「こっちは想定してたか?」

 

「嘘っ……イダダダダッ!? ……ISで関節技ぁ!? そんなのありぃ!?」

 

 バタフライバスターは、相手の背部ユニットと地面を縫い付けるために使う。

 そして相手の足を絡ませて、相手の動きを封じた。

 生身の体より、色々引っかかったり太かったりする分……やりやすい。

 

「やっちゃいけない法は無い……これで終わりだ」

 

「ギャァァァアアアッ!?」

 

 閃光の関節を極めると何故か絶対防御が発動し、まだまだあったはずのSEが急に0になった。

 ……これある一種の裏道では? 

 

 ────―

 ────

 ──―

 ──

 ―

 

「一回捕まっただけで即死とかありかよ……あの時にアサルトアーマー貼っとけば良かったぁ〜」

 

 戦闘後、食堂で奢った『SoM(スピリット・オブ・マザーウィル)丼』という横幅が20cmになるカツを6枚放射状に載せた中心に、海老天が載せられた……どこか見覚えのある構造物を閃光は食べながらさっきの戦闘の振り返りをしていた。

 

「束に話してみたら、後でそれは治すだってさ……あとあの時、アサルトアーマーは間に合わなかったぞ。OB後でコジマ粒子の絶対量が足りてなかった。あと20秒あれば……ってとこか?」

 

「なんでそこまでわかるの?」

 

「俺がもともと乗ってたやつだ。癖もわかってる……現物はもっとデカかったがな」

 

「……パードゥン?」

 

 口からエビの尻尾が飛び出た閃光が素っ頓狂な声で聞き返してくる。

 なんかまずいことでも行ったか? 

 

「ホワイト・グリントに乗ってた、それだけだ」

 

「まぁた、さらっととんでもないことを……にしても、初めてのモビ……ISで、よくあそこまで動けたね?」

 

「トビアが頑張って作ってたんだろ。整備も完璧で武装面でも優秀。乗りやすかったぞ」

 

 なんか終わったあとにコンセプトと違う! ……って言われたけど。

 アレ持久戦をメインに作ったらしいが、別に汎用だと思うんだがな。

 

「……なんかガンダムの主人公の名前聞こえた気がしたけど、もういいや」

 

 閃光も、随分とこの世界に慣れてきたようで……

 

「あ、そうそう。最近初音○クをまねてボカロみたいな動画投稿したら、結構伸びが良くてね……」

 

「ほう……どんなジャンルだ──―」

 

 こうしてお昼時の転生者達の話は続いた。

 




ようやく次回から新学期が始まる……お待たせしました。

これを見て俺の考えたISを……!と思った人は、

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=298944&uid=427875

ここから是非、どうぞ。

敵として出るなら……どれ?

  • よう、首輪突き。
  • 世に平穏のあらんことを
  • 私こそが企業だ!
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