学園祭編……2学期のはじまりはじまり!
リコリス、ちょっとだけ時系列がずれますがご了承を……延空木は原作と同じになる予定です。
エスコンアンケートの結果は、学園祭で使わさせていただきます。お楽しみに。
第49話 始まり
side 一夏
「──―轡木学園長、ありがとうございました。では次に織斑先生からいくつかの連絡があります……驚かないほうが不思議だと思うけど……」
二学期の初め……IS学園の体育館で始業式をしていた。轡木さんの言葉が終わって、司会の更識さんで次は千冬姉が話すと言う。
横にいる流星と、体育館のすみっこにいる用務員の服装をした本当の学園長以外、周りは女性ばっかりだけど……慣れてきたと思うな。
「諸君、夏休みは有意義に過ごせたか? 夏休み中には、かなり大きなニュースもあったことは知っているだろう……もっとも、織斑が中国でリークしたために発表は前倒しになったが」
千冬姉が体育館の壇上に立って生徒に向けて話し始める。
……間違って中国でリークしちゃった重婚の発表か。多くの生徒は知っていたみたいで、驚く人は少ない……というかいない。
体育館の一番後ろでは、俺と流星のことについて記事にしたいだろう報道陣が、大きな三脚の上にでかいカメラを乗せて撮影している。
千冬姉は、授業中はいないけど、放課後にも報道陣がいてるって言ってたから……変なことがないように気をつけないといけない。
「少し境遇の変わった尾白流星と織斑一夏だが……今まで通り、接してもらいたい」
箒とか、鈴と付き合うことになって……夏休みに家によく遊びに来てくれて、距離がちょっと近くなったっていう感じかな?
でも、一番嬉しいのは暴力が一切なくなったことだ……一学期はすごかったからな……
わざわざ言ってくれるのか千冬姉……弟としてただただうれしい……!
「だが……尾白、もしくは織斑と付き合いたいと考えているものは、まず私に話を通すように」
……だけど、ちょっとそこまではしなくていいと思う。
「……次だ。今学期から、ここIS学園で新たに3人教員が就くことになった……巻紙さんとミューゼルさん、挨拶を頼む」
次の内容は、新任の教員がつくという話。というか、教員が3人も……?
職業上ここの卒業生か、ISに機業で携わっていた人などがここの教員になることが多いって流星は言ってたけど……
千冬姉の紹介で、教員がいた場所から2人立ち上がって千冬姉の横につく。
「オレは巻紙礼子! ISの実習を担当することになってる。わからないことがあればいつでも聞きに来てくれよな! 模擬戦闘も待ってるぞ!」
ブロンズの人が巻紙さん……見た目によらない、結構アグレッシブな口調だな……
「私はスコールミューゼル、日本とアメリカのハーフよ。礼子と同じくISの実習を主にやらせてもらうわ……これからよろしく、可能性の卵たち」
もう一人の金髪の人がスコールさんというらしい。
「大人のお姉さんが二人も……」
「どっちが受けでどっちが攻めかな!?」
「あれ……もう一人は?」
「なんでここにいるんだよスコール姉さん……!」
二人とも生徒受けはいいみたいだ……いろんな意味で。
なんか2年生で一人頭を抱えてるがいるけど……知り合いかな?
「そしてもうひとりだが……束、一夏の後ろにいないでさっさとこっちに来い」
俺の後ろに……?
「ゔぇっ!?」
「あっばれた」
ばれたじゃない!? 今俺からでたとは思えない声が出てきたんですが!? いつからいたんですか!?
「姉さんっ!?」
「ISの生みの親……私でも見逃しちゃったね」
「アイエエエ!? ナンデ!? 篠ノ之博士ナンデ!?」
周りも騒然としてるし、カメラも一斉にこちらに向く……けど、束さんらしい登場の仕方と思ったら妥当かな……?
「やぁいっくん!」
「ど、どうも。ちふy……織斑先生、束さんがIS学園に?」
「そのことについては、尾白から聞いたほうが早い」
「……流星、知ってたのか?」
はぁ……と流星はため息をついて、ほぼ全員からの視線に答える。
「一夏に会いたいから、らしい」
夏休みに毎日電話で話すか、家に来て甘えに来てた上……学校にまでついてくるほどなのか?
「まじで?」
「嘘じゃないんだよな……」
「私の考えを代弁してくれてありがとりゅーくん!」
間違ってないのかよ!?
「束さんは何を教えてくれるのだ?」
でもここの教員になるからには理由が必要だけど……
「メインはもちろんISの理論とか、ISの整備とかだね! ……狭き門を通ってきた君たちには期待してるよ?」
ちゃんとした理由だった……というか、結構人を信用するようになったな。なんなら臨海学校のときよりも、軟化してないか?
「もちろんここに来たからには……夜はいっくんの部屋に突撃するね!」
……そして爆弾を落とさないでくれ。
────―
始業式の後、諸連絡があって3限目から授業が始まったけど……
「今日はここで受けるのか本音……?」
「夏休みは一回しか会いに来てくれなかったからね〜……私はいま機嫌が悪いのだ〜!」
布仏さんが流星の膝に乗っていて、ぷりぷりという擬音語がピッタリな具合に怒って(?)いる。
「忙しかったんだ……許せ」
「じゃあその分、今日は甘えさせてもらうよ〜」
「……織斑先生が許したらな」
このクラスには、泣く子も命の危険を察して黙ってしまう千冬姉がいる。
「織斑が妙なことを考えているのは後として、布仏……」
しれっと俺の考えを読んだ千冬姉が許すのか……
「特に問題にないと思いま〜す!」
「……わからないことがあれば尾白に聞けよ」
……許された。解せぬ。
「は~い!」
「その手があったか……」
次の時間からラウラが俺の膝の上に乗ってきた。
────―
────
──―
──
―
side 流星
「精度85%、的40個の撃破タイムは28秒……アリーナの一番難しいプログラムで……」
放課後、セシリアはリリウムと一緒にした夏休みの特訓の成果を是非見てほしいというので、その成果を見せてもらった。
ISを解除して、こちらにやってきたセシリアと一緒に結果をみているが……
「控えめに言っても、すごいな」
閃光の時はこれほどとは思えなかったが……夏休みで随分と成長したみたいだ。
「流星さん、頼みたいことが……」
「……なんだ?」
「ご褒美で……な、撫でてもらえませんか?」
……それくらいのことか。
「そんな事頼まれなくても…………よくできたな、セシリア」
そう言いつつ、頬が火照ったセシリアの頭を撫でる……サラサラで、よく手入れしていて撫で心地がいい。
「うふふ……ありがとうございます」
いつまでも撫でていたいくらいだ。
そして……
『ウボァッ……』
周りで練習していた生徒に……無差別で砂糖の爆撃をしたことは心の中で謝っといた。
「夏休み並列思考をできるようになったら……次は
並列思考の次は偏光射撃を習得するのが、イギリスでは通らしい。なのでそれに則って、タブレットでどういうふうな軌道を描くかを見た。
難易度は跳ね上がるが、セシリアならできるだろう……習得が難しい分、それをモノにしたときの見返りは大きいからな。
「頑張りますわ! ……して、そのような高等技術をできるお方はここには……?」
「……マドカを見てみな」
ちょっと離れたとこで鈴と練習しているマドカの方に指をさすと、ちょうど……
「いけっ、インコム!」
「たまがおいかけてくるーっ!」
……トーリスリッターのインコムで
「あれが……偏光射撃、本当にできましょうか……」
偏光射撃もあって、完全にセシリアを勝っているように見えるが……
「インコムの操作がまだおざなりだな……その分偏光射撃で補っている。インコム……セシリアはビットか。その操作の精度はセシリアのほうが勝ってる」
「では……」
それについては彼女の努力の賜物としか言えないだろう。
「マドカは偏光射撃はできるが、ビットの操作がセシリアと比べるとまだまだ……だから2人で教え合うといいかもな」
「なるほど…………けど、流星さんはできるのですか?」
「できるが……あんまり進んでは、やらないな」
適当に撃って……星型を空に作ってみた。
「まぁ……」
「要はイメージだ。この弾が、どういうふうに飛ぶか自分でイメージをする……」
「これ程の事ができるのに何故……」
「俺自身は……あんまり実践だとイメージしづらいんだ、弾を曲げることがな。だからもしかしたら、セシリアが偏光射撃をマスターすれば俺が負けるかもしれない」
基本的にミサイル以外のやつは結構考えて、なにか見落とすこととかあるかもしれないからな……
「……では、流星に勝てるように『流星!』あら、デュノアさんから?」
コアネットワークから、シャルの通信が?
(『周りを見て!』)
周り……?
ハイパーセンサーによって全方位に視界が広まったその中に、取材に来ていたカメラマンや、ISの学生がぞろぞろとアリーナの観客席に雪崩込んで来ているのが見えた。
その中には、こちらと通信をしているシャルの姿もいる。
「あれ……白獅子!?」
「カメラ回せ! はやく!」
「あれには誰が乗ってるの!」
「尾白さんだ! 尾白さんがあれに乗ってる!」
「「あっ……」」
そういえば臨海学校以降アレスのまんまだったな……てっきりアレックスでやって得るものと思ってたが……
「……やっちまったか?」
(『やっちゃったみたいだね……』)
IS学園の2学期初日、それは尾白流星=白獅子が世界に広まった日でもあった。
──― ──
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― ──―
──― ────
― ──
side ???
「これからは、ここに戻ってくるようなことはないように……お迎えの人はいますか?」
「ええ……一人、入口で待っててくれる人がいるので……」
目標を達成した時にはまたお世話になるかもね。
そう思いつつ刑務官と話した後、門を抜けて駐車場に向けて歩く。
目標をいつ達成できるかわからない、それまでの間だけど……やっと、狭い檻の中から出てくることができた……空が、青い。
視線を落とすと、白いバンにもたれかかっている緑の天パが卵をミラーの上に一つ、直立させていた。
「よぉ……待ってたぞ」
僕が歩いてきたことを耳で聞いていた彼は、2つ目の卵を1つ目の卵の上に乗せ始める。
「……真島、3年経ってもやってること変わらないね」
「俺の性は知ってるだろ?」
「……まぁね」
短く言葉を交わした後、車に乗り込んで話の続きを始める。
さっきの卵は後で目玉焼きにして食べるそうだ。
「お前さんの探してる『白獅子』の搭乗者、見つかったらしいな」
尾白流星だったっけか……でかい会社の社長もしてるっていう……
「さっきムショの中でも聞いたよ……まさか、世界の英雄さんが学生だったとはねぇ……」
ま、僕にとったら恨みの対象でしかないけどね。
……だけど、今頃受けているだろうマスコミの質問のウザさ。その心中だけは察する。
「あともう一人の赤い服のリコリスは見つかった?」
「まだだ……というか、お前が出て来るのを待ってたんだぞ? リコリスを殺るのを我慢してたんだからよぉ……」
「悪い悪い……まぁでも、これからだよね」
尾白流星と、赤服のリコリスへの復讐は……
「……なんでそこまでそいつらにこだわる?」
「なに、ちょっとした因縁だよ……10年前のあの事件」
君もいたって話してたよね?
「電波塔の……俺も興味が湧いてきたな」
新キャラ参戦ready......
side???の少し前の乱雑に見えるダッシュ……ヒント、母音と子音です。
敵として出るなら……どれ?
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