主はお年玉が多くて少しご機嫌です。
ホント今更かもしれませんが……AC6のエアガチギレ√のラスボス機体と、コーラルリリース√のオールドンマイのラスボス機体が結構似てることに気付きました。胴体とか足はほぼ……これが広まったらまた新たな考察や、AC6の小説が出てきそう……
そしてこの小説、地味に一番最初に621ネタが入ったものなんですよね。(筆者調べ)
それも販売開始前っていう……妄想でも、執筆の手が止まらない……これがフロム脳ってやつなんでしょうか……?
side 流星
「お前一回合うごとに、色々とんでもないことバレるよな?」
喫茶リコリコのIS学園出張店、その店の前にいくつか広げられたパラソルの一つの下で俺が招待した人たちと話していると、ふと和人が俺にこんなことを言ってきた。
「……そうか和人?」
そう溢しつつ、ミカさんの淹れたコーヒーをすする……今日の味は苦味が強め。
ルワンダあたりの豆を結構な時間かけて煎ったようだ。だがその味も、周囲の声であまり楽しむ余裕がない。
「世界で二人だけの男性操縦者かと思ったら、世界公認のハーレムが出来上がってるのよ?」
「……ぐぬぬ」
確かに和人達と会うときには何かしらのことが世間に知られているし、明日菜の言ってることも間違いじゃない……
カップに残っているコーヒーの量が減るのと同時に、自分のライフが削られていく感じがする。
「それに、10年くらい前の白騎士・白獅子事件も、4年半前の隕石をのかしたのも流星だったって……流石にもう、隠してることはない?」
「ぐふっ……!?」
もうやめてくれ詩乃、俺のライフはもうゼロに近い……というかさっきの一撃でライフが飲み干したと同時に無くなったようなものだ。
「……人間、知らないことは1つや2つは少なくともあるはずだろ?」
「その隠し事のスケールが全部おかしいんだよナ、流星の場合ハ……」
「流星の隠し事尋常じゃないことだらけだト思う人ー!」とテーブル席の前に座っている帆坂が声を上げて周囲に聞いてみると、この付近にいる全員が手を挙げた。
なんか誘いきれなかったはずの
「満場一致ダナ! ……彼女たち、全員幸せにできるのカ?」
「……それは「大丈夫だよ! 流星はみんなのことちゃんと愛せてるんだから!」ロニィ……本当か?」
横でほっぺたにクリームのついたロニィが、俺の横で声を大きくあげた。
「みんな嬉しいって思ってる! さっき流星に会う前にも、マドカが流星の惚け話をしてたよ!」
「ロニィっ!? ……まあ……な」
突然のカミングアウトで、マドカの肩が思いっきり跳ねた。
そして、そっぽを向いてポリポリと頬をかいているマドカ。
「みんな、流星で良かったって絶対思ってるよ!」
その言葉に嘘はないことを裏付けるように、セシリアや本音……他の人も否定や疑問の顔は見えないし、感じもしない……
「……ありがとう、ロニィ。自信をもてた」
「ふふん……!」
そっとロニィの頭を撫でると目を細めて、嬉しそうにする。
それを見ている帆坂は「……よし」と言って俺の目をしっかりと見た。
「……心配してたけド、これなら流星に伝えてもいいかモ」
「何か、あるのか?」
「オレっち……いや、私も流星に対して簪やその人と同じ気持ちを持っていると思うんダ、だけド……」
まだそれを言う勇気がなイ、迷惑かけちゃうかもってどこかで思っているんダ。そう言葉を続けた帆坂はしゅん……とした。
……実質8人目か。守るべき人が、また一人増える……
博愛主義……ではないが、できる限りのことは尽くすと決めてる。
「……帆坂の用意ができたら、聞く。安心しろ、いつでも待っとくからな」
「流星…………ありがとナ!」
さっきとは一転、もとの明るい顔に戻った。
彼女の少し赤くなった頬と……
「なんだろう。蓮、これってブラックのはずなのに砂糖誰か入れた?」
「木綿季……そんなはずは、って甘っ!?」
「これより苦いもしくは非常に辛い食べ物はありませんか、千束?」
「いやぁ、その気持ちは解るけど……それ以上は身体よくないよたきな……」
……
「また一人、犠牲者が……」
犠牲者ってどんな言い回しの仕方だよ明日奈……
「……いつもすまんな」
「まだ自覚できてるようになっただけ、マシっちゃマシか……付き合っている人が多いって、苦労するんだな」
「お前もIS乗れるようになったらわかるよ……って言ってたら和人も乗れる気がしてきたな?」
「なんか……それ、フラグになってないか?」
もう立てたものは仕方ない……このフラグが折れるか成立するかの二択だ。
鬼が出るか蛇が出るか……
「招待券はお持ちですか?」
「それを妹に預けちゃって……」
「では妹さんを、呼んでください」
「……携帯は家に忘れました」
「ならば、付いてきてください。然るべき場所に連行します」
どっちに賭けようかと考えていたところに虚さんに呼び止められている、赤髪でバンダナを巻いた人がその視界に入った。
「既視感が……でも、あいつじゃない?」
「すごいクラインみたいな人がいるけど……」
「あれは……一夏が誘ったやつの一人だ」
ちょっと話してくる。と周りに伝えて席を立ち上がると、話しているところに向かって歩く……
あと3メートルといった場所で、布仏さんが俺の事に気がついた。
「尾白さんの知り合いですか?」
「そんなとこですね、布仏さん……弾、本当に携帯忘れたのか?」
「おぉっ、流星さんか! 冗談抜きで携帯は家に置き忘れて、蘭はここの校門くぐったらどこか行っちゃって……」
「……なら、蘭ちゃんにメッセージ送るからちょっと待っとけ」
蘭ちゃんにメッセージを送信すると、今は教室棟の入り口にいると返信があった……迷惑かけたお詫びに後で兄はシメとくという追伸付きで。
その場で待っといてくれと、更に返信すると了解というスタンプが送られてくる。
「……連絡はついた。後で覚悟しとけだってさ」
「げっ……」
そんな露骨な顔をしなくても……そんなビビる必要はないと思うが?
「悪い虚さん、こいつを教室棟の入り口にいる蘭ちゃんのとこまで連れて行ってもらってもいいですか?」
「了解しましたが……尾白さん、そろそろ生徒会の出し物で演劇の準備をしてもらいたく……」
腕時計をふと見ると公演時間の30分前までに迫っていた……もうそんな時間か。
「……この後、何かあるのか?」
「まぁ……来ればわかるさ和人」
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「一夏、準備の方は? 随分と似合っているようだが……」
「服はできてるけど、心の方が……もうちょい時間掛かりそう」
着替えた一夏の恰好は……白いズボンに肩章の付いた青いジャケット、白い手袋をして頭には王冠が乗っている。紛うことなき王子様スタイル。対する俺は……
「タキシードに、王冠と以外に似合うんだな」
「……いいセンスだろ?」
主にソ連とかソ連とかソ連で使ってた物のレプリカだ。
これを着ると、よく警備兵をおちょくった日が懐かしく思える。
『それでは、『シンデレラ』開演でーす!』
ブザー音と共に観客席の照明が弱くなり、対照的に舞台が少し明るくなる。
「ここまで来た以上、後戻りは出来ない……行くぞ」
「……ああ」
この後ライトが点灯するから、そこに向かって歩けばいいと……
今回の劇、楯無から脚本や台本の類は無いらしいと聞いている。大体はアナウンス通りに話を進めて、セリフに至ってはアドリブ。それは、本当に劇なのか……
「むかしむかしあるところに、シンデレラという少女がいました」
セット全体にかかっていた幕が上がり、アリーナのライトが点灯して舞台中央を照らす。あそこに行けばいいんだな。
シンデレラ役、何人いるんだろうな? と考えつつ、指示通りライトが照らす場所……セットされた舞踏会エリアに一夏と共に向かう。
観客席の方に目をほんの少し傾けてみると和人や木綿季、蓮がこちらを見ていることがわかる。
こいつらの前で、劇をするのか……
「否、それはただの名前に非ず。幾多の戦場を駆け、群がる敵の軍勢をなぎ倒し、返り血を纏うことさえ厭わぬ地上最強の兵士。それこそが『シンデレラ』の称号!」
……知ってはいたが、なんだこのナレーション?
「今宵もまた、シンデレラ達の夜が始まる。王子の冠に隠された国の機密情報を狙い、舞踏会という名の死地に少女たちが舞い踊る!」
「「はっ!?」」
『もらったぁぁ!』
そこからシンデレラ・ドレスを身に纏ったロニィを先頭に、俺もしくは一夏と付き合っている人が襲い掛かって来た。
だが箒……その服装は、結構攻めすぎてないか?
俺達のやることは決まっているな……回れ右をして逃げる。それだけだ。
捕まったらこの冠が……威力を知っているので、あまり想像したくない。
「王冠を手に入れたシンデレラには、織斑一夏もしくは尾白流星と同室になる権利をあげちゃいま〜す!」
とか言い出すし、何考えてるんだ楯無は?
しかもそれを聞いたあとの、ね……もう、全員の目が怖いです。追いかけている全員の目がEXAMシステムの時みたいに真っ赤になっている。さっきの表情はどこに行ったのか……
いつもよく部屋に来たりしてるのに、この権利だけは欲しいと見えた。
今すぐ王冠を投げて終わらせたいが……
「あ、二人共、面倒だからって適当な人にあげちゃダメよ。それ、外すと電流が流れるようになってるから」
……早く終わらせることもできないと。
「さて、そろそろ私も参加させてもらうわよ!」
いつの間にかもう着替えていた彼女も、俺の後を追いかけてきている。
「楯無!? あんたも参加するのか……?」
どっちかというと、審判とかをやるべきではないのか?
「当然じゃないの! このビッグチャンスに乗らないわけないじゃない!」
追いかける人が、一名追加と……取り敢えず、今はここから逃げることに集中したほうがいいか。
そして多分一夏と一緒に逃げたら、追いかける人が協力することが目に見えている。
「一夏……後のあれに影響でないくらいにしとけよ?」
「……そうだな」
一夏もそれを分かっていたらしく、俺と真反対の方へ走り始めた。
人数比がおかしい鬼ごっこの開始である。
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side 一夏
「はぁ……はぁ…………流石にもうまけたか?」
「……一旦はな」
10分ははしったかな……途中から一般生徒も参加し始めて、そのいざこざの時に巻紙さんがアリーナの更衣室まで誘導してもらったおかげで今一息つくことができている。
「なんで木綿季と詩乃も追いかけてくるんだ!?」
「ボクは予約だよ! 来年から、流星と同じ部屋で生活するためのね!」
「ツィマッドでISの適正測ったことあるでしょ? その時に適正が流星並みに高かったから、IS学園に転入することになったんだ!」
「どれも初耳なんだがぁぁああっ!?」
遠くで、流星が招待した人も参加していることがわかる。なんか転入っていう二文字も聞こえたけど……?
あっちはまだまだ追いかけっこの真っ最中のようで……
「元々は、お前を襲ってISコアを奪う計画があった筈だったんだが……」
俺を襲う……いきなり何を?
「えっ……?」
「
「……巻紙さん?」
まさか本当に俺を……襲うために?
暫しの静かな時間……
「これ以上逃げるのなら〜……これを喰らえ〜!」
「トリモチランチャー!? それを使うのはナシだろおおぉぉ!」
「……ま、もう足を洗ったから今は関係ないけどな!」
「はぁ……」
流星の悲鳴に近い声が聞こえると、敵ではないと巻紙さんは両手を上げて喋った。
敵かと思ったじゃんか……一瞬ISを使おうとも考えて、待機形態のガントレットを取り出そうとしたし……
「……でも、どうして巻紙さんは足を洗ったんだ?」
「……私にも色々思うところがあったんだよ。元々エム……今はマドカと一緒に、胸糞悪い職場に退職届を叩きつけたさ!」
「千束は絶対関係ないだろぉ!?」
「なんか面白そうだもーん!」
俺を襲う目的があった職場って、どんな職場だったんだろう……
「……もうこの話はやめだ。思い出しただけでムカムカする」
かなり、恨みも持っているようだし。
「アリーナ内もくまなく調べるのよ!」
「……こっちにも捜索の目が来そうだ。この後のサプライズの為に、体力を残しとけ」
「……わかりました」
そろそろ、隠れ場所を移動する必要があるな。
一礼しようと、巻紙さんを見ると……何か感心した表情を見せている。
「ほぉ……最初はクソガキかと思っていたが……お前、成長してるな」
「成長?」
「自分では成長はわかりにくいもんだ……お前は確かに伸びてる。篠ノ之姉妹や、中国とドイツの娘を守るっていう覚悟を持った顔だな」
人は思いが表情に出るって言うけど……本当に、他の人からそう思われる顔になるのか。
「……ありがとうございました、巻紙さん」
「じゃあな……
……待て」
「え? なにか忘れ物でも……」
「
「あいつって……?」
いきなり……誰のことだ?
「……いや、なにもなかったらいいんだ。忘れてくれ」
なんか気になることを言ったけど、何も無いなら……いいか。
「アバッババババッ!?」
「これ王冠持ってる人5人いるんだけど、誰が勝ちになるの?」
「ここは……じゃんけんでしょ!」
「……お前がその頭に付けてるの取られるときは、優しく取ってもらえよ」
「それは……頼んでみます」
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敵として出るなら……どれ?
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よう、首輪突き。
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世に平穏のあらんことを
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私こそが企業だ!