インクの悪魔のヒーローアカデミア   作:ホム竜

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今回結構急ぎ足になってしまったので、文法的におかしいところがあるかもしれません。
その時は遠慮なく誤字報告してくれるとありがたいです。
それと、今回は短めでお送りいたします。


4話.受験

ヘドロ事件から約10ヶ月後、俺は受験を受けるために雄英の校門に立っていた。

結局俺はどんな高校に入るか決められず、出久と同じ受験先である国立雄英高等学校を受けることにしたが、結果的には良かったのかもしれない。

 

この自称神から貰った個性、これを十分に活かせる仕事はヒーロー以外ないと考えている。

ヒーローになれたら空さんにも恩返しできるしな。

 

ということで俺は、雄英の一般入試を受けることにしたのだ。

ん?内容が薄っぺらい?どういうことかわからねぇな...。

 

まぁそんなことはさておき、俺は雄英の校門を跨ぐ。

 

(へぇ、見てるだけでも結構強そうな個性宿してんのたくさんいるな)

 

俺は周りを見ながら歩いていると、

 

ドン...

 

俺の胸あたりに何かぶつかる感覚があった。

 

「おっと...」

 

俺は周囲を見回すのをやめ、何がぶつかったか視界を下に下ろすと、女子用の制服が宙に浮いていた。

 

「???」

 

俺は一瞬、思考が停止するが、すぐに何らかの個性だと判断し、頭を下げる。

 

「悪い、よく前を見てなくてぶつかった」

「んーん!私は大丈夫だよ!」

「そうか、それは良かった。お前もヒーロー科の受験か?」

「うん、正直私の個性って戦闘向けじゃないから合格できるかわからないけど、精一杯頑張るつもり!」

 

俺は、おそらく手をブンブン回してやる気を表しているだろう目の前の生徒を見て少し和まされ、やや過剰にあった緊張がほぐれる。

てか俺緊張してたのか。

 

「なるほど。…そういえば名前を言ってなかったな、俺は黒墨 亜久だ」

「私は葉隠 透!」

「葉隠ね、うん。じゃあ葉隠、お互いまたこの雄英の門をくぐれることを願っておくよ」

「うん、そうだね!じゃあお互い頑張ろう!」

 

そう言うと、葉隠は走る、とまではいかなくとも、早歩きで雄英の中へと入っていった。

 

「さて、俺も頑張りますか!」

 

 

★★★

 

 

「まぁ、筆記は合格ラインいけただろ」

 

俺は筆記試験を無事に終え、現在は実技試験の説明を聞くための会場へ来ている。

周りを見ると先の筆記試験で冷や汗をかいてるものや、次の実技試験の説明用紙を眺めているものとさまざまである。

 

っと、前の席を見ていると出久と勝己を発見することができた。

出久は緊張でずっと下を見ており、勝己はあくまで自然体で座っている。

相変わらず勝己は物怖じしないな。

 

お、あそこの制服単体は葉隠かな?

彼女も彼女でソワソワしているのか制服が左右にゆらゆら揺れている。

 

と、周りをも見てたらもう担当のヒーローが壇上にいるな。

あれは……、プレゼントマイクか。

内容をざっくり説明すると十分間、ポイントを持ってるロボットどもを破壊しろってことらしい。

で、ロボットには4種類いるらしいが、そのうちの3体はそれぞれ、1、2、3ポイントを持ってるらしいが、最後の1体、通称ドッスンは0ポイントのお邪魔虫だと言っていた。

 

ちなみにドッスンを指摘していた真面目そうな眼鏡が、プレゼントマイクが現れた瞬間うるさくなった出久に対して、なかなかキツイ物言いをしていた。

そのせいか出久は余計緊張してしまい、見るに堪えない状態になってしまっている。

本当なら助け舟なりなんなりしてやりたいところだが、それだとあいつのためにならないからな。

それに、この10ヶ月間、あいつはあいつなりに努力してたみたいだしな。

なら、あいつが1人でどこまでできるか、見てやろうじゃないの。

 

 

★★★

 

 

説明も終わり、俺は会場へと移動していた。

同じ学校同士で手を組まれる可能性があり、勝己、出久とは会場は別である。

 

「あ、黒墨くん!」

 

俺は準備運動がてら手からインクを出していろいろしていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえてくる。

 

「お、葉隠か」

 

振り返るとそこには、校門で少しだけ話した透明少女、葉隠の姿があった。

 

「同じ会場とは運がいいな」

「そうだね!知ってる人が1人でも少し安心するよぉ」

 

やっぱり知ってる人がいるっていいね!とかなんとか葉隠が言ってきて、隣に並ぶ。

 

「どうした、隣に並んできて」

「んー、隣にいたら少しでもおこぼれ貰えないかなぁって思って」

「はは、そういうことができるほどヒーロー科は甘くないと思うぞ?」

 

そんな言葉を聞き、葉隠は目に見えるぐらいにがっかりしている。

それを見て俺はまた笑いながら、手足にインクを纏わせる。

 

葉隠には悪いが、この実技試験をやるからには一番を目指している。

誰かに合わせる、ということをしていたらいい点数が取れないだろうしな。

 

「んじゃ、お互い合格のために頑張ろう」

「うん、頑張ろう!えい、えい、おー!」

 

「ハイスタートー!!!」

 

どこからか聞こえてくるプレゼントマイクの声。

俺はその言葉が言い終わるか否か、両手を後ろに突き出し、一発。

 

「"インクジェット"!!」

 

瞬間的な加速は勝己の爆速ターボには劣るが、相手の視界を妨害することに関しては右に出る者がいないと自負している。

現に俺の後ろにいた奴らは阿鼻叫喚の嵐となっていた。

 

「さぁ、悪夢の始まりだ」

 

 

★★★

 

 

「これで、...80!!」

 

俺はインクで固めた腕をフルスイングして3pロボを破壊する。

現在、俺は絶好調でロボを破壊しまくっていた。

本当は個性をフル活用してもっと点数稼ぎをしてもいいが、流石にロボットを全部破壊するのはこの受験を受けにきている人たちに悪いからな。

それにフル活用しすぎて暴走したら雄英合格どころの話じゃなくなるしな...っと、ようやくお出ましかな。

 

俺は先ほどから地鳴りがする方向へと顔を向ける。

そこには周りのビルに負けず劣らずの大きさをした巨大ロボ、ドッスンがいた。

ドッスンは周りのビルを薙ぎ倒しながら前へと進んでくる。

 

「あの大きさなら今の状態でも何とかなりそうだな、っと...あ?」

 

俺はドッスンを頭から爪先まで見ていると、ドッスンの少し手前のところに誰かがいた。

その誰か」は、ドッスンがビルを薙ぎ倒した時に発生した瓦礫で身動きができなくなっていたのだ。

このままだとドッスンに踏まれてしまうだろう。

その結果、どうなるか。

良くて全身複雑骨折、悪くて死だろう。

 

俺は無我夢中でそのどこの誰かもわからないやつの元へ走った。

だが、今の状態じゃ到底間に合わない、かと言って"インクジェット"を使ったら急には止まれずそのまま通過してしまうだろう。

 

......。

 

しょうがない、あれを使うか。

俺は全身を力ませ、インクを全身から出す。

服にインクが染み込んで黒くなっていくが、俺は気にせずインクを出し続ける。

そして、

 

「...纏え、悪魔よ。力を寄越せ!!」

 

地面に撒き散らされたインクがひとりでに蠢き、俺に巻きつくように纏わりついてくる。

纏わりついた部分は何とも言い難いような激痛に苛まれるが、俺はそれを無視し全身に纏わりつくのを待つ。

 

「早くしろ、時間がない」

 

そう言うと、インクの纏わりつくスピードが速くなる。

そしてあっという間にインクが俺を覆うように纏わりつく。

 

「準備は整った」

 

俺はまるでクラウチングスタートのような体制になる。

足に力を込め、思いっきり前へ...!!

 

気がついたら目の前にドッスンの顔が見えた。どうやら奴もこれを破壊するために動いたようだ、どんな意図があるかは知らないが。

 

そして俺は何時ぞやのオールマイトのように拳を弓のように後ろへ弾き、このデカブツ目掛けて放った。

 

 

★★★

 

 

はい、と言うことで試験は無事終わった。

え、結局デカブツはどうなったかって?

そりゃもちろん粉々だ、完膚無きまでにボッコボコだ。

で、ドッスンの下にいたのは、なんと葉隠だったのだ。

どうやら透明だったのが相まって誰からも気付かれなかったらしい。

 

試験が終わった瞬間、インクを外し終えた俺に向かって葉隠が熱烈なハグをしてきたが、まぁしょうがないことだろう。

これまで普通に生きてきただけの中学生女子が急に私の危険に晒されたのだ、怖がるのも無理はないと思う。

 

と言うことで無事試験は終了。

あの後葉隠と連絡先を交換し、そのまま帰路を辿った俺は、予想以上に疲れていたらしくベッドに横になった瞬間眠りについてしまった。




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