インクの悪魔のヒーローアカデミア   作:ホム竜

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遅れてしまい申し訳ないです。
Bendy and the ink Machineをプレイしてたらこんなことに……。

ということで今話もよろしくお願いします!


入学編
6話.入学初日


雄英入学初日。

 

俺は迷っていた。

高校とは思えないほど敷地の広い雄英、そして始めて来る場所ということもあり、俺はまさかの迷子になっていた。

 

「初日から遅刻はよろしくないな、非常によろしくない」

 

俺は若干焦りながら廊下を歩き回る。

幸か不幸か、今日は入学初日ってことで割と早めに家を出ていたため、時間にはまだ余裕がある。

しかし、だからと言ってゆっくりとしている時間はない。

...しょうがない、奥の手を使うか。

 

「ふーっ、起きろ、サーチャー...」

 

俺は腕をインクにし、床に撒き散らす。

床に落ちたインクは独りでに動き出し、段々と何かを形作っていく。

最終的にそれは、地面から上半身だけを覗かせた全身真っ黒な人型だけが残った。

 

「サーチャー、今から1-Aの教室を探せ」

 

3体のサーチャーはそれぞれ敬礼のポーズを取り、バラバラになって行動し始める。

 

「あとは適当にぶらついてればサーチャーが連絡を入れてくれるだろう」

 

俺はそうぼやき、廊下をぶらぶらと歩き続ける。

 

それにしてもなかなか広いな。

しかも本校だけでなく、他にも校庭や体育館、以前の受験に用いた演習場に限っては複数もあるらしい。

さすがは天下の雄英だな。

 

「君」

 

ふと前のほうで声がし、俺は意識を前方に向ける。

が、目の前には誰もいない。

念のため後ろも確認するが、やはり誰もいない。

 

「??」

「どこを見てるんだ、下だよ」

 

またもや声が聞こえ、声の言うとおりに下を見ると、そこには黄色い寝袋が転がっていた。

そしてその寝袋からは男性の顔がひょっこりと……。

 

「……ど、どうかしましたか?」

 

なんとか反応できた俺を褒めてほしい。

ギリギリ脳がフリーズする前に返事をすることができた俺は、腰を下ろしながら男性の顔を見る。

 

「なぜ1年であるお前が2年フロアにいるのかと思ってな」

 

男性はやはり寝転がりながら返答を返すが、ちょっと起き上がってほしい。

現在の状況に頭がついていけない……ってか話してる途中で飲料ゼリーを飲むんじゃねぇ!?

処理ができなくなるだろ!

 

『1-Aを、発見しました』

 

心内でツッコミを入れる俺をよそに、サーチャーが発見の報告を入れる。

 

ナイスタイミングだサーチャー!

 

「あ、あー…、急に用事を思い出しました。俺はこれで失礼します」

 

若干不自然な感じになったが、俺は適当な要件をでってあげ、その場を退散しようとする――、

 

「待て」

 

が、失敗。

呼び止められてしまった。

 

「1つ、頼みたいことがあるんだが――」

 

 

★★★

 

 

今俺は1-Aに向けて歩いている、()()()()()()()()()

もちろん荷物というのは先ほどの男性のことだ。

先ほどの男性の頼み事というのは、1-Aに行くついでに自分に事を運んでほしい、ということだったので、俺はこの男性に個性使用許可をもらい、両腕からインクを出し、男性に巻き付け、背負うように運んでいる。

ついでに運んでる途中で男性の正体について教えてもらった。

 

男性の名前は相澤 消太(あいざわ しょうた)

なんと今から向かう1-Aの担任らしい。

正直今でも信じていない。

それに、担任ということはヒーローなんだろうが、俺は見たことがない。

まぁただ俺が見逃してただけっていう可能性もあるが……。

 

「あー、言い忘れてたことが一つあったな」

「……なんですか?」

 

先ほどまで目を瞑っていたはずの相澤先生が俺のことを見ているのが見えたので、俺も相澤先生のほうをチラ見する。

 

「校内は原則、個性の使用は禁止だ」

「……次からは気を付けます」

 

……いつから見られてたのやら。

 

 

★★★ side change:相澤

 

 

教室へ向かう途中、1人の生徒を見つけた。

俺はその生徒に見覚えがあった。

今年の実技試験にて入試1位で合格した、黒墨 亜久、個性インク。

開始の合図とともに1人だけ抜け出し、そこから効率的かつ合理的にロボを発見、破壊し続け、最終的には巨大ロボを中から破壊した少年。

 

どうやら道に迷っているらしいが、まぁこの広い敷地を持つ雄英じゃ仕方ないと言えなくもない……、と考え、俺は黒墨のほうへ向かおうとするが、それより早くにあいつは、おそらく個性の延長線ともいえる力でインクの化け物を3体作り出し四方へ散開させていた。

 

個性の無断使用。

脳裏にその言葉がよぎるが、俺はそれを無視しあいつが通るであろう道の端っこで寝袋を出し、そこに寝転がった。

合理的なやり方ではなかったが、この際それはどうでもいい。

 

「君」

 

そしてキョロキョロと周りを見回しながら歩く黒墨を見つけ、俺は声をかけた。

あいつは随分戸惑った様子だったが、おそらくだが俺の今の格好を見てその反応なのだろう。

が、俺はあえてそれを無視し、話しかける。

そこから黒墨に1-Aまで運んでもらう途中、個性の無断使用について釘を刺しておく。

 

それにしてもこいつの個性……、インクを前に進む推進力に使ったり目くらましに使ったりと様々なことで用いて使っていたが、試験のラスト。

あれはいったいなんだ?

体は個性であるインクで作ってあるはずだが、()()()()()()()()……。

あれはまるで()()()()()()()()()()()()()()()()()()だった。

もし黒墨が雄英に来ずに適当な高校へ入学し、何かの拍子に個性が暴走でもしていたら……。

………。

 

「…そうならないためにも、俺たちが道を示していかないと、か……」

 

 

「――相澤先生、なんか言いました?」

「いや、ただの独り言だ、気にするな」

 

 

★★★ side change 黒墨

 

 

ちょいちょい独り言が聞こえて、それの内容を促し、流されるを繰り返すこと十分。

ようやく1-Aの扉が見えてきた、っていうか……。

 

「でかいな」

「異形個性のためのバリアフリーだ。さ、扉を開けてくれ、早よ」

「うっす」

 

俺は目の前の巨大なスライド式の扉を開ける。

そこには、これから三年間を共に暮らすであろう、おそらく1-Aの皆がいた。

その中には勝己や出久もいる。

まぁそれは合否結果が届いた次の日に教えてもらったんだけど。

……ちなみに勝己からもきていた。

いつもは暴言やらなんやらでアレだが、こういうところは本当にみみっちい。

 

で、扉は明けたはいいものの、誰一人として気付かない。

あの受験の時に出久に対して怒っていた真面目そうなメガネ君も気付かない。

てか時間大丈夫なのか?さっき予鈴なってたよな?

 

「黒墨、下ろせ」

「あ、はい」

 

小声で話しかけてくる相澤先生。

俺はその言葉に同じく小声で返答をし、相澤先生を地面に下ろす。

 

「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」

 

たった一言。

別に怒鳴りもせずに、限りなく静かに言ったはずの言葉が教室中に広がる。

 

「ここは……、ヒーロー科だぞ」

 

(なんかいるっ!!?)

 

 

あれ、おかしいな。

皆、相澤先生の登場で静かなはずなのに、この場にいる皆のツッコミが聞こえてくる。

 

「ハイ。静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理的に欠くね」

 

(先生!!?)

 

 

あれ、また聞こえる……。

なんかものすっごい仲間外れ感を感じる。

 

って、相澤先生の寝袋の中身ってそんな感じなのね。

にしてもでけぇマフラーだな、武器にでもするのかね……拘束具?

 

「担任の相澤 消太だ、よろしくね」

 

(担任!!?)

 

 

あ、また……。

いや、もういいや。

 

「早速だが、体操服着てグラウンドに出ろ。……黒墨はここまでありがとな」

「…あ、いえ」

 

伝えたいことを端的に伝え、相澤先生はさっさと教室を出て行った。

 

さて、と…俺もこれ持って更衣室に向かいまs「あー!!」――っと?

 

「黒墨くんだぁ!同じクラスだったんだね!」

「その声は…葉隠か。良かったよ、知り合いが多いA組になれて」

「うんうん!…って、知り合いが多い?」

「そうそう、現時点で葉隠を含めて3人――」

「あっくん!」

 

葉隠と話していると、横から出久が話しかけてくる。

 

「僕、入れたよ!」

「見りゃわかるし、中学んときに聞いたよ」

「そして、僕は…、あっくん、君を超えて、最高のヒーローになる!」

 

何か覚悟を決めたかのような、否、覚悟を決めた顔つきになる出久。

どんな理由で覚悟を決めたかなんて、俺は知らない。

だが……、

 

「ふは、あぁ…。そいつは、…楽しみにしてるわ」

 

俺は無性にそれが嬉しくなった。




本当は個性把握テストのところまで書きたかったのですが、自分の多くの駄文のせいでその直前までしか書けませんでした…。

次の話で個性把握テストの部分を終わらせられるように頑張ります。

ということで次話も楽しみに待っていてください!
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