ハイスクールD×D×GEATS 〜ギーツに変身してスタイリッシュな戦い方を希望した結果がこれだよ。〜   作:SXIYON

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・ビートを掻き鳴らせ。

 

ある街の路地裏。ある人物がその場で立って誰かを待っていた。

 

須藤雅史。小竹署の刑事。龍騎の世界では連続失踪事件を追っていたが、その裏では刑事の立場を隠れ蓑にして悪事をしていた所謂、汚職警官。

 

ライダーバトルの戦いで頂点を極めることを目指していた彼は、ボルキャンサーを強化するために一般人を襲わせて食わせたりしていた。

 

しかし秋山蓮との戦いでカードデッキを壊されてしまい、最終的には契約モンスターであったボルキャンサーに喰われて亡くなった。そんな彼を、ある男が復活させたのだ。それは…

 

雅史「ふっ……遅いですよ猫熊。何をしていたのですか?」

 

猫熊「フリードを探していた。どうやら例の駒王のライダーに倒されたらしい。」

 

猫熊……仮面ライダーダパーンは右手にビックリミッションボックスを持ちながら彼の前に現れた。そしてそれを須藤雅史に投げ渡してこう言い放った。

 

猫熊「須藤雅史、これをお前にやる。」

 

雅史「ふふ……いいんですか?私が戦えば、アナタにも火が飛び散るはずです。」

 

猫熊「貴様が目的を果たしてくれれば、俺の次の目的が可能になる。まぁ、失敗しても手を尽くせば可能ではあるがな?」

 

雅史「ならば……貰ってもいいですか?丁度、暇を持て余していたので。」

 

猫熊「好きにしろ。」

 

猫熊はそう言い放ち、路地裏を出ていった。

 

雅史「さて……私は私なりに悪事を働きますかね。」

 

2日後…

 

英澄「暇だな。」

 

溪我「そうだね…」

 

道詠「暇人かよお前ら。」

 

放課後の駒王学園……ライダー部はいつも通り退屈な日々を過ごしていた。ネオンは警察から事件捜査の依頼が来ているため、今日は来ていない。テーブルの上にはまだ開封されていない大量のお菓子や菓子パンに、惣菜パンまでが置かれてた。

 

道詠がその一つであるクリームパンを取って食べていた。

 

英澄「(そう言えばネオンの受け持った依頼ってニュースでやってた連続殺人事件か?)」

 

そんな事を考えていると部室のドアが急に開き始める。そこから出てきたのは生徒会長の蒼那だった。

 

蒼那「こんにちは英澄さん。」

 

英澄「やぁ、ソー…じゃなくて、蒼那。今日は何の用で来たんだ?」

 

蒼那「アナタ達の部活を見学しに来ました。ちょうど入る部活が無かったので、気休めとして来た次第です。」

 

英澄「またまた〜……そう言って、本当は依頼があるんじゃないのぉ?」

 

蒼那「ふっ……流石は仮部長ですね。察しが早いです。」

 

そう言って蒼那さんはテーブルにあったお菓子の中からポテチののり塩味を取った後にある資料を置いていく。

 

蒼那「あの……お箸はあるでしょうか?汚れるのでお菓子を手で食べたくないんです…」

 

溪我「あぁ、ありますよ。今出しますね?」

 

英澄「お菓子……しかもジャンクな奴を食べる悪魔がいるなんて初めて聞いたぞ…」

 

溪我から箸を渡された支取さんはこの資料の全貌を話そうとし始める。

 

蒼那「最近、駒王周辺で連続殺人事件が起きているのは知っていますね?」

 

英澄「あぁ、テレビでも有名になってたよな?確か……被害者の5人は朝方に殺害されているって…」

 

蒼那「その連続殺人事件の捜査を……捜査一課からはぐれ悪魔対策部が担当する事になったんです。」

 

はぐれ悪魔対策部…文字通り人間に害を成す悪魔に対抗する為に作られた組織。はぐれ悪魔だけでは無く堕天使に関する事件も取り扱っている所謂人間のチームで結成された悪魔討滅部隊だ。

 

英澄「けど……なぜ悪魔対策部が?捜査一課が捜査を進めていたのが急に…犯人が悪魔だというのか?」

 

蒼那「いいえ……今回は悪魔が加害者ではなく……被害者なんです。」

 

道詠「おいそれって!」

 

支取さんの言葉で何となく理解できた。

 

蒼那「被害者の悪魔達ははぐれ悪魔でしたが、普通に人間社会に紛れ込んでいました。悪魔である事を隠し通して…」

 

英澄「つまり……加害者の悪魔が悪魔を殺したって事なのか?」

 

蒼那「いいえ、逆です。犯人は人間だと断定されました。つい先程ね?」

 

道詠「どういうことだ?」

 

蒼那「そもそも堕天使ならば証拠として黒い羽根が落ちるはずです。」

 

英澄「そして犯人が悪魔なら朝方は狙わない。悪魔は夜が大好きだからな?」

 

溪我「じゃあ……犯人は人間ってことなの?」

 

英澄「あぁそうだな?しかも……高度な殺人技術を持った者……

 

蒼那「しかも悪魔の翼も鋭利な物で切られています。」

 

英澄「ふーむ……蒼那、猫熊の可能性も考慮して調査してもいいか?」

 

蒼那「えぇ、ですけど何か心当たりがあるんですか?」

 

英澄「ちょっとこれに詳しい奴がいてな?」

 

そう言った俺は懐からスパイダーフォンを取り出し、ネオンに連絡を取って見ることにした。

 

英澄「あぁネオンか?至急で悪いんだが、部室に戻っていてくれるか?……あぁ、仕事の依頼だ。」

 

そう言って数分後。現れたのは…

 

ネオン「ごめん。待たせた?」

 

暗満ネオン。俺達と同じオカルトライダー部の一員で仮面ライダーナーゴに変身する。

 

英澄「いや大丈夫だ。それで?何か情報は掴めたか?」

 

ネオン「えぇ、とても面白い情報を手に入れたわよ?特に犯人に関しては大驚きじゃないかしら?」

 

蒼那「暗満さん…アナタもこの部活の部員だったんですか?」

 

ネオン「うん。よろしくね生徒会長さん。」

 

溪我「それで?何か情報は掴んだの?」

 

ネオン「うん……被害者である悪魔を殺した犯人を…知り合いの警察と追ったらまさかの展開が起きてね……はいこれ。」

 

ネオンがテーブルに投げつけたのは1人の男……いかにもデカって服装をしていた人物だった。 

 

ネオン「須藤雅史。28歳の小竹署の刑事で数週間前から行方を眩ませたけど…今回の事件の捜査で彼が犯人である事が分かったの。」

 

龍騎の世界では連続失踪事件を追っていた裏で刑事の立場を隠れ蓑にし、ボルキャンサーに人を殺させるなどの悪行を行っていた。しかし最終的にはナイトの攻撃でカードデッキに壊されて、ボルキャンサーに喰われたという結末を迎えた。

 

そんな彼がここに転生して…また刑事となって悪事を行っていたが、誰かにバレて痺れを切らして抜けたのだろう。

 

ネオン「今日もし現れるとしたらこの駒王でしょうね?だから生徒会長には協力をお願いしたいと思ってる。」

 

蒼那「きょ、協力?」

 

数時間後…

 

蒼那「あ、あぁ……ネオンさんの指示で夜の駒王を歩く事になりましたが……まさか外だなんて…最悪です。」

 

そう彼女が言い出すと向こうから誰かが接近してきた。物凄いスピードで。嫌な予感がした彼女はその誰かの攻撃を避けた。その人物は目標を外したのか、街灯に鋏らしき武器を挟み、それを1発で切断していった。

 

蒼那「鋭利な物……まさかアナタが須藤雅史!」

 

雅史「おや?ここの生徒会長は耳が広いですねぇ……そう、私が須藤雅史。仮面ライダーシザースです。今はデザイアドライバーの力を持ってパワーアップしました。」

 

蒼那「罪のない……ましてや、人を殺そうとしないはぐれ悪魔を殺したのは何故ですか?」

 

雅史「悪魔は人間に害をなし、夜に人を殺そうとする!この世にいてはなりません。いていいのは人間だけなんですよ!」

 

蒼那「なんですって!」

 

雅史「アナタも悪魔ですね……なら、私の鋏で切り取ってあげますよ!」

 

蒼那「きゃあぁ!?」

 

雅史が右腕にあるシザースピンチを模したアーマーで蒼那に襲いかかろうとしたその時だった。別の方角からもの凄いスピードで雅史が変身するシザースに向かって攻撃を放ち、蒼那を助けた。

 

BOOST!

 

READY FIGHT!

 

ネオン「怪我してない?蒼那さん。」

 

蒼那「ネオンさん!」

 

ネオン「よく頑張ったね?あとは私に任せて?」

 

蒼那「待ってください!まずは英澄さん達の助けを待って!」

 

REVOLVE ON!

 

ネオン「大丈夫……このバックルともう1つを合わせてすぐに終わらせるから。」

 

そう言ってネオンはキーボードとDJブースが合わさったレイズバックルを取り出し、それをデザイアドライバーの右側に装填した。

 

SET!

 

ネオン「いくよ!」

 

DUAL ON!

 

BEAT & BOOST!

 

READY FIGHT!

 

ネオンは仮面ライダーナーゴ:ビートブーストフォームに変身した。

 

BEAT AXE!

 

雅史「な、なんですか!その銀色の姿は!」

 

ネオン「何だっていいでしょ?アナタには関係ない。さぁ、覚悟はいいかしら?」

 

一方、スフィア天界では…

 

一葉「〜♪」

 

冷雨「随分とご機嫌ね。一葉?」

 

エーニャ「そりゃそうだよ。今日はおばあちゃんの誕生日だもん。」

 

一葉「おばあちゃんの大好きなホールケーキを沢山買ってきて正解だったわ!おばあちゃん喜ぶかなぁ〜?あはーあはは♪」

 

エーニャ「なんか半分ヤンデレが漏れてる気がするんですが…」

 

冷雨「余計な事を言うとまた父さんみたいにやられるよ?」

 

常磐家…

 

一兎「0(:3 _ )~」

 

リュミア「ちょっと!?一兎大丈夫!?」

 

ーーーー

 

エーニャ「あ、あははは…( ̄▽ ̄;)」

 

そして常磐三姉妹は女神ロイヤルがいるスフィア天界管理局に入り、彼女が居ると思われる局長室へ入る。すると…

 

ロイヤル「プハッーー!あっーははは!やっぱ朝酒は美味いわああああ!!」

 

一葉「お、おばあちゃん!?」

 

冷雨「な、なんであんなに呑んでるの?」

 

エーニャ「はぁ……あれ相当イライラしてたんじゃないの?」

 

女神ロイヤルの飲みっぷりに唖然してしまう常磐三姉妹のいる局長室に女神ロアが入ってきた。

 

ロア「やっぱり……まだここで飲んでたのね?」

 

冷雨「ろ、ロア様…これは一体どういう?」

 

ロア「アナタ達、極天神は知ってるわよね?」

 

一葉「はい。確かマルヴァド様が…」

 

ロア「えぇ…実はミオという女神がある転生者に色々とヤバい物を渡してある世界に転生させたのよ?」

 

冷雨「その……ヤバい物って?」

 

ロア「ふぅ…仮面ライダーギーツの力。」

 

「「!?」」

 

エーニャ「待って!ギーツはまだ放送したばかりだよ!?」

 

冷雨「メタイ…」

 

一葉「それだけじゃないですよね?」

 

ロア「その通りよ。様々なライダーの作成データもこの転生者に渡したのよ。名前は確か……浮代英澄だったかしら?」

 

一葉はロアが持っていた資料を分捕ってその全貌を見ようとした。

 

一葉「既にスキルとして赤外眼と弾道予測線、さらには音を感知する能力……さらにはゲゲゲの鬼太郎の妖気アンテナ。」

 

ロア「どう?これで察したでしょ?」

 

一葉「まぁ……おばあちゃんがあんなに飲むのも無理ないですね。」

 

ロア「しかもその転生先…あのメンバーが研修で向かってるのよ?」

 

一葉「あぁ……正義達ですか…もうそんな時期なんだね。転生合宿。」

 

ロア「ミオは管理していたデザイアドライバーを盗まれてプンプンだったそうよ?」

 

一葉「はぁ……ロア様、私心配なのでその転生者に会ってどんな奴か見てきます。」

 

ロア「そう言うと思ったわ。着いてきて。」

 

ロア様に着いてこられた一葉と冷雨にエーニャも向かおうとするが…

 

冷雨「貴方はおばあちゃんのお守りでもしてあげて!」

 

エーニャ「あ!ちょっと!待ってよ!一葉!冷雨!私まだ未成年よ!?アナタ達みたいに私は酒を飲めないからね!?ねぇ!?ねぇ?!」

 

ロイヤル「あははははエーニャ♪私と遊ぼよぉー!」

 

エーニャ「ぎゃーーーーー!?勘弁してぇーーー!?」

 

スフィアスフィア天界管理局、地下2階層…

 

一葉「ここは?」

 

ロア「スフィア天界が保有する研究施設よ。ここで新しいバイクが開発されたの。」

 

そう言われて床からライドベンダーみたいなゴツイバイクが現れた。

 

ロア「これはスフィアライド。最近開発されたスフィアブックゲートを差し込んで起動する特殊な乗り物よ?これを使えば長い距離でスフィア空間を移動する事が出来るわ。」

 

冷雨「龍騎のライドシューターみたいな感じですか?」

 

ロア「そう思って貰えるといいわ。」

 

一葉「へぇ〜……では早速?」

 

そう言った一葉は変身した後にスフィアライドに乗ってみる。そして…

 

ロア「一葉ちゃん。例の場所の目的地をナビに設定しておいたわ。」

 

冷雨「え!?もう行くんですか!?」

 

ロア「実践も兼ねての調査よ。アルテマ様が何を企んでるのかを…一葉ちゃんが確認してくるだけだからね?」

 

一葉「厄介事には遭遇したくないですけどね!」

 

Sphere Ride gate on…

 

一葉「んじゃ!お父さんには出かけてるって言っておいて冷雨!」

 

冷雨「はいはい……無茶だけはするんじゃないわよ?」

 

そう言った一葉はその場からスフィアライドで英澄のいる世界へ向かったのであった。

 

 

 




次回

・ブースト上げまくり!ネオンのパーティナイト!

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