投擲具の勇者の全力生存   作:( ・∇・)

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ま、間に合った………



屋根裏部屋からの監視

「はぁ………」

 

メルロマルクに来てから数回目のバカくそデカため息を吐く

理由はメルロマルク国王への失望感と槍の勇者のやりすぎな行動だ

盾の勇者の無罪を証明するために女王がいる国にポータルで移動、少ししたら女王と王女を連れて帰ってきた時は頭が痛くなった

その後は槍の勇者と女王及び王女が弓の勇者を、私が剣の勇者をそれぞれ担当し盾の勇者が泊まる宿へ連れてきた

……剣の勇者を連れ出す時の回想がこちら

 

 

 

……まさか私が剣の勇者を連れていくことになるとは

なぜ槍の勇者は私を行かせようと考えたんだ?剣の勇者と私は面識が無いのだが

というか剣の勇者遠く行きすぎでしょ、冒険1日目からかっ飛ばし過ぎ

 

「この宿か…」

 

私は"メルロマルク国王自筆の召集状"をそのまま丸パクリして私が書いた書状を宿の店員に見せて剣の勇者が止まっている部屋の扉をノックする

 

「……誰だ」

「メルロマルク国王からの書状を届けにまいりましたメイドでございます」

「メイド…?いや、書状と言ったか……分かった、今開ける」

 

………いささか警戒心が足りなさすぎやしないだろうか、まさか俺は勇者なんだから死ぬはずがない……なんて思ってないだろうね?

ガチャと扉が開き、剣の勇者が出てくる

 

「で、召集状ってどういうことだ?」

「夜分遅くに申し訳ありません、この度槍の勇者様がどうしても勇者様方を集めたいと国王に頼み込み、国王はそれを承諾しました」

「元康か………」

「一応、国王自筆の書状なので断られると私の首が飛ぶので断って欲しくないです」

「……………」

 

ちなみにこの書状が本物だった場合、断られたらほんとに私の首が飛ぶ

 

「……仕方ない、行くとする」

「助かります、槍の勇者様の要望は剣の勇者様1人で仲間の皆さんはこのまま宿で待機となっています、私が剣の勇者様を案内するのでパーティだけ組んでいただきたいと思います」

「……俺だけか?」

「仲間の方に何か言われた場合は勇者同士の内密な会話が必要、狩場で偶然であってしまったら勿体ないから、とでも言って黙らせて欲しい、と槍の勇者様が」

「……分かった、パーティを飛ばす」

「……………確認しました、では行きましょうか」

 

宿の店員に頭を下げて宿の外に出る

 

「では、ポータルスロー」

「え、転移スキーーー」

 

私と剣の勇者は予め槍の勇者と決めていた場所に転移した

 

「ーールだと……?ここは…」

「連れてきたぞ、槍の勇者」

「ありがとうございますですぞ」

 

転移したところは盾の勇者が泊まる宿の上

既に弓の勇者を連れてきて私達を待っていたようだ

それに演技は終了、言葉遣いも元に戻す

 

「元康…?それに樹も?あれ、書状は……」

 

ビリ、ビリビリビリ!

 

「どうした?」

「……は?」

 

剣の勇者がこちらを唖然とした表情で見ている、いやそうか、国王自筆の書状を破いてるわけだからね

 

「あぁ、これは偽物だ、安心しろ 」

「偽物…!?」

「あえて自己紹介と行こうか、私の名前はユーナ、フォーブレイでも有数な貴族のメイドをしている」

「そこからは俺が説明しますぞ、今回ユーナには俺が依頼をしたのですぞ、練と樹には絶対に知ってもらわないといけないことがありますからな」

「知ってもらわないといけないこと…ですか?」

「……」

 

痛い、剣の勇者の視線が痛い

しょうがないじゃないか、それしか思いつかなかったんだから

そこに、女王が口を挟んできた

 

「すみません…今そちらのメイドの方は名前をなんと…?」

「ん?ユーナだ」

「ユーナ……まさか!」

「ストップ、それ以上は我が主に直接聞いてくれ、同名の可能性もあるだろう?」

「……わかりました」

 

さすが女狐ということか、名前とメイドという情報だけで私が勇者と見抜いたのか………ん?勇者でメイドって前代未聞だし私しかいなくないか?あれ?

……気にしない方が良さそうだ

そして槍の勇者は2人にある程度説明をして、剣の勇者に何とか嘘をついたことを許してもらった

……別に許してもらわなくても私は困らないのだが

 

 

 

 

 

回想終了

で、今は盾の勇者が泊まっている部屋のちょうど上、つまり屋根裏部屋で四聖勇者の3人と一国の女王と王女と一緒にいるという今後ありえないであろう状況になっている

そりゃため息もつきたくなる、まぁ槍の勇者は何度もループしてこの状況がいいと判断したんだろうが

 

剣の勇者と弓の勇者がいつまでこうしてるのかと槍の勇者に聞いているがのらりくらりとかわしているうちにガチャリ、と鍵の開く音がして扉が開かれる

 

「あれ?確か尚文さんの仲間ですよね?」

「仲間なんだから、一緒の部屋で寝るのは当たり前だろ?」

 

ん?おかしいな、剣の勇者は個別の部屋だったが

……まぁいいか

 

「ですが、鍵の開く音がしましたよ、尚文さんが寝る時にテーブルに鍵があることを確認しました」

「仲間とは別室…?じゃあどうやって入ったんだ?いや、スペアキーとかか」

「確かにそれなら…ですが何やら様子がおかしいですね」

 

嗚呼、なるほど

おそらく彼女が第1王女なのだろう

ちょっとこれは見過ごせないな、後でミリアに文通で知らせておこう

 

「姉上……」

 

まぁ王女…第2王女からしたらこの状況は呆れでいっぱいだろう

……女王の方はもっている扇子がカタカタと震えてシャレにならないほどの怒りを何とか抑えようと必死だが

 

「あれ、内緒で洗濯するとかのサプライズでしょうか?」

「なら金まで持っていくか?あれはどう見ても…」

「ーーーー」

 

ん?第1王女が何か……嗚呼、これは聞かなくてもいいな、耳が腐る

 

「今、尚文さんの仲間が言った言葉を聞きました?」

「ああ、あれじゃまるで泥棒みたいだぞ」

「理解していただけましたかな?」

「いや、尚文の仲間が泥棒するところを見せられたからなんだっていうんだ?可哀想だし、誰が犯人か教えようとは思うんだが」

 

甘い、甘すぎるね剣の勇者

既にこの世界でかなりの魔物、たまに人の命を奪ってきた私の壊れた感性からすると、第1王女はとりあえず目玉潰してフォーブレイ王に献上するのに




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