十種影法術の術式を書きたいと思ってしまう。
宿儺の力を持った奴書きたいなと思ってしまう。
あっ、伏黒宿儺やん。
でも宿儺は嫌い。
転生した。
母親が死んだ。
父親に捨てられた。
八歳である俺は現在河川敷にてホームレスをしています。
簡潔に言っても壮絶な人生なのに変わりはしない。
転生していなかったら飢え死に待ったなしの状態だろうが、俺じゃなければこんなことにもなっていなかったか。
「はぁ」
河川敷にいれば特に困らないからここら辺で通報されないように隠れている。
ただ、ここからどうすればいいのかが全く分からない。
子供一人、親に捨てられた俺はどうすればいいのだろうか。こんな経験は前世で当然ながらしていなかったから分からないぞ。
通報された方がいいのか? でもそれは巻き込むことになるかもしれない。
「玉犬」
両手で犬の形にすると影から額に道返玉の模様がある白い犬、玉犬・白が現れた。
「今日も頼む」
「ワンッ!」
河川敷にて、玉犬にクマのように魚をとらせている。
絶対にこんなことのために使っていいわけがないだろうが、生きるためなのだから仕方がない。
俺の術式の一つ、
これを持っているということはあれだろうな、呪術廻戦の世界に来ているんだろうなと思った。
一番来たくない世界だろ。何だよあれ、人が死に過ぎだろ。
でも話としては面白いよな。
つぅか俺が最後にジャンプで見たところは五条が伏黒宿儺に二百%の虚式『茈』をお見舞いしたところだったから続きが見たかった……!
えっ、呪術廻戦の世界にいるのだからリアルタイムで見れるって? 残念ながらこの世界は呪術廻戦の世界ではなかった。
残念? 残酷な世界じゃないのだからもっと嬉しそうにするところだろうが、続きが見れないのだから残念であることに変わりはない。
なぜ呪術廻戦の世界じゃないと言えるのかと言えば、この世界には一体も呪霊がいない。
色々なところを見て回ったが、一体も呪霊の存在が確認できなかった。それにネットで呪術高専のことを調べても出てこなかった。
確か表向きには存在していたはずだから、出てこなかったということはないということだ。
呪霊がいなくて、呪術高専がなければ、まあ呪術廻戦の世界ではないだろう。
となればここはどういう世界なのかということが、今のところ一切分かっていないのが面倒なところだ。
「ワンッ!」
「おぉ、ありがとう」
大きな魚をとってきてくれた玉犬を撫でて褒め影に戻して、魚を残り二つの術式で調理していく。
いや、この
まあ宿儺がそういう料理みたいな感じの言い回しをしていたから、こういう風に使っても許されるだろう。
この三つの術式を持っているということで、俺は伏黒宿儺ということですね、はい。
だけど伏黒恵の顔はしていないし、どこにでもいるような顔をしているぞ、俺。
四本の腕も持っていないし、目も四つない。
つまりは伏黒宿儺の術式を持って、呪術廻戦ではない世界に生まれてきたわけだ、俺は。
それにどんな意味があるのかが全く分からないが、とりあえず今日一日生き抜くことだけを考えよう。
「うめぇぇ……」
俺って料理の天才なのかもしれない。でも塩が欲しい。
今のところ十種影法術で調伏の儀をしたことがないから玉犬の白と黒しか式神を扱えない。
だから他の式神を調伏したいところではあるが、御厨子があれば簡単にできるかのように思える。
だが残念ながら俺にはそれを使いこなすだけの技術がないから無理なのだ。
呪力、呪霊がいないから呪力と呼んでいいのか分からないが、そういう力は宿儺だけあってかなり持っているような気がするが、それを振りまけばここら辺が大変なことになるだろう。
俺は宿儺の力を持っていても、宿儺になるつもりはない。
だってあいつカニバリズムなんだろ? そんなのやべぇだろ。
しかもあの態度で虎杖から逃げたしょうもない特級呪物。そんな奴になるのなら善人極ぶりにした方がまだ清々しいだろ。
あぁ、呪術廻戦の続きが読みたいなぁ……。絶対に五条は負けるだろうけど。
虎杖がどう成長したのかも知りたいし、他の場面が気になるのはワンピースと同じだな。
そう言えばこの世界でジャンプを見てみたらワンピースはあった。でもすっごく昔、というか今って2001年なんだな。呪術廻戦が連載されるかどうか分かんねぇ……どうかあってくれ。
ホントにこれからどうしようかな……?
「ほぉ、中々面白いことをする赤子だな」
「ッ!?」
いきなり背後から声が聞こえてきたから驚いて振り返った。
執事服を着た金髪のジジイがそこにいた。何で執事服? そういう趣味?
ていうかめっちゃ怪しい……! 人を殺したり人を売ったりしてそう。
「貴様、名は?」
めっっっっちゃ言いたくない。関わりたくないし。
「い、いえ、俺はこれで……」
「俺から逃げるのは構わないが、漏れ出しているそれをどうにかしなければ貴様を殺すことになるぞ?」
あぁ、やっぱり見る人が見れば俺のこれはヤバいのか。
「貴様が出しているそれは貴様自身だけではなく、周りに影響を及ぼすものだ。ここで野宿をしているということは、捨てられたな」
……お見通しということか。
「まあ、はい、そうです。これのせいで母親も死にましたし、父親に捨てられました」
両面宿儺の力を持っているということは、そういうものも付いてきそうな感じがしていたから理解はできる。納得はしていないが。
「俺と来い。その力の扱い方を教えてやろう」
正直ありがたい申し出だが、この人が俺の力に耐えられるのかが心配だった。
まあ音もなく俺の背後に立つ時点でヤバい人なのだろうが、それでも確かめてはみたい。
「あなたに、俺の力を受け止めれる力があるのですか?」
「俺を試すか。いいだろう、その身に刻み付けてやろう」
ぶっちゃけこの力を使いたいと思っていたから丁度いい人がいてよかった。
金髪ジジイから少し離れた場所に立って金髪ジジイを見る。
「どこからでもかかってこい」
余裕なこのジジイの背中に泥を付けさせてやろうと決心した。
「玉犬!」
犬の影絵をして白と黒の両方を出した。
「式神使いとは珍しい」
「玉犬以外にも八種類いますけど、調伏していないのでこれだけです」
俺の手札を整理しよう。
まずはこの両脇にいる玉犬白と黒。玉犬は探知能力があって戦闘にも使える。
それに御厨子。遠くからでも切り裂くことができるが、領域展開もできないし練度も宿儺に嗤われるくらいだ。
それから炎を出す術式。これも御廚子と同じく熟練度はまだまだだ。
まあ、雑魚だな。呪力? でごり押しできるか?
俺が術式をうまく使えれば、実体にせず壊れてもいいようにできるのだろうが、今の俺には無理だ。
目指すは伏黒宿儺が万と戦った時に使っていた十種影法術の使い方。あの意味の分からない
「行け!」
俺ができることは前衛に玉犬をおいて御厨子で遠距離攻撃をするしかない。
白と黒が向かっている隙に金髪ジジイに向けて斬撃を放つ。
「ぬるい」
いつの間にか白と黒が俺の真横に飛ばされてきており、金髪のジジイが目の前に来ていた。
そして俺の腹に蹴りが炸裂して後方にふき飛んだ。
いてぇ、ていうか子供相手にこんなことをするか? いや手加減しているんだろうけど、虐待だろ。
ここで反転術式が使えれば回復できるんだろうが、ごじょせんでも死にかけの時にできるようになったのだから今の俺ができるわけがない。
だが金髪ジジイが強いのは分かった。これで心置きなく迷惑はかけれるな。
「
「ヒューム・ヘルシングだ。この技と共に名を覚えておけ。ジェノサイドチェーンソーッ!」
な、んだこれ……! 絶対に子供に打つ技じゃ……。
適当に書いたので誤字脱字なり脳内変換してください。