偽・伏黒宿儺   作:二十口山椒

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早く……戦闘シーンを書きたい……!

それから怠惰のファルシオンさん、技非常に参考になりました。ありがとうございます。

そのためにも早く戦闘シーン……!

てか、深夜の序列も決めないといけないけど、何番が適切なんだ?


11:撫子深夜④

 昨日の夜は弁慶先輩の要望通りに川神水の肴に大量のつまみや料理を作って、溺れるほど川神水を飲んでいた弁慶先輩の相手をしたり、その後には紋様の一子先輩や百代先輩への気持ちの整理に付き合ったり、従者として存分に仕事をしていた。

 

 そんなことをしても朝は等しく来るわけで、朝早く、俺はヒュームさんによる稽古を受けていた。

 

 俺がヒュームさんに師事してもらえる時間帯は、朝早くか夜くらいしかない。

 

 しかもヒュームさんは序列零番であるため忙しい時はできないが、それでも無人島にいる時よりかはできているし、質もこちらの方がいい。

 

 まずウォーミングアップで軽い手合わせをして会話していた。

 

「どうですか? それなりに気の使い方も上手くなりましたよね?」

「フン、俺から言わせてみればまだまだだが、この短期間にしてはよくできている方だ」

 

 ヒュームさんによる稽古で俺がますます強くなっていると実感できているから楽しい。

 

「お前は属性への変化、気の放出が得意なようだな」

「それは実感しています」

 

 何となくやってそれなりにできるようになっているのが属性変化と放出だ。

 

 これはジャンプ作品のとある技ができるのではないかと思ってしまったわけで。

 

「今から必殺技を使ってもいいですか?」

「必殺技か、いいだろう。どれほどのものかを見てやろう」

 

 ヒロアカを見ていて、これは何度も口に出して言ったな。

 

 最初は何だこいつと思ったけど、話が進むにつれてキャラが深掘りされてそこそこ好きになっていたキャラの技。

 

「赫灼熱拳……!」

 

 気を炎に変化させ、大きくなる炎を圧縮しながら力を溜める。

 

「ジェットバーン!」

 

 圧縮された熱を一気にヒュームさんに向けて放った。

 

 これを炎に変化させずにやろうと思っていた技は五条先生の反転術式の赫だ。まあ本当に猿真似でしかないけど。

 

 ジェットバーンはと言えば、当然のようにヒュームさんに蹴って消された。

 

「練度はあれだが、技の形はできているな」

「まあ炎は元々呪力で使えていたので何となくでできましたね」

 

 フーガで炎自体は使うことができるから気の練度を上げるくらいしか使わないだろうな、これ。

 

 それに呪力切れを全く起こさないからどうでもいいが、やはり術式や呪力を使った方が消費は少ない気がする。術式の方が効率がいい。

 

 宿儺って、乙骨よりも呪力量は多かったんだろうか? まあ多かったんだろうな。

 

「やはりお前は才能の権化だな」

「そんなにですか?」

 

 ヒュームさんにこれを言われるのは二度目だ。何か、こういうことを言う印象はないから不思議な感じだ。

 

「俺が見てきた中でお前は川神百代や川神鉄心、俺以上に才能に愛されている」

「それは嬉しいですね」

「才能を持て余している川神百代とは違うな。鉄心のやつも何をしているのか」

「へぇ、あれで持て余しているんですね。さすがは武神」

「俺から言わせてみれば赤子よ。今の川神百代ならお前は勝てる」

 

 そう言われて百代先輩との先の戦いを思い出す。

 

 ……百代先輩と戦う時はヒュームさんと戦う時とは違って、本能で相手をライバルと認識している気がしてならない。

 

「フッ、どうやら川神百代と戦いたいようだな」

「まあ、戦いたいというか、この人にすべてをぶつけたいみたいな気持ちが出てきましたね。勝敗とか相手の未熟さを除いても」

「それがライバルというものだ。これで川神百代の技の荒さがなければ、最高のライバルだったが、今のあいつでは役者不足だ」

「それを押し付けるのは違いますからね。ていうか紋様が百代先輩に勝つ相手を見つけているんですよね?」

「あぁ。言っておくが相手は言えないぞ」

「そうですか。まあ知っても知らなくてもどっちでもいいですけど。その前に百代先輩を倒してもいいんですか?」

「たとえお前が川神百代を倒しても、誰も損はしないだろう」

 

 なるほど。紋様も依頼した相手も損はしないのか。それならつい百代先輩を倒しても問題ないわけか。

 

「分かりました。まあ不用意に本気で戦えませんし。百代先輩からラブコールを受けているので手合わせくらいで我慢します」

 

 中々本気で戦えないものも考えものだな。

 

 

 

 ヒュームさんとの稽古が終わり、シャワーを浴びて廊下を歩いていた。紋様の従者としての仕事をしなければならない。

 

 ていうか、この体じゃなければ普通の人ならぶっ倒れているスケジュールだな。いや、俺がそれを望んでいるんだからいいんだけどね。

 

「おっ、深夜じゃん。おはよ」

「おはようございます、ステイシーさん」

 

 珍しく李さんといないステイシーさんと出会った。

 

「今日もヒュームの野郎と鍛錬してたのか?」

「はい。ステイシーさんも次回一緒にどうですか?」

「誰が好き好んでやるかよ」

「俺は結構楽しいですよ。強くなっているって実感がわいてますし」

「ファック、こいつも頭いかれてんじゃねぇのか?」

 

 ヒュームさんとの鍛錬はあまり他の人にはウケないようだな。俺は楽しいからいいのに。

 

 たぶん百代先輩辺りも喜んで食いついてくるだろう。まあしないだろうけど。

 

「ステイシーに深夜。おはようございます」

「おはようございます、李さん」

 

 ステイシーさんと話しているところに李さんが来た。

 

 やっぱり李さんとステイシーさんがセットじゃないとモヤモヤするよな。それはそれで失礼な気がするな。

 

「聞いてくれよ李。こいつがヒュームと鍛錬するのが楽しいって言ってんだぜ? 頭おかしいだろ」

「きっと深夜は洗脳されているんですよ。幼い頃からヒューム卿に無人島に放り出されたことで正常な感性が失われているのです」

「それは可哀想だな……」

「そんな可哀想な人を見るような目をしないでください。俺は正常です」

「深夜。洗脳されている人は自身が正常かどうかは分かりませんよ」

「そりゃごもっともで」

 

 李さんから聞いた情報だが、九鬼では俺がヒュームさんの隠し子だったり才能がある俺をヒュームさんがさらってきたり何かのクローンだったりと、俺の根も葉もない噂が流れているらしい。

 

 ヒュームさんの耳にその噂が聞こえてきたら串刺しにされているという噂が流れているとか。噂が噂を呼んでいる意味が分からない状況だ。

 

 まあ特に俺が否定しても意味がないと思うから放置している。

 

 転入してから三日目だが、川神が話題に事欠かない場所だと理解したからどんなことが起きるやら。

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