偽・伏黒宿儺   作:二十口山椒

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作者がかきたいところを書いているため間の話をすべてぶっ飛ばして書いています。なので察して読んでいただければ幸いです。

こちら松永燕ウルトラハードモードなためタッグは弁慶となっております。

松永燕は主人公を相方に選ぼうとしましたが、その前に弁慶とタッグになっていたため直江大和がタッグになっています。

本選トーナメントも色々と組み合わせが変更になっています。

それから呪術廻戦設定においての設定ミスの確認です。

・御厨子と十種影法術の同時併用できない。

・「虎葬」という本編では名前のみしか出ていない式神がいた。玉犬、鵺、蝦蟇、大蛇、満象、脱兎、貫牛、円鹿、虎葬、魔虚羅の十種類になります。

言いたいことは以上になっております。それでは本編をどうぞ。


若獅子タッグマッチトーナメント。VS覇王

「いきなり清楚と与一か」

 

 若獅子タッグマッチトーナメント本選の選手紹介が終わり、本選の組み合わせがランダムで決められ、交渉次第では入れ替えが可能という時間が設けられた。

 

「ちょうど良かった」

「何が?」

 

 呟いたつもりだったが隣にいる弁慶先輩には聞かれてしまった。

 

「いい機会ですから清楚先輩の正体を教えようかと思います」

「本選で?」

「はい。弁慶先輩なら薄々分かっているはずですよね? 清楚先輩の正体を」

「……何となくは。本気?」

「当然です。俺はその清楚先輩と戦いたい」

「武人だね。こっちが疲れる。もう少し気楽にやればいいのに」

「弁慶先輩が気楽にやりすぎているんですよ」

 

 九鬼で働いていなくてもそこまで気楽にはできない。

 

「俺が清楚先輩と戦っている間、与一先輩をお願いしてもいいですか?」

「最初からそのつもりだけど、倒しちゃダメなんだよね?」

「はい。足止めしておいてください。最終奥義は戦闘相手以外には弱いので」

 

 清楚先輩と与一先輩を取り込む、もしくは領域を閉じなければ弱点はなくなる。

 

 だが与一先輩を領域に取り込むつもりはないし閉じない領域は弁慶先輩に被害が及ぶ。だから与一先輩の相手を弁慶先輩にやってもらった方がいい。

 

「私見たことない?」

「はい。誰にも見せたことはありません。だから全国放送でお披露目です」

「そんな最終奥義を全国放送でお披露目していいんだ」

「いいんですよ。どうせ分からないんですから」

 

 領域展開を見られたとしても特に気にならない。というか俺が気にしているところはそこじゃない。

 

「清楚先輩の正体を全国放送で暴露したら嘆かわしいババアに怒られますかね?」

「全国放送ならもうどうにもならないよ。怒られるだろうけど」

「ま、清楚先輩に正体をバラしちゃいけないっていう命令は受けていないですから大丈夫でしょう」

「私は関係ないからな」

「いやいや、弁慶先輩まで怒られる必要はないですけどそこまで言ってくれるのなら一緒に怒られましょう」

「都合のいい耳はこれか~?」

 

 弁慶先輩は俺の後ろから抱き着きながら耳をハムハムしてきた。

 

「あの、視線が凄いのでやめてもらってもいいですか?」

 

 選手控室で注目を浴びている俺と弁慶先輩。ホントにやめてほしい。島津先輩からの視線がすごいから。

 

 

 

「1回戦第8試合! 桜ブロッサム対川神水同好会!」

 

 対面するのは緊張している様子の清楚先輩と、弁慶先輩を見て顔色を悪くしている与一先輩。

 

 これだけでもどちらが勝つかなんて分かり切っているだろう。

 

「両チーム前へ!」

 

 大歓声の中は川神学園でも体験済みだが、これほどの大歓声は初めてだ。初めてというだけで特に何も思わないが。

 

「じゃ、作戦通りにお願いしますね。弁慶先輩」

「り」

「お、おい深夜。もちろん俺とはお前が戦うんだよな……?」

「喜べ与一。私だ」

 

 分かり切っていることなのによく聞いたな、与一先輩。

 

「それでは張り切って、レディゴー!」

 

 開始の合図と共に、俺は清楚先輩に手のひらを向けた。

 

「少し待ってください、清楚先輩」

「えっ、わ、私?」

「はい、清楚先輩です。清楚先輩はご自身の正体を知りたくはないですか?」

「深夜くんは知っているの?」

「はい。その英雄の力で、俺と戦ってほしいんです」

「で、でも私は清少納言とか紫式部だと思っているから力はないと思うけど……」

「よく考えてください。その偉人たちだとして正体を隠す必要がどこにあるんですか。ズバリ言いましょう、葉桜清楚先輩の正体は、覇王項羽です」

「えっ……項羽って中国史上で最強の武将って言われてる?」

「その項羽です」

 

 清楚先輩が少し呼吸を乱れさせている中、ヒュームさんやらが俺に殺気を送りつけているが俺は特に気にしない。

 

「力は山を抜き、気は世を蓋う。時、利あらず。騅、逝かず。騅の逝かざるを奈何にす可き」

「虞や、虞や、若を奈何んせん……奈何ん……せん……」

 

 凄まじい威圧感が清楚先輩から溢れ出てきた。俺は少しだけ口角を上げつつ、戦闘態勢に入る。

 

 つぅか覚醒するタイプだったんだな。正体を知った清楚先輩が理性を失うとか思っていたが。

 

 そんなことを少し思っているころには、世界に激震が走った。

 

 しかも九鬼の、ヒュームさんの雰囲気がヤバい感じになってる。ウケる! 実際こういうマスタークラスの人たちが結界を張っている場所じゃないと大事になっていただろうな。いや大事か。

 

「んはっ! はーっはっはっはっはっはっ! ようやく目覚めたぞーっ!」

 

 やべぇ人になってんなぁ。いつもの清楚先輩と性格が真逆そうだ。

 

「そして素晴らしいぞこの力ぁ!」

「清楚先輩、盛り上がっているところいいですか?」

「こら無礼だぞ。俺のことは覇王と呼べ、深夜」

「じゃあ覇王先輩で。いいですか?」

「うむ、許す」

「今試合中なので俺と戦ってもらっていいですか?」

「んはっ! この俺に挑もうと言うのか!?」

「ははっ、面白いことを言いますね、覇王先輩は」

「何がだ?」

「そっちがチャレンジャーですよ?」

 

 んー! 壁超え二人に向けてこのセリフを吐けたのは気分がいい!

 

「……どうやら身の程を分かっていないようだな」

「ははっ、どっちが?」

 

 おぉ、かなり怒っているのが感じられる。煽り耐性はないようだ。

 

 百代先輩を煽れば自身が死ぬと分かっているから煽らない。覇王先輩は清楚先輩の時に煽られていないから煽り耐性がないのか。

 

「お前にはしっかりと罰を与えないといけないようだな。そして俺の配下に加えてやろう」

「勝てればお好きに」

「その言葉忘れるな!」

 

 俺と覇王先輩の戦いが今開幕した。

 

 さすがは覇王と呼ばれるだけはあって、目覚めたばかりでも強大な力があれば関係がない強さがそこにある。

 

「解」

「くぅっ! 無礼者め! この覇王たる俺に傷をつけるとはな!」

 

 これくらいで切り傷ができるくらいか。硬いな。

 

 戦っている内に本能で強くなっている覇王先輩。これは師がいらないタイプだな。そもそも師をつけるタイプじゃないだろうし。

 

 あぁ、ヤバいな。俺もあがってくる!

 

 覇王先輩のお腹に突き刺した拳から黒い花火「黒閃」が出た。

 

「ぐはっ!」

「ははっ!」

 

 黒閃はほぼ狙って出せるようにはなったけど、今はそれ以上に気分が良くなっている。

 

「ここからが勝負です!」

 

 前座はこれくらいで十分。本番はここからだ。

 

「領域展開」

 

 閻魔天の掌印をしてから覇王先輩だけを領域に取り込んだ。

 

「伏魔御廚子」

 

 俺の背後にお堂があり、今回は閉じているちゃんとした領域展開を行った。

 

 その空間に目を見開いた覇王先輩だが、その瞬間に全身に「捌」が降り注いだ。

 

 さすがに強いから一瞬で細切れにはならないが、確実にダメージはずっと入っている。

 

「ここは術式を付与した生得領域を呪力で具現化させた空間です。斬撃が絶え間なく浴びせられ、閉じ込めることに特化した結界なので中から出ることはほぼ不可能です」

 

 覇王先輩は喋ることなくすぐさま俺に攻撃を仕掛けてくる。

 

 覇王先輩は瞬間回復や反転術式などの回復手段を持っていないからただ斬り刻まれているだけだ。そして俺はこの領域の中ではバフがかけられていて、さっきの黒閃によるボルテージが上がっているから今の覇王先輩に負けることなどありえない。

 

 だがそれでも覇王先輩は俺を倒そうとしてくる。強大な力を持って、今まさに俺を倒そうと強くなっている。

 

 だけど俺の方がまだまだ強く覇王先輩ばかり受けているが、ある変化に気が付いた。必中効果が薄まっていた。

 

「簡易領域か!」

 

 必中の領域を経験していることで本能でどういう風に戦えばいいのか理解して領域を中和している覇王先輩。

 

 才能がえぐいな。でも所詮は赤子がよちよち歩きをしている程度で中和効果はすぐになくなって斬撃を喰らっている。

 

 いくら覇王先輩がタフとは言えさすがにこれ以上は死にかねないから、覇王先輩に黒閃を決めてから領域を解いた。

 

「どういうことだ! 葉桜選手が血だらけの状態で球体から出てきた!」

 

 周りから見れば俺と覇王先輩が球体の中に入って、中の様子が分からないまま血まみれの状態の覇王先輩が出てきたのだから驚くのは当然か。

 

「……タフだな」

「……ん、はっ……当然だ……俺は、覇王、なのだから……」

 

 伏魔御廚子の中にいて黒閃を何度も決めたのに立ち上がってくる覇王先輩。

 

 領域を展開してしまえば領域で対抗しなければほぼ勝ち筋はない。それは呪術廻戦でもそうだった。簡易領域を完璧に覚えられたら勝ち筋は見えてくるだろうが。

 

 意地で立ち上がった覇王先輩だったが、もう意識がないことは誰が見ても明らかだった。さっきの長宗我部と同じことをしているから笑ってしまいそうになるが抑える。

 

「勝者川神水同好会!」

「早くしないとヤバそう」

 

 すぐに覇王先輩の元に向かって反転術式をアウトプットする。

 

 全身血まみれの覇王先輩はすぐに全快した。血まみれの覇王先輩を全国放送してしまったから怒られるかなぁ。

 

 こんなショッキング映像普通考えたらグロイよな。いや、伏魔御廚子の殺意が高いのが悪い。

 

 覇王先輩は担架で運ばれて行き、弁慶先輩に少しキレられながらも選手控室に向かう。

 

「やってくれたな」

「全国放送で血まみれの人を映しちゃったことですか? それはすみませんね、九鬼がスポンサーなんですから」

「そうではない。覇王を完全に目覚めさせたことだ。しかもそれを完膚なきまでに倒した。マープルが怒っていたぞ」

「クビですか?」

「フン、そんなことで覇王を倒したお前をクビにするわけがない」

「ま、実際覇王は百代先輩と一緒で成長しますからね。今度やったらここまで完膚なきまでに倒すことはできないと思います」

「それはお前が成長しなければの話だ。貴様もまだまだ成長するのだからその差は覇王が貴様よりも頑張らなければ埋まらないだろうな」

 

 何だかんだ言って俺のことを認めているヒュームさん。

 

「帰ったら精々覚悟しておくことだな」

 

 そう言ってヒュームさんは消えるように移動した。

 

「ハァ……帰るのイヤだな……絶対に高圧ジジイと皮肉ジジイと嘆かわしいババアに言われるじゃん」

「九鬼従者部隊序列八位でもそう思うんだ」

「そりゃもちろんですよ。前の八位の人が引退したからその穴に入らされただけで、強さ以外はまだまだでそこら辺を言われますからね」

「深夜も頑張っているんだから少しは褒められないと疲れるよ」

「じゃあいつも俺に褒められている弁慶先輩が褒めてくれません?」

「んー、主だけで手いっぱいだから他を当たってくれ」

「そう言うと思ってましたよ」

呪術廻戦を履修済み?

  • 週刊ジャンプで追ってる。
  • 単行本で追ってる。
  • アニメで見ている。
  • 見たことがない。
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