ASSAULT ARMOR   作:小糠雨

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戦う者の歌が聞こえちゃダメだろ

 

 AAが戦場へ向かうとき、その手段はいくつかある。

 

 ひとつは大型の輸送機に格納して運ぶ方法。機体が飛行に向いていない場合や長距離を楽に移動したいとき等に採用されることが多い。輸送機の種類にもよるが複数の機体を格納できるので、まとめて輸送したいときもこれだ。

 ツヴァイクは(こと)にアドラーの仕事をサポートすることに関してはけっこう手厚く、格安でパイロットごと輸送機を借りることが出来る。また雇い主が用意してくれるパターンもあり、こちらは基本的に無料というか〝輸送も報酬のうち〟という感じだ。そしてプレイヤーの中には輸送機を個人で所有して運び屋プレイをしている人も居るのでそういうのを雇っても良い。

 またこのゲームにはいわゆるパーティーやクランのシステムとして小隊や傭兵団を作ることが出来て、そうしたチームで輸送機を所持することもある。小隊(パーティー)だと野良ではそうそう無いが、固定で組んでいる小隊は稀に持っている。

 

 ふたつ目は大型ヘリに吊して運ぶ方法。輸送機に比べれば馬力が低いうえ、ヘリ一機につきAA一機しか積めないが、規格外に重い機体でもなければだいたいのAAは運ぶことができる。ただし輸送中はAAのコクピットに乗っていなくてはならないうえ宙吊りなのでけっこう揺れて快適とは言い難い。なので短距離の輸送に使われがちだ。

 こちらもパイロットごとツヴァイクで借りられるし、雇い主が用意してくれることもある。ヘリで運び屋をするプレイヤーも居るし傭兵団で所有することもあるが、小隊となると野良はもちろん固定でも所有率はごく低い。人数分のヘリが要るし、ヘリの数だけパイロットが要るのでコスパが悪すぎる。

 

 みっつ目がトレーラーや輸送列車。前者は一台に最大二機まで搭載出来、ある程度の悪路なら走破可能。後者は車両を増やせばいくらでも積めるかわりに線路が通っていない場所には運べない。

 トレーラーはともかく輸送列車を所持しているプレイヤーは現状居ない――所持するメリットがなさ過ぎる――ため、列車を用意してくれるのはツヴァイクかNPCの雇い主のみだ。

 

 そしてよっつ目。AAが自分で飛んでいく。

 AAのブースターは推進剤を使わないので、途中で壊れたりしなければ理論上エネルギーの続く限りいつまでも稼働することができる。このためFCSや腕部、武装等、移動するだけなら不要となるパーツへのエネルギー供給をカットして消費を抑えることで長時間・長距離の移動も可能となるのだ。

 基本的に飛行が得意なAAがごく短距離の移動でとる方法だ。地上をブースト移動するよりトレーラーの方が楽だし、一定以上の距離を行くならヘリや輸送機のほうがよほど快適だ。

 

 では俺はといえば、当然自分で飛んでいく。それも距離や時間に関係無くだ。

 初期機体として組んだときはさすがに燃費に少々難があったが、ガンテツのオッサンと試行錯誤して強化していった結果、実に時速一八〇〇キロメートルでの事実上の無限巡航を実現したわけだ。

 俺はこのゲームを「愛機でカッ飛ぶ」ために遊んでいる。作戦エリアまでの移動であっても輸送機やヘリに任せるなんてことするはずがない。

 というか輸送機とか使うより自分で飛ぶ方が圧倒的に速いし。結果移動にかかる時間も短縮され、コクピットが狭いことを加味しても自分で飛ぶ方が快適だったりするのだが、まあこれは特殊な例だろうとは自覚している。

 現実ならGがヤバくて身体を壊すかもしれないが、これはゲームなので。一応、AAにはフラッシュブーストという瞬間的に超加速する技術があるため慣性制御の機能もついているという設定はあるのだが、プレイヤーがそれを意識することはあんまり無い。

 リアルに作られたゲームといっても、ゲーム体験の質を下げるようなリアルさは不要なのだ。Gのせいで理想の機体を組み上げても操縦できないとか、メカアクションゲームとして本末転倒なのである。

 

 

 

 

 

 

 さて、俺は今日も気ままな傭兵(アドラー)暮らしを楽しむべく、テキトーな依頼を見繕って出撃した。

 依頼主は北米の都市シールブルク。俺が拠点としているエレリアも同じく北米だが、エレリアが現実で言うアメリカのボルチモアのあたりならシールブルクはカナダのイエローナイフのあたりとけっこう離れている。

 依頼内容はシールブルクの従属都市である小都市リトルシールを占拠した賊あがりの武装組織への威嚇行動だ。

 小都市とは言うものの、規模としては都市というより町、いや村に近いか。

 シールブルクやエレリアなんかはAA世界において最大級の都市だが、それでもせいぜいが直径三〇キロメートルあるかどうかといったところだ。基本的にこの世界では地形的に不可能でもない限り都市は円形で、他勢力の襲撃に備えて高い壁で囲まれている。

 対してリトルシールは直径にしておよそ二~三キロメートル。小規模も小規模で、外壁の高さも厚さも正直心許ない。住民たちはシールブルクの庇護を得る代わりに実質的な隷属状態にある。

 もっと言えば今回武装組織なんかに占拠されたことからもわかるように、シールブルクから派遣されている防衛部隊は士気も練度も低い。しかしリトルシールは自前の戦力の保持を禁じられているためシールブルクの派遣部隊に頼らざるを得ず、結果ご覧の有様だ。

 一応リトルシールは鉱山を有しており、外壁の一部がそこに接している形だ。この鉱山からはそこそこ貴重な金属が採れるらしく、シールブルクとしても手放すには惜しい。

 しかし如何せんそれ以外の産業が無く、そこそこ貴重とはいってもわざわざ襲って奪ってまで採掘するほどの金属ではないのもあって、今まで特に襲撃は無かったらしい。だからこそここの防衛はシールブルク軍にとっては閑職なわけだ。

 と、以上が今回依頼を受けて調べた情報。

 依頼主の話では敵はほぼ歩兵で、A(アサルト)T(タレット)F(フライング)T(タレット)すらほとんど居ないらしい。だからこそ俺の仕事は敵の排除ではなく威嚇なわけだ。AAがそこに居るというだけで敵からすれば絶望もので、心を折って投降させるに十分なのである。

 

 ――と、いう話だったはずなのだが。

 

『こちら鎮圧部隊指揮車両! 後退だ! 一時壁外へ後退しろ!』

 

『は、ハッ! 各員後退! 壁外へ退()がれ!』

 

『ちくしょうどうなってんだよ!』

 

『おい退()くぞ! 死にたいのか!』

 

 そろそろ着くからと通信を事前に聞いていた周波数に合わせたところ、なにやら阿鼻叫喚だ。

 

「………………ナル、解析」

 

『了解。スキャン開始…………完了しました。

 作戦エリアに多数の通常兵器の反応あり。またAAと(おぼ)しき高エネルギー反応も確認できます』

 

「ええ……? 情報と違いすぎる……」

 

 ともあれ勝手に帰るわけにもいかない。帰るにしても話は通さねば。

 

「鎮圧部隊、聞こえるか? 依頼を受けてきたが状況が依頼内容と噛み合わない。何がどうなってる?」

 

『アドラーか! 連中、坑道に兵器を隠していたらしい! ご丁寧にAAまで用意してな!』

 

「で、所詮は賊と舐め腐った編成で来たら返り討ち、ってわけかい?」

 

『ぶ、無礼な! ええい、とにかく依頼を受けてきたなら話は早い! 急ぎ連中を鎮圧しろ! 全て破壊して構わん!』

 

 そうは申されましてもですねぇ、今回の報酬はこの規模の戦闘をしても良いと思う額ではないんですねぇ!

 

『依頼は敵勢力への威嚇行動だったはずです。現状と違いすぎます。その命令に従うことはできません』

 

『女……? とにかく貴様は傭兵だろう! クライアントの指示には従え!』

 

『お断り致します。

 報酬を当初の額に一五〇パーセント上乗せ。ミッション終了後すぐに支払う。以上を飲んで頂けるなら(やぶさ)かではありませんが』

 

 けっこう吹っ掛けるねナルさん。いやまあそんなにもらえるなら適正価格より上だと思うし張り切っちゃいますけどね。

 けどこの部隊の責任者程度にそんな決定権あるかね? 無いなら無いで借金こさえてでも払ってもらうが。

 

『貴様、そんな横暴がまかり通るか!』

 

「傭兵ってなァ信用商売でしてね。ここで俺がホイホイ言うこと聞いちゃ他のアドラーにもツヴァイクにも迷惑がかかるし俺の信用も損なうんですよ。

 あんた似たような規模の戦闘依頼のとき絶対他の奴に『あいつはこの値段でこういう任務を遂行した』とか言って値切るだろ?」

 

『先ほどから無礼にもほどがある! 我々シールブルク軍に向かってその態度――』

 

「おっと、エリア上空を通過しちまったHAHAHA! このまま帰っていいかね指揮官殿?」

 

 眼下をものすごい勢いで戦場がすっ飛んでいった。こちらは時速一〇〇〇キロメートルほどまでスピードを落として飛んではいるものの、さっさと決断してくれないと通信が届かなくなる。

 なお本当にこのまま帰っても俺には特にお咎めは無い。通信のログはナルが記録しているし、加えてレーダーのログや依頼文を併せてツヴァイクに提出すればむしろツヴァイクからシールブルクに抗議が行くだろう。

 

 ツヴァイクは世界中のアドラーのほぼ全てを管理していて、依頼の仲介料を依頼者から徴収しているので資産はべらぼうにある。この資産から十分な報酬を出しさえすれば管理下にあるアドラーのほとんどを戦力として運用可能という、ちょっと馬鹿げた軍事力を誇る組織である。

 どこのいかなる勢力・個人であっても仲介料とアドラーへの報酬を用意すれば依頼を受理し、それを受けたアドラーを派遣するという立場を明確にすることで世界中のあらゆる都市に支部を置くことが出来ている。同時に、ある特定の条件下を除き所属アドラーをツヴァイク自身のために運用しないと宣言することで完全中立を確固たるものとしている。この宣言が破られるときエレリア、そしてツヴァイクは世界中の勢力から一斉に攻撃されるだろう。

 そしてある特定の条件というのが、エレリアまたは各地のツヴァイク支部が襲撃された場合だ。

 もちろんツヴァイクにも警備隊と呼ばれる独自戦力があるため、賊の襲撃程度ならアドラーに依頼を出さずとも切り抜けられる。

 しかし例えば今回俺がこのまま帰ったとして、ツヴァイクからシールブルクに抗議が行き、シールブルクがそれを不服としてエレリアに軍を差し向けたりなどした場合にはアドラーの運用が解禁される。

 なのでシールブルクのトップ層がよほど無鉄砲でもない限り、ツヴァイクからの抗議を粛々と受け入れて終わりだ。何らかの報復を水面下で……というのは無いとは言えないが、こちとらプレイヤーである。仮に暗殺などされて死んでもガレージでリスポーンするだけだ。俺ではなくツヴァイクの方に報復するとしてもそれはツヴァイクの警備隊の管轄であって、俺には関係無い。

 

 だからマジでもう帰ろうかな、なんて思っていると、血管の一〇や二〇は切れてそうなくらい激昂した様子の通信が入った。

 

『払えばいいんだろうがガイアーめ!! いつか後悔させてやるぞ!!』

 

 ガイアーってのはドイツ語で禿鷲(ハゲワシ)だがこの場合は少々意味が異なる。アドラーが鷲という意味であるのと掛けた蔑称で、プレイヤーにはあまり浸透していないがNPCの中にはときどき使う奴が居るのだ。

 

「依頼内容の変更を確認した。反転して作戦エリアへ再進入、敵勢力を撃破する」

 

 とは言ったものの、だ。

 規模は小さいとはいえ、人型兵器があるような世界の町だ。背は低めではあるがけっこうな数のビルが並んでいたりする。

 エレリアやシールブルクほど大規模でなくとも、一定以上大きな都市は基本的に通りの幅が広い。AA五機くらいなら余裕を持って並べるくらいには。土地に余裕があるのもそうだが、万一都市内で戦闘になったときにAAを部隊運用しやすく、また敵の潜む場所を減らすという目的もある。

 しかしリトルシールくらい小規模になるとAA一機通るのがやっとというのも珍しくなく、そういった狭くて入り組んだ戦場で地上の通常兵器を探して撃破して回るミッションは正直ラングザームの得意とするところではない。なんせ射撃は威力過多なハンドキャノンが五発だけで、ブレードは狭い通路で使うと正面からの攻撃にバチクソに被弾するので軽量機だと溶けかねない。

 まあ引き受けた以上はやるしかないが。AAが居るかも知れないのが気掛かりではあるものの、俺も一応いっぱしのアドラーを自認する男。通常兵器相手なら不覚を取ることは余程メタられでもしていない限りそうそう無い、と思いたい。

 あと指揮官を煽り散らかしたので失敗すると恥ずかしい。負けられない戦いがそこにあんだよォ!

 

『今回は飛ぶのはお預けですね』

 

「まあ予定通りなら壁の外で突っ立ってるだけだったからな。暴れていいなら暇しなくて良いさ」

 

 ラングザームは軽量機の中でも極端に軽いが、それは背中の追加ブースターが無ければの話。

 ブースター込みでは平均的な軽量機とトントンくらいなので、これが使えない状況下においては速度もそれに準じる。だいたい地上で時速四〇〇キロメートル、空中で時速五〇〇キロメートルとかだろうか。

 なんならラングザームに積んでいる通常のブースターは燃費重視で出力は低いので平均よりちょっと遅いまである。

 だがなにも追加ブースターを常に全力稼動させなければならないわけではない。

 追加ブースターの出力を調整して、ビルにぶつかったりしないギリギリの速度で機動すれば良い話だ。今の俺の技術なら……まあ平均より時速一〇〇キロメートルくらい上ならなんとかなるかも? 正直最近は自由に飛べるミッションばっかだったから自分でも未知数なとこはある。

 このゲームでは障害物に衝突すると、速度と互いの質量に応じて現実さながらの破損をする。なんとしてもそれは避けなければ。

 

『再スキャン完了。AAらしき反応は坑道内へ移動した模様。補給と思われます。

 マップ上の敵の多い位置にビーコンを設置、メインモニターに出します』

 

 メインモニターに映る景色の中にアルファベットが表示された。距離が近い順にABC……と続いている。

 

「そんじゃ近いところから行くかね」

 

 ビーコンとレーダーによると、Aの集団は外壁の門前広場に陣取っている。

 門は閉じているがこちらは空だ。重厚な扉は意味を成さない。

 

「ハッハァー! 殺戮者のエントリーだ!」

 

『何のテンションですか』

 

「もちろん報酬アップのハイテンションさ!」

 

『では仕方ありませんね』

 

 大きな都市なら外壁にバリアを張る機能があってドーム状に覆えたり、エグい数の対空砲があったりといろいろ防衛機構があるところがほとんどだが、こんな小さなところにそんなものは無い。

 易々と上空から門前広場に降り立ったラングザームは挨拶代わりにレーザーブレードを一閃。二機並んでいた多脚ATを、一〇メートルを超える長さの刀身が一度に両断した。

 

『敵襲! 敵襲!』

 

『AAだ! 都市の連中AAを出してきやがった!』

 

『奴らそこまで本気かよ!』

 

 ……オープンチャンネルで敵の通信が飛び交っている?

 

 このゲーム、昔の有名ロボゲーや有名フライトシミュレーターなんかと違って、敵同士の通信はプレイヤーには基本的に聞こえない。

 敵の使う周波数がわからないからだ。共通規格としてほぼ全ての兵器が常時拾っているいくつかの短距離通信用の周波数――通称オープンチャンネル――でない限りは。そして敵に情報を与えて有利になることはまず無いので、普通はオープンチャンネルは避ける。

 賊あがりといっても兵器を運用して今まで生きてきた連中には違いない。オープンチャンネルで敵襲だのなんだの喋るような素人ではないはずなんだが……そんなんじゃ生きのこれないし……。

 誤情報を流してこちらを撹乱しようとしている可能性もまあゼロとは言わないが、オープンチャンネルな時点であまり鵜呑みにはしない。それに悲鳴やらなんやら混じってごちゃついた通信を要約すると「敵だ迎え撃て」で、こちらに流して意味のあるような情報は無さそうだ。こっちは特に隠れてもないどころか派手にエントリーしたのだから襲撃なんぞバレて当然、ゆえにそんな内容の通信をわざわざこちらに聞かせる理由が無い。

 よって一番可能性が高いのは奴らが少なくとも通信関係はド素人というところだが――。

 

「まあいいや。相手に何の事情があったって俺には関係ないし」

 

『周囲に敵影無し。次のポイントに向かいましょう』

 

 考えながら門前広場の敵を倒していたのだが、全滅したようだ。

 ビルより高く跳躍し、Bのビーコンの方へ飛んでいく。

 先にも言ったが地上の戦力に対して上空から攻撃する手段が五回しか使えないので、攻撃時には降りる必要があるが、移動なら話は別だ。対空射撃が激しいわけでもない以上、わざわざ衝突のリスクを冒して狭いところを通る理由が無い。

 

「見ぃつけ、たっと!」

 

 地上へ向けて追加ブースターを噴かし、急襲する。

 基本的にはどこの地点でもやることは変わらない。上空から高速で距離を詰めて適当に敵を斬り払い、そのまま地上を駆け回ってブレードブレードまたブレードだ。

 敵の数は各地点一〇機ずつほど。ATの中でも比較的機動力の高い多脚型が大半で、あとはFTと戦車がちらほらというところか。

 FTはよほど特殊な高高度用機体でもない限り分類上は地上戦力で、今回敵が用意しているのは旧式なうえ見るからにジャンク品だ。ラングザームの胸部くらいまでしか高度がとれていないため正直こいつが一番斬りやすい。

 逆に一番斬りにくいのは戦車だ。車高が低く、立ち止まらずにブレードを当てるには少々慣れが必要になる。

 

『市街奥、坑道内部よりAAらしき高エネルギー反応が移動を始めました。こちらへ向かってくると思われます』

 

「ふん? 遅かったな」

 

 坑道は……入口のあたりにビーコン置いてあるな。

 残るポイントはあとふたつ。坑道のところが一番遠いので、もう片方に先に向かおう。

 

「上から来るぞ! 気をつけろ!」

 

『襲撃側が言うんですか……』

 

 まあ通信は開いてないので敵には伝わらないが。

 毎度同じではつまらないので、今回は戦車を踏み潰すように着地してみた。AAの重量を戦車で耐えられるわけもなく、呆気なくひしゃげて――爆発するとラングザームではけっこうシャレにならないダメージになるので急いで再跳躍。直後に爆発四散したそれを後目(しりめ)に今度はATに斬りかかる。

 どうも今回の敵はそこらの通りに戦力を潜ませるというようなことはしておらず、比較的広い場所に固まっている。

 こちらとしては楽で良いが、明らかに自分たちより強いであろうシールブルクの正規軍が攻めてくる可能性が高かった状況でこの部隊配置は……どうなんだろうな、俺実はそんなに軍事に明るいわけじゃないしよくわかんないな。実際シールブルクの鎮圧部隊を退けてはいるわけだがあいつらめちゃめちゃに練度が低いっぽかったからうーん……?

 

「ま、考えても仕方ねえな」

 

 いろいろと素人感があるが、仮にそうだとしても今更お仕事やめるわけにはいかないし。

 最悪を考えれば、実は賊とかじゃなくてリトルシールの市民が武装して待遇改善デモとかしてて、アドラーを雇ってこれを鎮圧。市民を虐殺したとしてツヴァイクに抗議して引き渡し要求をするなり、依頼を終えて気の抜けたアドラーをその場で抹殺して口封じするなりして幕引き……なんてのもあり得なくは無い。

 まあその場合、ツヴァイクには依頼文のログが残っているので、シールブルクはツヴァイクを敵に回すことになるのだが。なので最悪にはならないだろうが……敵が実は市民とかはマジかもしれない。

 

「よし次!」

 

 そうこうしている間に残るは坑道入口の連中のみだ。

 

『推定AAは未だ坑道内です。移動速度が遅いことからおそらく重装甲のタンクタイプと思われます』

 

「タンクか……めんどくせぇ……」

 

 重装甲だとハンドキャノンが通りづらいんだよな。

 それにタンクは他の脚部と違って腰を三六〇度回転させやすい。

 いや他の脚部でも出来はするんだが、例えば上半身だけ一八〇度後ろを向いた状態のAAで飛んだり跳ねたり時速数百キロメートルで走ったりすることを考えてみて欲しい。よほど練習しているか天性の才能があるかでない限りめちゃめちゃ酔うし、直感的な操作と実際の動きが違ったりして操作がこんがらがる。上半身から見て右に行こうとして操縦桿を右に倒したら左行くし。

 その点タンクは飛んだり跳ねたりしないし速度も遅い。なんなら固定砲台と化すことも少なくない。なので上半身回し放題だし、加えてタンクは超信地旋回ができるから、腕の良いタンク乗りはこちらがスピードで翻弄しようとしてもまあぐるんぐるん回ってこちらを捉え続けやがる。

 そしてタンクは基本的に避けることは考えない脚部なのだが、いくら重装甲といっても耐えられる限度というものはある。なので可能な限り早く敵を仕留めることに重点を置いた武装構成になりやすく、つまり往々にして火力がバカ高い。そしてそれが単発系のキャノンとかでなくガトリングキャノンのような弾幕系だともう目も当てられない。

 ラングザームのような機体構成・武装構成では敵に近づく必要があるわけだが、こちらを正面に捉え続けるような手練れのタンクが相手だとそもそも近づくには敵の弾切れを待たなきゃいけなかったりして結構な不利対面というわけだ。

 

「敵の練度が低いのを祈るっきゃねえなっと!」

 

『敵通常戦力の全滅を確認。残るは推定AAのみです』

 

 最後のFTを斬り伏せて、俺は一旦上空に退避した。坑道の中からキャノンで狙撃とかされたら面倒なので絶対に入口正面には立たないよう立ち回ってはいたが、もう他の敵は残っていない以上苦手な地上に留まる意味も無い。

 しばらく待っていると敵が姿を現した。ゆっくりと坑道から出てきたそれはやはりタンクAAだった。塗装もしていない鈍色の機体はところどころ腐食しているように見える。

 しかしあの脚は……見たことないな。どこのだ?

 

「遅かったじゃないか。目的は既に果たしたよ、ひとつを除いてな」

 

『シールブルクの犬め……よくも仲間をやってくれた。貴様のおかげで全て終わりだ! 俺たちに未来は無い!!』

 

 若い男の声だ。二〇代前半くらいだろうか?

 

「あいにく俺はシールブルクに雇われただけだ。お前らがどこの誰で、シールブルクが何を考えていても、俺には関係が無い」

 

『……金で動く禿鷲か。俺たちリトルシールの未来が……貴様のような奴に……!』

 

 うーん悪い予想的中ぅ……!

 

『スキャン完了。機体名ライオットアクト。武装は両腕に大口径キャノン、背部にミサイルです。

 構成パーツのほとんどに何らかの破損があるようです。ジャンクパーツと推定します』

 

 その機体名はギャグか何かか……? ライオットアクトは鎮圧する側だろうよ……お前らはライオットだろ……。

 ジャンクパーツはまあ順当というか、奴がリトルシール市民ならそらそうだろうなって感じだ。新品の正規品なんて買ったらシールブルクに筒抜けだし、そもそも買う金が無いだろう。

 ガッチガチの重装甲タンクにしたのも頷けるというものだ。AAでの戦闘訓練などろくに出来ないだろう市民が機動戦など夢のまた夢。動かずに耐えて、隙を狙って一発ぶち込んでやるのが一番勝率が高い。

 あとスキャン結果にPC表記が無いからこいつはNPCだな。こないだのキャメロットのお姉さんみたいなロールプレイ勢ではない。まあリトルシールの市民ロールプレイとか何が楽しいんだって話だが。

 しかしそうなるとあの脚はプレイヤーメイドとかではないわけか。レアパーツか?

 

「自分たちで未来閉ざしといて俺のせいにされても困っちゃうなあ」

 

『……何?』

 

 俺が受けた元々の依頼は『リトルシールを占拠した賊の威嚇』だ。戦闘は本来無いはずだった。

 それが蓋を開ければこの始末だ。先走った鎮圧部隊は敗走し、俺は本格的に戦闘をするハメになった。

 

「警備部隊を追い出せばどうなるか考えなかったか? 鎮圧部隊を返り討ちにしたらどうなるかも?

 あれがシールブルクの全戦力ってわけじゃないんだ、次はさらに強い部隊が来るとは思わなかったか? それを倒したらその次は? 俺みたいなアドラーが来る可能性は?」

 

『それは……』

 

 上位者に反抗するならば相応の力が必要になる。それは権力でも武力でも何でもいいが、とにかく相手に「要求を呑んだほうがメリットがある」か「要求を呑まなければデメリットがある」と思わせなければならない。

 そうでないならば完全に倒してしまわなければ報復で潰されるだけだ。だがそもそも自分たちより権力や武力が上位の者たちが相手なのだから、そんなことが出来る可能性はごく僅かでしかない。

 相手を退(しりぞ)ければ退けるほど自分たちを追い込んでしまう。特に武力で上位者に反抗するとはそういうことだ。

 

「なんならシールブルクの連中はアンタらを賊から解放する気だったんだ。資源のためとはいえ従属都市に対する義理は果たしてると思うがね」

 

 搾取の代わりの庇護。そのバランスや実際の待遇がどうだったかは俺は知らないし関係も無いが、わざわざ自分たちを追い込むような反抗をするほどだったのだろうか。町の様子を見る限りけっこう整備されていて割と暮らしやすそうに見える。

 武装を禁じられているからには兵器の保有がバレれば処罰されるのは明白だ。ジャンクパーツを少しずつ買って鉱山に運び込んで兵器を組み上げたのだと推察できるが、ジャンクったって一般人からすれば安くはないどころか目ん玉飛び出すほど高い。そんな金があるならもっと別の、暮らしが良くなるようなことに使えば良いのではと、部外者の俺は思ってしまう。

 鉱山労働は過酷で危険だというからそのあたりに不満があって爆発したのかもしれないが。おかげで俺は仕事をして報酬を得られるわけだから、こちらからすれば感謝してもいいくらいだ。

 

「そこで提案なんだが、その機体を降りる気は無いか? そうすりゃそれをさっさと壊して俺はお仕事終了、アンタは生き残れる。俺は報酬を得られるし、市民じゃなく賊だったことにすればこれまで通りの待遇で扱われるだろう。Win-Winだと思うんだが」

 

『死んでいった皆を賊に貶めろと?』

 

「俺なら、生きてる皆がそれで生き続けられるならそうするがね」

 

 死んだ奴の誇りや名誉より生きてる奴の命だろう。少なくとも俺の天秤はそちらに傾く。

 

『断る。黙っていたところで調査が入れば真実が露呈するだろう。それに今まで通りの待遇なんて、結局は皆死んでしまう』

 

 今まで通りの待遇じゃ死ぬとか、そんなわけないだろうというのは第三者として外から見ているからこその発想だろうな。

 採掘を続けるには人手が必要だ。

 最初からここに人が住んでいたのをシールブルクが勢力下に入れたのか、それとも無人だったここにシールブルクから入植して来たのかは俺にはわからない。

 だが現在はここに根付いて生活し、採掘の技術を継承する住人が居る以上、彼らを死なせるのはデメリットが大きすぎる。シールブルクから新たに人を送ったり外から雇い入れたりしてまたイチから技術を蓄積するよりも、彼らをちゃんと食わせて働かせた方が絶対にコスパが良い。わざわざ死なせるような統治はしないだろう。

 だが当事者から見れば「このままじゃ皆死ぬ!」という発想に至る何かがあるのだろう。

 それに本当にそうである可能性もゼロじゃない。俺は所詮は何も知らない傭兵で、憶測しかできないからな。

 

『ここでお前を倒し、シールブルクとの交渉材料にさせてもらう』

 

 交渉材料になるか……? 金で雇ったアドラーの生死が……?

 いやまあ、こちらにはこれだけの力があるんだと誇示するのには使えるだろうが、AA一機しかない戦力でアドラーを一人倒したくらいじゃなあ。どうせ俺がダメでも別のもっと強いアドラーが雇われるか、正規軍が物量で攻めてくるかだろうし。

 

「なら仕方ない。アンタに恨みは無いし、何も知らないなりに同情もするが、俺も仕事なんでね。撃破させてもらう」

 

『そんな貧相な機体で、皆の魂を乗せたこのライオットアクトを倒せると思うな!』

 

 なんか俺が悪役みたいになってねえ? なんなのあいつの無駄な主人公感。

 あとジャンクパーツの寄せ集め機体の奴に貧相とか言われたくないわ! 確かに細いけどな!

 

「まあ試してみると良い、俺を倒すことに意味があるかどうか。倒せれば、だけどなァ!」

 

 開戦の合図代わりにハンドキャノンを一発。

 当然ながら回避はされなかったものの、いい音を立てて弾かれた。これだから重装甲機はよォ!

 そしてお返しとばかりに敵のキャノンが火を噴く。直前にフラッシュブーストで射線をずらしてからブースターを全て切って、俺は地上へと機体を落下させた。

 敵AAはすぐさま砲口をこちらへ向け、発砲――しない。

 そのまま地上を滑るように右へ左へと機体を振って、坑道入口前の広場をテキトーに移動していく。敵の砲口はこちらを捉え続け、動きに合わせて意外と正確に照準しているが、しかし撃たない。

 

『くっ……卑劣な……!』

 

「どうした主人公くん! 撃ってこなきゃ勝てねえぞ!」

 

 ライオットアクトは坑道入口を背にして陣取っている。

 対してこちらは、町の建物を背にして動き回っている。敵から見れば、俺がどこに動こうとも地上に居る限りは射線の先に町がある。

 奴が外から来てここを占拠した連中だったなら構わず撃ってきただろう。

 しかし奴はここの住人だ。市民皆のために武器を執った男が、市民の生活の場に被害を出すことを許容出来るとは思えない。俺が回避型であることは機体を見ても明らかだ。避けられてしまえば町の建物の何かしらが吹き飛ぶ。

 ミサイルも同様……というかミサイルの方が余計に撃てないだろうな。外れたときの被害がダンチだ。

 だから俺は、奴が吹っ切れて攻撃してくる前に勝負をつけたい。

 そのためには近寄って斬る必要があるが、距離が詰まって回避が困難だと判断したら奴は撃ってくるだろう。避けられたら嫌だから撃ってこないだけで、敵を殺すのに躊躇いがある主人公ムーブではないからだ。

 もう未来がねえ! とか言ってる割に甘いな……町の被害なんて気にしてる場合じゃないと思うんだが、まあそう簡単にゃ切り替えられんのかね。

 

「ナル、俺が合図したら機体のバランサーを最低レベルにしてくれ」

 

『了解しました』

 

 AAは例外を除けば二足歩行する人型ロボットだ。そのため基本的にはバランスがものすごく悪い。

 なので何の補助も無く飛行とかするとすぐにバランスを崩して機体が傾いたり、酷いと高速で多軸回転したりする。

 そこでAAは常に頭を上に向けるようにバランサーが働いている。これによって手動での操作を行わずともブースターを自動で微調整してくれるわけだ。俺みたいな速度を出すと調整が間に合わなくてバランス崩したまま地面とキスしたりもするが。

 で、このバランサーを最低レベルまで落とすと、歩行や地上ブースト時のバランスは取るが、空中でも常に頭を上に向けるというのはしなくなる。

 

「じゃあ行くぞ……三、二」

 

 背部追加ブースターの出力を徐々に上げていき、少しずつ距離を詰める。

 まだ撃ってこない。まだ。まだ。

 

「今だ!」

 

『バランサーレベルダウン』

 

 背部の追加ブースターだってブースターには違いない。なので当然、こいつもフラッシュブーストが出来る。

 普段音速を出しているブースターのフラッシュブーストだ。通常のそれの数倍の加速力で以て一瞬で敵に肉薄できる。

 だが敵はタンク特有の旋回性能で常にこちらを捉えている。引鉄(ひきがね)を引くだけで砲弾は俺を貫くだろう。

 時間が延びる感覚。敵のキャノンが――火を――

 

『なんっ――!?』

 

 敵の驚愕が聞こえた気がした。大変に気分が良い。

 キャノンが火を噴く直前、ラングザームは跳躍した。

 フラッシュブーストの加速が乗った機体は宙返りし、ラングザームは頭を下に向けた状態でライオットアクトの頭上を通過し――レーザーブレードが奴の頭部と胴体を灼いた。すれ違いざまに斬りつけたのだ。

 ラングザームはそのまま坑道に侵入しつつ着地。ブースターを噴かして即座にターン。ライオットアクトの姿をカメラに収める。

 頭部は完全に壊れている。背部のミサイルも巻き添えで爆発している。

 だが胴体は装甲を灼かれながらも中は健在だ。そして奴は上半身をこちらに向けようとしている。これだから重装甲は!

 

『死ねるか! 死ぬわ――』

 

「甘かったな」

 

 レーザーブレードを展開したまま再びフラッシュブーストで急接近し、胴体を突いた。

 残っていた装甲に一瞬阻まれたが、問題なく貫通した。同時にレーダーから反応が消失。ライオットアクトはその名の通りの結末を迎えた。

 

『再スキャン――完了。敵反応無し。ミッションは成功です』

 

「指揮官殿に繋いでくれ」

 

『了解、回線開きます』

 

 しばらく待っていると、あの高慢そうな声がスピーカーから発せられた。

 

『終わったのか?』

 

「ええ、少なくともレーダーには反応がありませんよ。

 それで指揮官殿、報酬の用意はできてますかねぇ?」

 

『踏み倒そうとなどしようものなら……わかりますね?』

 

『わかっている。命は惜しいしツヴァイクと敵対もしたくはない。口頭とはいえログもあるんだ、正式な契約更新と()()されるだろう。契約は守る』

 

 時間が経って冷静になったのか、やけに物わかりが良い。ちょっと不気味だが、仮にも指揮官に任ぜられた男だ、普段はこういう人間なんだろう。

 

「ではそのように。俺たちは帰りますんで」

 

『ああ。よくやったロクデナシ』

 

 最後に一度ライオットアクトを見る。こみ上げてくる感情を言葉にするなら、そう――。

 

「やっぱお前の方が断然貧相だろ」

 

 だって全身ジャンクパーツだぞ!

 

 

 

 

 

 

 ▽

 

 

 

 

 

 

 ライオットアクトの残骸からは脚部がドロップした。そしてそのフレーバーテキストがこれだ。

 

『TL-L/ATHABASCA:高い旋回性能と拡張性を持つタンク型脚部。装甲の下に余剰スペースが多く、重量増加と引き換えにここに様々なオプションパーツを搭載できる。開発元のレイクインダストリーにタンク型脚部のノウハウが乏しいため需要が少なく、生産数は奮わない』

 

 いやどこだよレイクインダストリー。聞いたことねえよ。やっぱ予想通りレアパーツか?

 と思ったが、俺が市販品に興味が無いから知らないだけかもしれない。なもんでガンテツのオッサンに聞きに来たのだが。

 

「知らん……何だよレイクインダストリーって……こわ……」

 

「知らんのか」

 

「知らん。多分こいつもレアパーツだな」

 

 道理で見たことない型のタンク脚だと思ったよ。

 レアパーツとの邂逅はこれで二回目だな。一回目はこないだオッサン渡した奴だ。

 マーケットに一〇〇〇万CBで出てたブースターを買ったことはあるが、あれはカウントしなくていいだろう。自分でドロップしたわけじゃないし。

 ちなみにこの一〇〇〇万ブースターはガレージの一番目立つとこに飾ってある。

 

「これ売ってくれねえか? ジャンクから直してみての性能次第だが、ちょっと改造すれば嫁のタンクに使えるかもしれん」

 

「いいぞ、使わんし。あ、でもパーツ自体とフレーバーテキストのスクショは撮らせてくれ。後で考察板にでも投げる」

 

「構わんぞ。値段は……これくらいでどうだ?」

 

「よし、交渉成立だ」

 

 今回はミッションの報酬も吊り上がったし、かなり金が貯まったな。ナルのアンドロイド化も近いぜ!

 

 

 

 

 

 




 
【Tips】従属都市
 ASSAULT ARMORの世界において、町は外壁に囲まれているが、大都市はその外の土地も広範囲にわたって領するものが多い。しかしその全域に万遍なく人が住んでいることは稀である。
 ほとんどの場合、領内に小規模な町が点在している。このうち、都市に庇護されるかわりに事実上の隷属状態にある町を従属都市、庇護する側の都市を主都市と呼ぶ。
 事実上の隷属とは言うものの、待遇については主都市の方針や従属都市の資源生産量等によって千差万別。主都市と何ら変わりない生活が出来る場所もあれば、明日をも知れぬ生活を強いられる場所もある。
 なお、国においては政府に各町が従うのは当然であるため従属都市という言い方はしない。





 ファットマンの「エリア上空を通過。帰っていいかね指揮官」が好きすぎて生まれた今話。
 おかしい……本当は短めにサクッと書いてミッション二本立てとかにしようと思ってたのにどうしてこんなに長くなっちまったんだ……?
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