「お前は頑張り過ぎなんだよ」   作:サボローMARK Ⅱ

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「俺はサボロー、よろしくな」

朝起きて

 

満員電車に揺られて

 

仕事って名前の理不尽に振り回されて

 

生きていく為に精神とお金を交換して

 

家で酒を飲みながら「これが社会人なんだ」「俺は充実している」と自分に言い聞かせる。

 

疲れた。

 

 

 

そんなある日、幼い頃の夢を見た。

 

 

 

 

 

家、学校、塾、家

 

小さな世界で全てが完結した毎日。

 

塾に行く途中にある公園では同い年位の小学生が楽しそうに遊んでて、それがどうしようもなく羨ましくて親に「僕も、もっと遊びたい」そんな小さなワガママを大きな勇気を持ってお願いしてみても返ってくる言葉は

 

「勉強しないで遊んでいるとダメな大人になるぞ」

「貴方の為を思って塾に通わせているの」

「今勉強しないと将来困るのは貴方なのよ」

「皆が遊んでいる今、○○は頑張って差をつけるんだ」

 

そんな言葉に心が折れて自分が傷つかないように「両親の言葉は絶対に正しい」「僕の事を考えての言葉なんだ」自己暗示を掛ける。

 

そんな感じで歳を重ねる。

 

ある日お母さんから

「今年の夏は法事があるからおばあちゃんの家に行くわよ。

来年には受験なのに迷惑な話よねぇ、向こうでもちゃんと勉強が出来るように夏休みの宿題と塾の課題を忘れないようにしなさい。」

と言われたがやることはいつもと何も変わらない。

場所が家からおばあちゃんの家に変わるだけ。

勉強だけをしていればいい。

今年は塾の夏期講習に参加しないだけ少し楽かな?なんて思いながら準備をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

夏休み、おばあちゃんの家で勉強していると

 

いきなり目の前に変な黒い人型のバケモノがいた。

 

「うわっ!!?ば、バケモノっ!!」

叫んで腰を抜かす僕にバケモノは笑いながら

「よう、俺はサボロー!バケモノなんかじゃないさ、安心してくれよな」

 

お化け?祟り?バケモノ?塾の先生は「霊や妖怪等の非科学的な存在はいない」と言っていたはず、等頭が混乱して考えがまとまらない。

「お前と遊びたくて来たんだ、俺と一緒にサボろうぜ!」

手?を差し出してきた。

 

それを思わず弾く。

意味がわからない。

遊ぶ?僕の身体で?パズルみたいにバラバラにするって事?

それとも捕まえたら食べるって僕を脅かして逃げる僕をみて楽しむって事?

考えれば考える程恐怖が湧き出てくる。

震えて動けない身体とは真逆に頭の方は嫌な想像ばっかり動き回る。

 

「そんなに怖がらないでくれよ、さすがに俺も傷つくぜ、、、」

顔は見えないはずなのになんだか悲しそうなのがわかる。

 

バケモノの悲しそうな雰囲気をみて何故か親しみを覚えた。

 

「こんな田舎だからさ、俺も一緒に遊べる友達がいなくて寂しかったんだ。だからお前がきてつい嬉しくなって来ちまったんだ。」

 

そういって悲しそうに笑うそれを見てさっきの罪悪感からつい、僕から手を差しだしてしまった。

 

ただの握手なのにひどく嬉しそうに両手で僕の手を握り

 

「2回目だけど、俺はサボロー!お前と遊びたくて来たんだ!よろしくな!」と笑っていた。

 

 

 

 




初投稿なので誤字脱字句読点等おかしなところがあれば宜しくお願いします。
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