僕とおねえさんとの秘密の思い出   作:東側Production

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⭐︎作者より

この作品は東方projectの二次創作の小説です。この小説の設定及び描写の殆どは原作の設定や描写に殆ど関係がないので、勘違いをしたり原作と同じように扱うのはご遠慮下さい。
又、この作品にはオリジナルの主人公が登場しますが原作には一切登場しないので、ご了承下さい。その他、連載は非常に遅めです。その代わりに1章分の文字数は多くします、申し訳ありません。


第1章 「おねえさんとの最初の出会い」

「こんな場所なんて嫌だ! 僕はお父さんとお母さんを探しに行くんだ!」

 

ぼくは住職さんにこう言い放ち、お寺を飛び出した。

そう、僕にはお父さんとお母さんが居ない。捨てられたか、逸れたのか、それは今になっても分からない。わからないと言うよりは、物心ついた頃から僕はひとりぼっちだった…

勿論昔は友達がいたけど、今となっては僕の状況を知るなり「親が居ない」とひっきりなしに言ってくる。大人も誰も助けてくれない。僕はそんな奴らにそんなことを言わせたくない、そんな理由でお父さんとお母さんを探し始めた…

泣きながら走って、走って、走る…気づくと、そこは人里からとても離れた草原に着いた。もう、人里の建物すら見えない場所に。僕は自分の行動を後悔した。でも、ここまで来たらもう後戻りはできない…

僕はもう後悔していることさえ忘れ、そのまま進んで行った。この先がいかに危険な奴らがいるなんて頭の片隅にも置いていなくて…

 

 

熱い日照りに目を背かせられ俯きながら歩いていると、視界の端に真っ黄色な地面が映ることに気がついた。初めて見る光景、僕はそれに気づくとその黄色の地面が見える方向に目を向けた。

 

「……え」

 

そこには、一面に黄色い花が植えられていた。ずっと向こうに見える山の方まで、とにかく視界の端から端まで黄色い花しか見えない程に。僕は寺から出たことがないから分からないけど、こんな景色を見たのは初めてだった。

僕は土手道を歩いている様だったけど、その直ぐ目の前で途切れていて大きな階段が下にはあった。僕は目の前に広がる初めてで、異様な景色に怯みながらも一段一段と階段を降りていく…

そして最後の段を降り切ると、そこには緑と黄色、そして綺麗に草が抜かれて地面が剥き出しになった道しか見えなかった…

僕は激しく湧いてくる好奇心と興味に勝てることができず、不用心にもその花の迷路に誘われるように入っていく…

 

 

黄色い花でできたお花畑は、まるで迷路の様だった。おまけに、この花は僕の背よりも高いので周りの景色も一切見えない。僕は完全に迷ってしまった。周りから聞こえるのは小鳥の鳴き声と風の音だけ…僕はその状況にやっと気がつくと、真っ昼間にも関わらず僕の背中に冷たいものが走った。周りからは人の声も歩く音も一切聞こえてこない、僕は怖くなってその場所から駆け出した。右を向いても左を向いても、そこにあるのは黄色い花だけ。黄色黄色黄色、単一色の景色しか見えないことに僕の心は焦りに焦っていた。

そして涙に視界を歪ませながら必死に出口を求めて走っていると、地面に転がっていた少し大きめの石に足を取られて顔面から地面に突っ込むように転んでしまった。全身には鋭くも鈍い痛みが広がっている、随分と大胆に転んで怪我をしているのかもしれない。そんな状況でも「直ぐにでも此処を出なければならない」という意思で無理やり体を起こそうと震える体に無理を言わせてまず顔を地面から離した。すると、目に前に赤黒い艶のある靴のようなものが映った。その周辺には不自然に丸に似た形の影ができていて、そして少し涼しい感じがした。僕は目の前に居る正体の分からないものに怯えながら、少しずつ顔を上げる…僕が顔を上げると、その靴の様なものの持ち主は腰を下げて冷たくもあるが何処か温かみのある優しい手で肩を掴んできた…

 

 

まだ、その人の顔は見えない…びくびくして怯え冷や汗を流していると、その手は僕の肩を優しく掴んで持ち上げた。その手の大きさからは考えられないくらいの強い力で。必然的に僕の体は直立し、靴の持ち主の顔が見えた。

 

「こんな所に人間の子供なんて、珍しいわね…」

「ヒ…」

 

僕は一気に悪寒を感じる様になった。目の前に居るのは、緑の髪の毛を持っているとっても綺麗な女の人。それに見たこともない様なきれな服を着ている。その女の人が持つ綺麗な顔につく口から、まるで真冬の時の風の様に冷たい雰囲気を持つ言葉が放たれる。僕は恐怖で完全に固まってしまい、何も話せなくなってしまった…

 

「どうしたの? どこから来たの? どうやって此処まで来れたの?」

「……」

 

目の前の女の人は、ひっきりなしに質問を投げかけてくる。一方の僕は、恐怖で完全に体と口が固まってしまい何も話せない。暫く僕が黙っていると、その女の人は僕の体を見て少々目を見開く。

 

「あら、あなた怪我をしているじゃない。服もこんなに汚れちゃって… 治してあげるから私の背中に乗りなさい」

 

僕は言われるがままにその女の人の背中におぶられ、どこかに連れて行かれることになった…

 

_____

 

続く

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