【推しの娘】 〜Trance Stars Family〜   作:かにみそスープ

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★第四十八話★ 28時間テレビは止まらない②

 こうして事前に行う収録を全部終えて、生放送の日付へと変わる。

 

「これで『男女平等ガチンコ運動会SP』は終わり! CMを挟んで次は『夢と感動のダンス企画 障がい者×ルビー 愛は奇跡を起こす』へと続きます!」

 

 いくつかプログラムを終えて、今は放送開始から20時間ほど経過したところ。寄付金もだいぶ貯まっており、テレビ局に集まった現金なら100万以上は確実にあり、電子募金なら2000万以上と集っている。

 

 一般的に見ればかなり高額と思うかもしれないが、個人的にはむしろ少ないと感じてしまう。

 何故なら今は動画サイトの生放送で定期的に行われる『RTA in Japan』の企画は毎回数百万の寄付金が集まり、それらは『国境なき医師団』へと渡されるのはSNS上では有名な話だ。

 

 そういうテレビを介さない企画でさえ数百万が集まるのだから、テレビを介して『20時間以上も放映している』のに、約2000万しか集まらないとなっては、それだけ現代がテレビというものに絶対的な価値がなくなっているのかを表しているとも言える。

 

「……まあ、それでもお祭りごとが大好きなのは今も昔も変わらないけどな」

 

 スタジオ内の一般席は満員御礼。舞台裏には関係者ならびに障がい者の保護者達が控室で深呼吸をしたり、談笑をしたりと各々自由に過ごしている。

 

 そしてテレビのガラス窓から見下ろせる冬の夜空に晒される国道には一定の規則に基づいて列となる人々。

 それらはアイが走るマラソンコースを拝むために集っているファンであり、アイは推し続けているファンに喜びながらも「これじゃあハイエースに乗って距離が誤魔化せないね」と冗談なのかマジなのか判断に困る愚痴を溢していた。

 

「さて……作戦開始まで1時間か」

 

 改めて自分のスケジュールを見直す。結論から言えば俺はこの時間帯で行うことはない。

 というか、わざわざ生放送で姿を見せるのは舞台裏に対する直撃インタビューとかのスタジオと現地の経由ぐらいなもので、移動時間が大半を占めている。海岸沿いのゴミ拾いなんてVTRを流して終わりである以上は、細かい動きはあっても自由時間の方が多いと言っていい。半分裏方担当みたいな状態だ。

 

 これならアイから暇だと言われてもしょうがない。

 アイはマラソン企画で大規模な拘束時間と肉体労働。ルビーは障がい者のダンス企画で出番まで保護者達とコミュニケーションを取ったり、リハーサルをしたりと大忙しだ。確かにこれならアイが俺に頼み込んでくるのも納得できる。

 

 行われるのは『寄付金の横領』だ——。

 

 それがどれだけ悪質かつ社会的信頼を損なう愚かな行為なのかを、俺はあの弁護士から聞き及んでいる。

 

 

 

 …………

 ……

 

『あー、その件ですね。それは刑法252条ならびに253条にある『横領罪•業務上横領罪』に値して懲役5年〜10年になる明確な犯罪ですね。あくまで最低限となる一例にしかすぎませんが』

 

『一例? となると他にもケースがあるのか?』

 

『他に罪状が重なる可能性は十分にあります。その一回だけの初犯なんてことはレアケースです。大抵は帳簿を引っ張り出すことで、過去の横流しや脱税とか視覚化されます。そうなれば色々と重なって責任者の問題だけでなく、企業そのものに問題を問われて目紛しいことになります。それこそ10年前、カミキさんや星野さんみたいなことのように』

 

『……あの時は斉藤社長が自ら迅速に退任したからこそ大事にならなかったが、しつこくすると会社運営そのものに響くもんな。それこそマネージャーをしていたミヤコさんにも責任問題が追求されてもいいほどに』

 

『そういうことです。事態が長期化すればするほどテレビ局の信頼だけでなく、募金や寄付という慈善行為そのものに不信感が抱かれます。救助隊の車が火事場泥棒と思われるように、そういう小さな不信感の積み重ねがやがて取り返しのつかない有りもしない疑惑に繋がってしまい、信用回復が不可能な関係が世間には構築されてしまう。不祥事はそれだけ社会に与える影響は大きく、それに伴い罪を犯した者の社会復帰も難しくなる。弁護士として必要以上の罪は背負わせたくありません』

 

『随分と長々とご教授してくれるな……。なんか怪しい勧誘でもされるのか?』

 

『私は弁護士ですから。自分が正しいと思うことを口にしているだけです。それに個人による相談は営業時間内なら無料ですよ。面倒な手続きも発生しません。嘘偽りなく』

 

『ただより高いものはないって聞くぞ。無料相談で済むほど弁護士ってのは金回りがいいのか?』

 

『警戒心が高いんですね……。だから芸能界にいるんでしょうか』

 

『生憎とその通りだよ。この世界でやりたいことを成すには、これぐらい警戒を持って強かに立ち回らないとな』

 

『気に入りました。本音を言えば、もちろん交換条件はあります。私だって奉仕体質100%の正義の味方ではないので。ただその交換条件は後ほど徴収するということだけ。それでも話に乗りますか?』

 

『金銭じゃないんだろうな? それも法外な』

 

『悪徳弁護士じゃないんですからしません。ちょっとした情報だけですよ』

 

『なら乗ってやろうじゃないか、伊井野ミコ先生』

 

『勇ましくて結構です。始めましょうか、私達の頭脳戦を』

 

 ……

 …………

 

 

 

 そこから色々と作戦を立てたり、こういう場合はこう立ち回るのが賢いと教えてもらった。さらには弁護士側の個人的な付き合いでいる人物にも手当たり次第に協力を仰いでもらったり、事態は思ったよりも大規模になってきた。

 

 だけどこれは避けては通れない問題だ。色々と不祥事が立て込んでいるテレビ局において隠しても隠しきれない闇は大いになる。

 ある芸能人の轢き逃げ、枕営業、愛人問題、マスメディアの杜撰で程度の低い質疑応答、某大手男性アイドル事務所の未成年猥褻行為と連日スキャンダルの嵐が漂う中、ここでテレビ局の横領まで発覚してはテレビ局の信頼が地に落ちるのは目に見えている。

 

 いや、元々テレビというのはそうだった。映したい一面。隠したい一面。そういうのプロデュースして魅力的に見えるのがテレビの役割だ。

 アイだって、そんな風に生きてきたし、今だって鮮烈なスキャンダルの末に前の世界とは違って生き残ってはいるが、大衆が彼女の注目から外れることがないから、ノラリクラリとマイペースに芸能活動を続けている。

 

 そういう意味では『星野アイ』はまだ普通として生きていない。この世界に属している限り『普通』なんてどこにもない。異常に塗れた正しさと、異常に飲み込まれた不正しかない。

 

 同時にそれは資金源の安定にも関係してくる。

 関係を結んだ各位が、実は悪徳だったり詐欺だったり脱税に関わっていたら、映画の制作なんてできやしない。企画段階で白紙になってしまい、また一から人脈や資金を探す必要がある。

 

 本当今のご時世は色々と正さないとならない前提が多すぎる。だけどこれも時代の移り変わりかもしれない。

 SNSの発達も相まって、情報はメディアの物ではなく大衆のものとなった。テレビに映ることだけが真実ではなく、各々の手にあるスマホ一つで真実を良くも悪くも取捨選択できるようになってしまった。

 

 

 

 自分で選んだ真実は、綺麗なものか汚いものか——。

 自分が選んだ真実は、正しいのか間違いなのか——。

 

 

 

 自分が選んでしまった真実は、本当なのか嘘なのか——。

 

 

 

 そんなのは誰にも分かるわけがない。分かりたくもない。それこそが大衆心理に根付く本質だ。『アイドルのアイ』はその被害者であり、最終的には殺されてしまったと言っても過言ではない。

 

 

 

 ——そして雪と酔狂な煽動でアイの死をコンテンツとして消費され、美化された思い出となって昇華された。

 

 ——内に秘められたありとあらゆる物を覆い隠されたまま。

 

 

 

 自分が選んだ道筋が正しいか間違いかなんて後からわかること。

 アイだって自分のことが分からなかった。根っからの大嘘つきだから、自分で自分が分からなくなって、泣きたい思いさえも嘘なんじゃないかって迷走して、最後の最後まで自分自身さえ理解できないまま血を流して意識が朦朧として、ようやく自分の気持ちが見えてきて——。

 

 

 

 …………

 ……

 

『愛してる——。ああ、やっと言えた』

 

 ……

 …………

 

 

 

 死の直前、ようやく自分の中にある『嘘偽りない気持ち』を知って、ようやく『星野アイ』として涙を素直に見せることができた。

 

 

 

 俺の復讐だってそうだ。あんな複雑怪奇な思いは知らない方がいい。

 心が死ぬ間際。復讐を果たした直後に俺だって自分の思いにようやく気づいてしまったからこそ、心が壊れてしまい、ルビーもあかねも巻き込んだ本来なら取り返しのつかない事態を巻き込んでしまった。死人に引き摺られる負の連鎖という地獄に。

 

 

 

「……本当、そういう似てしまった所はアイの子供だと感じるな」

 

 

 

 だったら、可能な限りシンプルに。

 それならば、できる限りクリーンに。

 だけど、ダーティな輩には力の限り。

 

 

 

「メチャクチャやってやるか——」

 

 

 

 28時間テレビ用の特注の応援パーカーのフードを深く被り直し、予め起動させておいた自宅のパソコンと手元のスマホを連動させて下準備を進める。そして最後に『二つのカメラ』を手にして控室の扉を開けて撮影現場へと足を踏み入れた。

 この歪み切った芸能界。そこにある正しさとは何なのか。大衆に知らしめてやろう。

 

 一先ずは様子見。弁護士さんが用意した人員に問題がないなら、その不正に対する一手は『障がい者のダンス』の一幕で行われることになる。

 

 

 

 課題曲はB小町の『HEART‘s KISS』——。

 

 

 

 ハンデや理不尽に塗れた子供たちが歌い踊るには、あまりにも綺麗事しか言っていない残酷な歌を選曲するお上様に反吐が出そうになる。

 

 

 

 …………

 ……

 

 

 

《君にエール送るよ! (いぇーい!)》

 

 

 

 スタジオ内で乱反射する赤と青と黄色のスポットライトが、出演者達の動きに輝きを与える。

 不器用に動く指先。蝋人形のように固まり切った四肢では華やかさも雅さもなく、ただ醜悪さと隣り合わせの踊りとも言えない動きにしかならない。

 

 

 

《君に送るよ 強い気持ち込めたエールを》

《気づけば ほら 笑ってた》

 

 

 

 だけど観客席やスタッフは手拍子を入れて応援をする。

 頑張れと、すごいよと褒め称えてくれる。そこにいるだけで肯定されて気分は王様のようです。祭り上げられ、崇められるみんなから応援される王様です。

 

 

 

《Ready.go around 君が笑うから もっと頑張れる 絶対!》

《Ready.go around 無限のパワーが きっと溢れ出す》

 

 

 

 光はより一層強く、少年少女達に与えられる。もう顔も体も写せないほどに。

 

 まるで光で照らすのではなく、光で包むように眩く——。

 醜い動き、杜撰な踊りを『見られるものじゃない』と言いたげなように、その光は悪意に満ちていた。

 

 

 

《君と未来目指そう! (いぇーい!)》

 

 

 

 こうしてルビーが手解きをしたダンス企画は、テレビ的には成功という形で終えることになる。

 ネットの反応は何とも言えず、しかしそんな子達が助かればと100円や500円といったワンコインの募金は数万人から集ってくる。それだけで寄付金は数百万円以上も跳ね上がるのだから、少額でも数が多ければ大きな力になることを証明してくれる。

 

 

 

「お疲れ様。今回のダンス企画、どうでした? 率直な感想をどうぞ」

 

「あー、えっと……。たのし、かったです……」

 

「……そうですか」

 

 ダンス企画を終えて障がいを抱えた子供たちに、進行役である南が駆け寄る。

 仕事人ということもあって南は笑顔という仮面を被って子供たちにマイクを向ける。その奥に燻る見せ物にしたテレビ局に言いようのない怒りを覆い隠しながら。

 

「こんな場を提供してくれて……あ、ありがとうございますっ」

 

 少年少女たちもそんな配慮を汲み取ることができないほど、社会性が欠如しているわけではない。

 もちろん、それに対して言いたい事はある。だけど言えば迷惑をかけるのなんて実体験で知っている。それがどんな不幸を招き、それがどんな目線で自分達が見られるのかを肌身で知ってしまっている。

 

 

 

「——本当に?」

 

『え? ルビーくん? どうしたの?』

 

 

 

 だから我慢しようとした。また自分の気持ちを覆い隠して、自分の不満を飲み込んで穏便に済ませて、自分達のことを感動話のエンタメとお金に変えて、自分達の面倒を見てくれている両親に少しでも恩を返そうと耐えようとしていた。

 

 

 

「言いたいこと全部言っていいよ。今までずっと世間の目に晒されて、耐えて閉じてきた思いが溜まりに溜まってるでしょ」

 

「あ、ありません……っ。こんな自分に、こんな機会が与えられるだけで……っ。それだけで……っ」

 

「言いたい事あるんでしょ。分かるよ、同じ気持ちを味わったことあるから。小さな白い箱部屋で」

 

 

 

 真紅の瞳から感じるのは嘘偽りない気持ちだと、ルビーに告げられた少女は確信する。

 

 ルビーに話しかけれた少女もまた障がいを持った一人だ。

 ただその理由は『感受性が異様に高い』や『人の感情が色や匂いでわかる』といった人の気持ちを汲み取りすぎて、社会に馴染めずにいる『共感覚』が異常に発達したからこその障がい。察しが良過ぎて、空気を読み過ぎて、いつも3歩ほど下がって静観していたら『変な子』と蔑まされて生きてきてしまった子。

 

 今だけはそれは障がいではなく、秀でた才能としてルビーと向き合うことになる。

 

 この人は根っこの部分が自分達と同じだと。

 この人になら、自分達の気持ちを告げてもいいんだと。

 

 言葉だけじゃなくて、心で理解することができる。

 

 

 

「ほんとうに……いっていいの?」

 

「当たり前だよ。子供の不祥事は大人が取る。だから全部吐き出しちゃえ」

 

 

 

 今まで誰もそんなことを口にしてこなかった。

 どんな大人も両親も『我慢しよう』と一点張り。『しょうがない』と『仕方がない』と優しい言葉だけで包んで見ないフリ。聞こえないフリ。優しさやモラルというもので、生まれながらにリスクとハンデを背負う少年少女の心を閉じ込めていた。

 

 

 

 ——だから、そんな言葉を与えられたら、蓋をしていた気持ちが溢れ出してしまう。

 

 

 

「嫌だった!! 楽しくなんてないっ!! なんでわざわざテレビの前で見られたくない姿を晒して、感動ポルノのエンタメにされなきゃいけないの!? 大衆娯楽の一幕として置かれて、終われば塵取りでゴミ箱に捨てるようにどうでもいいと知らんぷり!! 何なんだよ、ふざけんなよ、理不尽だよっ!!」

 

「そうだよね。ごめんね。ボクもずっとそんな気持ちに気付いてたのに、憧れだのなんだの耳障りの良い言葉で騙してきちゃって」

 

「もういいんです……。ありがとうございます……私たちに無責任に『喋っていい』って責任を背負ってくれて……甘えさせてくれて……っ!」

 

 我慢なんかしなくていい。吐き出していい。

 その言葉に素直に従い、導かれて——。

 

「私たちだって『普通』に生きたいんです! でも周りがそうさせてくれないんです!!」

 

 その言葉で救われたくて、少女は思いの塊を涙と共に流し始めた。

 

「私たち障がい者は皆が変な目で見るっ! 化け物、異常者、変人! 気味悪がったり、憐れんだり、面白がったり! 挙句には税金に纏わりつく寄生虫! そうやって見て、言って、笑って、憐れんでくるんですよ!!」

 

 少女の気持ちは伝染する。誰だって覆い隠している気持ちはあるに決まっている。

 問題はそれを素直に打ち明けるか、打ち明けないか。今ここにいる『選ばれた障がい者』はテレビにとって都合がよく、手綱が握りやすい『素直に打ち明けられない』子供たちが選定されている。

 

 

 

 だけどキッカケさえあれば——閉じ込めていた今までの不満なんか、決壊したダムのように溢れるのが必然だった。

 

 

 

「こうやって声を荒げることさえ、皆が害虫を見るように憐れむ! 障がい者だからって! 頭がおかしい子なんだから仕方ないって『理解したフリ』をして『無理解』でいる!!」

 

「ねえ、教えてよ! 私のどこがおかしいの!? 道端に転がってる空のペットボトルがあったら、ちゃんとゴミ箱に捨てるだけの『普通』と潔癖と、人として当たり前の『モラル』の何がいけないの!?」

 

「触れてほしくないコンプレックスに、友達は皆笑い話にする! 理解してるよ、苦労してるね、と一方的な善意を押し付けて笑っている! ふざけんなよ! こっちだって言いたいことあるんだよっ!! やめてって! 笑えないって! でも善意なんだから言い返せない! だったらこっちも笑って誤魔化すしかない!! 傷つく心を覆い隠すために笑ってやり過ごすしか!!」

 

「そうだ! 皆が『普通』とは何かを口にする! 障がい者は『個性』だって上から目線(・・・・・)の態度で健常者達は言う! 見世物扱いで私たちを下に見る!!」

 

「人の形しただけの害獣! それが私たちに貼られてる偶像(レッテル)なんだよ!! なんでこんな風に生まれただけで蔑まされなきゃいけないんだよ!!」

 

「そんなの『イジメ』と変わらないんだよ! みんなで笑って押し付けて黙らせて! それが『正しい社会』と『正しい人間』だって言うなら、人間なんて気持ち悪いんだよっ! 全員死ねよ、消えろよっ!! もしくは一人ずつ顔と名前を晒して、私たちを針や刃物で丁寧に刺しこんで笑って馬鹿にしてますと認める方がまだ健常で健全だよ!!」

 

 

 

 一人、また一人と自分の気持ちを打ち明けていき、燃え盛る森のように絶えることなく心の膿が放たれていく。

 彼らの言葉は先天性の社会的弱者が抱える不平、不満であり、きしくもアイがかつて抱えていた怒りや悲しみの一部分と重なることでもあった。

 

 同時にそれはルビーもそうだった。正確に言うならば『天童寺さりな』として世に訴えたい不条理にも近い。アイの死の時だって、思わずルビーは吐き出してしまった。

 

 

 

 …………

 ……

 

『有名税って何? お客様は神様みたいな事言ってさ。それはお前等の使うセリフじゃねーんだよ!』

 

『傷つけられる側が自分を納得させる為に使う言葉を、人を傷つける免罪符に使うな……!!』

 

 ……

 …………

 

 

 

 あの時からずっとずっと怒りと憎しみを抱いて覆い隠してきた。

 ただ『せんせにもう一度会いたい』という気持ちだけで、それを全部飲み込んで前向きに進もうとした。

 

 

「ねぇ! 教えてよ!? なんで私たちはただ踊るだけで喜ばれて、ただ歌うだけで笑われて——」

 

 

 

『障がい者』と括られた傷だらけの心と尊厳を子供達は吐き出し続ける。この世界に対する憎悪、怒り、鬱憤、殺意を全部を。

 

 少年少女には、ルビーにとっての『せんせ』がいなかった。

 だからこうして不満を爆発させて、不条理に対してゲロを吐き出し続けるように収まることなく、自分自身に嫌気が差しながら、まるで喉元に刃物を突き刺すような痛々しさで告げ続ける。

 

 

 

 ——分かる。分かるよ。全部吐き出したいよね。

 ——なんでこんな風に生まれちゃったんだろうって、自分自身にムカついちゃうよね。

 

 ——でもそれで納得させられる自分に気づいて、ぶつけようのない怒りと不安と不満が溜まって、周りに当たりたくて仕方ないんだよね。

 

 

 

 …………

 ……

 

『辛かった』

 

『ママみたいに上手に嘘をついて、でもいつもニコニコしてなきゃって思って』

 

『ママみたいにならなきゃって』

 

『アイドル全然楽しい事ばかりじゃなくて』

 

『ママの事忘れられた楽なのにとかいつも考えちゃって、ファンを見ると時々ママを殺した人の顔が過って』

 

『ヤな事沢山考えちゃって』

 

『本当は汚い事ばっか考えてて……』

 

 ……

 …………

 

 

 

 でも愛されたくて、全部隠して、心は病室で世の中を憎んでた頃の私のままだった。

 そんな私をアクアは、せんせは全部受け入れてくれて『あの時の君は、アイよりずっと眩しかった』と告げて、私は救われた。独りぼっちの心を助けてくれた。

 

 

 本当なら、あんな優しい懺悔なんてどこにもできるわけないんだから。転生なんていう奇跡が起きない限りは。

 

 

 

「なんで自分の気持ちを素直に打ち明けるだけで、曝け出すだけで、吐き出すだけで気味悪いって畏怖されるの!? 素直になっても、黙っていても、キャラを作ってもダメダメダメと一点張り! なんでと声をあげれば『ムキになるな』『おかしい子だから仕方ない』『それは個性だから』と大人ぶって言いくるめようとしてくる!! そんな見て見ぬふりをするのが、大人だっていうならふざけんなっ!!」

 

 

 

 これは『天童寺さりな』が雨宮吾郎に合わなかった場合の、あり得たかもしれない幻想。ただ一人ぼっちに病院の部屋の中で一人寂しく過ごし、一人で死に果てた世界もあったであろう少女が、もしかしたら抱えてかもしれない負の側面。それらを凝縮した存在。

 

 否が応でも覆い隠していた記憶と感情が、天童寺まりなの中を巡るに巡る。

 不公平な生まれ方、育ち方をしてしまった世に不満を持つ子供たちが、かつて見捨てて、忘れようと、美化しようと思っていた『偶像(悲劇の娘)』としてではなく『現実(天童寺さりな)』としての姿を思い出させる。

 

 

 

 …………

 ……

 

『ねえ、お母さん。お母さんは私の事■■■■■?』

 

『ええ、■■■■■』

 

 ……

 …………

 

 

 

「ごめん……っ。ごめん、ね……っ!」

 

 まりなは泣くしかなかった。謝って涙を流すしかなかった。

 それで許されるはずがない。許していいはずがない。謝るのは遅すぎる。言うのならば、娘が存命していた時に言えばいいのだ。口にしなければ何も伝わらないのだから。

 

 だからルビーは何も言わない。どう思っていようと、口にしなければ本当にも嘘にもならないし伝わりもしない。そのことをルビーは映画を通すことで身を持って知っているのだから。

 

 それに何も言えるわけがない。もう自分は『天童寺さりな』ではないのだから。だけどルビーとして呆れる自分がいて、内心「やっぱり、どこまで行っても、私はお母さんの子供だな」と思ってしまう。

 

 なぜならば自分も同じように泣いて謝るしかなかった。前の世界で壊れたアクアと会った時がそうだ。

 それに『代替』を望んでいたのも事実だ。まりなも『健康な子供』が欲してからこそ、さりなの死後に新しく息子と娘を授かった。ルビーも同様に『愛してくれる母親』が欲しくて、転生先の星野アイに甘えてしまっていた。

 

 どっちもどっちだ。結果的に見れば、本質的には差がないと理解してしまえば、もう心の中で燻っていた不平、不満なんて些末なことで馬鹿らしくなってしまう。

 

 

 

 今のルビーはすでに達観している——。

 自分のことには対しては特に。希望も絶望もない。ただそういう物だと理解して悟ってしまっている。

 だからこういう小さく、僅かながらの『優しい復讐』だけで『星野ルビー』は満足してしまうし、こういう方法を選んでしまった『天童寺さりな』は自己嫌悪を持ってしまっていた。

 

 

 

「復讐って虚しいね、お兄ちゃん(・・・・・)——」

 

 

 

 所詮、蛙の子は蛙——。

 結局のところ、天童寺まりなと星野ルビーは本質的には親子であり、本質的にはどこまで行っても同じ感性を持った者同士であり、どこにでもある不幸で壊れただけの普通の(どこにでもある)家庭でしかなかった。

 

 

 

「それが感動だって! 素晴らしいことだって!! 周りが持て囃して、祭り上げて、そしてすごいだって! それだけを口にして後はどうでもいいと知らんぷり!! おかしいのはどっちだよっ!!」

 

 

 

 だったら、そのどこにでもある歪さや不自由をエンタメとして昇華し、金稼ぎの道具にしていたのはどこの誰なのか。

 

 それに乗じて寄付金などを募り、一部を私腹にしようとする人間未満の愚か者は誰なのか。それはこの場では分からないことだ。

 

 だけど、この場では間違いなくいる。

 そのどこにでもある悪意に満ちた首謀者を持つ者が。

 

 それを炙り出す為に——今ここから『天才たちの頭脳戦』が幕を開けようとしていた。

 

 

 

『止めてっ! これ以上は放送事故だ! 今すぐカメラ止めてっ!!』

 

「止めません!! 止めてはいけません!! これは今までテレビが隠していたかった出演者達の裏と闇! 絶対にマイクを切らないでください!!」

 

「ああ! 止めちゃいけないっ!! これは今までテレビが隠していた表と本音! 絶対にカメラを止めちゃいけない!!」

 

 そこに突如として二人の男女がスタジオに入り込んでいた。

 

 男性は背は高くはあるが、肉が少なくて雰囲気に覇気がない。第一印象を十人に問えば七人は『頼りない』『オタクっぽい』と言われ、残りの三人には『優しそう』と曖昧と評価をされるであろうものであった。

 

 かたや女性は小さい体ながらもナイスバディの元気な娘。一見すれば馬鹿っぽく見えるが、雰囲気だけで社交的で友達が多く、隠し事などしない素直な子だろうと人々は笑って言うであろう。

 

 だが知る人に問えば必ずこういうであろう。『生粋のトラブルメーカー』であると。

 

 

 

「君たちはいったい……?」

 

「隣の男性は『石上優』くん! 留年スレスレの大学四年生! 無事に大学卒業したら知人繋がりで、ある企業の経理部門に収まろうとコネ入社を画策している面白みのない今どきの学生です!」

 

「クソっ! とんでもない印象操作だけど、嘘が入ってないのがタチが悪い!」

 

「そして私は将来日本の政治を担う藤原家の次女である『藤原千花』! 以後お見知り置きを! あとこの不条理を変えるため、近い未来に清き一票を!!」

 

「自分の紹介だけ図々しいし厚かましい!? どこで買えるの、その卑しさ!?」

 

 

 

 これである。立ち振る舞いは美人、座る身姿は芸術、喋れば相撲取りの見た目のようなデカすぎる態度と一転する。

 一瞬にして空気を飲み込んだ。とんでもない二人の介入に、障がい者達の心境が打ち明けられたりと、現場は騒然としてどうすればいいか混乱しきっている。

 

 だけどルビーだけは冷静に見つめていた。なぜなら二人の姿には、どこかしらアイを見てるかのような『スター性』があったから。生まれ持った存在と立場が違うと直感していた。

 

 二人は愉快犯じゃない。必ずこの場をなんとかしてくれる。

 言いたいこと、聞きたいことは山ほどあるけど今は我慢するのが正解だと理解した。

 

 

 

 ——今は流れに任せてみよう。ルビーはそう思い静観を決めた。

 

 

 

「頼むから放っておいてよ……っ! 仲間に入れてとか我儘は言わないから……っ! 誰にも触れられず、空を眺めるだけの退屈な日々でもいいから……っ! 世界の片隅、社会の端っこでいいから居させてよ……っ!」

 

特等席(障がい者)なんていらないから! 『普通』を意識させないでよ!」

 

「それができないなら『普通』を教えてくださいよっ!!」

 

「落ち着いて。だったら教えてあげるから」

 

 泣き喚き、叫ぶしかない心と体に綻びを持つ少年少女たち。

 そこに彼は優しく声だけを掛け、君と僕は同じ立場だと伝えるかのように目線を合わせて歌うように優しく告げはじめる。

 

「僕も頭のおかしいやつだから、気持ちはわかるんだよ。そんな不条理に押し付けられて、何度も何度も『知ったことか』『リベンジポルノとか知るか』とか文句を垂れるけど、結局はどうすることもできなくて、どうしようともしなくて、ただ受け入れてしまう自分自身を責めちゃうんだよな」

 

 彼の声は不思議と引き込まれた。等身大の気持ちをただ告げるだけだったから。自分たちを納得させる方便じゃなくて、自分たちの気持ちに寄り添う失敗談を口にしたから。

 

「だって自分が普通じゃないからこそ、その『普通』が愛しくて、守りたくて、尊くて、それが得られないならせめて守りたい——。だから動けないんだよな。自分が黙って全部受け止めれば、化け物一つを生贄にすれば、守りたい人の周囲を守ることができる。そうだったら『自分は痛いやつです』『頭のおかしい人です』と言われても納得しちゃうんだよな。誰かに理解されたいという思いを閉じ込めたまま」

 

 

 

 それこそ届かない一番星に手を伸ばすかのように——。

 その『普通』を誰よりも知っていて、誰よりも求めていて、誰よりも価値があるかを知っているからこそ、届かないからこそ手を伸ばす。憧憬としての星に。星の輝きを正しいからこそ裏切れなくて。

 

 

 

「大丈夫。君たちはおかしくない。でも普通じゃない。だけどその『普通じゃない優しさ』は誰よりも綺麗で、大切にしていい誇らしいものだと言える。少なくとも僕は絶対に認める。君たちの思いは誰よりも尊くて、眩しいものだ」

 

 

 

 それは誰かに真正面から認めてもらいたかった奇跡。

 ルビーでさえも驚くほどだ。せんせと似たようなことを、石上という男性は確かに口にしたのだ。

 

 

 

 この人も私と同じように、どこかしらで痛みを知って——。

 いや、多分その先も知ってるんだろう。恋と愛の違いに。そして消えた恋の痛みと空しさにも。だからこんな優しい人でいられるんだろう。

 

 

 

「だから君たちに代わりに——僕が公共電波に乗せて言ってやるよ」

 

 

 

 石上は深呼吸を一つ、二つ、三つと重ねていく。

 学生時代に打ち込んだ応援団としての練習。腹から声を出し、天高くまで届く『本当のエール』を送る為に。

 

 

 

「うるせぇ、ヴァアアアアアアアアアカッ!! これが俺たちだ! おかしくて結構っ!! 面白おかしく生きるほうが遥かに楽しいんだからな、ヨロシクッ!! ヤンキー風に夜露死苦っ!!」

 

 

 

 あまりにも突拍子のない発言に空気が凍てついた。周りが「これどうすんだよ」と言いたげに。「誰かどうにかしろよ」と愚痴でも溢すかのように。

 

 しかしそれこそ石上の狙いだ。ここでトランプの大富豪で言うところの八切りを行った後の真っ白な盤面。革命ができる強い手札を待ち望んでいる状態。

 

 さあ、ここでの主役は君たちだ。

 君たちがどうしたい、と石上は無言の背中で語る。届いてくれという思いを乗せて。

 

 そういう機微を感じ取れるのが『共感覚』の少女達であり、またそういう意図がある石上の真意を読み取って、穏便に済ませる為にあえて乗ってあげた。

 

 

 

「アレな私達が言うのもアレなんですけど、あなたはもっとアレですね」

 

「だろ。でも頼りになってカッコいいだろ」

 

「いえ、正直言ってちょっとキモいです。これと比べたら私たちは、まだまともで普通かもしれません」

 

「えー!? 僕ってそこまで気持ち悪いのかなぁ!?」

 

 一転して緊張した空気が緩み、スタジオは『そういう催し』だったのではないかと受け入れ、受け入れようと『自分にとって都合のいい真実』を見つけ出して笑い飛ばす。

 大衆心理において発生する『傍観者効果』をついた雰囲気の掌握。当事者も問題なしと受け入れ、突然の乱入者が笑われる対象となり、関係者各位が誰も何も言わないのなら『自分達が焦ることではない』と観客は納得してこの場は収まった。

 

「ふふっ。相変わらずだね、石上くんは。空気が読めなくて助かりました」

 

「藤原先輩も相変わらず殴りやすい図々しさで助かりますよ。あと空気の読めなさは言われたくありません」

 

「この言葉の暴力、クセになってる私がいるのが嫌だなぁ……」

 

「でもよくこんな作戦思い付きましたよね。本筋の作戦は伊井野達が考えたものだけど、ここ一番のアドリブは藤原先輩の独断でしょ? 空気が読めないのは藤原先輩らしいですけど、ちょっとハイリスク過ぎたんじゃないんですか?」

 

「まー、それは何というか……ああいう子供達の思いを放って置けないというか……」

 

 藤原は思い出に耽るために目を閉じる。学生時代への思い出へと。

 焼き直されるのは、自分を頼りにしてくれた一人の男性との辛くも楽しい汗と青春が滲んだ日々——なわけなかった。

 

 

 

 …………

 ……

 

『まずはジャンプしたまま目を開ける練習から始めましょう』

 

『普通の人とまではいかなくても、普通に下手な人くらいにはなれたじゃないですか。怪物(クリーチャー)だった頃から比べたらすごい進歩ですよ』

 

『以前のは一周して、なまこの心臓みたいな美しさはあったんですが、今のは生半可に音を拾ってる分、普通にジャイアンって感じで最悪です!!』

 

『姉様秘蔵のコレクションです。スプラッタ映画でグロ耐性をつければ、魚の一匹や二匹余裕ですよ!』

 

『会長のは踊りじゃありません! 太鼓の音に合わせてもがき苦しむ人です!! こっちは悪魔祓い中のエクソシスト気分でしたよ!!』

 

『あーもう、限界です!! 毎度毎度なんで私が、会長みたいなポンコツのお世話しなきゃなんですか!』

 

『下手とか不快とかそういう話じゃないです。『嫌い』——こんな歌を歌う人の人間性がまず受け入れられない』

 

『あの日々は無駄だった!! 駄目な奴は何をやっても駄目なんだーー!!』

 

『過去に倒したラスボスが2体同時に復活して悪魔合体した気分ですよ! こんなのどうしろっていうんですか!』

 

『およしなさい!! 柏木さんはわかっていないんです。会長に物を教えるという事がどういう事か。素人に扱える問題じゃない。生半可な気持ちで関わるのはおよしなさい!!』

 

 ……

 …………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『色んな事から逃げずに挑戦してきた会長さんには、きっともう私の特訓は必要ないんです』

 

『「努力は必ずしも結果に結びつくとは限らないが、無駄な努力は何一つない」——。私の好きな言葉です』

 

『もしこれからの人生で行き詰まることがあったら、今まで頑張ってきた様々なことを思い出してください。それがきっと道を切り開く手助けになるでしょう』

 

 

 

 こうして……私と会長の長い戦いは幕を閉じたのでした。

 今思えば、この特訓の日々も割と楽しかったですよ。

 

 

 

 会長……卒業おめでとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………

 ……

 

『あんな感動的なエンディングにしたのに、虫嫌いもあれば水泳もできないってどういうことですか!? 返してくださいよ、私のエピローグ!! あと私のかぐやさんもっ!!』

 

『かぐやは藤原書記の物じゃないだろ!』

 

『あーあー! そうやってすぐ『自分の女』マウント取るぅー!!』

 

『いや、そもそもかぐやは誰のものでもないだろ!? かぐやの意思はかぐやだけの物だし、そういうのから解放するために色々やってきたんだろっ!?』

 

『そこで正論パンチしないでくださいよっ!! 正論DV男は石上くんだけでいいんですからっ!! ちょっとした嫉妬と鬱憤晴らしですよっ!!』

 

 ……

 …………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………………………一生懸命頑張って、頑張って、それでもできなくて悩み苦しむ人の努力や弱音なんて、私はとっくに知ってますから。そんな苦しみを無理解の一言で片付けちゃうなんて、将来国の上に立つ者として恥もいいところです」

 

「なんかすごい悟って溜め込んでるなぁ。僕も会長も色々と迷惑かけたんでしょうね」

 

「マジで会長と比べたら石上くんはガチ天才だから安心して。本当に」

 

「切実だ」

 

 

 既にスタジオの状態は混乱を極めている。石上と藤原の二人は舞台裏で警備員やルビー達に身柄を抑えられ、スタジオの端で待機させられることになる。

 

 これ以上、二人にできることはない。ここで二人の役割は終了。打つ手などありはしない。

 だけど、ここまでテレビ局が混乱に陥れば必ず『自己保身』に走る輩はいるに決まっている。となればそれは一種の『火事場泥棒』に違いなく、そこで起きた不祥事はどさくさ紛れに『個人の問題』として処理できてしまう。

 

 そう今ならば——浅ましい自己保身に走る輩を捉えることができるのだ。

 

 

 

「後はそっちのお仕事ですよ『かぐや』さん♪」

 

「いや、カッコつけてるところ悪いんですけど、アンタ達本当に誰ですか?」

 

「え!? ルビーくんは私のこと知らない!? 藤原の名前を!? 今大学卒業一年目で政界に名を馳せたウルトラ可愛い美女・未来の議員候補・藤原千花を知らないんですか!?」

 

「知りませんよ!? 政治とか興味ないもんっ!?」

 

「今時の子の政治離れはここまで来てるのかぁーっ!!? 人間よりも日本が腐ってるぅーー!!?」

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