光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

102 / 106
今回のお話は、本編とはなんの関わりも無い別世界でのお話。


番外編・妖精学園

ここは妖精学園。生徒も教師も濃い~人達が集まる楽しそうな学園。ここに最近転校してきた少女、ルーシィに友達のレビィが挨拶する。

 

「あ!ルーちゃん、おはよー」

 

「レビィちゃん、ごきげんよう!!!」

 

「ごき...?」

 

「!?...ううん、おはよー」

 

ルーシィは以前、すごいお嬢様学校に通っておりそこでの挨拶がこんな感じだった。そんな厳しいトコにいたもんだから、この妖精学園の自由な校風はかなり気に入っているようだ。そして彼女は教室の扉を開ける。

 

「みんなーおはよー!!!」

 

すると足元にあったロープに引っかかり、繋がれていたバケツの水をかけられた。その様子を見たクラスメイト達は爆笑する。

 

「ルーシィさん大丈夫ですか?」

 

「ありがとうウェンディ」

 

同い年設定とは思えない幼い見た目のクラスメイトからハンカチを貰ったルーシィは改めて怒り出す。

 

「ちょっとぉ!!!だ~れぇ~!!!」

 

「ナツだよ」

「そんな事するのナツしかいないでしょ?」

 

笑いながら言うタイガと呆れ気味のサクラにそう言われたルーシィが犯人に怒る。ちなみにタイガの服装は他の男子達とは違い、白い中華風の拳法服であり、イメージ的には「ら○ま1/2」の「早○女○馬」のようなものだ。

 

「ナぁ~ツ~!!!」

 

だが、当のナツは怒っているのかブルブルと震えていた。

 

「なんて事すんだよ!!!...グレイをひっかけてやろーと思ってたのに!!!...ひっかかる奴があるかーーー!!!」

 

「何であんたがキレてんのよー!!!あんた怒られる側っ」

 

ナツとルーシィが取っ組み合いのケンカを始めるとグレイが登校してくる。

 

「おやおや、朝っぱらからアツイねぇ」

 

「どこをどう見たらそう見えんのよー!!!」

 

「グレイ!!!てめえがひっかかるハズだったんだ!!!」

 

「オレがあんな子供だましにひっかかるかよ」

 

グレイがそう言いながらイスに座った瞬間。

 

「あちぃーーーっ!!!」

 

突然お尻を押さえて飛び上がった。ナツがあらかじめイスに焼き石を置いていたのだ。

 

「イスに焼き石!!?」

「相変わらずエグいな」

「漢だ!?」

 

「てめぇ!!!ケツが火傷するじゃねーか!!!」

 

「お!やんのか?燃えてきたぞ」

 

「上等だよコノヤロウ」

 

怒ったグレイはネクタイを緩めるが、ついでに服とズボンも脱ぎ出す。

 

「全部脱ぐなーっ!!!」

 

ルーシィにツッコまれズボンを履き直したグレイとナツとのケンカが始まろうとした瞬間

 

「そこまでだ。授業が始まるぞ、みんな席につけ」

 

「「あい...」」

 

この生徒会長エルザにはどんな不良も頭があがらない。二人はケンカを止め席についた。そして教室の扉が開き、担任の先生が入ってきたがその担任はなぜか青ネコのハッピー先生だった。

 

「あい!それでは授業を始めます」

 

だがその姿は教壇に隠れて見えてない。教壇に登れずいじけてしまったハッピー先生をミラが運んであげる。

 

「先生...お困りの時はいつでも言ってくださいね」

 

「あい...オイラに魔法が使えて羽でも生えたらなぁ~~」

 

「そしたら簡単に教壇にのぼれますね」

 

ちなみに授業の内容はというと、「魚の計算」とか「魚の歴史」とか「魚のおいしい食べ方」とか......どんな学校だよ...

 

 

 

~職員室~

 

生活指導をしているシャルル先生が二人の生徒を呼び出していた。

 

「まったくカナ!!タイガ!!長年生活指導してるけど、アンタ達みたいな生徒は初めてよ!!何度言ったら分かるの」

 

「はぁ?」

 

まずはカナを説教する。

 

「スカートの裾は膝上10cmまで、ソレ長過ぎでしょ」

 

「うるせえな、冷え性だつってんだろ?」

 

「それにその胸元は何!?露出しすぎよ、だらしない!!!」

 

今度はタイガに視線を向ける。

 

「というか俺は何で呼び出されたんですか?...別にだらしなくはないと思うんですが」

 

「アンタはそれ以前に学校指定の制服すら着ていないじゃない!!!」

 

シャルル先生の指摘通り、タイガはズボンこそ学校の制服だったが服は白い中華風の拳法服であることを説教していた。

 

「何でか知らないけど、こういう服を着た方がいい気がしたんですよ」

 

「百歩譲って、柔道部や空手部の部員だから道着を着てるならともかく、アンタはどの部活にも入ってないでしょ!!!」

 

すると職員室の前の廊下をネクタイ一丁のグレイが歩く。

 

「「あのケツ丸出し野郎はだらしなくないんですか?(だらしなくないのか?)」」

 

「もーーーう!!!」

 

「ん?...うぉっ!!?」

 

 

 

~屋上~

 

そして昼休み、ナツ達男子はここで昼食をとっていた。ナツはカレーパン(おそらく辛口)にタバスコをかけて食べていたが、それを見たナブとエルフマンは

 

「カレーパンにタバスコ...」

「そりゃ体に悪いだろ?」

 

「ん~。全然平気、燃えてきたぞ」

 

するとナツがエルフマンの持つ弁当を見ると、ごはんの上に海苔で「漢」と書かれていた。

 

「てか、お前の弁当いっつも美味そうだな」

 

「姉ちゃんの手作りだ!漢だ!!」

 

「姉ちゃんは男じゃねえだろ...」

 

彼等から少し離れた所では、どう見ても高校生には見えない見た目のマカロフ、マカオ、ワカバの三人がスルメを七輪で焼きながら囲んでいた。

 

「ほっほ~、これで酒があればのう~」

 

「おいヤベえだろ?シャルルの野郎に見つかったら大事だぜ」

 

「つかマカロフ、おめえ何年ダブりゃ気が済むんだよ」

 

「あっちは論外だな...」

 

そこへシャルル先生からの説教を終えたグレイとタイガがやって来る。グレイの手にはかき氷が、タイガの手には何故か光ってるかけ蕎麦(そば)が持たれていた。するとグレイがナツにつっかかる。

 

「ナツ、そこどけよ」

 

「あ?」

 

「そこはオレがいつもキープしてる場所だろーが。オレはそこでメシ食わねえと午後いっぱい調子悪ぃんだよ」

 

「んだコラーーーっ!!!」

 

「メシっつーか...」

「いつもかき氷だろ...」

 

そう言ったナブとエルフマンはタイガが啜っている蕎麦を見た。

 

「てか、何だよその蕎麦」

「何で光ってんだ?」

 

「この前、引っ越しした時に引っ越し業者から貰ったんだ。光る理由は知らないけど」

 

そんなことを話しているとナツとグレイは睨み合う。

 

「どけよタバスコバカ!!!」

 

「やんのか変態かき氷!!!」

 

二人はそれぞれタバスコと保冷剤を持って殴りかかる。

 

「だらぁーーーっ!!!」「おらぁーーーっ!!!」

 

だが、二人の攻撃はお互いに決まり、それぞれ相手の口にタバスコと保冷剤が入り、二人は苦しみだす。タイガはそんなの気にすることなく蕎麦を食べていた。

 

「タバスコVS保冷剤か」

「エグいな」

「漢だ!!」

「アホじゃ」

 

 

 

~校庭~

 

一方、女子達は校庭に集まって弁当を食べていた。そこにはルーシィ、サクラ、エルザ、ウェンディ、ミラ、レビィの六人がいた。

 

「ルーシィさんのお弁当、いつもすごいですね」

 

「アハハハ...皆食べて食べて、あたしこんなに食べきれないから...」

 

「私、ここでみなさんとお昼食べるのが一番好きです!」

「私も!」

「気持ちいいもんね!」

 

「ああ、そうだな。私も好きだ」

 

そう言うエルザの弁当は何故か苺のショートケーキだった。

 

「いっつもケーキでどうして太らないの?」

 

ミラの疑問に対するエルザの答えは

 

「生徒会長とは、何を食べても脂肪など付かないものだ」

 

まさかの回答にその場は静まりかえる。

 

「そっか~」

 

「いや...そこで納得されても...」

 

ミラの天然発言に静かにツッコんだルーシィがサクラの弁当を見る。彼女の弁当も女子の弁当にしては多めの量だった。

 

「そういえばサクラも、たくさん食べるのに太らないわよね」

 

「あたしの場合、部活でよく動くからね」

 

ちなみにサクラは剣道部の主将である。そこへシャルル先生からのお説教を終えたカナがやって来た。

 

「たく、シャルルの野郎。昼休みだってのにうだうだとうるせえんだよ」

 

「カナ、品行方正にな」

 

「あ~、固い固い...鎧でも着てんの?アンタは」

 

「お疲れ様、カナ」

 

「ところで最近、幽鬼学園の奴等がうちに上等かますって息巻いてるらしいよ」

 

「怖いね...」

 

「それ、ホントなの?」

 

友達(ダチ)に聞いたんだよ。それに私のカードがそう言ってる...お前ら外に出る時は気を付けな」

 

「品行方正に暮らしていれば(たち)の悪い連中に絡まれることもない。生徒会長として保証する。皆、心配するな」

 

エルザの謎の自信にまたもその場が静まりかえる。

 

「そうよね~」

 

「そうかな?」

 

再びでたミラの天然発言に今度はサクラが静かにツッコんだ。

 

 

 

 

~職員室~

 

ハッピー先生が魚を生で食べているとシャルル先生が話しかける。

 

「のんきに魚食べてる場合じゃないでしょハッピー先生!!この学園の風紀はとても乱れているのよ!!」

 

「美味しいですよ」

 

「話にならないわ...こうなったら、近々全校生徒に対して()()をやりますから」

 

「ア...()()を...まさか...」

 

「やるしかなーいっ!!!」

 

「......()()を...」

 

 

 

 

 

~教室~

 

今日の授業が終わり生徒達は帰宅の用意をする者、部活に行く者とそれぞれだった。ルーシィとウェンディの二人が教室を出ると廊下にエルザが立っていた。

 

「待っていたぞ。ルーシィ、ウェンディ、よかったら一緒に帰らないか?」

 

「「会長と!?」」

 

そこにサクラも通りかかる。

 

「おっ、サクラも一緒に帰らないか?」

 

「ゴメンね、楽しそうだけどこれから人魚女学園と練習試合なの」

 

「そっか、もうすぐ剣道部の大会だったね」

「頑張ってください!試合には応援に行きます」

 

「ありがとう。校門までは一緒に行こうか」

 

そして四人は校門にやって来た。

 

「そういえばどうしたんです?珍しいですよね、会長が誘うなんて」

 

「敬語はやめてくれ。クラスメイトじゃないか」

 

すると彼女たちの前からバンダナとスカーフで顔を隠し、両手に霧吹きを持った男が歩いてくる。

 

シュッ、シュッ

 

「この世界の争いを根絶させるためにはコレしかない...」

 

シュッ、シュッ

 

「人と人がきちんと向き合える世界を作るんだ...」

 

「霧吹き売り?」

「あの制服、確かエドラス高校の」

 

アニマっ!!!

 

「「「「ひぃぃっ!!?」」」」

 

男が突然叫びだし、女子達は驚く。

 

 

 

 

 

その日の夕方、人魚女学園との練習試合を終えたサクラが帰路についているとたまたま会ったタイガと公園を歩いていた。

 

「ていうか、何であたし達一緒に歩いてんの?」

 

「ご都合主義ってやつだろ?どうせ家は隣同士なんだし」

 

「あっ、ルーシィ達だ」

 

二人の少し先にはサクラと別れたルーシィ達がいた。エルザはこれからデートにでも行くかのようなオシャレな服を着ていたが、そんな彼女たちの前に六人の人影が現れる。幽鬼学園のガジル、ジュビア、アリア、兎兎丸、ソル、ボルトスだ......え?「ボルトス」って誰だったっけ?元ネタの「FAIRY TAIL」にいたっけって?...「幽鬼の支配者編」6話を参照。

 

「ギヒヒ...これはこれは、妖精学園の生徒さんじゃねぇか」

 

「ボンジュ~ル」

「悲しい!!」

 

「怖い...」

 

変な動きのソルと突然泣き出したアリアにウェンディが怖がる。

 

「お!かわいいね」

「ん、どうした?ジュビア」

「なぜかしら!?ジュビアとても落ち着かない」

 

「それはこっち...」

 

ジュビアはルーシィに対して「恋敵ぃ~」的な反応をしていた。

 

「すまない。急いでいるんだ」

 

エルザはそんな彼等を無視して去ろうとするが

 

「そんなつれねぇ事言うなよぉ」

 

ガジルがルーシィの手首を掴む。

 

「オレたちと遊ぼうぜぇ~」

 

「ルーシィを放さんかぁっ!!!」

 

「「「「「「「「!!?」」」」」」」」

 

突然叫んだエルザにその場の全員が驚く。

 

「すまんが眼鏡を頼む」

 

「?」

 

エルザはかけていた眼鏡を外し、ウェンディに預けるとある物を取り出す。

 

「仲間を売るくらいなら...死んだ方がましだ!!!」

 

「鉄パイプ!!?」

「ど...どこからっ!!?てか売るって何!!?」

 

「ビビる事ぁねぇ...鉄はオレの大好物」

 

バコォン!!

 

「オラァ!!!」

 

「ぎゃふ...」

 

ガジルが言い切る前にエルザが鉄パイプで彼をぶん殴る。

 

「やっちゃった!!!」

 

倒れたガジルの頭を鉄パイプの先端でぐりぐりするエルザを見て、ルーシィはある確信をした。

 

(不良がみんな言うこと聞く理由が今分かった......)

 

するとそこへナツとグレイが駆けつける。

 

「ケンカだぁ?」

「加勢に来たぜエルザ!」

 

しかしジュビアにはグレイのセリフが

 

「エルザぁ...エルザぁ...エルザぁ...ジュビア好きだ!!!」

 

「え!?」

 

何故かこう聞こえた。いや、こっちが「え!?」だよ。

 

「ナツさん!グレイさん!!」

 

「どこで嗅ぎつけてきたのよ?」

 

「んな事ぁどうでもいいから下がってろルーシィ!」

 

「グ...グレイ様...こんな素敵な方がいたなん...てっ!!?」

 

ジュビアがグレイに惚れていると鉄パイプを顔面に食らってしまう。そこへサクラとタイガもやって来た。

 

「サクラさん!タイガさんも!!」

 

「二人とも、無事?」

 

「エルザが眼鏡を外したのが見えてな。心配で来たんだ」

 

「ありがとう。助けに来てくれたのね」

 

「いや...俺が心配してるのは幽鬼の奴等だ......」

 

タイガの心配の通り、幽鬼学園の六人はエルザにボコボコにやられていた。

 

「私の全てを...強さに変えて撃つ!!!...!?」

 

するとエルザは何かに気付き攻撃の手を止める。そこには花束を持った青髪に顔に特徴的な模様が描かれた学生がいた。彼はこの後、エルザとデートをするERA高校のジークだ。二人はそれぞれ手に持っていた鉄パイプと花束をポロッと落とす。

 

「ジ...ジークくん...」

 

「あ...悪だ...」

 

「.........」

 

 

 

 

 

翌日、エルザは真っ白になって机に突っ伏していた。

 

「らしくねえな、エルザさんよぉ...」

「エルザは凶暴なままでいいじゃねえか」

 

「ダメ押し...」

「完全に抜け殻ですね」

 

「しかし、登校するぐらいの元気はあるんだな」

「タイガ、多分それはツッコんじゃダメなヤツ」

 

担任のハッピー先生が教室に入ってくる。彼の隣には青い髪の生徒がいた。

 

「あいさー!転校生を紹介します...楽園高校から転校してきた」

 

「ジェラールです。よろしく」

 

その転校生は昨日エルザとデートするはずだったジークと瓜二つだった。

 

「って、あれ?」

「昨日の人とそっくりですね」

 

「ではエルザさんの隣に」

 

転校生をナツとグレイが睨みつける。

 

「エルザを泣かせた奴か」

「いや、双子か何かだろ」

 

ジェラールはエルザの隣の席に座る。

 

「ん?...!?...」

 

「この世界に自由などない...だがオレは、ここを真の自由学園にしたい。放課後、学校のことを色々教えてくれないか?」

 

放課後のデート?に誘われ、狼狽えるエルザを見たサクラとタイガは

 

「あらあら」「おいおい」

 

そう言って少し呆れていた。そこへ

 

「あの~、授業中にすみませ~ん...」

 

アリエス先生が教室にやって来る。

 

「どうしました?アリエス先生」

 

「それが...大変なことに...すみませ~ん」

 

 

校庭にある大きな木。その上部にマカロフ、マカオ、ワカバの三人が磔にされていた。マカロフに至っては地面まで届く長い(ふんどし)を着けられていた。

 

「早く下ろしてあげなくちゃ...」

 

「いったい誰がこんな...」

 

「決まってんだろ」

 

「幽鬼学園のヤロー共か...」

 

マカロフに着けられた褌の先にはあるメッセージが書かれており、エルフマンが読み上げる。

 

『コレはこの間のお礼だ。今日の午後妖精学園に上等をかます。首を洗って待っとけ!!......幽鬼学園ガジル、その他』

 

「挑戦状だっ!!漢だっ!!!」

 

「こらこら...」

「感心するとこ間違ってるよ!」

 

「どうしよう...私のせいだ...私がエルザさんの眼鏡を預かったりしたから...」

 

「いや,..そういうことじゃないと思うけど...あれ?エルザは?」

 

「ルルル...ルーシィ、またデートだ...きき、着ていく服は...昨日と同じで、よろしい......デスネ!!?

 

「ヒィーッ!!使いもんにならない!!?」

 

するとナツとタイガが拳を握る。

 

「じっちゃんまでは我慢できたんだがなぁ...」

「俺達の木を傷つけられて、黙ってるヤツはいねえんだよ!!」

 

「怒るとこ、そこ!!?」

 

まさかの怒るところにルーシィがツッコむ。

 

「「戦争じゃーーーっ!!!」」

 

『オオオーーーッ!!!』

 

二人の言葉に生徒達は一丸となって声を上げる。するとエルザの前に昨日の霧吹き売りが立っていた。その時、突然強風が吹き彼の顔を覆っていたスカーフが飛ばされる。その素顔はジークやジェラールと同じだった。

 

「さ...三人目!!?」

 

「君だけには、見られたくなかった」

 

「いかん...全ての男子の顔がこの顔に見えてきた......」

 

自分の正気を疑いだしたエルザにルーシィとウェンディが駆け寄る。

 

「エルザ!しっかりして」

 

「ナツさん達を止めないと」

 

二人はエルザを引きずっていく。

 

「眠れ...」

 

「あ...ああ...体が二つ欲しい...」

 

「何言ってんのよっ!!」

 

 

 

 

 

~職員室~

 

ここ最近の学園の風紀の乱れについて、ハッピー先生とシャルル先生が話し合っていた。

 

「シャルル先生、ホントに()()をやるんですか?」

 

「当然です。これ以上学園の乱れを放置しておくわけにはいかない。()()だけでなく、特に酷い生徒には()()()直々の()()も検討しなければいけないわ」

 

()()()()()も!?どうなっても知りませんよ...」

 

「そんな事だから妖精学園は舐められるのよ...あっちこっちで噂を聞いたの」

 

するとシャルル先生は何処ぞの雷魔導士の来てるようなコート姿になる。

 

「妖精学園はたいしたことは無い?...妖精学園はもう終わりだぁ?...私の目指す妖精学園はこんなんじゃない!!!」

 

「先生...大丈夫ですか?先生...」

 

「もう我慢の限界だわ!!妖精学園は私がいただく!!!」

 

「いただくんですか?」

 

「あっ、間違えたわ。導くのよ!!」

 

 

 

 

 

そして、放課後。ナツ達の待ち構える校庭に幽鬼学園の6人がやって来る。

 

「おいでなすったよ」

「6人かよ。いい根性してんな」

「漢だ!!」

 

「ギヒッ!来たぜ!!」

 

『!?』

 

ナツ達はあるものに気づく。

 

「ミラ!?」「姉ちゃん!?」

 

そこには柱に縛られたミラがいた。いつの間にか人質にされたようだ。

 

「ノンノンノン!!雑魚どもは動いちゃダメですよ」

 

「皆、ごめんね」

 

そんな姉の姿を見て、エルフマンは体を震わせる。

 

「まずいぞ」

「エルフマンの獣王の魂が目覚めるわ」

「あいつ妹が留学してから」

「歯止めがきかなくなってるからなぁ」

 

「ギヒッ!オレ達とテメー等の最強チーム。他に邪魔はいらねえだろ?」

 

そしてとうとうエルフマンの理性が限界を迎えた。

 

「ウオオォォーーーッ!!!姉ちゃんをーーっ!!!」

「暴走したーーーっ!!」

「「「抑えろーーー!!」」」

 

「上等だ!!燃えてきたぞ!!!」

「いくぜ!!」

「おう!!」

「うん!!」

 

妖精学園側はナツ、グレイ、タイガ、サクラが行くようだ。グレイは上の服を脱ぎ捨て、サクラは部活で使う竹刀を構える。

 

まずは、幽鬼学園が飛び出すが

 

「オラァーーッ!!」

 

ナツがある物を投げつける。

 

「ノーーン!?」

「火炎瓶!?」

 

「どりゃーーっ!!」

 

「ぐあっ!?」

 

ナツは続けて兎兎丸の顔面に焼き石を押しつける。

 

「焼き石だ!!」

「やっぱエグい!!」

 

「シャアッ!!」

 

「ノーーーン!?」

 

タイガがソルに飛び蹴りを食らわせ、彼を吹き飛ばす。

 

「おりゃああ!!!改造かき氷機だーーーっ!!!」

 

「「冷たっ!!!」」

 

グレイは氷を飛ばすように改造したかき氷機で兎兎丸とソルを攻撃する。すると自分の後ろにいたジュビアに気づく。

 

「ん?」

 

「ジュビ!!?」

 

「どけよ、怪我すんぞ」

 

「あ、あなたになら構いません...何故ならジュビア、あなたのことが...す...好...」

 

「隙ありっ!!!」

 

バシィッ!!

 

「ジュビア...痛い...」

 

何か言いかけたところで、サクラに竹刀で叩かれた。

 

「これでもくらいなっ!!!」

 

両手にスタンガンをもったボルトスがサクラを攻撃しようとすると

 

「ぐぉっ...」

 

タイガの拳がボルトスの腹に決まっていた。

 

「飛べ!」

 

タイガがそう言うと、ボルトスは校庭の端まで吹き飛ばされた。

 

「......あれ?何かこんなこと、前にもあったような...」

 

「オ...オレも...ガクッ...」

 

タイガとボルトスは何かデジャブのようなものを感じていた。

 

「ギヒィッ!!!火なんざ効かねえなぁっ!!!...うぐっ!?」

 

大きく口を開けたガジルの口にナツがタバスコを数本投げつける。

 

「あんなにタバスコを!?」

「エグいを通り越して鬼だな...」

 

そこにルーシィとウェンディ、放心状態のままのエルザが来た。

 

「あっ!!もう始まっちゃってる」

 

「みなさん、止めてください!!」

 

するとルーシィは携帯電話を取り出す。

 

「こうなったら、あの人を呼ぶしかないわね」

 

「誰を呼んだんですか?」

 

「最強の友達よ...あれ?エルザがいない!?」

 

そのエルザはというと、昨日買ったデート服にいつの間にか着替えていた。

 

「たまにはいいじゃないか。自分に優しい日があっても...」

 

「おっ!エルザ!!」

「お前もまざれや!!」

 

「うるさい!私は今それどころでは...きゃあ!!!」

 

喋っていたところで、エルザはいつの間にか校庭に掘られていた落とし穴に落ちた。

 

「「「!!?」」」

 

「今「きゃあ」って言ったぞ、「きゃあ」って」

「か...かわいいな...」

「!?...お、おいアレ!?」

 

タイガが指さした場所には粉々になってしまったエルザの眼鏡があった。

 

「エルザの眼鏡が!?」

「ヤベえぞ、こりゃあ」

 

「昨日買ったばかりの服なのに...しかもこれから大事な用があるのに...」

 

そう言いながら落とし穴から這い上がるエルザを見て、ナツ、グレイ、タイガの3人は抱き合って怯えている。

 

「「「ヒィィーー」」」

 

「この姿を見て生きて帰った者はいない!!!」

 

「「「エルザがキレた!!?」」」

 

「悲しい...隙だらけ、あの時と同じ...悲しい...」

 

「エルザ!?危な...い?」

 

エルザの背後から近づくアリアを見たサクラが駆けつけようとするが、いつの間にか自分が持ってたはずの竹刀が無いことに気付く。

 

バシィッ!!!

 

「悲しいのは私の方だっ!!!」

 

「ぐはぁっ」

 

エルザはサクラから奪っていた竹刀でアリアを叩き飛ばす。それを見たタイガ達3人はまだ抱き合いながら怯えている。

 

「エルザ...やっぱ怖ぇ...」

「よっぽど大事な用だったんだな...」

「どうするよ?...ああなったらもう誰も止められねえ...」

 

エルザは鉄パイプを振り回し、ガジル達を踏みつけていた。

 

「この勝負、どちらかが消えるまでだ!!!」

 

するとそこにジーク、ジェラール、霧吹き売りの3人が通りかかる。

 

「あっ!!?」

 

「「「......悪だ」」」

 

 

「呼んだか?ルーシィ」

 

やって来たのは妖精学園の水泳教師アクエリアス先生だ。彼女の手には太めの放水ホースが握られている。

 

「チョイス間違ったかも...」

 

「あぁん?」

 

「ひぃっ!何でもないですぅ」

「怖い...」

 

「ごちゃごちゃ騒いでんじゃねえ!!!」

 

アクエリアス先生の放った大量の水で、ケンカ騒ぎは一応収まった。のか?

 

 

 

「元気だしなよエルザ...あんなのちゃんと説明すれば...」

 

「フフフ...私があれくらいで落ち込んでいると思ったか?」

 

強がってはいるが彼女の目には明らかに泣き腫らしたあとがあった。

 

(ええ...すっごく!!!)

 

「よし!!!カラオケ行くぞ!!!今日はオールだ!!!」

 

「うん!!!」

 

「何歌おうかな?」

「おっしゃ!!!燃えてきたぞ!!!」

「カラオケならミラちゃんも呼ばね?」

「さんせー!!!」

「サクラ、採点で勝負だ!!」

「負けないわよ!!」

 

7人はミラも誘ってカラオケで歌いまくった。たまたまバイトしてたガジルを鉢合わせて気まずい場面もあったが、大いに盛り上がった。ちなみにタイガとサクラの採点勝負だが、寺島拓篤の「Buddy,steady,go!」や水樹奈々の「ETERNAL BLAZE」で100点をたたき出し引き分けに終わった。

 

 

 

~数日後~

 

「先日のケンカ騒ぎといい、普段からアンタ達の風紀は乱れすぎよ。さすがに我慢の限界だったから私は決めたの」

 

(あああ...ついに()()が来る...)

 

全校集会が開かれ、生徒達の前でそう言うシャルル先生の横でハッピー先生が震えている。

 

「緩んだアンタ達のために、特別にありがた~いお説教をしてもらいます。では校長先生、よろしくおねがいします」

 

シャルル先生が舞台袖に下がると出てきたのは

 

「ププ~ン...」

 

体を小刻みにプルプル震わすプルー校長だ。

 

「この...人?が校長先生!?」

 

まさかの登場にルーシィは戸惑う。

 

「プ~ン、ププ~ン...プ~ン、プププ~ン...」

 

正直、何を言ってるか全く分からない長いお説教?が行われるが

 

「くぅ~~~...良いこと言うなぁ~。さすが校長」

 

泣きながらそう言うナツと、彼の後ろで同じく涙を流しながら「うんうん」と頷くタイガには分かるようだ。

 

「伝わってるし!!?」

 

 

 

 

 

~さらに数日後~

 

「あいさー!!今日も転校生がいます。皆、仲良くね」

 

教室に入ってきたのは

 

「ジュビアです。よろしくお願いします」

「ギヒッ!安心しろ。馴れ合うつもりはねえ」

 

幽鬼学園のジュビアとガジルだった。

 

「おい、ウソだろ!?」

「何でコイツが!?」

「どこに転校しようと、オレの勝手だろ!!」

「うるせえ!鉄くず!!!」

「誰が鉄くずだ!!!」

「グレイ様、一緒に頑張りましょう」

「あ...ああ、よろしく...」

 

「賑やかですね...」

「転校生多過ぎ...」

 

すると突然、校内放送が響く。

 

♪ピンポンパンポ~ン

 

『ナツ、グレイ、タイガ、サクラ、エルザ、ルーシィ、ウェンディ、ガジル、ジュビア。以上9名の生徒は、至急理事長室まで来なさい』

 

校内放送からはシャルル先生の声が流れ、ナツ達は理事長室に向かう。

 

「理事長ってどんな人なんだろう?...エルザは知ってる?」

 

「いや、実は私も会ったことは無いんだ」

 

「噂では、理事長はこの学園の頂点に立っていて、あのアクエリアス先生ですら言うことを聞くって」

 

「そんなにすごい人なんですか!?」

 

ルーシィの疑問にエルザとサクラが答え、ウェンディは理事長のすごさに驚く。

 

「つうか、何でオレ達だけが呼び出されてんだよ?」

 

ふてくされているナツにタイガが答える。

 

「この面子なら、この間のケンカが原因だろ」

 

 

 

~理事長室~

 

呼び出された9人が理事長室に入ると、そこにはシャルル先生がいた。

 

「ここに呼ばれた理由は分かってるわね...先日のケンカ騒ぎの主犯であるアンタ達には理事長直々にお説教して貰います」

 

シャルル先生の目線の先には大きなイスがあるが、窓の方を向いており理事長の顔は見えない。

 

「それではお願いします」

 

シャルル先生がそう言うと、イスがくるっと回り理事長が顔を見せる。

 

「ツバサ理事長」

 

そこに座っていたのは、銀色の毛並みのネコだった。

 

「いらっしゃ~い」

 

『ネコーーー!?』

 

理事長のまさかの姿に一同は驚く。

 

「そんなに緊張しないで。ボクが淹れたコーヒーでも飲んでよ」

 

ツバサ理事長は二つのカップにコーヒーを注いで先ずはナツとタイガに渡す。

 

「あ、どうも」

「ありがとうございます」

 

二人は貰ったコーヒーを口にするが

 

「「ブーーーッ!!?」」

 

口に含んだ瞬間、思いっきり噴き出し倒れた。

 

「ナツ!!」

「タイガ!!」

 

ルーシィとサクラが二人に駆け寄る。

 

「「に...苦ぇ...」」

 

ツバサ理事長の淹れるコーヒーはとても苦く、初めて飲んだ者はこのように噴き出す程だ。だがそんな激苦コーヒーもアクエリアス先生をはじめとする教師陣(ハッピー先生とシャルル先生を除く)には大好評のようだ。

 

「さっ、皆もどうぞ~」

 

ツバサ理事長は他の7人にも笑顔でコーヒーを差し出す。

 

『...』

 

「さっ」

 

『......』

 

「さっ」

 

『.........はい』

 

顔は満面の笑みだが、謎の圧力を放つツバサ理事長の笑顔に7人は折れ、彼女のコーヒーを飲むことになった。結局全員がコーヒーを噴き出し、倒れることになったのは言うまでもない。




ルーシィ「さ~て、今日の妖精学園はどんな楽しいことが起こるかな~」

ツバサ「あっ、ルーシィおはよ~」

ルーシィ「ツバサ理事長!おはようございます」

ツバサ「理事長?何のこと?」

ルーシィ「え?」

タイガ「おいおい、次回から元の本編時空に戻るんだぞ。お前もセットを戻すの手伝えよ」

ルーシィ「え?...え!?...」

グレイ「お~い、オレの衣装どこだ?」

ハッピー「元々着てないから別に良いんじゃない?」

エルザ「ナツ、小道具を運んでおいてくれ」

ナツ「おう」

ルーシィ「え!?何コレ!?」

「照明の角度、どうですか?」「もうちょっと上だな」「次のシーン、カメラは引きで撮ります」「おい、脚立どこだ」

ルーシィ「何コレ!?」

サクラ「はいルーシィ、次回からの台本」

ルーシィ「台本!?え、何コレ!?どういう事ーーー!!?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。