光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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教えて!!ハッピー先生

ハッピー先生「あい!今回は読者からの質問に答えます!!」

「ペンネーム『緋色の弾丸』さんからの質問」

Q:トライスクワッドの二人と一匹は幼少の頃、どんな感じの子供だったのか教えてください。ついでにその頃の失敗談とかも教えてください。

「あい!ずばりお答えします」

「ツバサは産まれたときから性格とかは特に変わってません。昔から天然ボケの子猫ちゃんです」

「タイガの幼少期は若干ナツよりで、強そうな相手と会うと動物だろうと勝負を挑んでました」

「サクラは今と違い、いたずらっ子でした。両親が生きてた頃はよく父親に悪戯をしてました」


「失敗談といえば、タイガは昔リュミエールに生えていた逆鱗をうっかり触ってしまってボコボコにやられた事があります」

「というわけで今日はここまで。起立!礼!!あい!!!」


ギルダーツ

ウェンディとシャルルが妖精の尻尾(フェアリーテイル)に加入してから数日後。

 

「どお?このギルドにも慣れてきた?」

 

「はい」

「女子寮があるのは気に入ったわ」

 

ルーシィに話しかけられた二人がそう答えると、ウェンディがある疑問を持つ。

 

「そういえばルーシィさんとサクラさんは、何で寮じゃないんですか?」

 

「女子寮の存在、最近知ったのよ...てか、寮の家賃って10万J(ジュエル)なのよね......もし入ってたら払えなかったわ今頃...」

 

「あたしは元々ある教会に住まわせてもらってたからね。ある程度稼げるようになった後、今のアパートに引っ越したの」

 

すると

 

「大変だーーーっ!!!」

 

ゴーーン!ゴゴーーン!!

 

ギルドに入ってきた男がそう叫ぶと街中に大きな鐘の音が鳴り響く。

 

ゴーーン!ゴゴーーン!!

 

「この鳴らし方...!!!」

 

タイガはその鳴らし方に心当たりがあった。

 

ゴーーン!ゴゴーーン!!

 

「おおっ」

「?」

「まさか!!!」

 

エルフマンとグレイは何かに気付くが、ジュビアはこの鐘が何を意味するか分からなかった。

ゴーーン!ゴゴーーン!!ゴーーン!ゴゴーーン!!

 

その鐘を聞いた街の人々はざわつきだす。

 

「ギルダーツが帰ってきたぁ!!!」

「あいさー!!!」

 

ナツとハッピーが嬉しそうにそう言うとギルドの魔導士たちも騒ぎ出す。

 

「ギルダーツって...あたし会った事ないんだけど何者なの?」

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の魔導士よ」

 

「ええっ!!?」

 

ギルダーツにまだ会った事のなかったルーシィはサクラの言葉に驚く。

 

「それって、エルザやタイガより強いってこと!!?」

 

「私など、足元にも及ばんさ」

 

「俺も何度か挑んだけど、未だに勝ったことが無いんだよな」

 

「ど...どんだけヤバイ人なのかしら...」

 

ルーシィは自分の中でもかなり強い魔導士であるはずの二人のその言葉に、いかにギルダーツが強いかの予想が付く。そんな中、ギルド内の騒ぎようはどんどん大きくなっていく。

 

「どうでもいいけど、この騒ぎよう何!?」

「お祭りみたいだねシャルル」

「ホント騒がしいギルドね」

 

そこにミラがやって来る。

 

「みんなが騒ぐのも無理ないわ」

 

「ミラさん」

 

「3年ぶりだもん...帰ってくるの」

 

「3年も!!?何してたんですか!?」

 

「もちろん仕事よ。S級クエストの上にSS級クエストってのがあるんだけど...そのさらに上に10年クエストって言われる仕事があるの」

 

そこにタイガもやって来て説明に加わる。

 

「10年間、誰も達成した者はいない、だから10年クエスト...ギルダーツはそのさらに上、100年クエストに行ってたんだ」

 

「100年クエスト!?......100年間...誰も達成できなかった仕事って事...!?」

 

ルーシィが100年クエストの説明に驚愕していると街の住民達が騒ぎ出し、あるアナウンスが流れる。

 

「ギルダーツだぁ!!!」「ギルダーツが帰ってきたぞぉ!!!」

『マグノリアをギルダーツシフトへ変えます...町民のみなさん!!すみやかに所定の位置へ!!繰り返します』

 

「それにしても騒ぎすぎじゃないかしら」

 

「マグノリアのギルダーツシフトって何~?」

 

シャルルとルーシィの疑問にサクラが答える。

 

「外に出てみればわかるわ」

 

そこには驚きの光景が広がっていた。

 

「う...うそ!?」

 

なんとマグノリアの街が動き出し、街の入り口からギルドまでの一本の道ができた。

 

「街が...割れたーーーっ!!!」

 

「ギルダーツは触れたものを粉々にする魔法を使うんだけど、ボーっとしてると民家もつきやぶって歩いてきちゃうの」

 

ミラの説明にルーシィは更に驚く。

 

「どんだけバカなの!!?その為に街を改造したって事?」

 

「すごいねシャルル!!」

 

「ええ...すごいバカ...」

 

やがて一人の男がギルドに入ってきた。この男こそ、妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の魔導士ギルダーツ・クライヴだ。

 

「ギルダーツ!!!オレと勝負しろぉぉぉー!!!」

 

「いきなりソレかよ」

 

帰ってきた彼に開口一番勝負を挑むナツにエルフマンがツッコむ。そしてミラが笑顔でギルダーツを迎える。

 

「おかえりなさい」

 

「この人がギルダーツ」

 

「む...お嬢さん、確かこの辺りに妖精の尻尾(フェアリーテイル)ってギルドがあったハズなんだが...」

 

「ここよ...それに私、ミラジェーン」

 

「ミラ?」

 

ギルダーツは一瞬戸惑った。目の前にいる女性が自分の知るミラジェーンとは雰囲気がだいぶ違っていたからだ。

 

「ずいぶん変わったなぁオマエ!!!つーか、ギルド新しくなったのかよーーーっ!!!」

 

「外観じゃ気づかないんだ...」

 

ルーシィが静かにツッコんでいると、その場にナツがやって来る。

 

「ギルダーツ!!!」

 

「おおっ!!ナツか!!!久しぶりだなぁ」

 

「オレと勝負しろって言ってんだろー!!!」

 

「また今度な」

 

「ごぱっ」

 

ギルダーツは自分に向かってきたナツを片手で軽く天井に投げ飛ばした。

 

「や...やっぱ...超強ぇや」

 

「変わってねえなオッサン」

「漢の中の漢!!」

 

「いやぁ、見ねえ顔もあるし...ホントに変わったなぁ」

 

ギルドの様子に感心しているギルダーツにマカロフが話しかける。

 

「ギルダーツ」

 

「おおっ!!マスター!!!久しぶりーっ!!!」

 

「仕事の方は?」

 

「がっはっはっはっ!!!」

 

ギルダーツは笑った後、しばらくの沈黙の後に口を開く。

 

「ダメだ...オレじゃ無理だわ」

 

結果はまさかの失敗だった。

 

「何!?」「ウソだろ!!?」「あのギルダーツが...」「クエスト失敗...!?」「ありえねえ」

 

最強の魔導士のクエスト失敗に妖精の尻尾(フェアリーテイル)メンバーは驚きを隠せないでいた。

 

(妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の魔導士でも無理って...何なのよ...100年クエストって......)

 

ルーシィが100年クエストについてそう思い、冷や汗を流していると、サクラとエルザが話しかける。

 

「100年クエストはまだ早いわ」

「やめておけ」

 

「あっれー?わくわくしてるように見えましたぁ!?」

 

 

「そうか...主でも無理か...」

 

「スマネェ...名を汚しちまったな」

 

「いや......無事に帰ってきただけでよいわ。ワシが知るかぎり、このクエストから帰ってきたのは主が初めてじゃ」

 

「オレは休みてえから帰るわ...ひ~、疲れた疲れた」

 

帰ろうとしたギルダーツはまだ天井に張り付いているナツとその下にいるタイガを見る。

 

「ナツぅ、タイガぁ、後でオレん家来い。みやげだぞ~っ」

 

そしてギルダーツが向かったのはギルドの入り口......ではなく壁だった。

 

「んじゃ失礼」

 

彼は壁を壊して出ていく。

 

「ギルダーツ!!扉から出てけよ!!!」

 

「へへっ...みやげって何かな~?」

 

ナツはそう言うと右拳に魔力を溜める。

 

「楽しみだ」

 

グイッ

 

「なはぁーっ!!?」

 

ギルダーツのマネをして壁を壊そうとしたところをタイガにマフラーを引っぱられて転倒する。

 

「変なとこマネすんな」

 

そしてタイガはナツのマフラーを引っぱりながら、ずるずると彼を引きずって普通に扉から出て行く。

 

「ハッピー、ツバサ。行くぞ」

 

「あい!」

「は~い!」

 

「痛てて!わかった!!歩くからマフラー離せーっ!!!」

 

 

 

 

 

ナツ、ハッピー、タイガ、ツバサの4人はギルダーツの家に向かって歩いていた。

 

「みやげって外国の珍しい"炎"とかかなぁ」

 

「炎を持ってる様子は無かったけどな」

 

「何だろうね」

 

「ボクの新作コーヒー飲んでくれるかなぁ?」

 

4人はギルダーツの家に辿り着く。

 

「よぉ」

「「おじゃまします」」

 

「来たかナツ、ハッピー、タイガ、ツバサ」

 

ギルダーツはまずタイガに話しかける。

 

「タイガ...おめぇ、サクラとはどうなんだ?」

 

「ん?」

 

「うまくやってんのかぁ?」

 

「まぁ...最近サクラとツバサと3人でチームを組んだけど、チームとしては上手くやってるよ」

 

「そうか...」

 

ギルダーツは恋愛的な意味で聞いたのだが、タイガはそれを分かっておらず普通に答えた。今はそれでいいかと思ったギルダーツは今度はナツに話を振る。

 

「そういやナツ...おめえの方はどうなんだ?...あれからリサーナとはうまくやってんのか?ん?」

 

「はぁ?」

 

「てぇ~れやがってぇ」

 

「リサーナは死んだよ...2年前に」

 

「......マ...マジかよ」

 

ナツの言葉にギルダーツは驚く。リサーナとはミラとエルフマンの妹で、2年前ミラ達と行った仕事で死んだのだった。彼女と仲の良かったツバサはその名が出て少し暗い顔になった。

 

「そっか...それでミラの奴...うおお......ス...スマネェ、ナツ」

 

「そんな話なら帰んぞ」

 

「ナツってば」

 

帰ろうとするナツをハッピーが止めようとするが、ギルダーツが口を開く。

 

「ナツ...仕事先で、ドラゴンに会った」

 

「「「「!!!」」」」

 

その言葉にその場にいた全員が驚く。

 

「おまえの探してる赤い奴でも、タイガを育てた白い奴でもねえとは思うがな。黒いドラゴンだ」

 

「ど...どこで...」

 

「霊峰ゾニア...おかげで仕事は失敗しちまったよ。チクショウ」

 

ドラゴンの居場所を聞き、ナツは家から飛び出そうとする。

 

「行ってどうする」

 

「決まってんだろ!!!イグニールの居場所聞くんだ!!!」

 

「もういねえよ。あの黒竜は大陸...あるいは世界中を飛び回ってる」

 

「それでも何か手がかりがあるかもしれねえっ!!!」

 

「ナツ...これを見ろ」

 

ギルダーツが羽織っていたマントをめくるとその姿にナツ達は言葉を失う。彼の体は傷だらけであり、左腕は無く、左足も義足になっていた。妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の魔導士がそんな姿になるのだから、その黒いドラゴンの強さは相当なものだと予想がつく。

 

「ほとんど一瞬の出来事だった。左腕と左足、内蔵もやられた...イグニールやリュミエールって奴等はどうだかしらねえが、あの黒いのは間違いなく人類の敵だ...そして...人間には勝てない」

 

「そ...それを倒すのが...滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)だろ!!!オレ達の魔法があれば...黒いドラゴンなんて...」

 

「本気でそう思ってるのか?」

 

タイガの言葉にナツは何も言えず体を震わす。

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強のギルダーツがこんな姿になる程の奴だぞ...お前はギルダーツに挑んで、一歩でも最初の位置から動かしたことがあるか?」

 

「.........くそ~~~っ!!!」

 

ナツは叫びながらギルダーツの家を出ていった。

 

「「ナツ!!!」」

 

「ハッピー、ツバサ。おまえ等がナツとタイガを支えてやれ...アレは人間じゃ勝てねえが、竜なら勝てるかもしれねえ...ナツ達なら、いつかきっと」

 

するとタイガがギルダーツに尋ねる。

 

「......で、俺を呼んだ理由は?...サクラとの事だけじゃないんだろ?」

 

「ふっ...相変わらず勘が良いな...お前を呼んだのはコレがあったからだ」

 

そう言うとギルダーツは懐からある魔水晶(ラクリマ)を取り出し、タイガに渡す。

 

「実は依頼の途中、ある街で地面に大きな穴がいくつもできるって事件が起きてな...その時現れた魔物を倒した時、落ちてたんだ」

 

「......この魔力」

 

タイガはその魔水晶(ラクリマ)から感じる魔力に心当たりがあった。

 

「魔王獣か...」

 

「魔王獣?」

 

ハッピーは魔王獣という聞き慣れない名に疑問を持つが、ギルダーツは話を続ける。

 

「ああ...前にタイガから魔王獣って魔物の話を聞いて、もしかしたらと思ってな」

 

「大地に大穴ってことは『土ノ魔王獣マガグランドキング』か」

 

タイガは以前、闇ノ魔王獣マガタノゾーアと光ノ魔法獣マガゼットンと戦ったことがあり、ギルドの書庫で調べたところ「太平風土記(たいへいふどき)」という書物に魔王獣について書かれていたのを見つけていた。

 

「コイツは俺がなんとかする」

 

そう言ってタイガはギルダーツの家を出て行った。

 

 

 

 

 

その日の夕方、マカロフは一人酒を呑みながら呟く。

 

「このギルドに4人の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)...ポーリュシカ、主の言った通りじゃ...運命は動き出そうとしている」

 

 

 

 

 

そしてその夜、皆が寝静まった頃、タイガはギルダーツから渡された魔水晶(ラクリマ)を魔法陣の上に置き、両手をかざす。すると魔水晶(ラクリマ)は空へと飛んでいき、どこかへ消えていった。

 

「この世界に魔王獣が3体...何か、良くないことの前触れじゃなきゃいいけどな...母さん(リュミエール)......それにしても、ギルダーツが戦った黒いドラゴン...」

 

タイガがかつて読んだ太平風土記には魔王獣の他にあるドラゴンについても記されていた。かつて、たった一頭で国を滅ぼした黒き竜...アクノロギア




次回よりエドラス編スタート

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