エリゴールを追ったナツを追って、エルザは魔動四輪を走らせる。
ちなみに乗り物酔いをするタイガはツバサに運んでもらい空を飛んでいた。
「これ...あたしたちがレンタルした魔動四輪車じゃないじゃん!!!」
「
「弁償かぁ......」
すると一緒に乗っていたカゲヤマが口を開く。
「ケッ...それで他の車盗んでちゃせわないよね」
「借りただけよ!!!エルザが言うには」
「なぜ僕をつれてく...?」
「しょうがないじゃない、町に誰も人がいないんだから。クローバーのお医者さんにつれてってあげるって言ってんのよ。感謝しなさいよ」
「違う!!!何で助ける!!?敵だぞ!!!そうか...わかったぞ......僕を人質にエリゴールさんと交渉しようと...無駄だよ...あの人は冷血そのものさ...僕なんかの...」
「うわー暗ーい」
二人の会話にグレイとサクラが加わる。
「死にてえなら殺してやろうか?」
グレイのその言葉にサクラがカゲヤマの喉元に刀を突き付ける。
「ちょっとグレイ!!サクラも!!」
「生き死にだけが決着の全てじゃねえだろ?もう少し前を向いて生きろよオマエ等全員さ...」
「あたしとしては闇ギルドのヤツがどうなろうとどうでもいいけど、もう目の前で人が死ぬのは嫌なの...だからあたしの前でもうそんな暗いこと言わないで...」
そう言ってサクラは刀を木刀に戻し、腰に差し戻す。その表情はどこか悲しげだった。
(サクラ...やっぱり過去に何かあったのかな?)
ルーシィは出発時の列車の時と今のサクラの表情から過去に何かあったのかと思っていた時、魔動四輪が急に止まった。
「きゃあ!!!」
ムギュ
「...!!!」
そのはずみで席から飛び上がったルーシィのお尻がカゲヤマの顔面に直撃した。
車が急に止まった事に気付いたタイガとツバサが引き返す。
「エルザ!!!」
「大丈夫!!?」
「すまない大丈夫だ」
そう言うエルザだったが明らかに息が上がっていた。
(目がかすむ...さすがに魔力を消耗しすぎたか...)
「でけぇケツしてんじゃねえよ...」
「ひーーーっ!!!セクハラよ!!!グレイ、サクラこいつ殺して!!!」
「オイ...オレ等の名言チャラにするんじゃねえ」
ルーシィ達がそんな話をしていると、サクラが運転席へ移動する。
「エルザ代わって!後はあたしが運転する!」
「サクラ...」
「最初に車飛ばして、駅でもあんなに戦って、魔力がもう無いんでしょ?」
「!!!」
「それとも...あたしが信用できない?」
「...そうだな...任せるぞサクラ」
エルザは運転をサクラに代わり、後ろの座席に移動する。
(ナツ...エリゴールを止めてくれ...!!!私たちが行くまで頼んだぞ!!!奴を止められなければ...この辺りのマスターは全滅する!!!)
サクラは運転手の魔力を車の動力に変換するSEプラグ装着した。
「皆!!しっかり掴まって!!!飛ばすよ!!!」
するとサクラの髪が伸び、色も黒から桜色に変わった。
「サクラ!!?その髪!!?」
「こうなったサクラは魔力の質が上がるんだ!!簡単に言えば魔力全開の本気モードってとこだ」
初めて見るルーシィにグレイが説明する。
そしてサクラの運転する魔動四輪が走り出す。先ほどまでのエルザの運転よりもスピードが上がっていた。
「スピードが上がったな!!ツバサ!!!遅れるなよ!!!」
「任せて!!!」
ツバサの飛ぶ速さもサクラの運転に負けないぐらい速かった。
~数分後~
「ナツーーー!!!」
「お!遅かったじゃねえか、もう終わったぞ」
「あい」
そこにはエリゴールと戦い勝利したナツがいた。
「さすがだな」
「ケッ」
「そ...そんな!!!エリゴールさんが負けたのか!!?」
その状況にカゲヤマは驚愕する。
車を停車させたサクラはSEプラグを外す、すると髪が元の長さに戻り、色も黒に戻った。
するとルーシィがサクラに駆け寄る。
「サクラ大丈夫?」
「大丈夫!!これ位...」
そう言った途端サクラのひざがガクッと曲がり倒れかけた。
ルーシィとツバサがとっさに支えたおかげで倒れずにすんだ。
「サクラ!!!」
「ちょっと!ふらふらじゃない!!」
「ゴメン...ちょっと飛ばしすぎたかも...」
「こんなの相手に苦戦しやがって、
「苦戦?どこが!?圧勝だよ」
グレイの言葉にナツが反論する。
「な?ハッピー」
「微妙なトコです」
ハッピーに同意を求めるが、微妙だと言われたので、
「な?タイガ」
「圧勝なら服に汚れ一つ無いだろ?上着無くなってるじゃないか」
「おまえ...裸にマフラーって変態みてーだぞ」
「おまえに言われたらおしまいだ。ルーシィ服貸してくれ」
「何であたしなの!!?」
「何はともあれ見事だナツ。これでマスターたちは守られた」
エルザがナツの勝利を賞賛する。
「ついでだ...定例会の会場へ行き事件の報告と笛の処分についてマスターに指示を仰ごう」
「クローバーはすぐそこだもんね」
するとカゲヤマが魔動四輪を奪い走らせた。
「カゲ!!」
「危ねーなぁ!動かすならそう言えよ!!」
「油断したな
カゲヤマの手にはエリゴールが落とした笛
「「「「「「「「!!!」」」」」」」」
「あんのヤロォォォ!!!」
「何なのよ!!!助けてあげたのにーーー!!!」
「やっぱり駅に置いとけばよかったーー!!」
「追うぞ!!!」
そして一行はカゲヤマを追いかける。
~クローバーの町 定例会会場~
タイガ達がやって来た頃には、すっかり日が落ち夜になっていた。
「いた!!!」
「じっちゃん!!!」
「マスター!!!」
タイガ達の視線の先にはカゲヤマとマカロフがいて、まさに今
「しっ」
飛び出そうとしたタイガ達をマスターボブが止める。
「今イイトコなんだから見てなさい♡てかアンタたちかわいいわねウフ♡」
そう言われたナツとグレイは背筋に悪寒が走る。
「な...何この人!?」
「マスターボブ!!!」
「あらエルザちゃん大きくなったわね」
「この人があの
ルーシィは想像と違ってたのかマスターボブの見た目に驚いた。
「どうした?早くせんか」
マカロフは笛を吹くよう促すが
「......」
カゲヤマは笛を吹くことをためらってるようだった。
「いけない!!!」
「黙ってなって、面白ぇトコなんだからよ」
飛び出しそうになるエルザを今度はマスターゴールドマインが止める。
「さあ」
「...!!!」
(吹けば...吹けばいいだけだ...それですべてが変わる!!!)
「何も変わらんよ」
「!!?」
マカロフのその言葉にカゲヤマは驚く。
「弱い人間はいつまでたっても弱いまま。しかし弱さの全てが悪ではない。もともと人間なんて弱い生き物じゃ。一人じゃ不安だからギルドがある仲間がいる」
そう言うマカロフの頭には
目を合わせれば常にケンカの炎と氷の魔導士、幸せの名を持つ青いネコ、鎧の最強女魔導士、太陽のように仲間を見守る光の勇者、姉妹のように仲の良い少女と銀のネコ、そして様々な可能性を秘めた新入りの星霊魔導士。
「強く生きる為に寄り添い合って歩いて行く。不器用な者は人より多くの壁にぶつかるし、遠回りをするかもしれん。しかし明日を信じて踏み出せば、おのずと力は湧いてくる。強く生きようと笑っていける。そんな笛に頼らなくても...な」
(さすがだ...すべてお見通しだったか...)
そしてカゲヤマは
「参りました」
それを見てタイガ達は飛び出す。
「マスター!!!」
「じっちゃん!!!」
「じーさん!!!」
「ぬぉぉぉっ!!?なぜこの三人がここに!!?」
マカロフはナツ達の登場に驚く。
「さすがです!!!今の言葉目頭が熱くなりました!!!」
ガシャッ
「痛っ」
エルザがマカロフを引き寄せるが鎧を着ている為、当然痛い。
「じっちゃんスゲェなぁ」
ナツはしゃがんでマカロフの頭をペシペシ叩く。
「そう思うならペシペシせんでくれい」
ルーシィとタイガはカゲヤマに話しかける。
「ホラ......アンタ医者行くわよ」
「言っとくけど、俺はもう治療しないからな」
「......」
そんなカゲヤマを見てマスター・ボブは
「よくわからないけど、アンタもかわいいわ~♡」
するとカゲヤマが落とした笛から煙が出たかと思えば、
「カカカ...どいつもこいつも根性のねぇ魔導士どもだ」
その声にその場にいた全員が驚く。
「もうガマンできん。ワシが自ら喰ってやろう」
「笛がしゃべったわよっ!!ハッピー!!!」
「あの煙...形になってく!!!」
ハッピーの指摘通り煙は徐々に大きな怪物の形となった。
「貴様等の魂をな...」
「「「怪物ーーー!!!」」」
次回、最強チームが大アバレ......あっ字間違えた、大暴れ!
そしてアンケートですが、9/17の21時ごろに締め切ろうと思います。
オリジナル回読んでみたいのは?
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タイガVSナツ
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サクラとツバサの大ゲンカ
-
タイガとルーシィの仕事
-
サクラとルーシィの仕事