文字数が思ったより多くなったので、前後編に分けました。
ある日の
ルーシィは
「う~ん、どの仕事に行こうかな?」
そこへ
「ようルーシィ!」
ツバサを肩に乗せたタイガがやって来た。
「あらタイガ、どうしたの?」
「さっきマスターに言われてな」
~数分前~
「実はお主に頼みがあってなぁ」
「何です?一体」
「ルーシィの事じゃ。お主やナツ達といくつかの依頼をこなし、先日も
「それで俺に?」
「うむ...どうせなら同じ女の子であるサクラに頼もうと思ったのじゃが、丁度今別の依頼に出かけておってのう。ナツやグレイ達ではまた何か壊しかねんし」
「あはは......分かりました。任せてください」
~現在~
「と言うわけで、今回俺とツバサがルーシィの付き添いで一緒に仕事に行くことになったんだ」
「まだ
「ありがとう!!...あ!じゃあ報酬は三人で山分けって事ね...」
「いや...報酬はルーシィの独り占めでいいぜ」
「え!!?」
「ボクらはあくまでルーシィの付き添いだし、別にお金に困ってる訳じゃないからね」
「?...どうした?」
「ありがど~」
ルーシィは目から滝のように涙を流し、タイガとツバサの手を握った。
「え?...何?何?...」
「ルーシィどうしたの?」
「この間のエバルー邸での依頼も結局は無報酬だったし、実は今月の家賃も危ういトコだったの~」
「そ...そうなんだ...(結構苦労してんだなぁコイツ)」
改めてルーシィは
「じゃあ改めて......よし!コレにしよう!!」
そうしてルーシィが選んだ依頼書は『呪われた杖の魔法解除』だった。
「『杖の魔法解除』?ルーシィできるの?」
ツバサの疑問にルーシィが答える。
「どんな呪いかは分からないけど、困ってる人の助けになるならってね!」
そう言ってルーシィはグッと親指を立てた。
「...そうか...よし!じゃあ明日出発だ!!」
「「おーーー!!!」」
タイガのかけ声にルーシィとツバサは右手を上に突き上げた。
ツバサは改めてルーシィの選んだ依頼書を読む。
「海辺の村か...じゃあ明日マグノリア駅に集合だね!」
「!!?」
駅という単語を聞きタイガの耳がピクッと動く。乗り物に酔いやすいタイガは何とか汽車に乗るのを避けようとする。
「あ...あの...ルーシィ?...何ならその村、歩いて行かな」
「じゃああたしは魔法解除について調べておくね!また明日!!!」
ルーシィは魔法解除について調べる為、ギルドの図書館に向かった。
「......なぁツバサ...」
「じゃあボクは明日のお弁当作るねぇ~」
そう言ってツバサは家に帰って行った。
残されたタイガは
「......はぁ...諦めるしかないか...」
~翌日 マグノリア駅~
依頼主のいる海辺の村に向かう為、タイガ達はマグノリア駅に集まっていた。
「魔法解除については一通り調べたし、何とかなるでしょ!!」
「お弁当作ってきたから皆で食べよ~」
「お前ら...遠足じゃないんだから...」
女子二人のテンションとは裏腹にこれから乗り物に乗らなければいけないタイガは憂鬱な顔をする。
そこへ
「あい!女子ってそういうものです」
「...って!何でハッピーがいるの!!!」
いつの間にかその場にいたハッピーにルーシィが驚く。
「ナツが今度のエルザとの勝負に向けて特訓に行っちゃってヒマだったんだ」
こうしてルーシィと付き添いのタイガとツバサ、そしてヒマだったハッピーの二人と二匹は列車に乗り依頼主のいる海辺の村へと行くのだった。
タイガはというと乗り物酔いをする為、アイマスクをして眠っていた。
~村の神社~
一行は依頼主である神主さんのいる神社へと来ていた。
「お待ちしておりました」
「早速ですが、呪われた杖というのはいったい?」
「こちらです...」
神社の奥へと進む。
「この村では年に一度行われる夏祭りで、村人の中から選ばれた巫女が海の神へ向けて舞いを披露し、漁師達の安全を祈願するのです。ですが三年前から舞いで使用する杖を触ると不思議なことが起こるんです」
「不思議なこと?」
「コレです」
たどり着いた部屋に舞いで使用する杖が保管されていた。
「見たところ変なところは無さそうですけど...呪いっていったい?」
「触ってみれば分かります...ああ、死んだりはしないので大丈夫です」
それを聞いてルーシィは恐る恐る杖を触ってみた。
すると
「!!?」
ズーーン
「...あたしって...ホントにダメ...原作程の活躍もできてない...原作ヒロインの立場もないぃぃー...いろんなトコからブーイングされてるぅー......」
杖に触れたルーシィは後ろ向きな発言をし、ひざからゆっくり崩れ落ち終いには四つん這いの状態で超ネガティブになってしまった。
てか発言がちょっとメタいよ!!!
「おおい!!ルーシィどうした!?」
「ルーシィ!!!」
「しっかりして~!!」
「このように杖に触った者は超ネガティブになるんです...少しすれば元に戻るのですが...」
「そんな...」
そう言ってツバサも杖に触れてみると
ズーーン
「...もし生まれ変われるなら...ボクは貝になりたい...砂浜に人知れず埋もれたいぃ...」
「「ツバサーーー!!!」」
ツバサまでもネガティブになり両手を地面に付いて落ち込んでしまった。
「さらに不思議なのがこの現象は祭りの行われる時期だけなんです...祭りの時期を過ぎれば触ってもなんともないんです...そのせいでここ三年の祭りでは巫女による舞いが行われていないのです」
タイガはいまだ落ち込んでいる二人に言葉をかける
「二人とも気をしっかり持て!こういうのは気の持ちようだ...普段から気をしっかり持ってればネガティブなんて」
「はい」
ハッピーがこそっとタイガの手を杖に触れさせた
ズーーン
「この世界にいて...すいません......」
タイガも瞬殺であった。
三人は少ししてから立ち直り杖の呪いをどう解除するか全員で話し合っている。ハッピーはタイガに殴られ頭に大きなたんこぶを付けていた。
神主さんは祭りの準備のために席を外していた。
杖の魔法解除はルーシィが主となり様々な方法を試したがどれも上手くいかなかった。
「ダメ...何をやっても上手くいかない...」
「早く何とかしないと祭りの本番は明後日だぜ...」
「でもさぁ...どうしてお祭りの時期だけ呪われるんだろう?」
ハッピーの疑問に全員が改めて考える。
「確かに...もしかして祭りが嫌いな人の仕業?」
『違う...』
「!?...何か言ったかツバサ?」
「何も言ってないよ...」
「オイラも違うよ...」
「でも確かに声が」
『私は...そんな理由で呪っているんじゃない......』
皆が恐る恐る振り返ると、杖から禍々しいオーラが出ていた。
「「ぎゃあああ~!!!」」
ルーシィとハッピーが叫び声を上げると、それは段々と人の形になっていき、巫女の服を着た女性となった。
「え?...巫女さん?」
『そう...私はこの祭りの数十代前の巫女...』
「さっきの違うっていうのは?」
巫女はルーシィを指さす
『さっきあなたは、呪いは祭りが嫌いな人の仕業って言ったわねえ?』
「え...ええ...」
『私は祭りが大好きだった...巫女の役も誇りを持ってやっていた...だけどある日私は不慮の事故で死んでしまったの』
「それと呪いと何の関係が?」
キッ!!
「ヒイィ!」
巫女に睨まれルーシィは後ずさる。
『祭りには遠くから訪れる客もいる...中には男女の...いわゆるカップルも何組も来る...私なんて彼氏ができないまま死んだのに...』
「...まさか?」
ここまで聞いてタイガは呪いの理由に心当たりが思い浮かぶ。
『イチャイチャしおって...彼氏ができないまま死んだ私への当て付けかぁ!!...リア充共めぇ~貴様等、全員爆ぜろ!!...燃え尽きて灰になれぇ~!!!』
幽霊巫女はヤバい感じの黒いオーラを放ちながら呪いの理由を叫んだ、要するに彼氏のいる女達への妬みである。
そんな彼女にルーシィは恐る恐る尋ねる。
「あ...あの~...どうすれば呪いを解いて頂けるんでしょうか?」
幽霊巫女はオーラを押さえ語り出す。
『私だって...一度で良い...一度で良いから...イケメンとデートしたいのよ~』
さっきは怒りで叫んだかと思えば今度は泣き出した。
『だからお願い!彼氏役になって私とデートして!!そしたら成仏できそうなの』
「えっと...要するにあなたとデートしたら成仏して呪いを解いてくれるってこと?」
「あい!!だったら簡単だね!!!」
「うん!!だってボクらにはタイガというイケメンがいるしね!!!」
「え?俺がデートすんのか!?」
皆は彼氏役はタイガがやるものと思っていたが、
『違うわ...私とデートして欲しいのは...あなたなの...』
そう言って幽霊巫女が指さしたのは
「え...あたし~!!?」
なんとルーシィだった。
『私金髪ロン毛が好みなの...あなたはまさに私の理想』
「いや...あたし女なんだけど...」
『この際贅沢は言わないわ、とにかく明日デートよろしくね!...ああ私の事はミコって呼んでね』
そう言って幽霊巫女改めミコは杖に消えていった。
「ぷふふふふ...良かったねイケメンルーシィ...ぷぅ」
ハッピーは笑いを必死にこらえている。
「アンタ!!他人事だと思って!!」
「とにかく明日、ミコを満足させたら依頼達成だよ」
「そうだぜ!漢なら腹をくくれよ!!」
「あたし女の子ー!!!」
こうして予期せず幽霊の巫女とデートすることになったルーシィはたしてどうなる?
次回はルーシィが幽霊の女の子とデート、はたしてどうなるのかお楽しみに。
ちなみに今回登場した呪いのモデルは、某海賊マンガのアレです。分かる人には分かると思います。