光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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それでは、続きをどうぞ


勝手にしやがれ

村に着いたタイガ達はルーシィにこの島で起こっていることを聞いた。

今回の依頼内容はなんと「月の破壊」だった。数年前から紫の月が現れ、その光を浴びた村の人々は悪魔のような姿になってしまうというのだ。

さらに島を調べる内に見つけた遺跡では、巨大な怪物が氷に覆われていた。グレイによるとその怪物は「厄災の悪魔 デリオラ」と呼ばれ、彼に魔法を教えた師匠であるウルが命をかけて封じた悪魔だった。

そしてその悪魔の封印を解こうと月の雫(ムーンドリップ)という儀式を行っている者達がいるというのだ。

 

 

「タイガ、ナツの魔力は感知出来ないのか?」

エルザの問いに集中して魔力感知をしていたタイガが答える。

 

「......ダメだ...デリオラって奴の力がデカすぎるのか、近くにいる奴の魔力しか感じられない」

 

「そうか...」

 

「だったらグレイに聞くしかないね」

サクラがそう言った途端タイガ達のいるテントにグレイが入ってきた。

 

「!!!...エルザ!!?タイガも!!?」

テントの中で座っていた二人にグレイは驚愕する。

 

「ルーシィ!!ハッピー!!」

その隣にはルーシィとハッピーが縛られしくしく泣いていた。ちなみにツバサは木の棒でハッピーのほっぺをつんつん突いていた。

 

サクラが話し出す。

「だいたいの事情はルーシィから聞いたわ」

 

「おまえはナツたちを止める側ではなかったのか?グレイ」

 

「......」

エルザの言葉にグレイは黙り込む。

 

「あきれて物も言えんぞ」

 

「ナツは?」

 

「それは私たちが聞きたい」

 

「ルーシィ...ナツはどうした?」

 

「わ...わからない村で零帝の手下と戦ってたハズなんだけど...そいつ等は片づけられてたのにナツの姿が見当たらなかったの。それでね...とりあえずグレイの所につれてけって言われて...」

 

「よくこの場所がわかったな...村の資材置き場だと聞いたぞ」

 

「オイラとツバサが空から探したんだよ...オイラは縛られたまま」

 

「つまりナツはこの場所がわからなくてフラフラしてる訳だな」

エルザは立ち上がる。

 

「グレイ!ナツを探しに行くぞ。見つけ次第ギルドに戻る」

 

「な...何言ってんだエルザ...事情を聞いたなら今この島で何が起こってるか知ってんだろ」

 

「それが何か?」

 

「......」

 

「私はギルドの掟を破った者をつれ戻しに来た。残るはナツ一人それ以外の事には一切の興味が無い」

 

「この島の人たちの姿を見たんじゃねーのかよ」

 

「見たさ」

 

「それを放っておけというのか!?」

 

「依頼書は各ギルドに発行されている。正式に受理されたギルドの魔導士にまかせるのが筋ではないのか」

 

エルザの発言にグレイは怒る。

「見損なったぞ...エルザ」

 

「何だと?」

 

「グレイ!!エルザ様になんて事を!!!」

 

「「「様って...!!?」」」

ハッピーの様発言にルーシィ、サクラ、ツバサがツッコむ。

 

「おまえまでギルドの掟を破るつもりか」

エルザは剣を出しグレイに突きつける。

 

「ただではすまさんぞ」

 

 

パァン

 

 

一触即発の雰囲気の中、手を叩く音が鳴り皆がその方を見るとそれまで黙っていたタイガが立ち上がる。

 

「落ち着け...そうケンカ腰じゃ話しなんてできないだろ...」

タイガはグレイとエルザの間に立つ。

 

「要するにグレイ達は「デリオラの復活を止めてこの島を救いたい」、エルザは「掟を破った奴等をつれ戻したい」...そうだな」

 

「「......」」

 

「たった一つ、互いの望みを叶える方法がある」

 

「何?」

 

「この依頼は俺が引き継ぐ。だからお前等はエルザ達と一緒にギルドに帰れ」

タイガの言う提案は自分が依頼を引き継ぐというものだった。

 

「タイガ!!?」

 

「大丈夫だエルザ。マスターとは話しをつけてある」

エルザ達は思い出す。タイガは出発前にマカロフと何か話しをしていたことを。

 

「依頼内容がこの島の人々の命に関わるものなら、俺も黙ってられない、正式なS級魔導士の俺が引き継げばいいってな...ああ、ツバサは置いてってくれよ、俺の帰りが困るからな」

 

「けどタイガ」

グレイの言葉を遮り、タイガは話しを続ける。

 

「それに、ここで帰ればマスターは破門だけは許してくれるそうだ...」

 

「「「!!?」」」

それを聞いてグレイ、ルーシィ、ハッピーは驚く。

 

「マスターもそれだけ怒ってるって事だ...どうする?後を俺にまかせて破門を免れるか、破門を覚悟で依頼を続けるか、お前等の答えが聞きたい」

タイガは一歩引き、グレイ達三人は黙り込む。

 

「勝手にしやがれ...」

グレイはエルザの剣の刃を掴み

 

「これはオレが選んだ道だ!!!やらなきゃならねえ事なんだ」

ぱっと払った

 

「最後までやらせてもらう。斬りたきゃ斬れよ」

そう言ってグレイはテントを出て行った。

それを見送ったタイガの顔は若干笑っているようだったが誰も気付いていない。

 

「ちょ...エルザぁ~おおお...おちついて......!!!」

「そうそうグレイは昔の友達に負けて気が立ってんだよぉ~...」

ルーシィとハッピーが必死にそう言うもエルザはギロッと二人を睨む。

 

「エルザぁ~~~っ!!!」

「ナツーーー!!!助けてーーー!!!」

二人が叫んだその時、エルザは二人を縛っていたロープを斬った。

 

「「!!」」

 

「行くぞ」

「え?」

 

「これでは話にならん。まずは仕事を片づけてからだ」

エルザも依頼に協力してくれるとなり二人は笑い出す...が

 

「勘違いするなよ、罰は受けてもらうぞ」

「「あい」」

ルーシィ、エルザ、ハッピーもテントから出て行った。

 

そして残ったタイガ達は

「タイガ...ルーシィ達には質問の答え聞かなくていいの?」

 

「聞くまでもないって事だろうな...俺達も行くぞ」

 

「その前に...」

サクラがタイガを呼び止める。

 

「タイガ...あなたがマスターとつけた話ってのは実は違うんでしょ?」

長い付き合い故かサクラにはタイガの話が嘘だということを見抜いていた。

 

「...お前にはバレてたか...」

 

「結構長い付き合いだからね...で、マスターとつけてた本当の話って何?」

 

「ああ...それはな   」

 

「!?」

 

「!?...それはまた...えらい約束をしたね...」

タイガがマカロフと本当につけた話を聞き、ツバサは驚き、サクラは苦笑いをする。

 

「でも、アイツ等ならこうすると思ってたけどな」

そしてタイガ達もテントを出て行った。




タイガがマカロフとつけた話とは何だったのかそれは少し先の話で明かされます。
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