光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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今回、原作には無いオリジナルの戦闘を入れました。


タイガVSシェリー&ユウカ

遺跡の地下深く、そこには巨大な魔物デリオラが氷づけになって封印されていた。

零帝の手下の一人、仮面を被った男ザルティがニヤリと笑う。

 

「いよいよか......」

 

「見つけたぞ!」

 

「!」

 

「とりあえず燃えとけぇ!!!」

そこに全身に炎を纏ったナツが突撃するが

 

「ほっほー、愉快な売り言葉ですなぁ」

ザルティはばっと避けた。

 

「しかし、なぜここがおわかりに?」

 

「オレは鼻がいいんだよ!ちなみにオマエは女の香水のニオイだ」

 

「ほっほっほっ。私はねえ......どうしてもデリオラを復活させねばなりませんのですよ」

 

「やめとけやめとけ、もう無理だ」

 

「おや?なぜに無理と?」

 

「グレイがアイツをぶっとばす!オレがオマエをぶっとばす!100万回な!それで終わりだ」

 

「そうでしょうかねえ?」

ザルティがチラッと上を見てナツも上を見る、すると紫色の細い光がデリオラに注がれていた。

 

「!!!ひ...光!!?え!!?誰かが上で儀式やってんのか!!?」

 

 

「おおーん、おおーん」

遺跡の屋上では零帝の手下の一人、犬のような顔の男トビーが封印を解く為の儀式、月の雫(ムーンドリップ)を行っていた。

 

 

「たった一人では月の雫(ムーンドリップ)の効果は弱いのですが、実はすでに十分な量の月の光が集まっております。後はキッカケさえ与えてあげれば......ホラ...」

光の当たっている部分の氷がビチャッと溶け始めた。

 

「うおおっ!!?大変だ!!!デリオラの氷が溶けてきた!!!くそっ!!!しくじった!!!頂上にいる奴なんとかしねーと!!!」

ナツが屋上の儀式を止めるために走り出すと

 

「ぐおおっ!!!」

突然地面に穴が開き倒れる。

 

「おや?逃げる気ですかな?しかしそうはいきませんぞ」

 

「!!」

 

「私を追ってきたのはミスでしたね火竜(サラマンダー)くん」

 

「くそ...!!!」

ナツ達が話してる間にもデリオラの氷はどんどん溶けていく。

 

そこへ

 

 

「ああああぁ~~~」

 

「「??」」

 

洞窟の壁に開いた穴からタイガが転がりながら飛び出してきた。

 

「タイガ!!?」

 

「あれはたしか...光の勇者」

 

そしてタイガはナツの近くに落ちた。

 

「痛ってー...あの野郎...次会ったらぶん殴ってやる!」

そう言ってタイガは起き上がり

 

「うおぉ!!これがデリオラか!!?」

目の前のデリオラに驚いた。

 

 

「タイガ!!?何でオマエがここに?」

 

「ようナツ!!まぁ、その話は後で...」

 

「ほっほっほーっ!!!なんなら二人がかりで私の相手をしますかな?」

 

「んがーーっ!!!」

ナツは拳に炎を纏いザルティに殴りかかるが、ザルティはひょいと躱す。

 

「タイガー!!すぐに上に行って儀式を止めて来い!!!」

 

「!!...ああ!!!」

 

「よいのですかな?こんな状態で"火"の魔法など、デリオラの解氷を促進させますぞ。彼が私の相手をした方が良かったのでは?」

 

「火の魔法で氷が溶けたらオメェらも苦労しねーだろ?オレがオマエをぶっ倒して、タイガが頂上の奴をガツンとやった方が早えー」

 

「ほっほぉーう、戦場での頭の回転の速さと柔軟さには驚かされますなぁ......ただし、ソレはここにいるのが私一人ならの話」

 

「!!?」

その時ナツは憶えのあるニオイが来たことに気付く。

 

 

 

タイガはデリオラの前に立ち、その真上に開いている穴を見る。

 

「やっぱ...ここから行った方が手っ取り早いな」

タイガがデリオラの上に跳ぼうとしたその時

 

「波動!!!」

 

「ぐぁ!!」

衝撃波を受け落とされた。

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)...まだいたとはなぁ...」

「零帝様の邪魔はさせませんわよ」

 

やって来たのは太い眉毛が特徴の男ユウカと赤い髪の女シェリーだった。

 

「先にお前等からか...手負いでも容赦しないぞ」

タイガの言うとおり、二人は昨夜ナツやルーシィと戦ったため手負いの状態だった。

 

「人形撃岩人形(ロックドール)!!!」

シェリーは魔法で近くの岩を操り巨大なゴーレムを作り出す。

 

タイガは腕に魔力を集め、光竜波の構えをとる

「光竜」

「波動!!!」

ユウカの波動により魔法をかき消された。

 

「!!...波動使いか...本物に会うのは初めてだな」

 

「オレの波動は全ての魔法を中和する...やれ!シェリー!!」

「ええ!!」

 

ゴーレムが拳を振り上げタイガに振り下ろされるが、タイガはそれを避ける。そして右手を引き竜の腕を模したオーラを作る。

 

「!...来ますわよ!!ユウカ!!」

「ああ!!波動!!!」

 

ユウカが波動を使うが

「竜爪撃!!!」

 

竜の腕は波動を突き抜けユウカを攻撃した。

 

「ぐはぁ!!」

 

「ユウカ!!!」

シェリーがその様子に驚いていると

 

「閃光光竜拳!!!」

タイガの拳から放たれた竜のオーラがゴーレムを砕いた。

 

「きゃああぁー!!!」

ゴーレムの頭の上に乗っていたシェリーが落ちる。

 

「な...なぜだ?波動の前では魔法は使えないはず...」

 

「さっきお前等に使った魔道心獣拳は魔法じゃない、拳法だ!だから波動じゃあ消えないんだよ」

 

「まさか...光の勇者タイガ・グラウス...ここまでとは...」

「だけど...負けるわけにはいきませんわ...零帝様への愛の為に...」

二人はそれでもまだ立ち上がった。

 

 

その時

 

『オオオオオオ』

 

「この音は!?」

振り返るとデリオラの上半身の氷が完全に溶けきっていた。

響いてきた大きな音はデリオラの吠え声だった。

 

 

 

~遺跡内部~

 

その声は遺跡の中に入っていたルーシィ達にも聞こえていた。

ちなみにサクラはルーシィの肩を借りて歩いている。

 

「な...何!?今の声!!?てか本当に声だった!?」

 

するとハッピーは

「ルーシィのお腹の音かも!!!」

 

「本気で言ってるとは思えないけどムカツク!!!」

 

そしてツバサも

「ルーシィ...後で何か作ってあげるから今は我慢してね」

 

「アンタはアンタで本気にしなくていいから!!!」

 

「今の声...例のデリオラとかいう魔物か?」

 

「そんな...まさか...復活しちゃった訳!!?」

ルーシィが焦り出すとハッピーが何かを見つける。

 

「待って!!!あの光、見覚えある!!!月の雫(ムーンドリップ)だ!!!」

 

すると

『オオオオオ』

 

「「「「「!!!」」」」」

 

「また...」

 

「ルーシィ何か食べたら?」

 

「あんたこそネズミに食べられちゃえば?」

 

「ルーシィ!!ちょっと待ってて!!すぐに何か作ってあげるから!!!」

 

「ツバサ...気持ちは嬉しいけど、あたしのお腹の音じゃないから...」

 

「デリオラの声はするが月の雫(ムーンドリップ)の儀式は続行されている」

「つまり復活はまだ完全じゃないって事ね」

エルザとサクラがそう話していると

 

「来い!!」

エルザは上に向かう階段へと走り出す。

 

「え!?デリオラは下だよ」

ルーシィが指摘するとエルザは

 

「儀式をたたけばまだ阻止できる!!!急げ!!!」

 

「急げって...こっちは人一人担いでるんですけど...」

「悪いわね...ルーシィ」

 

 

 

~遺跡の地下~

 

「復活も近い...」

「零帝様の悲願も...もうすぐ」

 

「のんびりしてられないな...」

タイガはそう言うと再び二人に向き合った。

 

「一つ聞くが...お前の波動...中和しきれない程の強い魔法を受けたらどうなる?」

タイガはそう尋ねると空気を思いっきり吸い込む。

 

「!!!...波動!!!」

ユウカは次に強力な一撃が来ると察知し最大の波動を発動した。

 

「光竜の咆哮!!!」

タイガは口から光の咆哮(ブレス)を放ち、ユウカの波動とぶつかった。

やがてブレスは波動を突き抜け二人を吹き飛ばした。

 

「ぐあぁー!!」

「きゃあぁー!!」

 

「お前等もかなり強い...けど、今回は相手とタイミングが悪かったな...ケガが治ったらいつでも来い...相手してやる」

 

 

 

その頃、遺跡の屋上では

 

「おおーーーん」

エルザが儀式を行っていたトビーを切り伏せていた。

 

そこに少し遅れてルーシィ達もやって来た。

「やった!!!月の雫(ムーンドリップ)が止まった!!!」

「てか......コイツ一人でやってたんだ......」

 

「もう遅ぇんだよ!!!わかれよっ!!!」

トビーはキレたように叫ぶ

 

「!!!」

 

「儀式は終わったんだよ!!!」

 

「え?」

 

『オオオオオオオ』

 

「そ...そんな...」

 

デリオラを覆っていた氷が完全に溶けきったのだった。

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