光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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今回でガルナ島編は最終回です。

あとウルトラシリーズからあの歌の歌詞を使用してます。


母の歌

一夜明けたガルナ島。ナツ達は帰り支度を整えていた。

 

「ん~~~...」

ルーシィはグレイの額についたキズを見ていた。

 

「キズ...残っちゃいそうね」

 

「悪いなグレイ...もう少し早ければキレイに治せたんだけど...」

 

「あ?気にすんなタイガ...別にかまわねーよ」

 

「顔よ」

 

「キズなんてどこに増えようがかまわねえんだ。目に見える方はな」

 

「お!うまい事言うじゃん」

 

「はぁ?見えないキズって何?」

ナツは火を食べながらグレイの台詞を聞いていた。

 

その様子を見ていた村人達は。

「オ...オイ...火ぃ食ってるぞ...」

「悪魔だ...」

いや...アンタらが言うか...

 

「うるせーよ!カッコイイ事言ってんだからほっとけよ」

 

「今のが?」

ナツとグレイは、いつものごとくケンカを始めた。その様子をタイガは笑いながら眺め、ルーシィとサクラはやれやれといった感じで見ていた。

 

 

「な...なんと!!報酬は受け取れない...と?」

 

「ああ...気持ちだけで結構だ、感謝する」

エルザは村長と話し、報酬の受け取りを断っていた。

 

「ほが...しかし...」

 

「昨夜も話したが、今回の件はギルド側で正式に受理された依頼ではない。一部のバカ共が先走って遂行した仕事だ」

 

「ほがぁ...それでも我々が救われた事にはかわりません。これはギルドへの報酬ではなく、友人へのお礼という形で受け取ってくれませぬかの?」

 

それを聞いたエルザは

「そう言われると拒みづらいな」

 

「700万J(ジュエル)!!!」

「おおお!!!」

グレイとナツはケンカを止め、報酬について期待するが

 

「しかし、これを受け取ってしまうとギルドの理念に反する。追加報酬の鍵だけありがたく頂く事にしよう」

 

「「いらねーーっ!!!」」

 

「いるいる!!!」

金の鍵を断ろうとするナツとグレイにルーシィが必死に反論した。

 

 

「では、せめてハルジオンまで送りますよ」

 

「いや...船は用意できている」

 

「...アレかぁ......」

ボボが港までの船を出してくれるとのことだが、エルザは断る。それを聞いたタイガは顔を青くした。

 

 

 

一行は海岸に着いた。そこにはエルザが交渉(本当は強奪)した船があった。

 

「海賊船!!?」

 

「まさか強奪したの!?さすが...」

 

「...やったのはエルザ一人だけどね...」

 

「イヤよ!!!こんなの乗りたくない!!!」

 

「泳ぐならつきあうぞ」

 

「無理!!!」

 

 

するとタイガがナツに話しかける。

「ナツ...実は一つだけ船に乗らず、泳がず、ハッピーに運んでもらう事もなくハルジオンへ行ける方法がある」

 

「ホントか?」

 

「ああ...あと上手くいけば俺達が船で行くまで砂浜でのんびり昼寝できるし」

 

「おお!!じゃあそれで行こう!!」

タイガの提案にナツは食いついた。

 

 

「よし!じゃあ、そこの波打ち際に立ってろ。ツバサ、港はあっちの方だよな?」

 

「うん!たしかそっちだよ」

 

「立ったぞ!!」

そう言ったナツの後ろにタイガが立つ。

 

「じゃあまず、両手を頭に置いて尻を少し突き出せ」

 

「?...こうか?」

ナツは言われたとおりにすると、タイガは右足を少し引き光の魔力を集める。

 

「ま...まさか...」

ルーシィはタイガのやろうとしていることに気付く。

 

「シューートーーー!!!」

 

ドカッ!!

 

「ギャーーー!!!」

タイガに尻を思いっきり蹴り飛ばされたナツは海の上を水平に飛んでいった。

 

「タイガ!ナイス!見事にハルジオン港の外れの無人の砂浜にホールインワン!!」

望遠鏡でナツの行き先を確認したツバサが親指を立てて報告する。

 

「ふぅー...じゃあグレイ、ハッピー、ルーシィ...次は誰だ?」

 

「い...いやぁオレ達は」

「あい...船で帰ります」

「うんうんうん」

 

「そうか...一応コレは勝手にS級クエストに行った奴等への俺からのケジメなんだけどなぁ...まっ、お前等3人の罰は別で考えるか...」

 

そんなタイガの様子を見たルーシィは

(やっぱこの人も妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーだ...)

心の中でそう思った。

 

 

 

そしてナツを除く妖精の尻尾(フェアリーテイル)を乗せた海賊船が出発した。

「みなさん!!!ありがとうございます!!!」

 

「元気でねーーーっ!!!」

見送り来た村人達にルーシィが手を振る。

 

「また悪魔のフリフリダンスを踊りましょー」「仕事がんばれよー」「妖精の尻尾(フェアリーテイル)サイコー!!!」「いつでも遊びに来いよー!!!」

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の出発をリオン達も別の所から見送っていた。

 

「行っちまったな」

 

「ぐもおおん!!!な...泣いてなんかないモンね!!!おおーーん!!!」

 

「てか...なぜ泣く...?」

なぜか号泣するトビーをユウカがツッコむ。

 

「いいんですの?せっかくわかりあえた弟弟子さん...すなわち愛」

「いいんだ」

シェリーの言葉を遮るリオン、そして

 

「なぁ...ギルドって楽しいか?」

彼等の新しい道はここから始まるのだった。

 

 

 

 

 

~海上~

 

船はハルジオンに向かって進んでいた。

 

「う...うぇ...」

タイガはいつものごとく船に酔っていた。

 

「zzz...zzz...」

欄干に座っているサクラのひざの上でツバサは丸くなって眠っていた。

 

「タイガは許したかもしれんが、お前達には罰が待ってるのを忘れるな!」

エルザの言葉にルーシィ達3人はタイガとは違う意味で顔が青くなる。

 

「そうだった...まだじいさんからの罰があった...」

 

「タイガの話も断ったから最悪破門かも...オイラもナツと一緒に蹴られたら良かったかな?」

 

「あたし達どうなるの~?...不安すぎる~~...」

 

 

するとそんな様子を見ていたサクラは自分のひざの上で寝ているツバサを撫でながら静かに歌い出す。

 

「♪青空がある限り~風は時を運ぶよ~」

 

「「「「!!?」」」」

その歌声に気付き皆がサクラの方を見る。

 

「♪勇気がある限り~夢は必ず叶うよ~」

 

「♪涙が~あふれるまま~Hey!Hey!走り出せ~」

 

「♪赤い地平線の彼方 明日があるのさ~」

 

「♪誰~よりも何より~も 君~だけを守りた~い」

 

「♪いつ~までも どこまで~も君~だけを守りた~い」

 

「♪Wow Wow Wow 叫ぼ~う」

 

「♪世界は終わらない~」

 

 

歌い終えたサクラにルーシィが話しかける

「いい歌ね~」

 

「お母さんに教わったの...あたしの家に代々伝わる歌なんだって」

 

ルーシィはサクラの隣に座った。

「不安な時や、心が折れそうになった時、そっと口ずさめば良いって。どう?少しは気が楽になった?」

 

「うん!ありがとサクラ!!!」

 

「zzz...zzz...タイガぁ...ケーキ作ってぇ...」

 

「「...フッ、アハハハハ」」

ツバサの緊張感のない寝言にサクラとルーシィが笑い出す。

 

「もう...ツバサにはかなわないわねぇ」

「そうね」

 

船に酔いながらもサクラの歌を聴いていたタイガは

(...どうしてサクラがあの歌を...?)

 

タイガの脳裏に浮かんだのは自分の母とも言うべき光竜リュミエールとの日々だった。

(あの歌は...俺がリュミエールから...母さんから教わった歌...)

 

「う...」

だが、船が少し揺れたことで酔いが酷くなり、考えるのをやめてしまう。

 

 

 

 

 

~マグノリアの街~

 

「帰って来たぞー!!!」

「来たぞー!!!」

 

「しっかし、あれだけ苦労して報酬は鍵1コか...」

 

「せっかくのS級クエストなのにね」

グレイとハッピーは今回の報酬について愚痴っていた。

 

「正式な仕事ではなかったんだ。これくらいがちょうどいい」

 

「そうそう、文句言わないの!!!」

そんな中ルーシィだけがご機嫌だった。

 

「得したのルーシィだけじゃないか~」

ハッピーは上機嫌なルーシィを見ていると。

 

「売ろうよそれ」

 

「何て事言うドラネコかしら!!!」

 

ハッピーの発言にツッコミをいれたルーシィは金の鍵について改めて説明した。

「前にも言ったけど、金色の鍵「黄道十二門の鍵」は世界中にたった12個しかないの。めちゃくちゃレアなんだからね」

 

「あの牛やメイドが?」

 

「あたしがもっと修行したら、星霊の方がアンタより絶対強いんだから!!!」

 

「で...今回もらった鍵はどんなのなんだ?」

 

「人馬宮のサジタリウス」

 

「人馬だと!!?」

それを聞いたグレイは、馬の頭に人間の胴体の姿を想像する。

 

「人馬......」

ツバサも想像するが、その姿は一般的なケンタウロスの姿の人間の上半身が馬の後ろ足側にある姿だった。

 

「ツバサ...それ逆だから...こうじゃない?」

ルーシィの想像は通常のケンタウロスだった。

 

「......」

ナツの想像はオッサン顔の向日葵(ヒマワリ)にタコの足のようなのが生えた姿だった。

 

「馬でも人でもないよ、それ」

 

 

するとナツ達の前を歩いていたエルザが振り返り

「さて...さっそくだが、ギルドに戻っておまえたちの処分を決定する」

 

「うお!!!」「!!!」「忘れかけてた!!」

 

「私は今回の件については概ね海容してもいいと思っている。しかし判断を下すのはマスターだ。私は弁護するつもりはない。それなりの罰は覚悟しておけ」

 

 

「オ...オレはいいだろ?......タイガに一発、蹴られたし...」

 

「いや、お前を蹴ったのはあくまで俺からのケジメだ。お前等4人にはマスターから正式にお仕置きがあるだろうな......例えばアレとか...」

 

タイガの「アレ」という言葉にハッピーとグレイが反応した。

 

「ええ!!?アレをやらされるの!!?」

 

「ちょっと待て!!!アレだけはもう二度とやりたくねえ!!!」

 

アレって何ーーー!!?」

 

そんな中ナツはルーシィの肩を持ち

「気にすんな「よくやった」ってほめてくれるさ、じっちゃんなら」

 

「すこぶるポジティブね」

 

「いや...アレはほぼ決定だろう。ふふ...腕が鳴るな」

 

エルザの言葉で笑い顔だったナツの顔が汗まみれになる。

 

「いやだぁーーー!!!アレだけはいやだーーー!!!」

 

「さあ行くぞ」

エルザは逃げようとするナツのマフラーを掴む。そして一行はギルドへと帰っていく。

 

 

「ねえサクラ...アレって何だっけ?」

 

「ちょうど良いわね、アレに苦しんでる4人を一緒に眺めよ...ツバサ」

 

「だからアレって何ーーー!!?」

ただ一人「アレ」の正体を知らないルーシィは相当恐怖が大きかった。

 

「サクラお願い!!!もう一回歌って~~~!!!」

 

「い~や」

ルーシィの必死の頼みをサクラは笑顔で断った。

 

 

 

この時の彼等はまだ知らなかった。この後、誰も予想だにしない大変なことが起こることを。




という訳で今回、ウルトラマンダイナのエンディングテーマ「君だけを守りたい」の歌詞を使用しました。

次回をお楽しみに!
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