依頼を終えたタイガとツバサは帰り支度を整え、町を歩いていた。
「皆へのお土産は?」
「大丈夫!ちゃんと買ってあるよ」
ツバサは自分のカバンをポンと叩く。すると彼女のカバンが光り出した。
カバンの中を確認すると、光っていたのは小さな丸い水晶だった。
「通信か?」
「そうみたい」
ツバサは水晶を取り出した。この魔法アイテムは小型の『通信用
通信に出てみると映像は酷くノイズがかかっているが何とか映りそうだった。
『......タ...タイガ!!』
「サクラか!?どうした?」
『すぐに......!ギルドが...ファントム......』
「どうしたのサクラ!?よく聞こえないよ!!?」
ツバサの言うとおり離れすぎているせいか、通信は途切れ途切れだった。
『ルーシィが狙......』
パリィン
サクラがそう言ったところで、
「壊れちゃった...」
「試作品だからな...長距離の通信は耐えられないかもしれないって言ってたな」
割れた
「ツバサ...ここから全力で飛んでくれるか?」
「え!?」
「さっきの通信...なんとか聞き取れたワードは3つ...「ギルド」、「ファントム」、そして理由は分からないけど「ルーシィが狙われてる」ってことだ。何かあったのは間違いないだろう。お前のMAXスピードならここからマグノリアまで30分もあれば帰れるだろ?」
タイガのその言葉にツバサは
「タイガ!何バカ言ってんの!!?」
(やっぱ30分は無理だったか...)
タイガがそう思っていると何かが投げられた。
「!?」
それはゴーグルだった。タイガがツバサを見ると。
「10分だよ!!!」
ツバサもゴーグルを装着していた。
「上出来だ!!!」
「全力で行くよ!しっかり掴まってて!!!」
「いや...掴んでるのはお前...」
こうしてタイガとツバサはマグノリアへ向かった。
~
ギルドの一室ではサクラがタイガ達へ通信をしていたが
(切れた...でも...タイガならきっと)
すると
パリィン
別の部屋から大きな音が響き、サクラが駆けつける。
「どうしたの!!?」
そこにはミラとカナがいた。そしてミラの前には砕かれた通信用
「サクラ...タイガはどうだった?」
カナの問いかけにサクラは
「通信は切れちゃったけど、タイガならきっと来てくれる....それより、ミストガンとラクサスは?」
「占ってみたけど、ミストガンの居場所はわからない...ラクサスは...」
「信じられない...あんな人が...本当に
「ミラさん...」
涙を流すミラを見てサクラは察した。きっとラクサスが救援を拒んだのだと。
「こうなったら、次は私も戦う!!!」
「ミラさん!?」
「な...何言ってんのよ!!!」
「だって私がいたのにルーシィはさらわれちゃって...」
「ダメよ今のアンタじゃ足手まといになる...たとえ元・S級魔導士でもね」
「......」
(...タイガ...早く来て)
しかしそれから少しして
ズウゥン
大きな音と震動が襲ってきた。
「!!!」
ズウゥン
「な」
「何だ!!?」
ズウゥン
「外だーーー!!!」
皆は外に出てその音の出所に驚愕する。
ズシィン
「な...何だあれは...」
そこにあるのは六本足の巨大な城、いや要塞が歩いてきたのだ。
「ギルドが歩いて...」
「ファントム...か!?」
「想定外だ......こんな方法で攻めてくるとは......」
「ど...どうする!!?」
そしてファントムのギルドが動きを止めると、司令室のマスター・ジョゼは
「魔導集束砲"ジュピター"用意」
正面に巨大な砲台が現れた。
「消せ」
「ギルドが歩いてきた!!!」「てか...アレ!!!」「魔導集束砲だ!!!」「ギルドをふっ飛ばすつもりかー!!!」
「マズイ!!!全員ふせろぉ!!!」
そう言うとエルザは前に駆け出す。
「エルザー!!!」
「どうする気だ!!!」
「換装!!?」
エルザは大きな盾を装備した金剛の鎧に換装した。
「ギルドはやらせん!!!」
「金剛の鎧!!!」
「まさか受け止めるつもりじゃ...」
「いくら超防御力を誇るその鎧でも...」
「よせ!!!エルザ!!!死んじまうぞ!!!」
「エルザ!!!」
「ナツ!!!ここはエルザを信じるしかねえんだ!!!」
ナツが飛び出そうとしたが、グレイによって止められた。
そうこうしている内にファントムのギルドから魔導集束砲"ジュピター"が発射された。
エルザは盾を構え、それを受け止める。
「ぐああああっ!!!」
盾と鎧が砕かれ、吹き飛ばされるもエルザはなんとか受けきった。
「すげえ...アレを止めちまった......」
「た...助かった...」
「け...けどよぉ......」
エルザのダメージもかなり大きく、立ち上がる気配がない。
「エルザー!!!」
「しっかりしろ!!!」
ナツ達が駆けつける。
『マカロフ...そしてエルザも戦闘不能』
「!!!」
ファントムのギルドからジョゼの声が響き渡る。
『もう貴様等に凱歌はあがらねえ』
するとナツの鼻がピクッと動き
「!!?...いや...そうでもねえぞ!」
ドーーン!!!
上空から一人の男が降りてきた。
「タイガ!!!」
ナツに呼ばれたタイガはゴーグルを外し
「ようナツ!!...ちょっとハゲた?」
「ハゲるか!!!」
タイガとナツがそんなやりとりを笑いながらしていると
「ふにゃぁぁ~」
少し遅れて目を回したツバサがゆっくりとタイガの腕に降りてきた。
「ツバサ!!!」
「大丈夫!!?」
ハッピーとサクラがツバサの元へ駆け寄る。
「だ...大丈夫ぅ...全然平気ぃ~...ガクッ」
ツバサは大丈夫と親指を立てるが誰もいない方向だった。そして疲れ果てたのか眠りについた。
「良くやってくれたなツバサ...ゆっくり休んでくれ」
タイガは右手の白い光でツバサの体力を回復させる。
「サクラ...ここに来る途中、皆の魔力を感じてたんだ...」
「!?」
「マスターは今...どこかに出かけているのか?」
「......」
サクラは何も答えなかった。
「...そうか」
返答はなかったがタイガは何かを察したのだった。
『タイガが来たか...だが我々がやることは変わらん...ルーシィ・ハートフィリアを渡せ!今すぐだ!!』
「ふざけんな!!!」
「仲間を敵にさしだすギルドがどこにある!!!」
「ルーシィは仲間なんだ」
「そーだそーだ」
「帰れ!!!」
「ルーシィは渡さねえ!!!」
『渡せ』
「あたし...」
仲間とマスター・ジョゼのやりとりにルーシィは心を痛める。
「仲間を売るくらいなら死んだ方がマシだっ!!!」
エルザのその言葉に仲間達はオオオオと声を上げた。だがタイガは
「ホント...バカなこと言いやがって...」
そう言うとエルザの元に近寄り
「エルザぁぁ!!!」
ゴン!!!
「ガァッ!!」
なんとエルザの後頭部を思いっきり殴った。
「えええ~~~!!?」
『な!!?』
コレには
「何をする!!?」
後頭部に大きなたんこぶを作ったエルザはタイガに抗議する。
「サクラの頭突きじゃないだけマシだと思え!!」
「あたしってどういう扱いなのよ...」
タイガの発言にサクラはちょっと複雑な気持ちだった。
「立った今来た俺にとっちゃ、
タイガはエルザの胸ぐらを掴んだ
「俺が怒ってるのは、お前が言った「死んだ方がマシだ」って言葉にだ!!」
「!?」
「自分の命を軽く見てんじゃねえ!『死ぬ覚悟』や『命を捨てる覚悟』なんて、死にたがってる奴のただの格好つけだ!!」
タイガは立ち上がって仲間達を見渡す。
「マカオ!!お前が死んだらロメオはどうなる!?...アイツは父親のお前が死んでヘラヘラ笑うような奴なのか?」
「!?」
「ナツ!!お前はイグニールに会えないまま、ここで死ぬ気か!?」
「!?」
「グレイ!!師匠のウルが護ってくれた命を無駄にするのか!?」
「!?」
「皆もだ...もう俺の前で死ぬ覚悟とか死んだ方がマシだとか口にするな...それを言って良いのは、自分が死んでも誰も悲しまない奴だけだ!!!」
そんなタイガを見てエルザは思った。
(そうだ...マスターが倒され、焦ってしまっていたが...
タイガはナツに向かって
「次に言うことは分かってるよな...ナツ」
「ああ...オレたちの答えは最初から変わらねえっ!!!ルーシィは渡さねえし、アイツらをぶっ潰してやる!!!そして誰も死なねえ!!!」
「よく言った!!!」
ナツの言葉に仲間達は再びオオオオと声を上げ、ルーシィは涙が溢れ出した。
『ほう...ならばさらに特大のジュピターをくらわせてやる!!!装填までの15分、恐怖の中であがけ!!!』
「何!?」「ジュピター......」「また...撃つのか...!?」
(タイガ...あとは頼む...)
エルザはそこで意識が途切れ、がくっと倒れた。
グレイが駆け寄る
「エルザ!!くそっ...!!!(エルザでさえ一発防ぐのがやっとなんだぞ...!!!)」
「ミラ...ツバサとエルザを頼む」
「分かったわ」
タイガは眠るツバサをミラに渡した。
「エルザ...さっきのバカ発言の罰だ...お前の回復は後まわしだ」
そう言ってタイガは前に出た。
「な...!!!兵が出やがった!!!」
「バカな!!!ジュピターを撃つんじゃねえのかよ」
「容赦ねえ...」
『地獄を見ろ
「ありえねえ...仲間ごとジュピターで殺す気なのか」
「お...脅しさ...撃つハズねえ......」
仲間達が戸惑う中カナは
「いや...撃つよ。あれはジョゼの魔法
「なに!!?」
「
「ジュピターをなんとかしないとね...」
するとナツは拳を合わせ
「オレがぶっ壊してくる!!!」
「ナツ」
「15分だろ?やってやる」
ナツの言葉にカナはうなずく。
「ハッピー!!!」
「あいさー!!!」
ナツはハッピーに運ばれ飛んでいった。
「エルフマン!!!オレたちも乗り込むぞ!!!」
「おっしゃーーっ!!!」
グレイとエルフマンも乗り込んでいった。
「あたしも!!」
サクラも行こうとしたが
「待てサクラ!!」
タイガに呼び止められる。
すると彼は自らの上着を脱ぎだし、サクラに渡した。
「コレを持って行け...きっと役に立つ」
「...借りていくわ」
サクラは再び走り出していった。
「こっちは私とロキ、そしてタイガで守りをかためる!!!いいね!!!」
「「ああ」」
タイガは
「マスター・ジョゼ...さっきの選択肢に一つ追加だ...
今回はここまで
ちなみにサクラからの通信、ノイズが入ってないのは以下の通り。
『すぐに戻って来て!ギルドがファントムに襲われたの』
『ルーシィが狙われてる!!!』
誰が主役のオリジナル回が見たい?
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サクラ
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ツバサ
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ナツ
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ルーシィ
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ハッピー
-
グレイ
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エルザ