光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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今年最後の投稿になります。


煉獄砕破(アビスブレイク)

幽鬼の支配者(ファントムロード)の司令室。ナツとサクラの連携によりジュピターが破壊され、魔導士の一人がジョゼに報告に来ていた。

 

「マ......マスター・ジョゼ...ジュピターが...内部から」

 

「クソガキどもが調子こきやがって...巨人を起こせ」

ジョゼは拳を握り、怒りに震えていた。

 

 

 

ジュピターの発射装置のあった部屋では、ナツと兎兎丸が対峙していた。そこへハッピーが飛んでやって来る。

 

「ハッピー!!サクラは?」

 

「怪我をしてるけど大丈夫だよ!早くコイツをやっつけてサクラの所へ行こ!!」

 

「ああ!!...もうおまえの魔法は見切ったぞ」

「たぞ」

 

「くっ...」

 

ゴゴゴ

 

すると突然、部屋全体が大きく揺れ出した。

 

「何だ?」

 

「ま...まさかアレをやる気か!!?」

揺れの理由を知っている兎兎丸が焦りだした。

 

「ここは水平維持の機能がない部屋なんだぞ!!!」

 

「水平!?...ぬぉっ」

今度は部屋が大きく傾き、ナツは気分が悪くなった。

 

 

 

その時、外ではファントムのギルドが大きな音を立て、立ち上がっていた。

 

「え!?」

「た...立ち上がった!!?」

「今度は何をする気だ!!?」

 

立ち上がったギルドは変形を始めた。

 

「お...おい...」

「何だよ...アレ...」

「......」

 

兎兎丸は自分たちの勝利を確信する。

「終わったな......これぞ我がギルドの最終兵器...超魔導巨人ファントムMkⅡ」

 

ファントムのギルドは巨大なロボットのような形になった。

 

「な...何よ...アレ...冗談じゃないわよ...」

「巨人...」

「......」

 

「敵じゃなければ、結構カッコいいのにな......」

タイガは驚きつつもどこかワクワクしたような顔をしていた。

 

するとギルドが歩き出した。

 

「向かってきたーー!!!」

「まさかギルドを踏み潰すつもりかっ!!?」

「ひぇーーーっ!!!」

 

「目の前の敵に集中しろ!!!あの巨人はナツが必ず止めてくれるハズだ!!!」

 

「ダメだカナ...アレは乗り物...ナツは...」

 

「あ」

タイガの言葉にカナはハッと思い出す。そう、ナツは乗り物に弱いのだ。

 

 

 

~ギルド内~

 

「お...おお...おぶ...」

ナツは激しい揺れに気持ち悪くなり、口を両手で塞いでいた。

 

「ど...どうしたんだ?コイツ...」

 

「お...おお...コレ......動いてねえ...か?」

 

「コイツ乗り物に弱いのかっ!!!しめた!!!逆転のチャンス!!!」

ナツが乗り物酔いでダウンしたのをチャンスと見た兎兎丸は手から七色の炎を出した。

 

「いくら炎が効かんといっても、その状態でくらったらどうなるかな。我が最強魔法七色の炎(レインボーファイア)!!!」

 

「おおお...」

 

「くらえ!!!」

 

ピキィ

「え?」

攻撃をしようとした兎兎丸の両手が凍り付いた。

 

「ええっ!!?ちょっ...何よコレェ!!!」

氷は腕から徐々に拡がっていき、そして最後には全身が凍り付いた。

 

「お?」

すると大きな獣の手が兎兎丸を掴み

 

「漢なら...空を見上げる星になれ!!!」

 

「意味分かんねえぇぇぇ...」

天井に開いた穴からぶん投げた。

 

 

「情けねえなぁナツさんよぉ」

「漢なら乗り物なんぞ逆に酔わせてやれぃ」

「ていうかエルフマン...さっきのセリフ、星は空のもっと上だから...」

やって来たのはグレイとエルフマンだった。エルフマンの背には右足を負傷して動けないサクラが背負われていた。

 

「おおっ!!!かっこよすぎだぜ!!!おまえら...うぷ」

 

「これはジュピターの残骸か?グッジョブじゃねーか」

 

「あい!ほとんどサクラのおかげだけどね」

 

「しかし何で急に傾いたり動き出したりしたんだ?」

 

ズシィン

 

「ん?」

 

「止まったーーーっ!!!」

ギルドの動きが止まった瞬間、ナツは急に元気になった。

 

「オイラちょっと外の様子見てくる!!!」

ハッピーは(エーラ)を発動し、外へ飛んでいった。

 

 

 

外ではファントムMkⅡが巨大な文字を描き出していた。

 

「!!?」

「何だ...アレ...」

「文字...!?」

「これは...」

 

「魔方陣だ!!!この建物自体が魔導士だというのかい!!?」

 

「なにぃぃ!!?」

カナの言葉に全員が驚き、様子を見に外に出たハッピーも青ざめる。

 

 

するとルーシィに変身したミラが描かれている魔方陣に気付く。

「この魔方陣は煉獄砕破(アビスブレイク)...!!?禁忌魔法の一つじゃない......」

 

「このサイズはマズイ!!!カルディア大聖堂辺りまで暗黒の波動で消滅するぞ!!!」

タイガの言葉にハッピーは急いでギルド内のナツ達の元に戻る。

 

 

「大変だーー!!!ギルドが巨人になって魔法を唱えてるんだ!!!」

 

「ウソつけ!!!」

 

「ウソなんかつくかー!!!カルディア大聖堂まで消えちゃう魔法だって!!!」

 

「街の半分じゃない!!!」

 

「そんな魔法ありえねーだろ!!!」

 

 

ナツ、グレイ、エルフマンの三人は互いを見合い、同じ事を考えていた。なんとか魔法を止めなきゃいけないが、怪我で動けないサクラをこのままにできないと。

 

「行って」

 

「「「!!?」」」

 

「本当は一緒に行って戦いたいけど、この怪我じゃ足手まといになる...あなた達でその魔法を止めて!!!」

 

サクラの目を見て、三人は決意する。

 

「止めるぞーーー!!!」

「サクラごめんね...すぐ戻るから!!!」

「手分けしてこの動くギルドの動力源を探すんだ!!!」

「次から次へと、とんでもねえ事してからにぃ!!!」

 

ナツとハッピー、グレイ、そしてエルフマンは三手に別れて動力源を探しに向かった。

 

残ったサクラは自分の服の片方の袖をビリッと破り、右足の傷に巻き付け止血する。

 

(皆...頼んだわよ...)

 

 

 

一方、外では妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーが幽兵(シェイド)と戦っていた。

 

「どうすんだアレ!!!」

「ナツたちを信じるしかねーだろ!!!」

 

そんな中、カナは妖精の尻尾(フェアリーテイル)のギルド内にいるミラに外から話しかけていた。

 

「ミラ...あの魔法が発動するまでどれくらいかかる?」

 

「10分...ってとこかしら......なんとか動力源を壊せないかな」

 

「中にいる連中も同じ事を考えてるハズだよ」

 

「ナツ以外にもいるの?」

 

「うん...サクラとグレイとエルフマン」

 

「!!」

エルフマンの名を聞き、ミラは驚く。

 

「エルフマン!!?何で!!?」

 

「何でって事もないでしょ...あいつだって」

 

「無理よ!!!エルフマンは戦えないの!!!カナだって知ってるでしょ!!!」

 

「戦えるわよ...カチコミの時だって活躍してたしね」

 

「そんな...兵隊相手ならともかく...向こうの幹部との戦闘になったら...今のエルフマンじゃ......」

 

そこにタイガがカナの隣にやって来る。

「ミラ...エルフマンを...自分の弟を信じてやれよ...アイツはやるときはやる漢だぜ」

 

「タイガ...」

 

カナもミラに話す。

「ねえ...ミラ...あんな事があって、あんたもエルフマンも深くキズついたけどさ...あいつはあいつで前へ進もうと努力してるんだよ」

 

(エルフマン...前に...私も前に...)

二人の言葉を聞き、ミラは何かを決意し外に出る。

 

(ミラさん)

(よせ!!危ねえぞ)

(ミラちゃん戻れって!!!)

仲間達が小声でそう言うが

 

「あなたたちの狙いは私でしょ!!!今すぐギルドへの攻撃をやめて!!!」

仲間達の前に立ち、幽鬼の支配者(ファントムロード)に向かって叫んだ。

 

(これで少しは時間がかせげる!!!)

 

 

幽鬼の支配者(ファントムロード)の司令室では

「マスター!!!あれは!!!」

一人の魔導士が偽物と知らずルーシィが出てきたことを報告するが。

 

『消えろ...ニセモノめ』

ジョゼにはすぐに見破られた。

 

(そんな...!!!)

 

『はじめから分かっていたんですよ、そこにルーシィがいない事は。狙われてると知っている人間を前線においておく訳がない...とね』

 

(私は...なんて無力なんだろう...)

変身魔法を解いたミラが自分の無力さに涙を流しているとカナが近づき

 

「大丈夫よ...エルフマンは戦える...」

 

 

 

「カナ...頼みがある」

 

「!?」

 

煉獄砕破(アビスブレイク)はナツ達がきっと止めてくれる...けど万が一、間に合わなかった時の対策が必要だ」

 

「何か考えがあるの?」

 

「俺の滅竜奥義「銀河来光波」...それを最大出力で放てば煉獄砕破(アビスブレイク)を相殺...上手くいけば競り勝ってあの巨人に一撃入れられる」

 

「つまり頼みってのは、アンタの魔力が最大まで溜まる時間が欲しいってことだね」

 

「ああ...今から光を食べて、魔力を溜めるが...集中している間俺は周りをのことを知ることはできないし、無防備になる...」

 

「分かった...ここは任せて準備を...アンタは私たちが守ってやるよ!」

 

「頼んだぞ!!」

タイガはギルドまで下がり、太陽の光を食べながら滅竜奥義の準備を始めた。

 

 

 

「そろそろ逃げた方がいいんじゃ...」

「あの魔方陣...完成しそうだぞ」

 

「ギルドをおいてか」

 

「あ...いや...」

魔方陣の完成が間近に迫り、慌て始めた者達にカナが喝を入れる。

 

「あの中で戦ってる奴等もいる...煉獄砕破(アビスブレイク)もタイガが何とかしてくれる...信じるんだよ!!!」




という訳で今回はというか、今年の投稿はここまでです。

読んでくださっている皆様、来年もよろしくお願いします。

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