実は獅子宮の星霊だったロキ。掟を破った為、星霊界に帰れなくなり、命が尽きようとしていたが、ルーシィとサクラの尽力により無罪となり、ルーシィを新たな主として星霊界へと帰還していった。
そしてルーシィやタイガ達に世話になった礼として、高級ホテルのチケットをプレゼントした。
アカネビーチにて
てな訳で、タイガやナツ達はアカネリゾートへとやって来た。
ここは王国で最も人気のある、海辺の観光地である。広大なテーマパークと隣接する高級ホテル。一度訪れたらクセになる魅力的なビーチ。そして、どこまでも広がる美しい海。タイガ達はここで一時の休息を堪能していた。
「見ろよこの水!!!めっちゃ透明だぞ!!!」
「うおおっ!!!スゲェ!!!」
「グレイ、海パンはこーよ」
ナツ、グレイ、ハッピーは海に入ってはしゃいでいた。その様子を遠くから見ている女性が一人。
「グレイ様...大胆...ポ♡」
みんなは次に浜辺でスイカ割りを楽しんでいた。ルーシィが目隠しをしてナツ、グレイ、ハッピーが指示を出す。
「右右」
「もっと左だって」
「上上」
「上って...」
「「「そこ!!!」」」
「よーし...えい!」
バキッ
振り下ろした木の棒が折れる音がして、ルーシィが恐る恐る目隠しを外すとその場の四人全員の表情が青ざめる。
「お待たせーー」
「飲み物買ってきた...ぞ?」
飲み物を買ってきたタイガ、ツバサ、エルザが戻って来ると、ナツ達四人が正座をさせられ、サクラに説教されていた。先程ルーシィが叩いたのはスイカではなく、寝転んでいたサクラの頭だったのだ。ちなみにサクラの頭は石頭故に無傷である。
その後もルーシィとサクラ、ついでにスイカ割りでのお仕置きとしてナツの3人でジェットスキーに乗ったり、男子三人と女子三人に別れてビーチバレーをしたり、タイガが浜辺に寝転びながら太陽光を食べたりと、それぞれがビーチでの遊びを楽しんだ。
その日の夕刻
「う~~~」
トライスクワッドが泊まっている最上級スイートルームのベッドで、タイガがお腹を押さえ、仰向けで寝転がっていた。
「タイガ大丈夫?」
「美味しいからって、光を食べ過ぎるなんて...子供じゃないんだから...」
「ははは...柄にもなく楽しんじゃった...」
どうやらタイガは昼間にビーチで太陽光を食べ過ぎてお腹を壊したようだ。
そしてドレスに着替えたサクラがツバサを抱き上げて話しかける。
「じゃあ、あたし達先にカジノに行ってるね」
「ああ...俺も落ち着いたら行く...」
サクラ達はホテルの地下にあるカジノに遊びに行った。すでにナツ達も向かっており、タイガもお腹が落ち着いてから行くことにし目を閉じて眠りについた。
彼が見ていた夢は、過去の出来事だった。
~夢~
それはかつてタイガの故郷で起きた。
タイガは光竜リュミエールから聞いた話に驚く。
「○○○が!?」
「ええ...滅亡したそうです...」
「そんな...○○○○は?アイツはどうなったんです!?」
「......タイガ...言いにくいのですが、○○○の○○を含め、生き残りはいないそうです」
~現実~
そこでタイガの目が覚めた。彼はベッドから立ち上がり、窓の外を眺めていた。
「さて、俺もカジノに行くか...ちゃんとした格好の方が良いのかな?」
すると
「!!?...何だ、この気配...!?...地下か!?」
何かを察知したタイガは部屋を出て、地下へと走り出す。
~カジノ~
「ふう~~~、ふうふうふう」
先にカジノに来ていたナツはルーレットに向かって息を吹きかけていた。
「お...お客様、困ります!!」
「だって17に入ってたぞ!!オレは見たんだ!!!」
「あい」
「そんな事言われましても......」
「17に入ってたのにカタンってずれたんだって!!何だよコレ!!」
「そんな事ある訳ないでしょ~」
「ナツやめなよぉ~」
ディーラーにいちゃもんをつけるナツをツバサが落ち着かせようとするが
「つーかツバサは何でそんなに強えんだよ!!!」
「へ?」
彼女の周りにはルーレットで勝って得たチップが大量にあった。
そこから少し離れていた所でサクラとグレイはスロットを楽しんでいた。
「まったくナツったらー」
「はっはー!!しょうがねえなアイツは」
するとそこへ近づく女性がいた。
「グレイ様」
「ん?」
「ジュビア来ちゃいました」
「ぶほっ」
その女性は元
「お...おお...おまえはファントムの...ええ!!?」
「誰?」
ジュビアのことを知らないサクラは当然疑問に思うのだった。
ルーレットの方では
「見たんだって!!!オレの目はごまかせねーぞ!!!」
ナツがいまだにルーレットの結果に文句を言っていた。
そこへ
[待ちな、ボーイ]
「!」
ナツに話しかける男がいたが
[大人の遊び場は、ダンディにたしなむものだぜ]
「か...」
「「「かくかく!!?」」」
その男は顔やら体やら、とにかくいろいろとカクカクしていた。
[ボーイ、一ついいコトを教えてやるぜ。男には二つの道しかねえのサ。ダンディに生きるか...]
すると男はナツを倒し
[止まって死ぬかだゼ]
「がわっ」
取り出した銃をナツの口の中に向けた。
「銃だぁあ!!!」「ひいぃぃ」
他の客達は彼の持つ銃を見て一斉に逃げ出す。
「な...何するんだーー!!!」
[ニッ]
「
一方その頃、カジノの中にあるバーカウンターでグレイとサクラはジュビアと話していた。並び的にはグレイを女性二人が挟んでいるように座っていた。
「聞いたよ...ファントムは解散したんだって?」
「はい...ジュビアはフリーの魔導士になったのです」
「それで
「ジュビア入りたい」
「しっかし、あんな事の後だからなぁ...オレは構わねーがマスターが何て言うか」
「ジュビア何でもします」
「んな事言っても」
「ところでさっきから気になってたんですけど、この人は何ですか?グレイ様!?」
「は?」
「え?あたし?」
するとそこへ体格の大きい男がやって来て
「「「!」」」
バチィン
突然ジュビアをビンタして吹き飛ばした。
「ジュビア!!!」
「何だてめえ」
グレイが男を睨むと
「グレイ・フルバスター、それにサクラ・チェリッシュだな」
「エルザはどこにいる?」
[エルザはどこにいる?だゼ]
その頃ルーシィとエルザはトランプゲームに興じていて、エルザがディーラーに連勝中だった。
「すごーい!エルザー!!!」
「ふふ...今日はついてるな」
すると
「ディーラーチェンジだ」
「あ...はい......」
「今なら誰が相手でも負ける気がせんぞ」
「だね」
「だったら特別なゲームを楽しまないか?賭けるものはコインじゃない」
交代したディーラーが配った5枚のカードにはそれぞれ「D」「E」「A」「T」「H」と書かれていた。
「命賭けて遊ぼ...エルザ姉さん」
「?」
「......ショウ...」
そのディーラーの顔を見てエルザは驚愕する。
一方タイガは嫌な気配を察知しホテルの廊下を走っていた。
「地下に現れた気配は四人か!?アイツ等なら大丈夫だと思うけど...」
するとタイガは急に立ち止まり
「...そこにいるのは分かってる...出てこい」
振り返って廊下の曲がり角に叫ぶが、その時タイガの足元に円形の影が現れ
「!?...しまった!!?」
足元の影がドーム状になり、タイガを閉じ込めた。
そしてタイガが声をかけた曲がり角からは
「しばらく大人しくしてもらいますよ...光の勇者」
フードで顔を隠した男が現れ、どこかへと去って行った。
~カジノ~
「ショウ...」
「久しぶりだね...姉さん」
「え?え?」
ルーシィは何のことだか分からず、戸惑うが
「......無事...だったのか?」
「無事?」
「あ...いや...」
エルザはショウという男を知っているようだ。
一方グレイの方は
「エルザはどこだ?」
「あ?」
「どこだ?」
「誰なんだてめえ...」
するとグレイとサクラの前に水となったジュビアが現れる。
「グレイ様には指一本ふれさせない。ジュビアが相手します」
「ジュビア」
そしてサクラも男の前に立ち塞がる。
「グレイはエルザの所へ...」
「危険が迫ってます」
「お前ら」
「ん?」
男は頭に指を当て話し出す。
「もう見つかっただと?」
「「「!」」」
「ほう...そうか...じゃ...片づけていいんだな?...了解」
男が言い終わるとグレイ達の周囲の灯りが急に消え、暗闇に包まれた。
「え!?」
「何!?」
「な...なんだコレは!!?」
「闇の系譜の魔法」
「「「!!!」」」
「闇刹那」
「ぐはっ」
「うっ」
「きゃあ」
男が発動した闇刹那という魔法はカジノ全体に及んでいた。ナツ達の方にも
「
「ナツー!!」
「どこー!!」
「
[グッナイボーイ]
「!!」
ダン
「「ナツーーー!!!」」
そしてルーシィ達の方も
「な...なにコレ!?暗っ!!!」
「何が起きた!!?」
やがて少しずつ明るくなっていく。
「!!!...光が戻ってきた」
しかし彼女たちの前にいた男が消えていた。
「ショウ!?」
「こっちだよ姉さん」
男は二人の後ろにいて、その手からはたくさんのカードがばらまかれた。
「ええ!!?」
ルーシィはそのカードの絵を見て驚く。なぜならカードの中には先程まで自分の周りにいた客達がいたからだ。
「人がカードの中に!?」
「なんだこれはー」「誰かー助けてー」「うわぁー」「ここはどこだー」
「不思議?...オレも魔法が使えるようになったんだよ」
「魔法!?...おまえ一体...」
「ククク...」
「みゃあ」
「きゃあ」
「!!」
ルーシィは突然ロープのような物に捕まり引っ張られる。
「な...なに!?これぇ!!」
「ルーシィ!!」
ルーシィを捕まえたのは猫耳のような髪型をした女だった。
「みゃあ、元気最強?」
「ミリアーナ!?...おまえも魔法...を!?」
「久しぶり~エルちゃん」
「何をしている!?ルーシィは私の仲間だ!!!」
「みゃあ?仲間?」
「オレたちだって仲間だったでしょ?姉さん」
(仲間...
「姉さんがオレたちを裏切るまではね」
「......」
ショウのその言葉にエルザは顔を逸らす。
[そうエルザをいじめてやるなショウ]
「!?」
声のする方を見ると、四角い物が集まってくる。
[ダンディな男は、感情をおさえるモンだぜ...すっかり色っぽくなっちまいやがってヨ」
「四角っ!?」
ルーシィの隣りに集まったその四角は一つになり、ナツ達の所にいたカクカクの男になった。
「そ...その声はウォーリー?」
[気づかねえのも無理はねえ、狂犬ウォーリーと呼ばれてたあの頃にくらべて、オレも
「お前も...魔法を...」
「驚く事はない...コツさえつかめば、誰にでも魔法が使える...なあエルザ」
最後にグレイ達の所にいた大男が現れた。
「シモン!?」
「エルザ...こいつら何なの!?姉さんてどういう事!?」
「本当の弟じゃない...かつての仲間たちだ」
「仲間...ってエルザは幼い頃から
「それ以前という事だ...おまえたちがなぜここに...ルーシィを解放してくれ」
[あんたをつれ戻しにサ]
「みゃあ」
「帰ろう姉さん」
[言う事を聞いてくれねえとヨォ」
ウォーリーはルーシィの頭に銃を突き付ける。
「ひぃい」
「よ...よせ!!頼む!!やめてくれ!!」
するとウォーリーはエルザを撃った。
「エルザーーー!!!」
[睡眠弾だゼ]
力が抜け、倒れそうになるエルザをシモンが支える。
「目標確保。帰還しよう」
「ちょっと!!!エルザをどこにつれてくのよ!!!返しなさいよ!!!」
「みゃあ」
ルーシィが縛られながらも暴れると、ミリアーナがロープを操作しさらにキツく締め上げる。
「うぐ...ああああっ」
「あと5分くらいで死んじゃうよ~君ぃ~」
[そういやミリアーナ]
「?」
[君にプレゼントだゼ]
ウォーリーが渡したのは眠らされたハッピーとツバサだった。
「みゃあ!!ネコネコ~!!もらっていいの~!?」
受け取ったミリアーナはとても喜んだ。
「ハッピー!!?ツバサ!!?」
「ミリア!エルザを拘束しろ」
「みゃあネコネコ~」
[ミリアーナ、頼むゼ]
「みゃあ♡」
「姉さん...帰ってきてくれるんだね..."楽園の塔"へ...きっとジェラールも喜ぶよ」
(楽園の塔!!?か...完成していたのか!!?)
そう考えたところで、エルザの意識は途切れた。
「はあああぁぁーーー!!!」
ドーム状の影の中に閉じ込められていたタイガが、全身から光の魔力を解放し、ドームを壊した。
「何とか出られたな...昼に光をたくさん食っておいて良かった...腹壊したのも無駄じゃなかったな」
タイガは辺りを見渡すが、自分を閉じ込めた敵はいなかった。
「いないか...とにかく皆の所へ行かないと」
タイガは再び地下のカジノへ向かって走り出した。ある事を考えながら
(それにしてもあの影...すごく嫌なにおいがする...)
という訳で今回はここまで。
ちなみに一番最初のキャラ紹介を更新しましたが、タイガの回復技の、怪我を治す左手の黄色い光を
やっぱり技名があった方が良いかなと思い、名付けました。