エーテリオンを止めきれなかったタイガは、塔の最上階の一角で気絶していた。
「ん...」
やがて目を覚ますと、ある光景が目に入る。そこにはナツとエルザが青髪の青年と戦っていた。
(あいつが、ジェラールか...)
視界がハッキリしてきたタイガは、ジェラールの顔を見て驚く。
(!!?...どういうことだ!あの顔...何で
ジェラールは前方に大きな魔法を発動させる。エルザはナツを守ろうと前に立つ。
「二人そろって砕け散れ!!!」
「エルザ!!!どけっ!!!」
「おまえは何も心配するな。私が守ってやる」
「やめろぉーーー!!!」
「天体魔法
ジェラールの放った魔法が周囲の床を壊しながらエルザとナツに迫る。
「エルザーーー!!!」
(!!?...間に合わない)
ナツが叫び、タイガが立ち上がろうとするも体の痛みから動けずにいた。そんな中、一人の男がエルザの前に立ち、盾となった。
シモンだ。
「シモン...」
「エル...ザ」
シモンは力尽き、倒れた。
「シモーン!!!」
「まだうろうろしてやがったのか、虫ケラが」
「「.........」」
「何でおまえが!!!逃げなかったのか、シモン!!!」
「よ...よかっ...た...いつか...お...おまえの...役に...立ち...たか...」
「わかった!!!いいからもうしゃべるな!!!」
そこにタイガが駆けつける。
「!?タイガ!!?...頼む、シモンを...」
エルザはタイガがなぜここにいるのかという疑問よりも先にシモンの回復を頼む。
「!!?...」
だが、シモンはすでに致命傷を負っており、タイガにも手の施しようがなかったのだ。
タイガの回復技も万能ではない。傷を治す
やがてシモンの声も弱々しくなっていく。
「おまえは...いつも......やさしくて...やさしくて...」
「.........シモン...」
(大好き...だった...)
その言葉を言えず、シモンは息を引き取った。
「!!......イヤァァアアァァアァ!!!」
「あははははっ、くだらん!!!実にくだらんよ!!!そういうのを無駄死にって言うんだぜ!!!シモン」
ジェラールのその言葉に、ナツとタイガに怒りがこみ上がる。
「大局は変わらん!!!どの道誰も生きてこの塔からは出られんのだからなぁ!!!」
「「黙れぇぇ!!!」」
ナツの拳とタイガの蹴りにジェラールは吹き飛ばされる。
するとナツは床に落ちていた水晶を手に取り、それをかじりだした。
(コイツ...!!!エーテリオンを喰ってやがる!!!)
「オオオォォオォ」
「何てバカな事を!!!エーテルナノには炎以外の属性も融合されているんだぞ!!!」
エルザがそう言うとナツは喉元をおさえて苦しみ出す。
(強力な"魔力"を"炎"の代わりに喰えばパワーアップするとでも思ったか!?...その短絡的な考えが自滅をもたらした)
「アアアアアア」
「ナツ!!!」
そしてナツの体から溢れた炎がドラゴンの形となった。
(ドラゴン!!?)
(なに!!?)
ナツの顔には竜の鱗のような模様が浮かんでいる。
(!!!...こいつ...エーテリオンをとりこんで...)
するとナツはものすごい速さで、ジェラールに膝蹴りを食らわせる。
その様子を見たタイガは
(ドラゴンフォース...
「エルザ......シモンから離れるな...」
「?...タイガ...」
タイガは目を瞑り、集中する。
「はあぁぁーっ!!」
タイガの体から溢れ出た光がナツと同様にドラゴンの形となる。だがその形はナツのものとは違い、ハッキリと安定した形だった。
「タイガ...お前も...!!?」
エルザはタイガの姿を見て驚く。
彼の髪の色が普段の黒から白くなっていた。そしてタイガもジェラールに向かって飛び出していく。
ジェラールを蹴り飛ばしたナツは、炎を纏った重い拳を食らわせる。
「おまえがいるからぁぁ」
「ぐあぁ」
「エルザは涙を流すんだぁぁ!!!」
二発目の拳が床を破り、二人は下へと落ちていく。
ナツの胸にあるのはここに来る前のシモンとの約束だった。
「オレは約束したんだ!!!」
『ナツ...エルザを頼む』
「約束したんだぁあぁっ!!!」
「ナツ...」
ナツのその言葉を穴の上で聞いていたタイガの胸にもある約束があった。
『約束する、俺は死なない...必ず生きて帰ってくる』
「俺も...
「こざかしい!!!...
ジェラールは天体魔法の一つ
「この速さにはついてこれまい!!!」
すると
「しぇぁっ!!!」
「がはぁっ」
タイガが光の速さで移動し、ジェラールの腹部に蹴りを入れる。
「き...貴様!!!」
「
蹴り飛ばされたジェラールは、立ち上がってタイガを見る。
「タイガ・グラウス......」
「ゆっくり話したい所だが...この力、あまり長く使えないんでね...すぐに終わらせる」
「オレは負けられない!!!自由の国をつくるのだ!!!」
ジェラールは塔の上に飛び上がり、タイガとナツはそれを追う。
「痛みと恐怖の中で、ゼレフはオレにささやいた。真の自由がほしいかとつぶやいた!!!そうさ...ゼレフはオレにしか感じる事ができない!!!オレは選ばれし者だ!!!オレがゼレフと共に真の自由国家をつくるのだ!!!」
ナツは叫ぶ
「それは人の自由を奪ってつくるものなのかぁぁーーーっ!!!」
「世界を変えようとする意志だけが歴史を動かす事ができる。貴様等にはなぜそれがわからんのだぁ!!!」
ジェラールはある魔法陣を描く。エルザはその魔法陣に見覚えがあった。
「
その魔法陣は、以前
「また8年...いや...今度は5年で完成させてみせる......ゼレフ...待っていろ」
「はぁーっ!!!」
タイガは光竜剣の刀身を長く伸ばて、ジェラールの描いた魔法陣を切り裂き、
「くっ」
そしてタイガとナツは、それぞれ光と炎を纏ってジェラールに向かう。
「お前は自由にはなれない!!!」
「!!」
「亡霊に縛られてる奴に、自由なんかねえんだよ!!!」
ジェラールの目には、2頭のドラゴンが見えていた。
「「自分を解放しろぉぉ!!!ジェラァアァァアァァル!!!」」
ドゴォン
二人の最後の一撃についにジェラールは倒れた。
目の前に降り立つ二人を見たエルザは
(これが、ナツとタイガの真の力...これが、
並び立つタイガとナツはお互いの顔を見ず、右腕と左腕を挙げクロスタッチを交わした。
(あのジェラールを倒した......私の...8年にわたる戦いは終わったんだ。これで...みんなに本当の自由が...)
するとナツは疲れ切ったのか、両膝をつく。
「ナツ!!!」
エルザが駆け寄り、倒れる前にナツを抱きしめる。
「おまえ達はすごい奴だ...本当に」
その言葉を聞き、タイガはフッと笑うが
「...!?」
急に片膝をつき、髪も元に戻る。
(...わずかに
「タイガ!!?」
「大丈夫だ...」
そう言ってタイガは立ち上がる。
すると
ゴゴゴゴゴ
「「!」」
突然、塔全体が揺れ始める。
~海上~
楽園の塔の異変は、海上にいたサクラ達も見ていた。塔の様々な場所から強大な魔力が溢れ出していく。
「塔が...!!!」
「何アレ!!?」
「ま...まさか、エーテリオンが暴走してるのか!!?」
「暴走!!?」
「元々あれだけの大魔力を一ヶ所に留めとく事自体が不安定なんだ」
「行き場をなくした魔力の渦が、はじけて大爆発を起こす」
[ちょ...こんな所にいたら、オレたちまで]
「中にいる姉さんたちは!!?」
「誰が助かるとか、助からねえとか以前の話しだ、オレたちを含めて...全滅だ」
(タイガ...)
サクラは中にいるタイガを心配する。
~塔内部~
エーテリオンの魔力の暴走は塔内部の方が激しく、エルザはナツを肩に担いで立ち上がる。振り向くとその視線の先にはシモンの亡骸があった。
「シモン...」
やがてシモンの亡骸は床の割れ目から落ちていった。
「......」
エルザが顔をそらすと、タイガがシモンの落ちていった床の割れ目に飛び込む。
「タイガ!!?」
エルザがそう言った瞬間、彼女の前に魔力の柱が上がりタイガを追うことができなくなった。
「タイガーーーっ!!!」
~海上~
楽園の塔から溢れた魔力が、竜巻の様な形になり空へと昇っていく。
[暴発したーーー!!!]
「きゃああああ」
ミリアーナは隣のウォーリーに抱きつくが、グレイが何かに気付く。
「い...いや!!違うぞ!!!エーテリオンが空へ!!!空中に流れてる!!!」
「消えた...」
「エーテリオンが空中に...」
「た...助かったのか...!?」
暴走していた魔力が空へと昇り、楽園の塔は跡形もなく消え去った。
人型のツバサに今後着て欲しい服装は?
-
メイド服
-
執事服
-
修道女
-
鎧
-
野球服