眠りから目覚めたエルザの目の前には満点の星空が広がっていた。
「ここは...!?」
そこへバシャバシャと水音を立てて、複数の人物がやって来る。
「エルザーーー!!!」
ルーシィ達だ。
「よかったぁ!!!無事だった!!!」
「どんだけ心配したと思ってんだよ」
「姉さーーーん!!!」
「ど...どうなってるんだ?...生きているのか?私は...」
エルザはエーテリオンの暴走を止めるため、
「ナツ...お前が私を...?」
ナツは何も答えなかった。
(あの魔力の渦の中から私を見つけたのか?な...なんという男なんだ...)
するとナツはがくんと両膝をつき、エルザを腕から下ろす。
「同じだ...」
「え?」
エルザは塔が暴発する前にナツに言った言葉を思い出す。
『私は
「オレたちだって同じなんだ......二度とこんな事するな...」
ナツの目からは涙が流れていた。
「ナツ...」
「するな!!!」
「......うん...ナツ...ありがとう」
ナツにそう言った後、エルザはかつて
『自分の命を軽く見てんじゃねえ!『死ぬ覚悟』や『命を捨てる覚悟』なんて、死にたがってる奴のただの格好つけだ!!』
『それを言っていいのは、自分が死んでも誰も悲しまない奴だけだ!!!』
(そうだ...仲間の為に死ぬのではない。仲間の為に生きるのだ。それが幸せな未来につながる事だから...)
エルザの右目からは今まで出なかった涙が流れるようになっていた。
そこでツバサはあることに気付く。
「?...ねえナツ、エルザ...タイガは?...タイガはどこ?」
ツバサの問いにナツとエルザは黙り込む。その様子に二人の生存を喜んでいたルーシィ達も静かになる。
エルザは重い口を開いた。
「タイガは...シモンの亡骸を追って、魔力の爆発の中に......」
エルザのその言葉に全員が驚く。特にショウ、ウォーリー、ミリアーナの三人はシモンの死に驚愕する。
「嘘だよねえ?...ねえ、ナツ...?」
「......」
ナツも何も答えられなかった。
「だって...だって、約束したもん!!!...タイガは...ボクらに嘘ついたことないもん!!!」
ツバサはこらえきれず、涙を流す。
「タイガのバカーーー!!!何で死んじゃったのーーー!!!」
ツバサの叫びが夜のビーチに響き渡る。
「そんなに俺を殺したいのか?」
その場にいた全員が声のした方に振り向くとそこには、シモンの亡骸を肩に担いだタイガがいた。
「タイガーーー!!!」
「うぉっ!!!」
その姿を見たツバサが一目散にタイガの胸に飛び込み、泣き出す。
「「[シモーーーン!!!]」」
ショウ達三人も、シモンに向かって走り出した。タイガは彼等にシモンを渡す。
「コイツも...ちゃんとつれ帰ってやらないとな...」
そんなタイガにサクラがゆっくり近づき
「...サクラ?」
トン
彼の肩を拳で力なく殴った。
「バカ......心配かけて...」
そう言う彼女の顔は下を向いていて、表情は覗えないが、目からは涙が落ちていた。
「必死に帰ってきた仲間に、バカなないだろ...」
「一週間...」
「は?」
「報酬のお菓子よ...三日じゃなくて一週間...心配かけた罰」
「分かった...」
次にタイガはエルザの方に近付き
「悪いエルザ...ジェラールは見つけられなかった」
「いいさ...お前が生きていてくれた...シモンもつれて帰ってくれた...それだけで充分だ」
そんなエルザの顔を見てタイガは
「出るようになったんだな」
「え?」
タイガは自分の右目のあたりを軽く指でたたき
「涙」
「...ああ」
「まさに『鬼の目にも涙』だな」
「鬼?...私のことか!!?」
「ああ、怒った顔なんてまさに鬼...それに名前は忘れたけど、鬼の角っぽいのがある鎧もあっただろ?」
「「......ふっ...アハハハハ」」
浜辺に二人の笑い声が響き渡った。
~どこかの火山地帯~
そこにやって来た小さな光が、ある洞窟の前で止まる。
「何をしに来た?...グランディーネ」
洞窟の中から威厳のある声が聞こえ、洞窟の前に来た光に話す。
『久しぶりね』
「ここへ来る事...干渉する事は禁じたハズだ...今すぐ立ち去れグランディーネ」
『近くにアナタを感じたものだからね。
グランディーネと呼ばれた光はクスクスと笑う。
『今回は運がよかったみたいだけど、こんな事はそう何度も続かない。
「出て行け」
『いずれ
「出ていけ!!!人間に干渉するな!!!このイグニールを怒らせたいのかぁ!!!」
そう叫びながら洞窟から出てきたのは、赤い鱗を持つドラゴンだった。彼こそナツを育てた火竜イグニールである。
『そうね...何を心配したトコで私たちにできる事は何一つない。あとは人間の力を信じるしかないものね...』
グランディーネは立ち去ろうとするが、再びイグニールに話す。
『そういえば、もう一つだけ言いたい事があったわ』
「......」
『
イグニールが唸り、グランディーネは話しを止めようとする。
『いいわ...もうよしましょう...竜王祭で会える日を楽しみにしてるわ...イグニール』
そう言ってグランディーネは今度こそイグニールの前から立ち去った。それを見届けた後イグニールは
「ナツと共にいるあのタイガという
~どこかの草原~
星空を見渡せる広い草原、その中心にある大きな神殿。その中に一頭の白いドラゴンがいた。彼女が見るランタンの炎の色が激しく燃える白から穏やかな赤に戻った。
「...ドラゴンフォースを使うとは...それほどの強敵と戦ったのですね......タイガ」
タイガの名を呼ぶ白いドラゴンこそ、彼の母親代わりとも言うべき光竜リュミエールだ。彼女は神殿の外に出て、星空を見上げる。
「私たちが再び会う日も、そう遠くないでしょう...楽しみにしてますよ...タイガ」
~アカネビーチ~
ビーチの外れにある、海がよく見える高台。タイガ達はそこである人物の墓を作っていた。墓石にはこう刻まれている。
『シモン ここに眠る』
彼等はツバサが摘んできた花を墓の前に置き、彼の安らかな眠りを祈る。そして水平線から朝日が昇る。
「にしても、ずいぶん明るい場所に眠らされたな」
グレイがそう言うとタイガが
「エルザの考えだ。ずっと暗い塔の中にいたから、せめて明るいところで眠らせたいんだと」
「「ふあぁ~~...」」
ナツとツバサが同時にあくびをして、ナツ達はホテルへと向かう。
眠たそうにしているツバサを抱いているサクラが、まだタイガが来ていないことに気付き引き返すと、タイガはシモンの墓の前で静かに歌い出す。
「♪哀しみがある限り~人は夜に迷うよ~」
「♪あきらめない限り~夢は側にあるよ~」
サクラはその歌を聞き、立ち止まった。
「♪想い出胸に抱いて~Hey!Hey!目を閉じろ~」
「♪心の中に君の未来があるのさ~」
「♪誰~よりも何より~も 愛~だけを信じた~い」
「♪いつ~までも どこまで~も 愛~だけを信じた~い」
「♪Wow Wow Wow叫ぼ~う」
「♪世界は一つさ~」
歌い終わったタイガの元にサクラがやって来る。
「タイガ...その歌...」
タイガは振り返ってサクラと話す。
「俺も
「ホント、すごい偶然ね」
すると遠くから
「サクラー!タイガー!何してるのーー置いてくよーーー!!!」
ルーシィが二人を呼ぶ声がした
「ああ!!今行く!!!...いくか、サクラ」
「うん」
タイガ「って、おい!!!何だよ今回のタイトル!!!『城◯内 死す』並に不安を煽るじゃねえか!!!」
作者「だって、原作のこの辺りのタイトル『妖精女王、散る』だったもん。もうちょっとインパクトある方がいいかな〜と思って」
タイガ「いやいや、それにしたって死すは無いだろ。せめて俺のモデルのシリーズにちなんで『さらば、光の勇者』とかさぁ」
作者「という訳で今回、原作からの変更点としてシモンの亡骸も連れ帰り、墓を立ててあげました。やっぱりちゃんと眠らせてあげなきゃね。ちなみにタイガ達はシモンを埋葬する際、魔法は一切使わず、人の手で埋めてあげました。そりゃあ一晩はかかるだろうね」
タイガ「誤魔化すなーーー!!!」
人型のツバサに今後着て欲しい服装は?
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メイド服
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執事服
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修道女
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鎧
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野球服