「あーあ...このサルにマカオさんの居場所聞くんじゃなかったの?完全に気絶しちゃってるわよ」
「いや、聞くまでもない。見てみろ」
タイガがそう言うとバルカンが光に包まれ人間になった。
「サルがマカオになったーっ!!!」
「やっぱりそうだったか」
「え!!?この人が!!?さっきまでエロザルでしたが!!?」
「バルカンに
「
「体を乗っとる魔法だよ!!!ていうかタイガは分かってたの?」
「あの猿からマカオの魔力をわずかに感じてたんだ。まさかとは思ってたけどな」
5人はマカオを持ってきた毛布の上に寝かせる。
「
「ヒドいキズだわ」
「マカオ!!しっかりしろよ!!!」
ナツがマカオに大声で語りかける。
「バルカンは人間を
「わき腹のキズが深すぎる...持ってきた応急セットじゃどうにもならないわ」
「......」
(てゆーか...これは助からない...)
ルーシィが諦めかけた時
「どいて」
そう言ってタイガはマカオの傷口に左手をひろげる。
すると黄色い光が優しく放たれ、マカオのキズをみるみるふさがれていく。
「嘘!!キズが治っていく!!」
「細胞を活性化させる光だよ。キズの治りを早めるんだ」
ツバサの説明を受けルーシィは一つ理解したことがある。ギルドで最初にタイガと会ったとき、ミラのケガが治ったのもタイガのこの力だったのだと。
「死ぬんじゃねえぞ!!!ロメオが待ってんだ!!!」
ナツが再びマカオに呼びかける。
「ナツ...タイガ...ハァ...ハァ...くそ...な...情けねえ...ハァハァ...19匹は...倒し...たん...だ」
「え?」
「20匹目に...
「わかったからもうしゃべんなっ!!!」
「治療中だぞ!!!」
(うそ!?あの猿...一匹じゃなかったの!!?そんな仕事を一人で...)
「ムカツクぜ...ちくしょオ...これ...じゃ...ロメオに...会わす顔が...ねぇ...」
「黙れっての!!!殴るぞ!!!」
「ナツ!殴るのはせめて治療が終わってからにしてくれ」
「終わったら良いのかよ...」
(すごいなぁやっぱり...かなわないなぁ...)
キズがふさぎきると、マカオは意識を失い眠った。
タイガは今度は右手をひろげて白い光を優しく放つ。
「今度は白い光?」
「右手の白い光は体力を回復させるんだ。だけど二つを一度に発動できないから、大抵はキズをふさぐ事のほうが多いんだ」
マカオの治療が完了したが、タイガが魔力を使い切ったためしばらく休むことになった。
そしてルーシィはタイガに尋ねる。
「ねえ?
「ああ、俺は光の竜、光竜リュミエールに滅竜魔法を教わったんだ」
「どんなドラゴンなの?」
「厳しくも優しい母さんだったよ」
タイガの脳裏にリュミエールとの修行の日々や、共に暮らした日々が思い出された。
「そうなんだ...もしかしてそのドラゴンもいなくなったの?」
「...ああ」
しばらくの沈黙の後ナツがタイガに近付いて手に炎を灯す。
「ほれタイガ」
「ありがとなナツ」
タイガが息を吸うとナツの炎が小さくなり辺りが若干暗くなる。
「そうか光の
ルーシィはもう一つ理解した。ギルドで最初にマカロフを見たとき、建物の中が暗くなったのを、あれはマカロフの登場を演出する為にタイガが光を食べたからだと。
するとタイガとツバサがあることに気付く。
「ところで、さっきから気になってたんだけど」
「「この牛...誰?」」
タイガとツバサの視線の先にはまだ気絶したままのタウロスがいた。
「あはははは...」
ルーシィは苦笑いする。
~マグノリア~
タイガの体力と魔力が回復し一同はマグノリアに帰ってきた。
「ロメオー!!!」
ナツの声にロメオが視線を向けるとそこには、ナツとタイガに肩を貸された父マカオがいた。
「父ちゃーん!!」
「ぐあっ!」
ロメオはマカオに飛びつくが、マカオはそのまま後ろに倒れた。
「父ちゃんゴメン...オレ...」
「心配かけたな。スマネェ」
そう言ってマカオはロメオをぎゅっと抱きしめた。
「いいんだ...オレは魔導士の息子だから...」
「今度クソガキ共にからまれたら言ってやれ。テメェの親父は怪物19匹倒せんのか!?ってよ」
こうしてロメオに笑顔が戻った。
タイガ達はそれを見届け去って行く。
「ナツ兄ー!!タイガ兄ー!!ハッピー!!ツバサー!!ありがとぉー!」
「おー」「あい」
「それと...ルーシィ姉もありがとぉっ!!!」
そう言われルーシィは笑顔で手を振った。
という訳で猿の話は今回で終わりです。
次回はこの物語のヒロインであり、もう一人の主人公が遂に登場。
お楽しみに。