光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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今回は、あるキャラが原作より早くちょこっと登場します。


友の為に友を討て

マグノリアの街中に仕掛けられた術式により、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士達は同士討ちを余儀なくされていた。

 

 

 

~魔導士ギルド 妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

その状況はギルド内にも表示されていた。

 

【マックスVSウォーレン 勝者 ウォーレン】

【クロフVSニギー 相討ちにより両者戦闘不能】

【ビジターVSナブ 勝者 ナブ】

【ワンVSジョイ 勝者 ワン】

【ラキ4人抜き】

【ワカバVSマカオ 戦闘開始】

 

「よせ!!!やめんかガキども!!!」

 

「街中に術式の罠がはってあるんだ...それにかかったみんなが戦いを強制されて...これがラクサスの言ってた、バトル・オブ・フェアリーテイル」

 

「くうぅ~っ!!!」

 

その様子にナツは拳を握り震わせるが

 

「オレもまざりてぇっ!!!何なんだよ!!!この見えねえ壁はよぉ!!!」

 

「「そっちかーーー!!!」」

 

「まざってどうする気じゃバカタレ!!!」

 

「最強決定トーナメントだろ、これ!!!」

 

「どこがトーナメントじゃ」

マカロフがナツを叩く。

 

「仲間同士で潰し合うなど...」

 

「ただのケンカだろ?いつもの事じゃねーか」

 

「これのどこがいつも通りじゃ」

 

マカロフは石にされた者達を見る。

 

「仲間の命がかかっておる!!!皆必死じゃ!!!正常な思考で事態を把握できておらん!!!」

 

マカロフの言葉をナツは黙って聞いている。

 

「このままでは、石にされた者たちが砂になってしまい、二度と元には戻らん......」

 

「いくらラクサスでもそんな事はしねーよ。ムカツク奴だけど、同じギルドの仲間だ。ハッタリに決まってんだろ?」

 

「ナツ...」

 

「これはただのケンカ祭り~...」

 

改めてナツは入り口に向かうが、やはり術式による壁で出られなかった。

 

「っつーか何で出れねんだ!!?」

 

「オイラはフツーに通れるよ」

 

ハッピーは(エーラ)で飛びながら、壁に止められることなく出入りできた。

 

「80歳超えてたのか...オレ」

 

「そんな訳ないと思うけど...」

 

(おまえはあのラクサスを仲間だと言うのか?そこまではやらない...と、信じられるのか...?ワシは...)

 

すると再び途中経過の文字が浮かび上がる。

 

【残り時間 2時間18分】

【残り人数 42人】

 

(42人!!?仲間同士の潰し合いで......もう人数が半分以下に......)

 

 

 

 

 

それから少しして、さらなる結果が表示される。

 

【エバーグリーンVSエルフマン 勝者 エバーグリーン】

【エルフマン 戦闘不能】

 

「まさかエルフマンがやられるなんて......」

 

「ぬうぅ...グレイはビックスローと戦ってやがる...オレもまざりてえ...」

 

「リーダスもフリードと戦ってるよ!!雷神衆が動き出したんだ!!!」

 

【残り人数41人】

 

(ラクサス...)

 

【フリードVSリーダス 勝者 フリード】

【リーダス 戦闘不能】

【残り人数40人】

 

「リーダスがやられた!!!」

 

「くう...やるなぁフリード!!!」

 

「のんきな事言ってる場合じゃないよ!!!リーダスは石化を治す薬を取ってくるハズだったんだ」

 

「治すことねえよどうせハッタリだから」

 

すると

 

「ハッタリだと思ってんのか?ナツ」

 

「「「!!!」」」

 

「ラクサス!!!」

 

3人の背後に突然ラクサスが現れる。

 

「思念体だ」

 

「つーか何でオメーがココにいんだよナツ」

 

「うっせぇ!!!出れねえんだ!!!」

 

「ラクサス...貴様...」

 

「仲間...いや、アンタは()()って言い方してたよな。ガキ同士の潰し合いは見るに堪えられんだろ?......あ~あ...ナツもエルザも参加できねえ。唯一オレとタメをはれるタイガもいねえんじゃ雷神衆に勝てる兵はもう残ってねえよなぁ」

 

「......」

 

「降参するか?」

 

「くぅ...」

 

するとハッピーが

「まだグレイがいるよ!!!ナツと同じくらい強いんだ!!!雷神衆になんか負けるもんか!!?」

 

「オレと同じだぁ!?アイツが?」

 

「だってそうじゃん」

 

「グレイだぁ?...ククッ...あんな小僧に期待してんのかよ」

 

「グレイをみくびるなよ、ラクサス」

 

だが、そんなマカロフの期待も空しく。

 

【グレイVSビックスロー 勝者 ビックスロー】

【グレイ 戦闘不能】

【残り人数28人】

 

空中に表示されたのはグレイの敗北だった。

 

「ふははははっ!!!だーから言ったじゃねーか」

 

「嘘だっ!!!絶対なんか汚い手使ったんだよ!!!」

 

「ぬうぅ...」

 

「あとは誰が雷神衆にかてるんだ?クク...」

 

するとハッピーがここにはいない心当たりの名を言う。

 

「ガジルだっ!!!」

 

「残念~!!奴は参加してねーみてーだぜ。元々ギルドに対して何とも思ってねえ奴だしな」

 

「オレがいるだろーが!!!」

 

「ここから出られねーんじゃ、どうしようもねーだろナツ」

 

やがてマカロフはある決意をし、口を開く。

 

「わかった、もうよい...降参じゃ、もうやめてくれラクサス」

 

「じっちゃん!!!」

 

マカロフが降参を口にしたがラクサスは

 

「ダメだなぁ...天下の妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスターともあろう者が、こんな事で負けを認めちゃあ。どうしてもってんなら、妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスターの座をオレに渡してからにしてもらおう」

 

その言葉にマカロフは驚愕する。ラクサスがバトル・オブ・フェアリーテイルを仕掛けたのはマカロフからマスターの座を奪う為だった。

 

「汚ーぞラクサス!!!オレとやんのが怖えのか!!?」

 

「貴様...初めからそれが狙いか...」

 

「石像が崩れるまであと1時間半」

 

「ぬうぅ...」

 

「リタイアしたければ、ギルドの拡声器を使って街中に聞こえるように宣言しろ...妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスターの座をラクサスに譲るとな......よーく考えろよ、自分の地位が大事か、仲間の身が大事か」

 

するとラクサスの体が徐々に消えていく。そんな彼にナツは突っ込んでいき

 

「待ちやがれ!!!」

 

殴ろうとしたがラクサスの体が完全に消え、拳が空ぶったナツは思いっきりずっこけた。

 

「思念体だって言ったじゃん」

 

「くそっ!!!オレと勝負もしねえで何が最強だ!!!マスターの座だ!!!」

 

「マスターの座など正直どうでもよい」

 

「いいのかよ」

 

「だが...ラクサスに妖精の尻尾(フェアリーテイル)を託す訳にはいかん...この席に座るにはあまりにも軽い。信念と心が浮いておる」

 

「でもこのままじゃ......みんなが砂になっちゃう」

 

「えーい!!!誰かラクサスを倒せる奴はおらんのかっ!!!」

 

「オレだよオレ!!!」

 

「ここから出れんのじゃどうしようもなかろう」

 

するとカウンターテーブルからガサゴトと物音がする。

 

「誰!?」

 

ハッピーが声をかけると出てきたのは食器をガジガジと食べるガジルだった。

 

「ガジルー!!!」

 

「食器を食べんなー」

 

ガジルはヒョイとテーブルを飛び越え、3人の前に立つ。

 

「も...もしや...行ってくれるのか」

 

「あの野郎には借りもある。まあ...任せな」

 

「「おおっ!!!」」

 

 

 

そしてガジルがゆっくり歩き、ギルドを出ようとした瞬間。

 

 

ゴチーン

「がっ!!!」

 

 

なんとガジルも術式の壁に止められてしまった。

 

「「「おまえもかーーーっ!!!」」」

 

「......な...何だこれはー!!!」

 

「ど...どうなってるんだ?」

 

改めて説明するが、ギルドを囲む術式のルールは【80歳を超える者と石像の出入りを禁止する】というもの。マカロフはともかく、ナツとガジルはなぜ出入りできないのだろうか。

 

 

 

「何でお前も出れねーんだよ!!?」

 

「オレが知るかーーっ!!!」

 

ナツとガジルがそんな言い争いをしていると

 

『まったく...見てられないわね、アンタ達』

 

4人が声のした方を見るとギルドの2階から半透明の巫女がゆっくり飛んで降りてきた。

 

「な...何じゃお主」

 

「あい!...ルーシィの友達、幽霊のミコだよ」

 

「か...変わった友達じゃのう...」

 

『もう一人いるでしょ?...あのラクサスとかいう奴に勝てるのが』

 

「!?...タイガのことだね」

 

『そ...私がひとっ飛びタイガのとこへ行って呼んできてあげるわよ』

 

「頼む!!あやつとラクサスがぶつかれば街がどうなるかわからんが、少なくとも雷神衆はなんとかしてくれるじゃろう」

 

『任せなさい』

 

そしてミコがすごい勢いで飛んでギルドを出ようとした瞬間

 

ゴチーン

 

『ガッ...』

 

「「「「えええ~~~!!?」」」」

 

『な...何で~?(T-T)』

 

何とミコまでもが術式に引っかかってしまった。

 

「ミコ~さすがに繰り返しのギャグに4回目は寒いよ~」

 

ハッピーがそう言うとナツが尋ねる。

 

「何でだよミコ!!お前もしかして80歳か~~!?」

 

『そんなわけないでしょ!!21歳で死んだんだから永遠の21歳よ』

 

ミコがどこぞのアイドルのような事を言っているとマカロフはあることに気づく。

 

「お主、死んだのはいつ頃じゃ?」

 

『え?...たしか60年ぐらい前だけど......』

 

 

【80歳を超える者と石像の出入りを禁止する】

 

60年前に21歳で死んだミコ

 

60+21=81

 

死んでからの年を加えたら術式にギリギリ引っかかる年齢だったのだ。

 

『うそ~~~』

 

幽霊である為まだまだ若いと思っていたミコは自分のまさかの年齢に叫びを上げた。その様子を見たハッピーは

 

「てか...フリードの術式、幽霊にも効くんだ......」

 

術式によりギルドから出ることが出来ないナツとガジル。そうしている間にもバトル・オブフェアリーテイルの残り人数はどんどん減っていった。

 

 

 

 

 

一方、タイガの方は

 

「だいたい揃ったな...さて、帰るか...ん?」

 

ツバサに頼まれていた買い物を終え、マグノリアに帰ろうとしたところ、露店に置かれたある物を見つける。それはサイズの小さい青いジャケットだった。そのサイズはネコ型のツバサにはちょうど良いサイズだ。

 

「服か...久しぶりに買ってやるか」

 

そして露店に近づき、商品を指さし

 

「「コレください......え?」」

 

タイガと同時に同じ商品を指さしたのは額に傷のある金髪の少年だった。

 

「君も誰かへプレゼント?」

 

「うん」

 

「じゃあ、君が買えよ」

 

「いいの!?」

 

「ああ」

 

「ありがとう!!」

 

少年は喜び、財布を手に取るが

 

「あ...」

 

どうやら所持金が足りないようだ。その様子を見たタイガは

 

「俺が出すよ」

 

自分の財布から金を出して、ジャケットを買う。そしてそれを少年に渡した。

 

「ほら」

 

「え...でも...」

 

「渡したい奴がいるんだろ?...それに、アイツにはこういう服を作ってくれる友達がいるからな」

 

そして、建物に壁にある大時計を見る。

 

「そろそろ汽車の時間だな...じゃあな、俺はもう行くよ」

 

駅の方に歩き出すタイガに少年が尋ねる。

 

「お兄さん!!...あんた名前は?」

 

タイガは振り返って答える。

 

「タイガ...妖精の尻尾(フェアリーテイル)のタイガ・グラウスだ」

 

タイガは汽車に乗りマグノリアに帰っていった。そしてタイガにジャケットを譲ってもらった少年はそれを赤毛のネコに渡していた。

 

「お~~さすがスティング君!!センスの良い服を選んでくれましたね~」

 

「だろ!!レクターにはこの色が似合うと思ったんだ」

 

「ところで、どうしたんです?これ」

 

「親切なお兄さんに譲ってもらったんだよ」

 

この2人、金髪の少年スティングとネコのレクター、彼等がタイガや妖精の尻尾(フェアリーテイル)の面々と出会うのはまだ数年先の話。




という訳で今回はスティングとレクターが原作より早くちょこっと登場。

レクターが原作初登場時に着てた青いジャケットは、タイガに譲ってもらったものという勝手な設定を付けました。

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