光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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今回、色々書いてたら少し長くなりました。

それではどうぞ。


特別依頼。気になる彼に注意せよ!

~魔導士ギルド 妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

「あ~暇~~...」

 

カウンターテーブルに突っ伏していたルーシィがミラに愚痴をこぼす。

 

「仕事行けばいいじゃない」

 

「だって、ナツがしばらく休むって言うんだもん~」

 

「別にルーシィ一人で行っても、別の人と行ってもいいのに」

 

そこにサクラがやって来てルーシィの隣に座る。

 

「なんだったらあたしと行く?あたしも丁度暇だったし」

 

「ん~...でもナツ(アイツ)とは同じチームっていう義理もあるしねぇ...てかサクラこそタイガやツバサと一緒じゃなくていいの?同じチームでしょ?」

 

「実は最近、タイガの体調があまり良くないんだって...だからトライスクワッドもしばらく休むことになったの」

 

「タイガが!?珍しいわね」

 

「まあ、時々調子が悪いだけだから大したことないと思うんだけど」

 

そんな二人の会話にミラが割って入る。

 

「ホント...ルーシィとナツって仲が良いのね...恋人同士みたい♡」

 

「!?...違います」

 

「でも...ナツはルーシィのこと好きなのかもね」

 

「ええ!?」

 

そう言われたルーシィは、ナツの方を見ると当の本人はテーブルの上でハッピーやプルーと変な踊りを披露していた。それを見たルーシィは

 

「そ...そうだとしても、あたしはパスね...」

 

「お似合いだと思うんだけどな~♡...あ!お似合いと言えば、タイガとサクラもよね」

 

「え!?」

 

「だって、長い付き合いでしょ?...意外にサクラとのチームを組んだのも、好きだからだったりして♡」

 

そう言われたサクラはタイガの方を見る。彼はナツとは違うテーブルに突っ伏して昼寝しているが、その表情はどこか寝苦しそうだった。

 

「うう...重いぃ...」

 

「zzz...zzz...すぴぃ~」

 

それもそのはず、彼の頭の上にはツバサが丸まって寝ていたからだ。

 

 

 

すると

 

「おいナツ!!そろそろ仕事行かねえと...」

「お前は服を着ろ!!!」

「おわ!?」

 

グレイがナツに向かって怒鳴るが、エルザにツッコまれていつの間にか上裸になっていたことに気づく。

 

「炎を使いすぎて、脳が灰になってしまったのではないか?ナツ!!!」

 

エルザにそう言われるも、ナツはお構いなしに踊る。

 

「いいって、いいって...たまには休暇も必要なんだよ。なあ、ハッピー」

「あい...リフレッシュです」

 

それを見たルーシィは

 

「やっぱ無いわ~...」

 

「4人ともお似合いだと思うんだけどな~♡」

 

 

 

 

 

~翌日~

 

「ナツ!!いい加減にしろ!!いつまで遊んでんだよ!!!」

 

「何だとテメー!!やんのかコラー!!?」

 

グレイとナツがいつものようにケンカを始めると、それを見ている人物が一人。

 

(グレイ様...昨日はドキドキしてしまってダメだったけど...ジュビア、今日こそ決行します!!)

 

ジュビアの手には先日怪しい店で買った魔法薬が握られていた。その薬が、この後の大惨事の引き金になるとはまだ誰も知らない。

 

 

そんな中、ギルド内ではある噂が流れていた。

 

「ナツの奴、最近好きな女が出来たらしいぜ」

「え!?あのナツが?」

「まさか~」

「冗談...そういう話から一番遠い所にいる奴だろうーよ」

「ホントだって...ここんとこいつも、会いてえ会いてえって言っててさぁ」

「誰に?」

「さあ?」

 

その話を聞いていたルーシィは、昨日ミラに言われた事を思い出し、ドキドキしていた。

 

(どうしよー!どうしよー!あたしだーーー!!!)

 

 

さらに別の所では

 

「そういやあ、タイガも好きな女が出来たらしいぜ」

「え?マジかよ!?」

「まあナツよりはありえそうだけど...」

「なんか最近、女の子向けのアクセサリーの店の前をうろうろしてるとか」

「それって誰かへのプレゼントって事か?」

 

その話が耳に入ったサクラは、昨日ミラに言われたことを思い出す。

 

『サクラとのチームを組んだのも、好きだからだったりして♡』

 

(もしかしてソレって...あたしの事!!?)

 

意識しだしたサクラは、カクカクとした動きになり、手と足が同時に出て歩き出す。

 

(どーしよー!?もし本当にあたしの事だったら...べ、別にタイガのことが嫌いって訳じゃないけど...でも、あたしって男の子と付き合った事なんてないし...)

 

そう思いつつも、サクラはタイガと腕を組んで歩いている自分を想像する。

 

(って!!何想像してんのよ、あたしってば!!!)

 

 

 

するとそんなサクラにタイガが話しかける。

 

「なあ、サクラ...」

 

「!?...な、何?...」

 

「今日の夜...大事な話があるんだけど...」

 

「!?」

 

「ギルドの裏の湖に来てくれないか?」

 

「な...何で?...」

 

「大事な話なんだ...一人で来てくれよ...」

 

そう言ったタイガは何故か頬を赤くしていた。

 

(あ...タイガが、赤くなった...)

 

「じゃあ、また後で」

 

タイガは急に恥ずかしくなったのか、光の速さでギルドから出て行った。それを見届けたサクラは頭から湯気を出し

 

「ミ...ミラさん...あたし、今日はもう、帰る...」

 

「え?」

 

「あ、あたしも...」

 

「え?ルーシィも?」

 

サクラとルーシィは顔を赤くし、自宅へと帰って行った。

 

 

 

 

 

「ナツ!!どこ行きやがった!!?」

 

グレイは突然ギルドを出て行ったナツを探し、その後ろではジュビアが魔法薬の瓶の蓋を開ける。

 

(さあ、グレイ様...熱い視線を...)

 

ジュビアは瓶から出た小さい泡のような物をふぅっと吹きかけるが

 

「コノヤロー、待てナツ!!」

 

グレイはそれに気づかないままサッと避け、泡はマカロフの鼻に吸い込まれた。

 

(ジュビアを見て...)

 

ジュビアは再度、魔法薬を吹きかけるがまたもグレイを外れ、泡は今度はフリード、ビックスロー、エバーグリーン、マカオ、ワカバ、レビィの口に入る。

 

そしてもう一度吹きかけるが、泡はジェット、ドロイ、カナ、ミラ、エルザ、エルフマン、そしてツバサの口に入る。

 

(グレイ様、動かないで...このままではジュビア、皆から熱い視線を...そんな修羅場いらない)

 

ジュビアは四度目の正直とばかりに再度吹きかける。

 

(グレイ様ーーー!!!)

 

そして魔法薬の泡はようやくグレイの口に入った。

 

(やったーーー!!!)

 

魔法薬を飲んだグレイは顔を赤らめる。

 

「何だ?...この気持ち...」

 

(ついに...ついに...あああ、グレイ様の...熱い視線が)

 

グレイは顔を赤らめたままジュビアに近づき、そしてスルーした。

 

「え!?」

 

驚くジュビアを他所にグレイが向かった先には、魚を食べるハッピーがいた。

 

「いつも...いっつも自由気ままに空を飛びやがってーーー!!!」

 

「うえ!!?」

 

「オレは強えが空は飛べねえ!お前は弱えが空は飛べる!!だから実力は同じ!!」

 

そしてグレイはハッピーを指さした。ちなみに彼は今、紫のオーラのような物を纏っていた。

 

「ハッピー!!お前はオレのライバルだーーー!!!」

 

「うえええーーー !!?」

 

「何言ってんだグレイ?」

 

突然おかしな事を言ったグレイに、ウォーレンとマックスが疑問の目を向ける。ちなみに彼等二人は魔法薬を飲んでないので正気です。

 

 

「オレと勝負しろ!!ハッピー!!!」

 

「ナツーーー!!怖いよー!!グレイが変だよーーー!!!...うえ!?ナツはどこーー?」

 

ハッピーはナツに助けを求めるが、彼がいないことに気付き飛んで探し回る。

 

「そ、そんな...熱い視線はどこに?」

 

ジュビアは魔法薬の効果が思っていたのとは違うことに驚くが、おかしくなったのはグレイだけではなかった。

 

 

 

別の場所では、マカオが殴りかかった拳をワカバが手で受け止める。

 

「ワカバ...先月いくら稼いだ?」

 

「はっ...お前よりは多いと思うぜ」

 

「オレがテメーに負ける訳がねー!!」

 

「お前にだけは絶対負けねえ!!」

 

「オレ達って、どーゆー関係だっけ?」

 

「そりゃあライバルに決まってんだろーが!!」

 

「「ふふふふ...」」

 

 

 

「酒は呑んでも飲まれるなーーー!!!」

 

マカロフは何故か酒樽を指さしてそう叫ぶ。

 

「オイ酒!!ワシは貴様にだけは負けんぞ!!貴様こそワシのライバルじゃ!!!」

 

「酒がライバルって、どういう事っすか?マスター...」

「酒って人じゃないし、ライバルとかありえねえだろ?」

 

「飲まれはせん!!飲まれはせんぞ!!!勝負じゃ!!!」

 

そう言ってマカロフは酒をグビグビ呑み始める。

 

 

 

さらに別の場所ではエルザがある柱を指さし

 

「そこの柱!!!何故いつも私の行く手を阻む!?私はいつもここをすんなり通りたいと思っているのに、何故だ!?何故この私に勝負を挑む!?私のライバルだとでも言うつもりか!!?」

 

「いや柱がライバルって無いから...さすがにそれは無いから...」

「まだ酒はなんとなく分かるが...柱は無い、柱は...」

 

「人柱とでも言うのなら分かるけどね~」

 

「いやそれも違うから...」

 

ハッピーの発言にマックスが静かにツッコむと、そこにミラがやって来た。

 

「エルザ!!久しぶりに昔みたいに勝負よ!!絶対に負けないんだから!!エルザこそ私の生涯をかけたライバルよ!!!」

 

するとそんなミラの元へツバサが飛んできてミラを指さす。

 

「ミラ!!ボクと勝負だよ!!変身魔法を教えてくれたお礼...ミラを超えることで果たしてみせる!!ミラこそボクのライバルだ!!!」

 

「いやいや...それってライバルって言えるのか?」

「むしろそれって、師弟関係だろ?お前だけライバルとは言わねえよ」

 

「銀髪が前々から被ってると思ってたし!!!」

 

「「ライバル要素そこかよ!!?」」

 

ギルド内はいつの間にかライバル騒ぎで溢れていた。ライバルだと叫んでいる者の共通点は、全員がジュビアの持つ魔法薬を飲んでいること。そして、全員が全身に紫のオーラを纏っていることだ。

 

 

 

「ちょっと~どうなっちゃってるの~?ナツ~どこ~?」

 

「勝負だ...ハッピー!!!」

 

ナツを探して飛んでいたハッピーを捕まえ、グレイはギルドの屋上へと上っていった。

 

「見てやがれ!オレは必ずお前より遠くまで飛ぶ!!!」

 

「だから無理だってば!!!」

 

「い~や飛ぶ!!ライバルのお前だけには...絶対ぇに負けねえ!!!」

 

「ナツ~どこ行っちゃったんだよ~~」

 

その様子を陰から見ていたジュビアは自身の持つ魔法薬の効果に疑問を持つ。

 

(ひょっとして...まじないの効果が出るまで時間が掛かるとか?...)

 

ちなみに解説すると、ジュビアが買ったこの魔法薬、実は店主が夜逃げの資金を得るために店にあった薬を適当に調合した物で、効果の程は本人にも知るよしもない物だった。どうなる妖精の尻尾(フェアリーテイル)?

 

 

 

 

 

一方その頃、自宅に帰ったサクラは布団の中にうずくまっていた。

 

(どうしよう...どうしよう...)

 

『ギルドの裏の湖に来てくれないか?...大事な話なんだ...一人で来てくれよ...』

 

(どうしよう...どうしよう...間違いない、告白だよ~コレって...断った方が良いのかな?やっぱ...)

 

するとサクラは布団から出て

 

(アレの出番...アレの出番...)

 

綺麗なドレス風の服に着替える。

 

「うん!コレで決まりね...って違ーーう!!」

 

結局いつもの服装に着替えたサクラはある場所へと走り出す。

 

バタン!!!

 

「ルーシィ!!ちょっとキャンサー貸して!!!......!?」

 

サクラが向かったのはルーシィの家で、玄関を開けた彼女はある光景に驚く。

 

「何やってんのよ!?あたしってばーーー!!!」

「エビーーー!!!」

 

ルーシィがキャンサーを殴り飛ばしていた。

 

そしてサクラのヘアメイクをしてもらうことになった。

 

「本日はどのように?...エビ」

 

「あ...あの、とりあえず皆と似た感じに」

 

「任せろ!!エビ」

 

サクラはキャンサーにミラやレビィ、ルーシィ等ギルドの仲間に似た感じの髪型にしてもらうが結局はいつもの髪型で収まった。

 

「うん!やっぱりサクラはこの髪型ね」

 

「......旅に出る...エビ...」

 

「あ、いや...別にキャンサーは何も悪くないよ!!!」

 

自分のヘアメイクが気に入らなかったと勘違いしたキャンサーが家出しようとするが、サクラが必死に止める。そこでサクラはいつもと違うオシャレな服を着ているルーシィに、サクラは急に髪型を変えようとしたサクラに、いつもと様子が違うことに気付く。

 

「そういえばルーシィ...その服...」

 

「え?...いや~、たまにはイメチェンでもって思って...そう言うサクラこそ、急に髪型を変えたいなんて...」

 

「え?...いや~、あたしもイメチェン...かな?」

 

「「はははははは......」」

 

二人はまるで何かをごまかすように笑い合う。

 

 

 

夕方、ルーシィの家を出て街を歩いていたサクラは、ある店の窓ガラスで自分の姿を見ていた。

 

「結局いつもの服と髪型だけど...良かったのかな?...」

 

そしてサクラはこの後のことを想像する。

 

 

ギルドの裏の湖で待つタイガ、そこにサクラが現れると。彼は右手を銃の形にしてサクラに向ける。

 

BAN!!(バン)...結婚しよう...サクラ』

 

『...うん』

 

『うえ~ん、うえ~ん』

 

やがて子供が二人生まれる。髪型はそれぞれタイガやサクラにそっくりだが、それ以外は何故か猫型のツバサそっくりだった。

 

『可愛いな~、俺達そっくりだ』

 

『ほらツバサ、あなたも今日からお姉ちゃんよ~』

 

『よろしくね~、弟&妹よ~』

 

そこで想像は途切れる。

 

ガン!ガン!!ガン!!!

 

「何想像してんのよ、あたしってば!!...てか何でツバサ!?」

 

想像が恥ずかしくなって、サクラは店の壁に頭をガンガン打ち付ける。石頭故にサクラの方は無傷だが、次第に店の壁にどんどんヒビが入っていく。

 

 

 

 

 

一方、ギルドの方では。

 

「マスター!!飲み比べだよ、一度アンタに挑もうと思ってたんだ!!!」

 

「ワシのライバルはお前などではない!!まさに酒そのもの!!!」

 

「負けないよ!!!」

 

マカロフとカナが飲み比べ勝負(カナの一方的だが)を始める。

 

 

 

他の場所では

 

「三人と三人...たとえ人数が同じとて、実力まで同じだと思わないことだ!!」

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)で三人組って言ったら、私達だけなんだからね!!勝負する?」

 

雷神衆とシャドウギアが睨み合っていた。

 

 

 

一方で

 

「本物の漢はどこにもいねえのか!?オレのライバル...出てこーい!!!オレは悲しい...猛烈に悲しいぞーーー!!!」

 

(うわ~、アイツ...ライバルいないって思ってたんだ...)

(どんだけ自信あんだよ...)

 

泣きながらそう叫ぶエルフマンにマックスとウォーレンが心の中でツッコむ。

 

 

 

マカオとワカバの方は

 

「数え終わったか?ライバル!!」

 

「当然...しかもライバルのお前より早くなぁ...フッ、相変わらず詰めが甘いな...」

 

「こ...コノヤロー、オレとしたことが!!?」

 

「せーのでいくぜ!!」

 

「来やがれ!!...先月稼いだ金額は?...」

 

「「せーの...しめて15万J(ジュエル)!!!」」

 

結果は引き分け

 

「「同じだとぉ~!?...先々月で勝負じゃあ!!!」」

 

 

 

「現最強の三人組であるトライスクワッドへの挑戦権を賭け、我ら雷神衆と勝負しろシャドウギア!!!」

 

「私達の実力を見て驚かないでよ!!!」

 

二つのチームは何故か決めポーズを披露する。

 

((ポーズ対決かよ......))

 

 

 

「換装!!天輪の鎧!!!...はあぁーーー!!!」

 

エルザはライバルとする柱に剣を突き刺し始める。

 

「エルザ止めろって!!」

「せっかく新しくなったのに、壊すんじゃねーよ!!」

 

「黙れ!!(コイツ)は常に私の前に立ちはだかるのだ!!!...すぐに奥に行きたい時など特に腹が立つ!!!(コイツ)を迂回しなければ、奥に行けないのだ!!!...私の目の前に常に立ちはだかるこの柱こそ、すなわち私のライバル!!!」

 

「いやあ、ちょっと避ければ良いだけだから...」

「どんだけ真っ直ぐ好きなんだよ...」

 

「エルザ!!私と勝負しなさい!!...あなたのライバルはここよ!!!」

 

「ミラ!!その前にボクと勝負だ!!!」

 

「今私は、生涯のライバルと向かい合っているのだ!!!」

 

「いやあ、ただの柱だから...ね」

 

「く~~~、信じらんない~~~!!!...サタンソ~ウル!!!」

 

「ボクを無視すんな~~~!!!...へんし~~~ん!!!」

 

怒りが頂点に達し、ミラはサタンソウルを発動、ツバサは人型に変身した。

 

「「止めろって!!!」」

 

「換装!!煉獄の鎧!!!」

 

「「だから止めろって!!!」」

 

必死に止めようとする二人の後ろにミラが立ち

 

「や~ま~ね~こ(山猫)パーンチ!!!」

 

パンチで彼等を殴り飛ばした。

 

「本物の...漢ーーー!!!」

 

エルフマンがビーストソウルを発動し突撃してくるが、その前に人型のツバサが立ち塞がり

 

「い~え~ね~こ(家猫)キーック!!!」

 

エルフマンを蹴り飛ばした。

 

「パーンチ!パーーンチ!!パーーーンチ!!!」

「キーック!キーーック!!キーーーック!!!」

 

「だ...ダメだ...」

「ギルドがまた...ぶっ壊れちまう...」

 

ミラに殴られK.O.(ノックアウト)したウォーレンとマックスの後ろで、エルザは柱を攻撃し続け、ミラとツバサはパンチとキックのラッシュをぶつけ合う。ブランクがあるとはいえ、S級魔導士のミラと渡り合うとは、ツバサのポテンシャルは意外と高いのかもしれない。

 

 

 

 

 

~ギルドの裏の湖~

 

夜、約束の時間となり、サクラは湖の岸辺にやって来た。

 

(平常心...そう、平常心...落ち着くのよサクラ...)

 

そこにはすでにタイガが来ていた。

 

「お、来たかサクラ」

 

「あ!?...はい」

 

声をかけられ、サクラは思わず声を上げる。

 

「実は、聞きたいことがあるんだ...」

 

(この...真面目な顔...まさか本当に告白!?)

 

「サクラ...」

 

「はい!?」

 

「ツバサって、何を貰ったら喜ぶかな?」

 

「......え?」

 

「ほら、この間三人お揃いのブレスレット貰っただろ?...何かお礼のプレゼントでもと思ってな」

 

「もしかして...女の子向けのお店を巡ってたのって...」

 

「まあ、俺なりに色々考えてみたけど、よく分かんなくて...それでアイツと一番仲の良いサクラの意見も聞こうかと思って」

 

「.........」

 

「サクラ?」

 

サクラは腰に差していた木刀を手に取り

 

「フン!!!」

 

バコ~ン

 

「ぐはぁーっ!!!」

 

タイガを思いっきり吹き飛ばした。

 

「な...何でぇ?...ガクッ...」

 

大きな岩まで吹き飛ばされたタイガは、何故こうなったのか解らないまま気絶した。

 

「あたしってば...バカすぎる~...」

 

今回、色々と残念なサクラであった。ちなみに同じ頃、ルーシィも残念なことになっていたが、詳しくはアニメ「FAIRY TAIL」の50話をご参照ください。

 

 

 

 

 

~翌朝~

 

剣が何本も突き刺さっている柱を見て、エルザは驚く。

 

「一体...何があったのだ!?」

 

どうやらエルザだけでなく、他の皆も正気に戻ったようだ。

 

((良かったーーー))

 

皆が元に戻ったことに、ウォーレンとマックスは涙を流して喜ぶ。

 

 

 

 

 

一方、湖の方ではグレイが水面に浮かんでいた。昨日ハッピーと自分、どちらがより遠くまで飛べるかの勝負をグレイが一方的にして、結局飛べず朝まで気絶していたのだ。そんな彼の元にジュビアがやって来る。

 

「グレイ様...ごめんなさい、こんな目にあわせてしまって...まじないが上手に効かなかったのはきっと、ジュビアのグレイ様への想いが足りなかったから...」

 

いえ、そもそもまじない自体が間違っています。

 

「...ん?」

 

「グレイ様...」

 

グレイがようやく目を覚ます。

 

「ジュビア?...オレどうなってんだ?」

 

「よかったご無事で」

 

「つか...なんか冷てえと思ったら、オレを水浸しにすんじゃねえよ...いつも言ってんだろ」

 

「ガーーン!...そんな、ジュビアショック...」

 

「あ?...どうしたよ?」

 

「やっぱりもどかしい...もどかしいからジュビア...まじないに走ります!!」

 

ジュビアは例の魔法薬を瓶から直接グレイの口に流し込む。するとグレイは立ち上がり

 

「うおおぉぉーーー!!!」

 

「ジュビアはここで~す」

 

「そこの水平線!!!」

 

「え!?」

 

「テメーがオレのライバルだーーー!!!」

 

グレイは叫びながら水平線の向こうへと走っていった。てか、魔法無しに水面を走るってある意味スゴすぎだろ。

 

「グレイ様...待って...」

 

サクラやルーシィに続いて残念なジュビアであった。

 

 

 

 

 

~数日後~

 

ギルドのテーブルで食事をしていたサクラにミラが話しかける。

 

「ねえ、サクラ」

 

「?」

 

「私、思うんだけど...ツバサって、サクラのこと...大好きよね~♡」

 

「も...もう、勘弁してください...」

 

「?」

 

 

 

 

 

一方、水平線に走って行ったグレイは

 

「...つかよぉ...何でオレはこんなトコにいんだよ?...」

 

「月の呪いですじゃ...」

 

何故かガナル島まで辿り着いていた。彼がマグノリアに帰ってきたのはそれから更に数日後のことである。




今回の話のifストーリーをこの後、スピンオフを方で投稿するのでそちらも良ければどうぞ。
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