光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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今回から、数話に渡って青メッシュさんの「天才は妖精の尻尾にいる。」とのコラボ回となります。

青メッシュさん側のコラボ回を前日譚的に扱っているので、そちらも読んで見て下さい。


コラボ篇 天才くんと光の勇者
つながる世界


とある公園の近くでタンクトップを着た青色ウルフカットの少年が斧を持った男と剣を持った男と戦っていた。

 

「だらぁーーっ!!」

 

少年は拳を握り殴りかかるが男の斧に防がれてしまう。

 

「フン!!!」

 

「うわあぁー!!?」

 

男が斧を振ると、少年が吹き飛ばされてしまった。

 

 

「スコル!!」

 

吹き飛ばされた少年・スコルの元へ翡翠色のポニーテールの少女が駆け寄る。

 

「まったく...こんな奴等ににゃにを手こずってんのよ...」

 

「あんだと!?リアンてめぇ!?やんのかっ!」

 

少女・マナツの肩から下りた黒い猫・リアンに言われ、スコルは怒鳴る。

 

 

「この次元の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)か...」

 

男が斧を構えると、もう一人の男に剣で止められる。

 

「兄上が出るまでもない...ここはオレが...」

 

「ジュダ...いいだろう。お前だけで充分だ」

 

剣を持つ男・ジュダが三人に向かって歩き出す。

 

「おい絶壁!!黒猫!!お前らは手ぇ出すなよ。こいつらはオレがやる!!!」

 

「は?今なんか言ったかゴラァ!バカ猿!」

 

「マナ?今は御約束してる場合じゃないわよ」

 

彼等のケンカなどお構いなしに、ジュダは剣を振り上げ魔力を溜める。

 

「!?...ヤベえ!!」

 

「リアン!!」

 

その様子にさすがに危険を感じたのか三人はケンカを止め、スコルは身構え、マナツはリアン抱え守ろうとする。

 

「...!?」

 

ジュダが攻撃をしようとしたその時、どこからか数枚のカードが飛んできて彼に攻撃した。

「何者だ!?」

 

ジュダがカードの飛んできた方を見ると

 

「なんだい?随分と野暮な真似をするじゃないかい......妖精の尻尾(うち)の妹分と一匹を相手に何してんだい。覚悟は出来てんだろうね?」

 

「「カナ!!!」」

 

「おいコラ、一匹ってオレじゃねぇだろうな?」

 

そこにいたのは妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士の一人、カナだった。彼女の登場にマナツとリアンは安堵する。

 

 

 

するとそこに蛇の頭を模した被り物をした女が現れる。

 

「モルド兄様!!ゲートを見つけました!!」

 

「よくやったぞ、ギナ!!...はぁっ!!!」

 

斧を持った男・モルドがギナと呼んだ女の後ろに魔力を放つと、地面に開いていた穴が空中に浮かび大きく広がる。

 

「あの穴...もしかして()()()の!?」

 

カナはその穴に見覚えがあるようだ。

 

「行くぞ、ギナ!!ジュダ!!...我らグア軍団の進撃だ!!!」

 

「「はい!!兄上!!!」」

 

三人は空中の穴に飛び込む。

 

「待ちやがれ!!」

 

「まてー!!まだ話は終わってないよ!!バカスコル!」

 

「マナ!待ちなさい!」

 

「待ちな!!アンタ達!!!」

 

カナの制止も間に合わず、スコル、マナツ、リアンの三人は敵を追い穴の中に飛び込んだ。するとゲートと呼ばれた穴は閉じて消えてしまった。

 

「そんな...」

 

するとそこへ

 

「ネエちゃん!!」

 

「博士。走ると転ぶよ」

 

白衣を着てゴーグルを着けた少年と、同じく白衣を着て頭にガスマスクを被った赤い猫がカナの元に駆け寄ってきた。

 

「マキナ!!ディンガ!!」

 

カナは自分を姉と呼ぶ少年・マキナと彼の相棒であり助手の赤猫・ディンガにさっきここで起きた出来事を話す。謎の三人組が現れたこと。それと戦っていたマナツ、リアン、スコルの三人が敵を追って次元の穴に消えていったこと。

 

「そんなことが...」

 

「すまない...私が付いていながら...」

 

「別にネエちゃんのせいじゃないかな...」

 

責任を感じるカナをマキナが励ます。

 

「とはいえ、マナツとリアンをすぐに助けないといけないかな」

 

「博士?一応はスコルの心配もするべきじゃないかい?」

 

「あのバカは放っておいても生きていけるかな。取り敢えず......物質魔法(アポートマジック)!」

 

スコルの事を馬鹿にしてるのか信頼しているのか分からない発言をするマキナは、次元の穴が開いていた空間が僅かに歪んでいることに気付き、得意の物質移動魔法で機械の物差しを出現させる。

 

「どうだい?博士」

 

「笑えねぇかな......」

 

「どうしたんだい?マキナ」

 

カナが尋ねるとマキナの肩に乗り、彼の持つ計測器の数値を見たディンガが

 

「ふむ、実に興味深いね。魔力残滓とは」

 

「長年、魔科学の研究に携わるボクだけど、コイツはなかなかに不思議(ワンダー)な現象かな...」

 

「かいつまんで言うと、博士は未知の領域にワクワクしているんだね」

 

「知らない世界!そこに通じるゲート!それを解明せずに魔科学者は名乗れないかな!」

 

「さっすが私の弟!!天才だね~不思議(ワンダー)だよ!マキナみたいな天才を弟に持てて姉ちゃんは幸せだよ!」

 

カナがいつものように(マキナ)を褒め、頭を優しく撫でる。そして、彼女の胸の中で頭のゴーグルに触れたマキナはあることに気づく。

 

 

 

「因みに別次元には、運良く知り合いがいたりするかな」

 

「この前の人たちだね」

 

「ああ、あの三人組かい」

 

意味深に笑うマキナの浮かべる人物に心当たりがあるらしく、ディンガとカナは納得したように手を叩く。

 

「てなわけで......さっそく、ゲートの解析と洒落込むかな。マナツとリアンを助ける為に」

 

「博士。スコルを忘れてはいけないよ」

 

「ああ......いたね、そんなのも」

 

これが『天才(ジーニアス)』と『光の勇者』、二人の魔導士の次元を超えた戦いの始まりだった。

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