光の滅竜魔導士タイガ   作:kazuki01

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遅くなりましたが、

あけましておめでとうございます。

新年最初の投稿です。


タイガVSサクラ(闇落ち)

突然いなくなったサクラを探して、ツバサを頭に乗せたタイガが森の中を走っていた。

 

「!?...タイガ、あれ」

 

「!?」

 

ツバサが指さした方を見ると、そこには何人もの魔導士が倒れていた。全員微かに息はあるが、全身が刀で切り刻まれたように傷だらけだった。

 

「......行こう」

 

タイガは再び走り出した。

 

 

 

 

 

サクラは森の中を歩いていた。ただただ斬る相手を探し彷徨っているようだ。そこへ

 

「「サクラ!!」」

 

タイガとツバサが追いついた。彼等に呼ばれたサクラは振り返るが、彼女の目からは光が消えていた。

 

「ここに来る途中、闇ギルドの奴等が何人も斬られてたが?」

 

タイガの問いにサクラは答える。

 

「へぇ...まだ生きてるんだ...あとで止めを刺さなきゃ...」

 

「サクラ...」

 

予想していたとはいえ、彼女の答えにツバサは悲しい顔になる。するとタイガは自分の頭に乗るツバサを掴む。

 

「悪いな、ツバサ...」

 

「?」

 

パチン

 

「!?...タイ...ガ?...」

 

タイガがツバサの目の前で指を鳴らすと、彼女は眠ってしまった。タイガはツバサを近くの木の下に寝かせる。

 

「今からやる事は、お前には見せたくないからな」

 

そしてタイガは再びサクラに向かい合う。すると彼女はタイガに刀を向ける。

 

「邪魔しないで...六魔将軍(オラシオンセイス)を...闇ギルドを、殺すんだから」

 

(これがニルヴァーナの影響か)

 

タイガの悪い予想は当たっていた。今のサクラはニルヴァーナの影響で心が闇に落ちてしまっていた。彼女の中にある闇ギルドに対する憎しみが増幅され、強い殺意となったのだ。

 

闇ギルド(アイツら)のせいで、エルザやウェンディが苦しみ......闇ギルド(アイツら)はあたしのお父さんを...お母さんを殺した!!!」

 

タイガは拳を足に光を纏い構えをとる。

 

「俺も本調子ってわけじゃないけど...寝ぼけたバカの目を覚まさせるには十分だ」

 

そう言った瞬間二人は前に飛び出し、拳と刀がぶつかった。タイガとサクラは互いに攻撃を放っては避けての攻防を繰り返し、一度距離を取る。

 

 

「刈れ!!!」

 

サクラは風死を発動しタイガに投げるが、彼はそれを避ける。するとサクラは鎖を引き、避けられた鎌を引き寄せるがタイガはまたしても避ける。タイガは右手に光の玉を作りサクラに投げるが、千本桜の刃がそれを防ぐ。

 

(!?...斬魄刀の切替が早い!)

 

いつもなら喜ぶべきサクラの成長にタイガは脅威を感じていたが、すぐに冷静になり両手を前に出す。

 

「光竜散波!!」

 

タイガが放った光の攻撃をサクラは避けようとはせず、刀の鍔を地面に落とす。そんな彼女の髪は桜色の長髪になっていた。

 

「......卍解」

 

「!?」

 

すると地面から巨大な刃が次々現れ、その刃が桜の花びらのように細かくなる。

 

千本桜景厳(せんぼんざくらかげよし)

 

卍解を発動したサクラは手をかざし、花びらの刃をタイガに向けて放つ。タイガはその攻撃を避けるが

 

「!?...がっ!?」

 

千本桜の全方位攻撃の全てを避けきれず、くらってしまった。

 

(...やっぱ強いな、サクラ...賭けだが、あの手でいくか)

 

タイガは全身に光を纏い、サクラに向かって走って行く。前方から襲ってくる桜の刃を腕や足で払っていき、ついにサクラの目前まで来た。サクラは一瞬焦りながらも再び桜の刃をタイガの周りから襲わせその場に土煙が上がる。煙が晴れると二人は再び距離をとって立っていた。

 

タイガは右腕にサクラは左手に傷を負っていた。

 

「ぐぅ...」

 

傷を負った手をおさえるサクラの様子にタイガはニッと笑う。

 

「やっぱりな...千本桜はその複雑な操作性故に、使用者が傷付かない範囲が存在する。その範囲に入り込まれると自分が傷付くからな。千本桜と戦う際は後退よりむしろ近づくべきってことだ」

 

「無傷圏のこと、アンタに教えた憶えはないけど...」

 

「長く一緒にいるんだ...それぐらい予想がつく」

 

「そう...なら、小細工はいらないわね」

 

サクラがそう言うと、彼女の周りにあった千本桜の刃が消える。いや、消えたというより全ての花びらが千の刀の形となり二人の周りを取り囲んだ。

 

殲景(せんけい)千本桜景厳(せんぼんざくらかげよし)

 

二人の周りを囲んでいた刀の一本がサクラの手に渡る。

 

(殲景...敵を殺すことに全てを捧げた姿...そして、サクラが自らの手で必ず斬ると決めた相手に見せる姿...まさか、俺に使うなんてなぁ)

 

タイガはそう思いつつも、光竜剣を発動して構える。そして二人は剣を交えた。

 

「お前!今こんなことしてる場合じゃないって分かってんだろ!?」

 

「だったら邪魔しないで!!闇ギルドはみんな殺すんだから!!!」

 

二人は再び戦い出す。数度の剣戟の末、タイガの剣がサクラの刀を弾き飛ばす。だが、サクラは再度周りにある刀を今度は二本よせて両手に持つ。

 

(たく...刀の千本ノックやってんじゃねえんだぞ...仕方ない、やるのは初めてだけど()()をやってみるか)

 

タイガも両手に光竜剣を構えると再びサクラに向かって走り出す。二人はまた数度剣をぶつけると、互いの持つ剣が弾き飛ばされる。サクラが再度刀をよせようとしたその時、タイガが彼女の肩を掴む。

 

「!!?」

 

「はああぁぁーーー!!!」

 

するとタイガの体から強い光が放たれ、二人を包み込む。

 

 

 

 

 

何も無い真っ暗な空間。その中にサクラは膝を抱えて座り込んでいた。そんな彼女に後ろから声をかける者が二人。

 

「サクラ」

 

「サクラ」

 

「......」

 

呼ばれたサクラが振り返るとそこにはタイガとツバサがいた。彼等はサクラに笑顔で語りかけ、拳を向ける。

 

「生まれた場所は違っていても」

 

「共に進む場所は一つ」

 

ツバサとタイガの言葉にサクラは涙を浮かべる。その言葉はチームを組んだ際、三人で考えた決め台詞だ。

 

「永遠の絆と共に」

 

そして三人は拳を合わせる。

 

「「「我ら!!トライスクワッド!!!」」」

 

 

 

 

 

「はっ!!...」

 

目が覚めたサクラは森の中で横になっていた。時刻はすでに夕方になっており、彼女の隣には、タイガが座っていた。

 

「よう、起きたか?」

 

「タイガ...!?」

 

サクラは自分の体に違和感を感じ、顔を向けると自分の胸の上でボロボロのツバサが眠っていた。

 

「ツバサ!?」

 

その姿にサクラは驚き、上体を起こす。

 

「ずっと俺達を守ってたそうだ」

 

タイガがツバサから聞いた話によると、タイガとサクラの戦いの最中、彼の体から発せられた浄化の光によりサクラに及んでいたニルヴァーナの効力が解除され、サクラはいつもの髪色に戻り気を失った。だが浄化の光はタイガの魔力を大量に使う為、彼も気を失ってしまった。それを見たツバサが人型に変身し、二人を安全な場所まで引きずって寝かせていた。そこを闇ギルドの魔導士達が襲ってきたが、ツバサが追い払ってくれたそうだ。そして先に目を覚ましたタイガに見張りを替わり、猫型に戻って今に至る。

 

「ん...あ、サクラ起きた?むぐ...」

 

いつも通りの笑顔で自分に語りかけるツバサをサクラは抱きしめて、泣いている自分の顔を見せないようにした。そしてタイガは彼女に語りかける。

 

「もう二度と闇に落ちるなよ...俺、浄化技は苦手だし助けるの結構大変なんだからな」

 

「...ごめん」

 

泣いて謝るサクラの頭をツバサが笑顔で撫でる。

 

「バカだなぁ...謝るとこじゃないのに...」

 

「...ありがとう」

 

「フッ...礼を言うとこでもねえよ」

 

タイガが笑いながらそう言うと、ツバサにあることを尋ねる。

 

「ところでツバサ、あの光...」

 

その目線の先にはニルヴァーナの光の柱があった。サクラを追った為、最初より遠くになったその色は最初に見た黒い光から白い光に変わっていた。

 

「うん...二人が気絶してる間に黒から白に変わったの」

 

すると、突然光の柱の根元の地面が吹き飛び、その下から7本のタコ足のような物が生えた要塞が立ち上がった。

 

「「「!!?」」」

 

「何アレ!?」

 

「あくまで俺の予想だが、あれがニルヴァーナの最終段階かもしれない」

 

タイガは太陽光(サンシャイン)を発動し、自分とサクラ、ツバサの怪我を回復させる。

 

「行くぞ!!」

 

「「うん!!」」

 

タイガ達トライスクワッドはどこかに向かって進み出したニルヴァーナを追って走り出した。




というわけで、今回はここまで。

今回のシリーズでタイガが戦う三人の魔導士の一人目はまさかのサクラでした。

別に私は三人の()()()と言ったので三人の()とは言ってないので、嘘予告ではないですよ〜(遠い目)
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